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街の灯(’31)  

2012年 05月 26日

今日、近くの成田図書館の映画会で「街の灯」上映、都合も合ったので見てきました。

チャップリン作品は、私はやはり'06年に図書館で見てた「モダンタイムス」以来。この「街の灯」はタイトル馴染みあっても未見、

チャップリンの最もロマンティックな作品、などとも見かけて、ちょっとどんなものかと楽しみにしてて、やはり上映前、上映室に掲示式で何冊か置いてたチャップリン本で、ざっと荒筋予習。

この作品の時代はトーキーが流行り出した頃、でもチャップリンはサイレントにこだわり続けて、やはり音声の科白はなし、折に黒地に白地文字での科白、音は、全編に流れる音楽、折に笛の音とかだけ。


やはり「モダンタイムス」の時同様、だぼだぼズボンルックのチャップリンの様々な仕草から滲み出るコミカルさが味わい。特にインパクトだったのは、ボクシングシーン。

街の浮浪者(チャップリン)が、盲目の花売り娘(ヴァージニア・チェリル)のため、勝てば賞金が得られるボクシング試合に飛び入り、の場面だけれど、

腕力、体格的にもどうにも勝ち目なさそうな男(ハンク・マン)相手に、いざリングに立つと予想に反して、とっさの機敏な動きで相手を翻弄、ダウンしても何度か立ち上がる粘りを見せたり、対等に展開する、意外な奮闘振り。

特に、レフェリー(エディ・べーカー)を巧みに隠れ蓑にして細かく移動、合間にパンチを放つリズミカルさ、は何とも可笑しいコミカルさ。結局はノックアウトされてしまうけれど、なかなかの見ものだった。

         


また浮浪者は、身投げしかけた富豪(ハリー・マイヤー)を助けた縁で、親しくなったけれど、この富豪は躁鬱気味+短いスパンの健忘症で、調子がいい時には彼を友人扱い、気前もよく、でも翌朝には、ころっと経緯を忘れてて、彼を邪険にしたり、という厄介さ。

そういう気まぐれさは”富”への軽い皮肉、なのかもしれないけれど、この富豪宅で、盗事件に巻き込まれたり、そういう時にチャップリンが見せる、一瞬の機敏な動作、などの面白さも。


富豪から何とか持ち出したお金で盲目の娘の窮地を救って、目の手術代も工面、というような、コメディではあるけれど、

ラブストーリーとしては、目が見えるようになった娘が、みすぼらしい浮浪者を、自分を救った”彼”だと悟るラストシーンがハイライトで印象的。色々説はあるようだけれど、私はやはり、ハッピーエンドという感じ。

そもそも盲目の頃、”彼”を金持ちの紳士、と思い込んでたことからも、通常なら、自分が少し施しをしようとした、みすぼらしい浮浪者と”彼”は結びつきにくく、

その手の温みから感覚的に察した、というのは、盲目だった故の感覚の鋭さ、かもしれないけれど、ある種お伽噺的、

でも後味的に、彼女のために、清掃業、ボクシングでの奮闘、富豪宅でのアクシデントで、後に無実なのに投獄されたり、縦横無尽の奔走で金を工面した彼が、報われてもいいのでは、という思い。


目の見える健全者になって、花屋で働く魅力的な彼女なら、まさに本物のリッチな紳士との恋も可能、いくら恩人とはいえ、あえて浮浪者との今後は難しい、というのが、反ハッピーエンド説、のようだけれど、娘自身も祖母(フローレンス・リー)と慎ましく暮らす身の上だし、

「モダンタイムス」辺り以降、作品に資本主義、ナチスとか権力への皮肉なテイストもあったようで、自らの経歴もあって、元々上流階級、富への反発はあっても、

貧しい者擁護のスタンスだったチャップリンの作ったラブストーリーとしても、これはやはりそう貧困者へのシニカルな含み、というより、健気な思いが通じたハッピーエンドだった、という方が私は自然な気が。


そういう所で、久方に見たチャップリン、また音楽入りながらサイレント作品、でしたけれど、色々コミカル映像のコメディ&ラブストーリーとして、渋い味わいでした。

関連サイト:Amazon 「街の灯」成田図書館 映画会象のロケット 「街の灯」
関連記事:モダンタイムス(’36)チャールズ・チャップリンETV特集 チャップリンの秘書は日本人だった靖国 YASUKUNI上映禁止


    

# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-26 23:01 | 洋画 | Trackback | Comments(0)

金環食  

2012年 05月 24日

21日早朝の金環食、家のビルの屋上から、見ることが出来ました。


当日、東京では太陽が欠け始めるのが6時19分、とのことで、その頃にも上がってみたけれど、雲が厚く、これはダメだ、と戻って、一応丁度金環食になる7時半の10分位前に目覚ましをセット、再度就寝。

そして7時半前、母も来て声をかけて先に上がってて、私は余り期待せず階段を昇っていくと、何と踊り場に薄日が差してて、ちょっと驚き。上に着いて空を見ると、雲はあるけれど、さっきよりは結構薄め。

ここは4階建て屋上で、その頃には、近所のビルの屋上でも、観測グラスを手にした人々や、望遠鏡を向けてる人の姿がちらほら。

私達はまず、簡単な観測グッズで、それぞれ覗いてて、私のでも母のでも、まず小さな欠けた丸の影、が映ってて、金環食の瞬間は、リング、というよりドーナツ型の小円が出現。


このグッズは、前日に日用品で手作り。元々当日天気も良くなさそうと聞いてて、観測グッズも準備しておらず、

数日前にはもしかして薄っすら見えるかも、と聞いたけれど、近隣店では手頃なグッズももう売り切れだろうし、と探しもせず。

でも前日、めったにない事だし、もし見えたら、と思って、ちょっと観測方法をサイトで検索してたら、ピンホールの原理を使った日用品で出来るグッズ、の作り方の載ったサイト発見、

それは、ラップの芯の両端をアルミホイル、ビニール袋の断片で覆って、アルミホイル側に小さな穴をあける、というものだったけれど、生憎私の所にはラップの空きはなく、ダンボール箱などで、というのもどうも大層で、

別の個人ブログで見かけた、神戸新聞に載ってた、というピンホールスコープ、というのにして、2枚の丸めたボール紙の端をそれぞれアルミホイル、ビニール袋断片で覆い、やはりアルミホイルに穴をあけ、2本の筒を組み合わせるタイプに。

製作時間は5~10分程だったか。母の所に食事に行った時、それも持っていって見せて、母も、観測グッズは用意してなかったけれど、まあ天気の加減で見られるもんなら見てみたい、という感じ、

母の所には、丁度使い終わったばかりのラップの芯があったので、先に見たグッズの作り方で、その場ですぐ作れて、即席準備してた、という次第。


2人で環の影が見えた!と言ってるうちに、ふと肉眼で見上げてみたら、雲のせいで、そう眩しくもなく、太陽の中に薄黒く月が入り込んで、リングになってるのが見えて、何ともシュール、

母にも、そのままでも見えるで、と言ったら、母も肉眼で環を確認。その後、地上からでも、金環食が終わって元に戻っていく時の形も、何度か肉眼でもチェック、その内本格的に晴れてきて、肉眼では無理に。

手作りグッズのビニール側に映った小さい影映像、も一応機能は発揮したと思うけれど、それに比べたら、目には良くなかったとは思うけれど、少しの時間でも、肉眼で、あの神秘映像を確かめられたのは、程よく曇ってたお陰、ある意味幸運だった、と。


付近の学校でも、小学校でグラスを貸し出してたり、いつもより早めに校門を開けてたり、という所もあったようで、教室の生徒も、家族と一緒に家から見たとか、通学途中で見たとか、

まあ余り興味なかった子もいるけれど、多かれ少なかれ関わったイベントだったようで、

母が言うには近所や職場でも、予報だと天気も良くなさそうでグッズを買っても無駄になりそう、と見送った、とか直前気にはなったけれどグッズも手に入らないだろうと諦めてた、手頃なのを置いてる店には長蛇の列で諦めた、とか

後でTVやネットで見た、という人もいたようで、起きて、直接見られたのは良かったですね、と言われたとか。


あの朝ふと思い出したのは、20年位前母と富士五湖辺りに行った時、初日ロープウェイで昇った展望台で、最初雲が厚く富士山を覆ってて、全く見えずがっかり。

しばらくして、戻ろうとした時、サーッと一部雲が晴れて、富士山の上部が見えたこと。母にちょっと言ったら、そんなこともあったなあ、と。


最近、たまに夜空が目に入っても、星もほとんど見えないし、空を見上げる、というような折もめったになく、母は子供の頃、ガラスに墨を塗ったようなグッズで皆既日食は見た覚えある、そうですけれど、

思えば私はそういう皆既日食観察もしたことがなく、今回、同じ場所で何百年スパンに1回見られるか、という宇宙の偶然のたまもの、リング太陽像、が見られてちょっと感慨、というイベント。


そして、おまけというか、それ関連でYou tubeで映像探した時、中島みゆきソングが関連動画にあって、何故?と思ったら、'92年の「夜会」のがタイトルが「金環食」、その時歌われた曲が挙がってて、

その中に「泣かないでアマテラス」という曲。そう言えば子供の頃、天照大神が世の中を憂えて洞窟に隠れてしまう、のような話の覚えがあったけれど、その岩戸に隠れる話、というのは、金環食がルーツ説、を今回見かけたり。

今でこそ科学的に、日食の原因は判ってるけれど、やはり太陽が欠けるメカなど判らない古代の人達にとっては、不気味で、色々神話・伝説の元にもなったのだろう、とか実際そのシュール映像を目の当たりにして、改めて。

        

「夜会」は、私は’95年の「夜会 2/2」に一度行ってて、芝居形式、この「泣かないで・・」の歌シーンだけだと、その世界観というか、雰囲気に入っていきにくいけれど、芝居の流れの中での盛り上がり、感慨があるのだろうと。
         
そして、同じく関連画像にドリカムの「時間旅行」という曲。これは'90年の「WONDER3」というアルバムの曲で、歌詞にまさしく”2012年の金環食”が入ってる、と。

                    

これは当日朝金環食を見た後に気付いて、一部聞いてみたら、確かに今回の金環食を未来のリングのプレゼント、に見立てた歌詞のあるラブソング。

ユーミンの「ジャコビニ彗星の日」の、ジャコビニ流星群は毎年見られて、歌詞の’72年は特に大流星群が見られる、と日本でもブーム、その7何年後の曲だったけれど、この曲はリリース22年後、ついに実現、という曲だったのだった、と。

そういう所で、ちょっとプラスαな関連曲発見も、というイベントでもありました。

関連サイト:身近な材料でピンホールカメラを手作り NAVAERまとめ
関連記事:サヨナラCOLOR(’04)ガラスの使徒(つかい)(’06)間宮兄弟(’06)2/2(’05)SONGS DREAMS COME TRUESONGS 工藤静香宙船(’06)


# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-24 23:14 | 音楽・日常 | Trackback | Comments(0)

巴里の空の下セーヌは流れる(’51)  

2012年 05月 21日

一昨日、近くの阿佐谷図書館の映画会で「巴里の空の下セーヌは流れる」上映、都合も合ったので見てきました。

上映室は開始前に満席状態、係りの人が新たに椅子を2脚出していたり、ここで経験した一番の入り。この作品は私は初見、モノクロのジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品で、デュヴィヴィエ作品も多分初見。


パリの街舞台に、夢を求めて南仏からやって来たドニーズ(ブリジット・オペール)、その友人でモデルのマリー=テレーズ(クリスチアーヌ・レニエ)、彼女の恋人で、国家試験に何度も失敗してる医学生ジョルジュ(ダニエル・イヴェルネル)、

多くの猫と暮らす貧しい老女ぺリエ(シルヴィー)、その近所の雑貨屋夫妻、その日の学校での成績が悪くて家に帰りそびれるその幼い娘、荒んだ心の彫刻家マチアス(レイモン・エルマンティエ)、

工場でストライキ中のエルムノー(ジャン・ブロシャール)など様々な人間模様が点在して、群像劇の様相、でもそれが後半~終盤微妙にリンクしあって、あちこちで生まれるちょっとした小ドラマ。

久方の、こういうタイプの絡み具合の妙、野心を持つ者の皮肉な悲劇、無心の者への思わぬ幸運、などやや勧善懲悪、のような感じもあるけれど、1日という時間の中で、色んな人生の断片を見せたドラマ、意外と渋く面白かった、というか、残る感慨も。


映像的にも、モノクロながらパリの色んな景色の中の、セーヌ川、建物、石畳、街灯、階段、橋、通り、車、噴水などの歴史を刻んだシックさ、そこにあるだけでデザイン的な佇まい+カメラワークのせいか、そう飽きがこなかった感じ。

また劇中、エルムノーと妻の銀婚式を工場近くの川縁で祝うシーンで楽隊が歌った曲は、メロディに聞き馴染みあって、スタンダードのシャンソン曲、とは思ってもどうも題名は浮かばず、

後で、「巴里の空の下」だったと判って、You tubeで見たらエディット・ピアフとか色んなシンガーが歌ってるようで、私は以前日本人カバーか、誰のバージョンで知ったのだったか?不明、でも今回、元々この作品の挿入歌だったのだった、と。


5/22追記:冒頭、パリの夜景~未明の俯瞰映像、フランソワ・ペリエによるナレーションで展開。

         

フランソワ・ペリエは、「オルフェ」「オルフェの遺言~私に何故と問い給うな」での運転手役だったのだった、と。その他で、私が見てた作品出演者と重なるのを見かけたのは、「別れの曲」に出てたらしいカトリーヌ・フォントネー位だけれど、

「巴里の空の下・・」でのこの人の役は「La Bourgeoise」とあって、どうも具体的に浮かばないけれど、「ブルジョア」の意味らしく、ペリエが施しを頼んでにべなく断られた、一瞬だけ登場の身なりいい老婦人だろうか、と。


誰が主人公、という訳ではないけれど、”華”的には恋愛、財産、名誉を求めてパリにやってきたドニーズ。演じたブリジッド・オペールは、ちょっとヘップバーンを思わすような面差し。

ホテルで働いていた時、男性客の1人のパリからの熱心な手紙にほだされ、ドラマティックな恋愛を夢見ていたけれど、その男性は飛行機事故で障害者となっており、再会はしたものの、別れ。

その夜1人歩きをしていた所、店で好意を告白した女性に侮辱されたばかりの、連続女性殺し犯でもあったマチアスの目に留まって、犠牲となってしまい、

翌日の3面記事のトップ見出しになって、前日占い師に勧められて買っていた宝くじは当たっていたけれど、財産、名誉の皮肉な実現。

それが表向きメイン筋、というか目立つエピソードかもしれないけれど、その周辺にも幾つかの小ドラマ。


その前日、雑貨屋夫妻の、家出状態の小学生の幼い娘は、友人の少年に誘われ、オーストラリアを夢見て小さなボートで川を下って、ちょっとした冒険旅行に出るけれど、途中少年に置き去りにされ、

迷子状態の時、マチアスに遭遇してたけれど、彼女が自分に向けるくったくのない愛情に心和んで、彼女には手を出さず、彼女の住む界隈まで送る、という好意を見せていたのだったけれど。

その少女がその後、家の近くで帰りそびれてる時、自分も空腹でも一日中猫たちのミルク代の施しを求めて歩き回ってた近所の老女ペリエに会って、

ペリエは、少女が母からミルクを買うため託されていた丁度その代金を持ってるのを知って、一瞬たじろぐけれど、それは大事にしまっておきなさい、と告げ、少女を励まし諭して、家に帰らせ、

しばらくして、空腹の猫達と絶望に沈む彼女の元へ、娘がお世話になって、と雑貨屋の妻と少女がミルクと肉を持ってやってきて、

猫達がミルクをすする様子に、震えながら感涙するペリエ、演じるシルヴィーから滲み出ていた困窮、思わぬ救いへの安堵を表す人間味が印象的。

その雑貨屋の妻は、元々ペリエに同情していて、娘に買ってくるように言ったミルクも彼女にあげるために、のような様子だったけれど、ペリエは娘が持ってたまさにそのお金、に邪な気を起こさず、

近所の年長者として彼女を保護して送り届けた、という真っ当さへの報酬として、窮状を救われた、気がする後味良さ。


同じ日、気が弱い、というか極度のあがり症の医学生ジョルジュは、口頭の国家試験にまたしても失敗。恋人のマリー=テレーズも落胆。

でもその落胆の極みの夜、病院で夜勤の時、デニーズ殺害直後、逃げるマチアスを狙った警官の銃弾が、やっとストが解除にになって自転車で帰宅途中だったエルムノーに当たってしまい、彼が搬送されてくるアクシデント。

銃弾をすぐ撤去しないと命が危ない重体で、外科医はなかなか到着せず、という究極の時、ジョルジュは、自分は何度も手術に立ち会ってきた、と、規則外だ、と止める看護婦も振り切って、自分で手術を決行、見事エルムーノの命を救う快挙。

翌日の新聞に、国家試験を失敗したばかりの医学生が、その夜一命を救う、の記事。

インターンの国家試験、というのは、フランスでは実際ああいう形で行われてたのか、今も行われてるのか?謎だけれど、

このジョルジュの度胸、というのは、淀みない弁論で専門知識を披露、が求められる場、でなく、そういう現場、人命のかかった究極の時に発揮された、というちょっと権威ある試験への皮肉、ジョルジュへの運命の救済、というか、これも印象的な一コマ。


同時に、家族を愛し、地道に工場で働く銀婚式を挙げたばかりのエルムノーが、殺人犯の代わりに撃たれた、というのは悲運、4人を殺害していしまったマチアスがその後撃たれたのは因果応酬だけれど、エルムノーの命が間一髪救われた、というのも後味良かった。


そういう所で、劇中聞き馴染みだったシャンソン曲、「巴里の空の下」が流れて郷愁、その曲名やルーツが判ったり、ということもあったり、

ストーリー的には、パリのある1日というスパンの中で、様々な状況、心理状態の人々の絡み合ったエピソードの1つ1つが、風景のシックさと共に、なかなか味わい、という作品でした。

関連サイト:Amazon 「巴里の空の下セーヌは流れる」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 「巴里の空の下セーヌは流れる」
関連記事:オルフェ(’50)オルフェの遺言~私に何故と問い給うな~(’60)別れの曲(’34)

    

# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-21 01:10 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

SONGS 尾崎豊  

2012年 05月 16日

「SONGS」先週は、動いている姿自体覚えのなかった郷愁の長谷川きよし、でしたけれど、その前回4月28日の尾崎豊の回をオンタイム、録画で見ました。

先月25日が命日で、没後20年経ったのだけれど、いまだにこうして、忘れかけた頃にふと取り上げられる尾崎。

今回は「15の夜」「卒業」太陽の破片」「誕生」「I LOVE YOU」ライブ映像。今回公開された約50冊の創作ノートの断片が折々、彼と縁(ゆかり)あったプロデューサー須藤晃氏のコメントを交えて。


今回一番インパクトはやはりラストの「I LOVE YOU」。’09年中森明菜がこの番組で、カバーシリーズの中、この曲も感極まりながら歌ってたのだった、と。

マイベスト尾崎曲はやはり、今回なかった「Oh My LIttle Girl」。近年では「うた魂♪」で薬師丸ひろ子版を聞いて、ちょっと感慨。
            
         

この曲もだけれど、「I LOVE YOU」も、若い尾崎豊が混迷の中、懸命に歌を通して他者に投げかけようとしてた”愛情の破片”という感じ、色褪せない曲の1つ、と改めて。


この人、と言えば、沢木さんの最新ルポ集「ポーカー・フェース」で、当時親交あった本人からコンサートに来てくれるよう誘われてたのに、行きそびれているうちに、急逝してしまい、心残りだった、などというようなエピソード。
                                 (C)(株)角川書店
尾崎豊と沢木さんというのは、'91年2月号「月刊カドカワ」で対談の顔合わせあって、精神講座「見えない水路」というタイトル。

この頃は、自分の事務所設立、コンサートツアーも控えてた充実期、でもこの1年数ヵ月後に亡くなってしまって、

その訃報を知ったのは、私は確か吉祥寺にユーミンコンサートのチケットを入手しに行ってて、駅の近くで号外のビラを見かけたのだった、などと薄っすら記憶浮かんだり。

本人の歌声を聞いた最新は、振り返れば’08年に市川準監督追悼でDVDで見た「大阪物語」のテーマ曲、どうも旋律は定かに浮かばないけれど「風にうたえば」、

また今回流れた「15の夜」は、やはり「うた魂♪」で男コーラスが勢いで歌ってたのだった、とか。


5/17追記:「月カド」の沢木さんとの対談で、印象的だったのは、沢木さんが、井上陽水と彼との決定的な違いは、陽水は単数と単数の世界しか歌ってこなかった、自分も、と言っていいけれど、1対1で誰かに向けて書いているはず、

でも尾崎豊は、複数に向かって歌いかけたことがあるし、歌いかけたいと思っているところがある、聞き手を救済したい、という願望があって、それは陽水にも僕にも絶対ないものだ、のように述べて、

尾崎豊は、自分が幸せになるためには、他人も幸せでなくてはならない、という気持がある、という話に対して、

沢木さんは、それは素晴らしいことだと思う、僕も陽水もそこには断念してしまって、やはり1人1人にラブレターを書いて、そういうもので確実な手触りのあるものを作っていくしかしょうがないと思ったから、のようなやり取り。


10代の頃、学校という支配への反発、をコンセプトにカリスマになった彼が、20代になって方向性を模索、NYに行ったり、覚せい剤に手を出してしまったりして混迷、

今回須藤氏がその薬物事件について、自分の享楽、快楽のために人を傷つけたり、薬物をやったりする人ではいということだけは判ってたので、やはり自分が歌うべきものを探しながら、絶対開けてはいけない扉を開けてしまった、とコメント。

拘置所の中で書いた、という「太陽の破片」も流れたけれど、正直20代の彼の曲は私は余り馴染みもインパクトも残っておらず、折に耳にしても、何か抽象的な痛々しさ、という印象。


(C)(株)大田出版、(株)角川書店
対談で語ってたように、ピュアで大きな愛情、のようなコンセプトを根本に持っていたとは思うのだけれど、

手元にある、鬼頭明嗣の尾崎回顧本「アイ・ラヴ・ユー 尾崎豊」サブタイトル「尾崎豊との激走345日」では、伝説ミュージシャンの裏のかなりエキセントリック、破天荒、脆弱な実態も。

鬼頭氏は、やはり「月カド」編集長見城氏が取り持った縁で、彼のコンサートを見て、予想つかない全身全霊さ、に魅せられ、後にマネージャーになって、尾崎が社長となった事務所「アイソトープ」をお膳立て、そしてコンサートツアー活動を援助した人物。

先日尾崎写真詩集「白紙の散乱」と共に取り出してみて、どちらの表紙もいつのまにか一部破れてしまっているけれど、久方に開いてみて、

鬼頭氏本では、尾崎豊の礼儀正しさ、人懐っこさ、超多忙でもグッズ売り上げなど会社の細かい経理も自分で目を通す完璧主義さ、常に周りに自分への注意・注目を求める我儘さ、ガラス細工のような繊細さ、

先日の「マリリン 7日間の恋」のマリリン・モンローではないけれど、1つ1つの行動自体、本人の微妙なメンタリティによって、かなり時間がかかったり、回りはヤキモキ状態、

でもどんなに不安的でも一旦ステージに立ったら必ずやり遂げてみせる力、とか、鬼頭氏が書いてるように、まさに”多面体”。


5/18追記:繁美夫人との結婚、長男誕生、という私生活での糧もあったけれど、この本での限りでは、彼の死の前の数年に夫人、息子はほとんど登場せず。

一時不倫スキャンダルがあった斉藤由貴との関係については、同氏は、彼らは恋愛関係でなく本当に”同志”だった、と書いてるけれど、ああいう騒がれ方で出る、というのはそれが”同志愛”であれ何であれ、夫人にとっては裏切り、ではなかったかと。

いつかこの夫人のインタビューだったか、文章でだったか、彼は猜疑心が凄い所があって、ありもしない自分(夫人)の方の裏切り、を思い込んで、小説にも書いていた、ようなエピソードも。


そして結局、彼に振り回されつつ側近として奔走した鬼頭氏とも、ツアー中に決別。

その理由が、ツアー中常に尾崎豊の隣の部屋で待機状態の同氏が、スタッフ慰労会を省いて、たまたま一夜だけ深夜、現場の責任者に誘われて博多の祭り見物に出かけている時、尾崎が彼の部屋に電話、怒りの形相でてホテル中を駆けずり回ってて、

その夜のうちに、尾崎と母との電話の”役員会議”で、一緒にでかけたスタッフともども帰京、自宅待機決定、尾崎の母は残る方向で話し合って、と言ってくれたけれど、その頃には同氏は疲労困憊、やや醒めた心境もあって、その後決別となった、というようなくだり。

何だかまさに24時間中スタッフに、自分への注視を求め、たった一度深夜にそれがされなかったからといって即離脱命令、という理不尽の極み、というようなエピソードだけれど、

そのやや前の記述から、敏感な尾崎が、自分に疲れ、やや引き気味になってる鬼頭氏の心情を察してる節もあって、もしかして、去られて傷つくのを恐れてて、この件をきっかけに、先手を打って自分から別れを切り出したのかも、とも。

鬼頭氏なしでツアーは無事終了、でもその後尾崎は酒に溺れ荒れ気味、秋以降、鬼頭氏の所に、彼ではないか、という無言電話が増え、そういう彼の唯一の拠り所だったお母さんも’91年末に病死。

この本でも折に名が出てた須藤氏は番組中、このお母さんの死のショックで、尾崎はおかしくなっていった、と。


それでもニューアルバムを準備、コンサートツアー予定も出てたけれど、運命の'92年4月25日未明、知人と飲みに出てた鬼頭氏が、もう一軒行こう、と誘われ、携帯の電池が切れてるのを気にしつつ付き合って、

早朝帰ったら、自宅に、倒れた尾崎が警察から病院にまわされ、同氏に着替えを持ってくるように頼んだ、と連絡が入ってた、と。

急いで飛び出そうとした所に警察から、尾崎は奥さんと一緒に帰った、安心して下さい、と連絡あったけれど、その日の午後に訃報。

ツアー中、ホテルからの1時間の留守が、決別になって、またしても、もう一軒だけ、というハシゴ酒で尾崎からのSOSをキャッチし損ねた、という思い。

でも、その究極の時に、奥さんでも周囲のスタッフなどでもなく、母の葬儀では会ってたけれど決別していたかつてのマネージャーに、着替えを届けるよう連絡、というエピソードが、彼の孤独を浮き彫りにしてるようでも。

護国寺の葬儀で、整然と静かに並ぶ3万5千の参列者を目の当たりにして涙、「やったな、尾崎・・・。君はすごいものをこの世に残していったんだよ・・・。」という感慨。

以前家庭教師をしてた、結構尾崎ファンらしかった女子高生がいたのを思い出して、訃報当時には20代前半位か、やはりあの参列に行ったのだろうか、

今頃は40才位なはずで、現実の生活の中、もう尾崎のことなど忘却の彼方か、まだ好きで、こういう番組も見たりしてるのだろうか、とかふと思ったり。


この鬼頭氏本は、勿論起こった事への同氏の記録、見解、100%事実か?他人には判らないし、ある意味暴露本、でもある感もするけれど、ある意味、日本のミュージシャン題材本、としては、マイベスト3には入るインパクト。

やはりサガンの映画化の時なども思ったけれど、こういうスーパースターの素顔のエキセントリックさ、を今時のネットなどで、リアルタイムで知ってたとしたら、その創作品の好み、とは別の所で、私は辟易してただろうと。

大きな他者への愛、という理想、その反面自分が裏切られ、傷つくのを恐れる極度なナイーブさ。そういう心の振り子の狭間でもがいて、ある意味太く短くの、享年26才だったのだった、と。


無論、30分番組「SONGS」では、経歴映像や須藤氏のコメントから多少なりとも尾崎豊の心の葛藤、は垣間見えても、鬼頭氏本での裏面のエキセントリックさ、ある種脆弱さ、などは浮かばず、彼の代表曲のスポットライトの中のパフォーマンスの輝き、のインパクトが残るのだけれど、

何だか、彼の激しくかつ繊細な感性は、豊かな現代の、しかもバブル期だった日本、ではもてあまし気味だったのでは、

10代の頃は、それでも学校という権力への反発、というコンセプトが持てたけれど、そういう時代が過ぎて、次に何を、という段になって、

大きな愛に向けて、というピュアな理想が、基本的に豊かで資本主義の日本だと、ある種、誤解されたりから回りの空しさ、という部分もあったのでは、とも。

葬儀に並んだ3万5千人の市井のファン、いまだに命日には墓碑に集まる人々、語り継がれる伝説、日本の若者にも何か伝わったもの、残したものがあるのは事実だと思うけれど、

対談中沢木さんが、今書いてる小説や絵はあなた自身の水路にはなっているけれど、その水路が読み手につながらないものがあるんじゃないか、と指摘してたり、そういう文学性、という所もあったけれど、

もし彼が、もっと社会的貧困国などに生まれていたら、周囲の”負”の状況に、秘められた資質から異種のパワーを発揮、メンタル的混迷や不安に落ち込む暇もなく活動して、生き長らえてたかも、などとも。

以前の特番感想記事で、今彼が生きてたらどういう曲を歌うのだろう、とか書いてたのだったけれど、日本も3.11という打撃を受けた今、上記のもしも、のような事も改めて思った、今回の尾崎特集。


先日尾崎関連検索中、彼の逝去時2才だった息子尾崎裕哉君、というのが、今慶大生、ラジオ番組で活動したりも、という情報を見かけて、

あの訃報後、色々憶測もあったり、混乱を避けて繁美夫人と息子は渡米、というのは聞いた覚えだったけれど、帰国してたのだった、と今にして。

そしてその息子が、'08年文化祭か何かだったらしいけれど「I LOVE YOU」を歌う画像発見、You tubeにも、その「I LOVE・・」と「15の夜」が。

          

            

面差しは、父のような精悍さ、ではなく草食系な印象、歌は、最初「I LOVE・・」を聞いた時、歌い出しの辺りでは多少上手い素人、な感じ、でも曲が進んでいく内、さすがに声のメロウさは尾崎遺伝子的、今にして聞く実の息子版、と、何だか感慨も。

最初見かけた記事で、生前の父を意識してか否か「音楽で世界を救いたい」願いを持ってる、とのことで、いずれ何かの形で、もっと公に出てくるのかもしれないけれど、そういうちょっとプラスα、番外編発見もあった今回でした。

関連サイト:SONGS 第217回 尾崎豊
関連記事:白紙の散乱(’93)LOVE SONGS(’01)あの歌がきこえる 「僕が僕であるために」プレミアム10 尾崎豊がいた夏うた魂♪(’08)大阪物語(’99)-追悼・市川準監督ークリスマスの約束(’06)SONGS 中森明菜<1>LIFE 井上陽水~40年を語る~<1><2>ポーカー・フェース / 沢木耕太郎(’11)
<スレッドファイルリンク(ここでは「うた魂♪」)は開かない場合あるようです。>


              
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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-16 23:03 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

母の日  

2012年 05月 15日

一昨日の母の日、今回はオーソドックスにいつもの近くのスーパー商品券、母の日用バニラ・ストロベリーのカップケーキ、カーネーションを渡しました。

いつものように、もう子供の日にも何もしてないし、別にいいから、とは言ってたけれど、やはり私が唯一そういう立場な訳でもあるし、出来る事はしておきたいし、ある意味しておかないと、というイベント。

一昨日は仕事前母の所で一緒に食事の日だったので、ケーキはデザートにして、私も半分ずつ。

今丁度花が何かあったら、と思ってたそうで、カーネーションは食卓に飾ってて、割と花びらは小振りでも蕾の多い束を選んだので、これから開きそうなのも。

恒例の商品券は、一昨年までずっと西友のにしていたけれど、本人は近年、若干近いいなげやの方がよく行くようで、昨年からそちらの方に変更。

まあ今回も、こうしてこの日を共に祝えるのもいいこと、と思って、という所でした。

関連記事:母の日(’07)母の日(’09)母の日(’10)春の芸能鑑賞会 アルゼンチンタンゴ母の日(’11)


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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-15 21:08 | 日常 | Trackback | Comments(0)

ニュー・シネマ・パラダイス(’89)  

2012年 05月 14日

一昨日、近くの成田図書館の映画会で「ニュー・シネマ・パラダイス」上映、都合も合ったので見てきました。

この作品は、数回見たかもしれないけれど、大分前ビデオで見て以来。初見の時、思わず目頭熱くなったラストのキスシーンコレクション上映シーン、おおまかな流れ、珠玉の名作感、は頭にあっても、やはり内容は薄れ気味。

この図書館映画会の時は、その会場の集会室に、その作品関連の本を展示形式で置いてくれてて、今回もイタリア映画関連本が何冊かあって、上映の前に、その内の1冊のこの作品欄で、ざっと予・復習。


これはジュゼッペ・トルナトーレ監督作、舞台はシチリア島の村だったのだったけれど、海を臨むベランダにカーテンが舞う詩的な冒頭から、

見ていくとやはり、劇場が火事になって、映写技師アルフレッド(フィリップ・ノワレ)危機一髪の時、少年期のトト(サルヴァトーレ・カシオ)が必死の救出、の件や、

青年期トト(マルコ・レオナルディ)と美少女エレナ(アニェーゼ・ナーノ)の悲恋エピソード、とか結構詳細忘れてて、そうだったのか、という部分、また全編に流れるモリコーネの軽快、哀愁の音楽のフィット感も改めて。

ラストの名シーン感慨は、やはり初見の時程ではなかったけれど、近年私は正直、ある映画関係者の、ネット上で公然と繰り広げられてる不倫沙汰の破廉恥さ、を偶然垣間見て、諸事情である種心が傷ついて以来、どうも不倫ものには生理的に嫌悪感走ったり、

3.11震災余波もあって、色んな面で、じっくり映画を味わう、というモードにもなりにくかった事もあったり、

でも今回、たまたまこの懐かしい作品を見て、何だか忘れかけてた、映画というものの持つ生粋のロマン、豊かさ、コミカルさ、ドラマ性など素の魅力、以前そういうものが、自然に好きだった頃の断片に少し触れた気がして、充実感ある2時間だった、という感じ。


やはりアルフレードとトトの、狭い映写室で育った、年代を超えた損得勘定のない人間味ある絆、愛情と、劇場での映画が人々の娯楽の中心だった頃のホットな息遣い、が柱、

劇中使われてた様々なモノクロ作品、その各断片自体もスパイスで、後でその作品タイトル名を見たら、鑑賞中には気付かなかったけれど、「カサブランカ」などもあったのだった、と。

映画好きの少年から、青年期の徴兵、失恋、映写技師、初老には成功した映画人になったトトの人生模様が織り交ぜられて、

そう詳しくは描かれてなかったけれど、少年期にはトトの映画嗜好を毛嫌いしていた母(アントネラ・アッティーリ)が、後年には(壮年期母(プペラ・マッジオ))、普段離れてる彼にアルフレードの訃報を連絡、彼らの絆を温かく繋いだり、というような家族愛も。


アルフレードは、ある意味、父が第2次大戦で出兵、戦死してしまったトトの父代わり、という存在でもあったのかもしれないけれど、

子供がいない自分にとっても愛着あって、映画という共通項で結ばれた気のおけない相手、劇場の火災で盲目にもなって、側にいてくれたら有難い、と思っても不思議はないと思うけれど、

徴兵から帰った彼に、(人生で成功するために)故郷を離れて戻ってくるな、とはっきり言い放つ頑固さ、映写室を愛したように、自分のする事を愛せ、と忠告の言葉をかける愛情、が相まって、何というか、見事なまでの人生の”師”。

そういうエピソードの積み重ね、また、取り壊された劇場、テレビやラジオに押されて衰退した映画、そのものの悲哀、も相まって、

ラストのアルフレードが託したフィルムを初老のトト(ジャック・ペラン)が感慨深く見るシーンもじわじわ効いて、やはり忘れがたい名ラストシーンの1つ、とも改めて。



ジャック・ペランはやはり渋く、私は近年姿を見たのは、製作もして、息子マクサンス・ペランも出てた「コーラス」、DVDで見た「ロバと王女」の王子役、

ドキュメンタリー「WATARIDORI」の監督だったり、そして今回新たに目にしたのは、「セプテンバー11」の製作にも関わってたのだった、と。


DVDサイトで、この作品の173分完全オリジナル版、があった、と知って、今回は124分の上映、私が以前見たのと同じ劇場初公開版。完全版では、トトと中年になったエレナとの再会、アルフレードの他のエピソード、などもあるようで、

もし何かの自然な機会あれば、見てみるとは思うけれど、何だかこの作品はこれとして、特にエレナとの再会とか、あえて積極的には見たくない、という気も。


そういう所で、上映前荒筋チェックのため見たイタリア映画本に、前に見た幾つかのフェリーニ、ロッセリーニ作品なども載ってて、それぞれ今見直したら、きっと印象も思う所も結構違うだろう、と思ったりしたのですけれど、

やはり久し振りにこの作品を見て、少し映画に対して先入観なく”フラット”になれた、というか、心洗われ潤うものあった、という後味でした。

関連サイト:Amazon 「ニュー・シネマ・パラダイス」成田図書館 映画会象のロケット 「ニュー・シネマ・パラダイス」
関連記事:セプテンバー11(’02)(「「KYOKO」&イランはじめエスニック映画スレッド2」の32)、コーラス(’04)ロバと王女(’70)カサブランカ(’43)・オズの魔法使(’39)
<スレッドファイルリンク(ここでは「セプテンバー11」「コーラス」)は開かない場合あるようです。>


# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-14 00:12 | 洋画 | Trackback(2) | Comments(0)

非常持出品リュック  

2012年 05月 11日

先週GW休みの間、日常レベルでは衣替えと、予てから気になってた非常持ち出し用リュック整備をしました。

以前阪神・淡路大震災の後にも、頭を過ぎりはしたけれど実際手を付けなかったまま、さすがに昨年3.11で初の震度5体感、もあって、それ以降印鑑、通帳類、重要書類などはいつも持ち歩くバッグに常時入れておくようにはして、

東京直下型もいつ来てもおかしくない、というのもよく聞くし、今度ばかりは、非常用持ち出し袋、というのも備えだけはしておかねば、と思いつつ時間が経って、だったけれど、手元の長い間使ってなかったリュックで、だけれどようやく着手、

一応形にして、これを枕元に置いて寝ることにして、一段落、少し気が済んだ、という所。


参考にしたのは主に、先月末発売だった「女性セブン」 (→(C)小学館)の、保存版完全リスト「震度7後の1週間を生き延びる 非常持出品&食料生活雑貨備蓄品」という8Pの特集記事と、

母が近所の人からもらってて、私にも1部くれてた震災の備えの小冊子。

「女性セブン」の記事の方は、荒尾和彦さんという人が書いてて、元々ライターなのか?自身阪神・淡路大震災被災者で、避難所の体育館で書いた「震度7が残した108の教訓」という本も出してる人だと。


こういう女性雑誌を買ったのも随分久方、きっかけは、コンビニでコピーの順番待ちをしていた時、雑誌コーナーでふと手にしたこの号の、「新われらの時代に」という連載企画でユーミン記事が7P分。

大筋はこれまでの業績を追った内容だったけれど、石川セリや、色んなアーティスト、各界著名人、40~60代読者からのコメントなどもあって、

こういう雑誌でこの位ページを割いたユーミン記事、というのを見かけたのも近年珍しく、手元のビール券で飲み物、菓子と共に入手、この非常持出品記事も載ってた、という次第。


2ページ目にあった具体的非常時出品リストは、

★ミネラルウォーター 1ℓ ★ウェットティッシュ ★携帯レインコート ★軍手 ★マスク ★歯ブラシ 液体歯磨き ★トイレットペーパー ★懐中電灯 ★各種乾電池 ★連絡先のメモ ★携帯カイロ ★石けん ★救急絆創膏、消毒薬、包帯、各種薬 ★紙皿、紙コップ、割り箸 ★ポケットティッシュ ★レジ袋 ★生理用品 ★チョコレート、キャラメル、飴などの食品

とあって、これまでにも、こういう品目紹介は見かけたことがあったけれど、何かの縁だし、とも思って大方これに忠実に。

ミネラルウォーターは500mlにしたり、紙皿・コップ、携帯カイロ、包帯は未入手だけれど、当初収まるだろうか?と思ってたら、意外とやや膨れ気味で、丁度。

それと、母がもらった冊子の「緊急ポーチ・小物入れ」リストから、重なるものもあったけれど、加えて

★ホイッスル(ひも付き) ★短いえんぴつ ★小型バサミ ★(その冊子付きの、自分の身元、血液型、緊急連絡先など記入欄ある)災害時あんしんシート

それと、「女性セブン」記事の「必携の定番アイテム」欄からの、阪神、東北でも役に立った、という声が多く聞かれた、という★45ℓほどのゴミ袋、「備蓄品リスト」から★使い捨て紙ショーツ。

また「小旅行に行く時の準備」と考えて、という所から加えたのは下着の替え、携帯くし、旅行用シャンプー・リンス、旅行・コインランドリー用洗剤パック、近隣店で見かけた携帯用救急ミニトイレ、など。小物系は、常時持ち歩いてるバッグの方に。


この中で、私が一番印象的だったのは「ホイッスル」(↑)。当初スルーしかけたけれど、思えば究極の、瓦礫に埋もれて動けず、声を出す気力も、という時、

手元にこれがあるかないかで命の分かれ目にもなりかねない、と、絵が浮かんで、近隣店にあったので購入。やはりこの休みに持ち出し品を揃えつつあった母に言ったら、

自分もあった方が、というのでその分も買ってきて、「こういうのを吹かなあかんようになったら、最後やけどな」とか苦笑しつつ、まあ持ってるにこしたことはないし、と。

ただやはり、いざという時、悠長にバッグ、リュックから取り出して、というより、常に身体に身に着けてないと意味ないだろうし、実際ホイッスルのお陰で救助された、という話も聞いた覚えはないけれど、

大震災の犠牲者の中、これを持ってれば助かった人も幾らかはいたのでは、とも思えたり、何だか妙にリアルに最も切実な、という気がしたアイテム。


あと、近年余り日常あえて買わないチョコレート、キャラメル、飴類も近隣店で揃えて、「森永ミルクキャラメル」なんて、前に食べたのはいつだったか、全く思いだせず。

「風味絶佳」というフレーズも、近年山田詠美作品、映画化の「シュガー&スパイス 風味絶佳」で目にしたけれど、辿ればこれがそもそものインプット記憶だった、と。


そういう所で、まだ「女性セブン」記事の「備蓄品」レベルはまだ手薄ですけれど、先日茨城・栃木で竜巻被害もあって、何だか余り予期しないような事も不意に起こったりするし、

最低限、気になってた備えはして、出来る事はやっておけて、前述のように、多少気が済みました。

関連サイト:Amazon 「震度7が残した108の教訓/荒川和彦」
関連記事:東日本大地震<1>東日本大地震<2>3.11東日本大震災から1年


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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-11 23:25 | 日常 | Trackback | Comments(0)

イバラードへの旅 第15回 井上直久絵画展  

2012年 05月 08日

3日~明日まで池袋東武の「1番地美術画廊」で開催中の、井上直久絵画展の案内カードが先日来てて、先週土曜に都合も合ったので行ってきました。

この人の作品は、一昨年高校の英語の教科書に載ってるのを見かけたりはしたのだったけれど、5年前DVDで「イバラード時間」を見て、同じ頃Bunkamuraギャラリーの新作展に行って以来。

         

カード置き場に'01年「イバラードへ」カレンダーと、昨年同じ時期のやはり池袋東武での、第14回の案内カード。昨年はやはり3.11後、百貨店の上層階の画廊、とか行く気になれなかったのだけれど、

カードを改めて見直すと、井上氏の「・・本展の準備中に震災の知らせを聞き「共感、再生」へテーマを絞ることといたしました。

私の絵はもともと"幼い目の視点”"小さなものへの慈しみ”"共感への希求””大きな世界への祈り”をテーマにしているのですが、今回こそ、作品に心を込めて、それを語りたく思います。」というコメント。

やはり3.11で、ミュージシャン達が受けた衝撃、影響、というのも折々目にしたけれど、それだけでないこういう画家とか、色んなアーティストにも、ノータッチではいられない要素が、などと改めて。


入り口のカウンターで、案内状持参だとカード3枚セットがもらえ、何種類かあって、どうせなら気に入ったのを、と、係りの女性にことわって、各中身を見させてもらってた時、

黒い背広のメガネをかけた男性が「どうしたんですか?」とやってきて、女性が「カードを選んでられて・・」と答えたら、

その男性はカウウンター上にあった3種類をざっと指して「全部差し上げますよ」と朗らかに言ってくれて、私は「あ、宜しいんですか、有難うございます」と言って、計9枚もらってカウンターを離れたのだけれど、

展示初めの方に、井上氏の写真入り年表があってちらっと見て、しばらく絵を見ているうちに、ふとさっきの男性は、井上氏ご本人だったのでは、と。

案内状にあった作家来場時間を見たら、結構各日長時間、その日も11:00~18:00とあって、私が行ったのは昼過ぎだったし、

カウンターで接近時、まじまじ顔を見た訳ではないけれど、画廊の中央でずっと係りの男性と話してたその人の面差しが、年表の写真と重なる気も。

前回Bunkamuraの時も、ずっと外人と話してたのが本人じゃないか、と思ったのだったけれど、今回もそうだったとして、

あの機会に、「詩とメルヘン」や「MOE」のイラストや「耳をすませば」の劇中劇が好きで、「イバラード時間」DVDも見ました、とか話して、握手でもしてもらってたら、記念になったかもしれないけれど、

まあこういう画廊展の場で、1枚10万円~単位の作品を購入、という意図もなかったし、別によかったかとも。会場には絵本やグッズもあって、さすがにジブリでの馴染み、ネームバリューもあってか、私のように鑑賞に立ち寄った、感じの客が、こういう画廊展にしては結構多め。


今回一番インパクト作品は、奥の部屋にあった、大きな木の下のベンチに親子らしき人影、向こう側に海、ベンチの後ろに庭園らしき所への入り口、の縦長の「海望む木影」。

そう大判でなく、さり気ない作品だけれど、こういう場所にいたことがあるような、というデジャブ感、妙に懐かしい感触。これには成約済み、の印。

そして、見晴らしの開けたファンタジー庭園に向けて、子供が飛んで行く「春日の庭」。あと3枚の大判組作「スリードーターズ・ロック」。横に連なりある3枚の海辺の風景の中に女性が1人ずつ。

もらったカードの作品の中では、今回の案内カード裏の「瀧のある里」や、4層の海面+メルヘンな島の「多層海好天」」(↑カード(C)井上直久)。


また重複カードが2種類あって、一部年賀状など用にキープ、その内3枚あった「野原の会話」(↓カード)には、井上作品お馴染みの「めげゾウ」、

後で母に、のりちゃん(妹)もこの人の絵とか映像結構好きだったよ、と言ってそれを1枚渡して、他のカードも見せたら、幻想的な絵やな、などと。

















大分前妹にもらったこのキーホルダー(↑)があったのだった、と思い出して、取り出してみて、先日、長く家と自転車の鍵に付けていた、トルコで買った魔よけの青いガラスオブジェを落として割ってしまったので、

代わりにこれにしようか、と一旦付けてみたけれど、ややかさばるし、普段持ってて余り威勢良くもなさそうなのでやめて、元の飾り棚に。

めげゾウは今回のカードの「小さなものが光る宵」(→)にも登場、久方に見たのだけれど、改めて、丸めた背中に漂う哀愁、何ともめげ具合が愛嬌、というか。


そういう所で、久方の井上展、イバラードのファンタジックワールドで、また一時心洗われました。

関連サイト:東武百貨店 イバラードへの旅 第15回 井上直久絵画展井上直久のイバラードの世界/アートスペース提供
関連記事:イバラード時間(’07)井上直久新作展中間テスト対策終了(’10、2学期)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日


        <今回の案内カード裏面「瀧のある里」(C)INOUE Naohisa>

# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-08 23:33 | 芸術・映画 | Trackback | Comments(0)

エルミタージュ美術館展 世紀の顔 西欧絵画の400年  

2012年 05月 06日

先日「セザンヌ パリとプロヴァンス」記事で触れたように、2日に国立新美術館で、セザンヌ展に続いてエルミタージュ美術館展を見てきました。

この美術館展は、'06年東京都美術館でのに行ってて、当時の感想を見直したら、映像コーナーで美術館自体芸術品、という豪華さ、などと書いていたけれど、今回も入り口付近で壁に美術館映像、少し見たらやはり改めて豪奢な内装、と。

前回同様16世紀~20世紀初頭、ルネサンスのヴェネツィア派~マティス、ピカソまで、幅広い作品群、5章に分けて83作家、全89点の展示。


今回インパクトはやはり4章の「19世紀ロマン派からポスト印象派まで:進化する世紀」での、やはり前回同様1点ずつだけれど馴染みのシスレー「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌ風景」(カード→)、

ルノワール「黒い服を着た夫人」(カード↓左)、モネ、ルソー、ボナールなど、またセザンヌがここでも1点「カーテンのある静物」(カード↓右)。


5/6追記:その他印象的だったのは、2章「17世紀 バロック:黄金の世紀」の、エレガントな宗教画、ダニエル・セーヘルスとトマス・ウィレボルツ・ボスハールトの「花飾りに囲まれた幼子キリストと洗礼者ヨハネ」、

モデルの感情までを表すような、というレンブラントの「老婦人の肖像」。リアルな静物画のウィレム・クラースゾーン・ヘダの「蟹のある食卓」。

3章「18世紀 ロココと新古典派:革命の世紀」では、赤いスカーフを背中~肩に巻いた優雅なアンゲリナ・カウフマンの「自画像」、

透き通るような滑らか肌の男女のギリシャ神話の神を描いた、ピエール=ナルシス・ゲランの「モルフェウスとイリス」。男の夢の神モルフェウスが、虹の女神イリスに起こされるシーン。モルフェウスは、モルヒネの語源だと。  

第4章では、上記の馴染みの画家達の他、妖精の身体が水に溶けていきそうな、アンリ・ファンタン=ラトゥールの「水の妖精ライナス」、ヴァロットンの風景画「アルク=ラ=バタイユ風景」。

第5章「20世紀 マティスとその周辺:アヴァンギャルドの世紀」では、馴染みのルソー、デュフィ、マルケ、ピカソなど1点ずつ、

そして、チラシ、ポスターでも使われてるマティスの大判「赤い部屋(赤のハーモニー)」。この作品は、意外にも元々青が基調だった、とのことで、上に赤を塗りこめたようで。


後でカードを買ったのは、私は上にアップの3枚、母はシスレーとセザンヌ、どれが良かったか聞いたら、「赤い部屋・・」も印象的だった、と。

私は1点挙げるなら、やはりシスレーの「ヴィルヌーヴ・・」。木立の向こうの川岸の、何ともメルヘン、牧歌的な小世界。


そういう所で、ルネサンス~バロック~ロココ~印象派~フォーヴィズム・キュビズムまでの変遷、多彩な作品を見られて、セザンヌ展とハシゴでしたけれど、それ含めて好きな印象派作品も味わえて、久方の美術展で満足でした。

関連サイト:エルミタージュ美術館展 世紀の顔 西欧絵画の400年
関連記事:クリーブランド美術館展大エルミタージュ美術館展オルセー美術館展大回顧展モネサーカス展フランス印象派・新印象派展フィラデルフィア美術館展ルノワール+ルノワール 2人の天才が愛した女性ルノワール+ルノワール展フランス展/福岡・長崎展/パリ・モンパルナスに集う画家たち展ロバート・キャパ美の巨人たち シスレー芸術都市パリの100年展美のオ巨人たち ラウル・デュフィオルフェの遺言ー私に何故と問い給うなー(’60)ルノワール~伝統と革新/味百選ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たちプレミアム8<紀行>夢の聖地へ モネの庭語りかける風景印象派はお好きですか?マン・レイ 知られざる創作の秘密オルセー美術館展 「ポスト印象派」モネ・ルノワールと印象派・新印象派展ザ・コレクション・ヴィンタトゥール没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになったセーヌの流れに沿って 印象派と日本人画家たちの旅モネとジヴェルニーの画家たちワシントン・ナショナル・ギャラリーセザンヌ パリとプロヴァンス展


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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-06 00:04 | 芸術 | Trackback | Comments(0)

セザンヌ パリとプロヴァンス展  

2012年 05月 04日

一昨日、今国立新美術館で開催中のセザンヌ展、そしてエルミタージュ美術展に母と行ってきました。

美術展は年頭のゴヤ展以来、GW、母と何処か近場でリフレッシュに、と模索してて、ここで見所展2つやってるし、駅から直通で行けて天候が今一でもOKだし、と決めた次第。

午後早くに出かけて、1Fでセザンヌ展を見てから、2Fのエルミタージュに移動。どちらもそう混みあってもいず、なかなか充実感。

セザンヌ展は今回、主な製作地だったパリとプロヴァンスに着目、世界8カ国、約40美術館からの、約90点の展示。セザンヌは、私は近年まとめて見たのは一昨年のオルセー美術館展、セザンヌコーナーがあったのでしたけれど、今回のような大規模個展形式は、ちょっと覚えなく。


馴染みの静物画群、サント=ヴィクトール山などの風景画に加えて、ちょっと目新しかったのは、第1章「初期」での、ナイーブ画のような作風の人物画が幾つか。作品を見ただけだと、セザンヌ作、とは浮かばなさそうで。

特に、各季節の女性を描いた大判の連作「四季」がインパクト。後で売店で、表裏2枚ずつ載ったこの小ファイルを買ったのだけれど、解説に、まず夏、冬を描いて、上手くいったので春、秋を続けて描いた、とか。(↓左から春、夏、冬、秋)





















あと人物画でちょっと印象的だったのは、4章「肖像」の「赤い肘掛け椅子のセザンヌ夫人」。夫人は長い時間ポーズをとるのも厭わない、セザンヌにとって身近で心置きなく描けるモデルだった、そうで、やはりこういう肖像作品も余り覚えなく、

椅子の赤でりんごを連想、静物画のような第一印象もあったけれど、ふくよかな身体の描写、対象への信頼が漂うような、という感じ。


静物画では、まず目に留まったのが、「初期」の、クールベの影響での厚塗り画風の「佐藤壺、洋なし、青いカップ」の横にあった「パンと卵のある静物」。セザンヌお馴染みの静物画ジャンルだけれど、果物でなく、こういう素朴な食品を描いた作品もちょっと覚えなく。

父の財力もあって裕福な環境、というイメージだけれど、パリで貧しかった頃に描いた作品、とのことで、やはりこういうパンや卵を描いても、セザンヌはセザンヌ、とも思ったり、

作者を知らないまま見たとしたら、セザンヌっぽくて上手い、とは思っても、果たしてセザンヌ作、とは思うだろうか、とも。鑑定家などはやはり何らかの決め手で判るのだろうけれど。

やはり5章「静物」の、一連の作品は果物、置物、食器、敷物などのコンビネーションで馴染みのテイスト(→「開いた引き出しのある静物」カード)。

また、目を引かれたのは、晩年製作の拠点だったレ・ローブのアトリエにあって、モチーフとして描いた3点の置物、藁飾りの壺、緑色の壺、ラム酒瓶、そして花模様の絨毯の切れ端、の実物展示。

特に緑色の壺は、30年に渡って油彩17、水彩5作品に描いた、とかで、かなり愛着のある一品だったのだろう、と。

茶色のラム酒瓶も、母がカードを買ってた「青い花瓶」(←)という作品の左端に半分だけ登場してたり。

それと、出口の前のスペースに、そのアトリエの再現コーナー。以前ゴッホ展での、ゴッホの部屋の再現企画、のようで、それらしき机、棚、置物など置いてあってちょっと面白く、

模様の描かれた大きな屏風2点は、作品として表示あって本物かと思ったけれど、後の家具や置物は、それなりに古びた感じのものもあるけれど、どうなのか?

近くにいた係りの人に聞いたら、基本的に再現で、一部本物、やはり屏風は本物、とのことで、どうもその他は模造品のようで。


私はやはりセザンヌの風景画より静物画の方が、鮮やかな色合い+構図のメリハリなどで好きだけれど、

「坂道」という作品を見てるときに、後ろで見てた女性が、連れの人に「風が吹いてるみたい」などと言ってて、そんなタッチ、ムードもする、と思ったのだけれど、

後で母にどれが良かったか聞いたら風景画が明るくスッキリしてて美しかった、とのことで、特に題名をを挙げたのがその「坂道」。

馴染みのサント=ヴィクトール山題材の(→チラシ採用’86~’87年製作版)も幾つかあったけれど、時代を追うにつれて、山の手前の描写が段々抽象的に変わっていったり、というのも今回見比べられたり。


後でカード類を買ったのは、私は上記の「開いた引き出し・・」と「四季」小ファイル、

母は上記「青い花瓶」と、「サンタンリ村から見たマルセイユ湾」(←)。

「サンタンリ・・」は、海を描いたセザンヌ作品、というのもやはり覚えなく私もちょっと気になった作品。



エルミタージュ展については後に別記事で、と思うけれど、それも見終えた後、1Fのカフェで、セザンヌ展特別メニューの一つ「100%りんごジュースとさくらんぼのゼリー」デザートで一休み。

ここにはエルミタージュ展の方の特別メニューロシアンアイスティー4種類もあって、母はちょっと迷ってたけれど、結局2人共こちらに。

セザンヌがよく描くりんごモチーフ、とのことで、濃いりんごジュース、煮たようなりんご果実の一片+写真だとやや黒っぽく小豆みたいだけれど、実際は小さなつぶつぶの真紅のさくらんぼゼリーミックスで、爽やかな後味。


そういう所で、普段より様々なジャンルのセザンヌ作品が楽しめて、りんごモチーフデザートで余韻も味わった今回でした。

関連サイト:セザンヌ パリとプロヴァンス
関連記事:カラー・オブ・ハート(’98)美の巨人たち ラウル・デュフィ印象派はお好きですか?オルセー美術館展ワシントン・ナショナル・ギャラリー展


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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-04 00:20 | 芸術 | Trackback | Comments(2)

春の芸能鑑賞会 鎮守の杜 タンゴコンサート  

2012年 05月 01日

一昨日、昨年も行った近くの馬橋神社での、春の芸能鑑賞会「鎮守の杜 コンサート」、今回もタンゴ曲演奏で、母と行ってきました。やはり観客は昨年のように百人位。

この会は、曲目紹介のチラシだと、今回23回目だと。昨年は東日本大震災のチャリティも兼ねてで、冒頭神主さんが白装束姿で舞殿に立ち、「本当に大変なことが起きた」と、チャリティの主旨、防災訓練参加を呼びかけて、

今回は茶色のシャツとズボンの普段着でしたけれど、やはり冒頭、今月の防災訓練の呼びかけ。

そして昨年に続いて登場の、昨年は「ドリームステート」だったのが「セステートロサ」という名前になってたバンド、そのリーダーのバンドネオン奏者、高谷照信さんが神社の関係者の学友だった、という縁で、タンゴの時はこちらのバンドにお願いしてる、などと紹介。

大柄なこの神主さんが、前から2列目、私の真前に座って鑑賞してて、私は3曲目辺りの前に、2つ隣の空いてた、前に誰もいなくて見晴らしのきく席に移動、母も呼んで隣に移動。


バンドメンバーも昨年と同じ6人。高谷さんは昨年で演奏歴60周年、とのことで、昨年は60代位かと思ったのだったけれど、風貌からしても70代かも。バンドネオンというのは、私は実際触った事はなく、ボタンの結構細かい操作がいるのでは?とも想像するけれど、ずっと滑脱な演奏ぶり。

その娘さんがピアノ、その人とバイオリン、バンドネオンの進行役の女性3人が中年層、バイオリンとバンジョーの男性2人が若い世代、進行役の女性がやはり昨年のように”3世代バンド”だと。

若い男性2人は、1年間アルゼンチンに修行に行ってて、帰ってきたら、演奏の音色がまるで違ってた、などとエピソードも。このグループは、アマなのかプロなのか、その狭間なのか?だけれど、ちょっと検索したら関東一帯で演奏活動してるようで。

そして昨年は、ゲスト的に、プロの女性シンガーが加わっていたけれど、今回は柏原誠という男性シンガーが参加。50代後半~60代位、どうも検索では見かけないけれど、こなれた甘い歌声、おそらくプロシンガーなのかと。


演奏曲目は、

第一部:バラのタンゴ/碧空/エル・チョクロ/アスタ シンプレ アモール/カミニート/モティーボ デ ワルツ/バンドネオンの嘆き/デプラ セパ/ラ クンパルシータ/ウナノーチェ/ジェラシー

第ニ部:フェリシア/小雨降る径/バイアブランカ/エル アブロヒート/恋心/カナロ/涙と笑い/アディオス コラソン/小さな喫茶店/夜のタンゴ/アディオス パンパミーア

アンコール:最後の盃/ラ クンパルシータ


やはり、休憩挟んで2時間位。ボーカルが入ったのは7曲で、一部の「ラ クンパルシータ」は歌入り、アンコールのは演奏のみ。昨年の演奏曲を見てみたら、10曲が同じ。

昨年は、私は曲目を見てメロディが浮かぶのは「バラ色の人生」だけだったけれど、今回は「恋心」。曲を聞いてみて覚えあったのは「バラのタンゴ」「エル・チョクロ」「ラ クンパルシータ」「ジェラシー」など。

「エル・・」は3月のセシオン杉並の「チャリティふれあい音楽会」でも、歌つきで演奏あったのだった、と。

やはりこういうタンゴ曲って、メランコリックな曲調のものもあるけれど、躍動感あるテンポ、歯切れのよさが魅力、と改めて、で、あっさり、というかキッパリしてる曲の終わり方も、何というか爽快に感じる時も。


今回特に印象的だったのは、一部の最後の、メロディラインに風格漂う「ジェラシー」、この曲と「小雨降る径」「小さな喫茶店」「夜のタンゴ」が”コンチネンタルタンゴ”と紹介されて、昨年もそもそもそれって?だったけれど、

ちょっと検索したら、本場のアルゼンチンタンゴに対してヨーロッパで発達したのがそれで、日本でも1930年代にタンゴが流行ったけれど、日本に入ってきたタンゴはほとんどこの「派手」「華麗」な”コンチネンタルタンゴ”で、いかがわしい感じのするタンゴを洗練して上品にしたテイスト、だと。
        
           

そしてシンガーの人が、スペイン語だと判りにくいかと思って、などと前置きして、1番日本語、2番がフランス語で歌った「恋心」。

昨年も歌つきだったか、演奏されて、You tubeで高橋真梨子版を発見、アップしたのだったけれど、それは削除されてて、他に菅原洋一、菅原&ペギー葉山版、など見かけたけれど、岸洋子版に。

           


母は、昨年の方が知ってた曲は多かったようだけれど、やはり結構馴染み曲があったようで、今回どれが良かったか聞いたら、冒頭の「バラのタンゴ」や、

           

「碧空」、また、男性シンガーの声はいいけれど、「ラ クンパルシータ」の曲が好きなので、演奏だけの方が良かった、とか。

           


神社のこじんまりした舞殿でタンゴ、というのも、昨年、ちょっと斬新な、と思いましたけれど、今回2度目で、6人+折にシンガーが丁度そのスペースに納まって、シャキシャキ歯切れ良い曲の演奏、という感覚にも慣れて、というか。

昨年は当初やや雨模様でしたけれど、今回は天気は問題なく、昨年に続いてこの季節、神社境内、というやや異例の野外でのタンゴ曲鑑賞を楽しめた、というイベントでした。

関連サイト:馬橋稲荷神社
関連記事:春の芸能鑑賞会 アルゼンチンタンゴふれあいチャリティ音楽会


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# by MIEKOMISSLIM | 2012-05-01 21:03 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

ビッグ・ウェンズデー(’78)  

2012年 04月 29日

昨日、近くの成田図書館の映画会で「ビッグ・ウェンズデー」上映、都合も合ったので見てきました。

これは6年前DVDで見て以来。スクリーンで見直す機会、とも思ったのだけれど、以前見た感想の前ブログ記事を見ても、やや記憶薄れてて、今回改めて、こういう内容だったのだ、という所も。

’60~’70年代、カリフォルニア舞台に、サーフィンに熱中する青年3人、マット(ジャン・マイケル・ヴィンセント)、ジャック(ウィリアム・カット)、リロイ(ケイリー・ビジー)の生活、友情など描いた青春もの。


これは、この監督ジョン・ミリアムの半自叙伝的な作品だったと今回サイトで見かけて、ストーリーは序盤、若者らしいといえばそうだけど、

若さゆえの苛立ちや自暴自棄、それをラフに見守る仲間、パーティ、馬鹿騒ぎ、喧嘩、ちょっとした恋模様などの青春模様ちらほら。余り爽やか、という感触でもなく、

ひたすらサーフィンに打ち込む、というテイストではなかったのだけれど、彼らがボードを乗せて出かける時代がかった車、流れた音楽も「ロコモーション」「シェリー」とか、当時の若者の日常ベースで、時代柄、ベトナム戦争の影なども。

彼らにも徴兵令状が来て、その審査を何とか演技ですり抜けようとするコミカルな様、1人自ら志願して戦地に行ったジャック、その戦場での実態、試練、苦痛などは詳しく描かれてた訳ではないけれど、

帰ったら恋人だったサリー(バディ・ダーバンヴィル)は、別の男性と結婚してしまってたり、仲間の戦死など、ほろ苦いエピソードも。


3~5年ごと位だったか、幾つか各時代のパート分け構成で、やや流れは断片的だったけれど、話の中でちょっと印象的だったのは、土地のサーファー達の世話役、拠り所、のような人物、サーフボードを作る職人らしきベア(サム・メルヴィル)の科白。

色々事情で落ちぶれて、野宿同然のような状況の時、夜埠頭で再会したマットが、家に泊まりに来るよう誘っても断るプライドは持ち続けていたのだけれど、

”世の中に大切なものはそう多くはないけれど、自分にとっては、君達からの信頼、また自分が君達に何かを伝授した、という誇りだ”のような趣旨の言葉。


そして視覚的インパクトはやはりサーフシーン、特に終盤ヤマ場の”ビッグ・ウェンズデー”大波シーンの臨場感。前回の感想でも、サーフシーンはドキュメンタリーにも負けない本格的迫力、などと書いてたのだったけれど、

サーフィンものは、私は昨年DVDでのドキュメンタリー「Dear & Yonder」、スクリーンで見たのは、「ワン カリフォルニア デイ」以来。波が、厚い壁のようにそそり立つ様、ウェーブ抜けの時の、波の内部のマジカル映像、など、久方の、生き物のような波自体の映像の味わい。

容赦なくサーファーを飲み込んで、叩きつけるような大波に、あえて挑んでいくサーファー達のライディング、怖いもの知らず的なチャレンジ精神構造、あわや、という緊張シーン、というのも久方のテイスト。

やや断片的、とはいえ、それぞれ人生の右往左往、地元に残ったのは恋人ペギー(リー・パーセル)と出来ちゃった婚、幼い娘もいるマットのみ、

離れていた3人が、再集結して、大波に挑む、というのは、ドキュメンタリーでのサーファー達よりも、個々の、人としての背景も背負った上で波に挑む、という感覚の重みはあった感じ。


そういう所で、久方のサーフィンもの、やや乾いた青春ドラマ+サーフシーン迫力ミックスの味わいでした。

関連サイト:Amazon 「ビッグ・ウェンズデー」成田図書館 映画会象のロケット 「ビッグ・ウェンズデー」
関連記事:ビッグ・ウェンズデー(’78)前ブログサーフィン映画記事(23作品)Life 天国で君に逢えたら(’07)サーフズ・アップ(’07)ブルー・ブルー・ブルー(’08)ワン カリフォルニア デイ(’07)Under The Sun(’08)Dear & Yonder(’09)
<スレッドファイルリンク(ここでは「Life 天国で君に逢えたら」「ブルー・ブルー・ブルー」「ワン カリフォルニア デイ」)は開かない場合あるようです。>

       

# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-29 23:13 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

「春よ、来い」カバー 女性シンガー編  

2012年 04月 28日

「春よ、来い」カバー、女性シンガーでも色々と発見ありました。


飛び抜けてどれが印象的、という訳でなく、やはり本家がベストとは思うけれど、You tubeであったもので、一番インパクト版、を挙げるなら、浜崎あゆみ版。

特にレコーディングはしてなくて、「MUSIC FAIR」説、も見かけ、どうも歌番組の中での単発カバー、だったようだけれど、この人の多分ブレイク前の「Hold On Me」に続いての、意外な曲発見。

あゆ~ユーミン接点、というのは余り覚えないけれど、今回聞いてみて、声質とか切なさ表現的にはフィット、思えば他にも結構似合うユーミン曲もありそうな、と、今にして。


そしてaiko版。これも自分のラジオ番組で歌った、という説を見かけ、単発カバーのようで、この人は前に「Queen's Fullows」で「セシルの週末」カバー、ポップ感が似合ってて好感だったけれど、こういうしっとりバージョンもなかなか。

         


メジャー所では、近年「時をかける少女」カバーがあった、いきものがかりの吉岡聖恵版、というのも。やはり福山雅治のように「オールナイトニッポン」での弾き語り版のようで。

この人の歌は、先日「名探偵コナン」を見た女子高生が、いきものがかりの「ハルウタ」というテーマ曲が良かったから聞いてみてほしい、と言ってて、それもついでにチェック、割とサビが頭に残る曲だった、という感じ。

         


また元モーニング娘。だった高橋愛版も。私はモー娘。チェックを止めた後加入のメンバーで、名は聞いた事が、という程度、歌声を意識したのも初だったけれど、割としっかり歌ってる印象。     

         


同日追記:以下初耳だった3人。路上でキーボード弾き語りライブに重点を置いてるらしいシンガーソングライター、伊吹唯版、透明感ある声で、しっとり聞かせるテイスト。街でこういうバージョンが聞こえてきたら、ふと足を止めてしまいそうな、という感じ。

           


やはりギター弾き語りライブ活動中心らしいミュージシャン、加藤愛(めぐみ)版。ややハスキーボイスで伸びのあるボーカル。

 


そして大阪中心に活動するミュージシャンらしい梶有紀子版。潤いある声量で、てらいなく素直に歌ってる印象。

          


動画で目に付いたのはそういう所、アップはしなかったけれど(一部)聞いてみたのは、Vanilla Moodというトリオの管弦楽版、ウーファンという人の古琴版、MC Sniperのラップ版など。Wikipediaで見かけて、You tubeには見当たらず残念なのは、森山良子版。


その他、女性シンガーで聞いてみたいと思うのは、何だかこの曲は、誰が歌ってもそれなりに似合いそう、とも思えるけれど、

ベテラン勢だと由紀さおり、加藤登紀子、山本潤子、五輪真弓、尾崎亜美とか、多分安心して聞けそうな。また、もし山口百恵が現役の頃歌ってたら、日本情緒的にフィットしたのでは、とか。

中堅~若手だと、これまでユーミン曲を歌った面々で薬師丸ひろ子や原田知世、また宇田多ヒカル、ELT、「ソラニン」で体当たりボーカルだった宮崎あおい、「BANDAGE」での歌が好印象だった杏、手島葵など。


そういう所で、女性版も、初耳シンガー版含めて色々発見。正直昨年春までは、何度か触れたように、ユーミン曲の中では王道的に立派すぎ、な感覚もあって、特に強く印象的な、という訳ではなかった曲だけれど、

やはり3.11をきっかけに、何だか聞こえ方も変わって、ユーミンもこの曲をチャリティー企画で再度取り上げて、彼女なりにこの曲を通して被災地の大打撃、また人の心の傷への癒しを訴えてる姿、とか、感慨改めて、という曲だったし、

今回色々とカバーチェックで、以前からのこの曲への幅広いミュージシャンのリスペクト、というのも感じられたり、新たな感慨もありました。

関連サイト:Wikipedia 「春よ、来い」
関連記事:浜崎あゆみHold On Me/小比類巻かほる(’87)「時をかける少女」(’10)SONGS つんく・モーニング娘。松任谷由実 EXPOドームライブMusic Lovers・SONGS 松任谷由実<2>Shout at YUMING ROCKS('09)Music Lovers 松任谷由実東日本大地震<2>松任谷由実のオールナイトニッポンTV4MUSIC FAIR 松任谷由実NHK 東日本大震災チャリティー企画 ユーミン×SONGS 「春よ、来い」プロジェクトSONGS 松任谷由実押入れの整理<3>「春よ、来い」in 紅白歌合戦SONGS 松任谷由実~2012春スペシャル~「春よ、来い」カバー 男性シンガー編


     
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# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-28 02:07 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

「春よ、来い」カバー 男性シンガー編   

2012年 04月 26日

先日、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんのメールで、「報道ステーション」のお天気コーナーのバックで「春よ、来い」のカバー版が流れてた、旨教えてもらって、男性シンガーだったようで、

この曲を歌った他のシンガー、というのは、私はにわかに昨年「MUSIC FAIR」でユーミンとデュエットしてたmiwa、位しか浮かばなかったですけれど、Wikipediaのこの曲サイトを覗いたら5バージョンのカバー情報、

そしてYou tubeでその一部チェックしてる内に、結構色々と発見。ちょっと驚いたのもあったりで、男性、女性ボーカルに分けて、動画があったもので印象的だったのを挙げておきたいと思います。


まず男性編。先程ブログ関連記事を挙げてる内に、ユーミントリビュートアルバム「Shout at YUMING ROCKS」('09)で、冒頭、「かげぼうし」というバンドがロック調で歌ってたのがあったのだった、と思い出して、これが唯一手元にある録音。残念ながらYou tubeでは見当たらず。

幾つか聞いてみた中、一番頭に残ってるのは、やはり最初に聞いてみたマッキー、槙原敬之版。これはすでに'98年「Listen To The Music」というアルバムで歌ってたのだった、と。彼のソフトな声質や感性とこの曲が、違和感なくフィット、という感じ。


そしてWikipediaにもあった、中西保志(やすし)版も、丁寧に歌ってる感触で好感。この人は初耳シンガー、「最後の雨」という曲で知られるようになったそうで、その曲も一部聞いてみたけれど、やはり聞き覚えなく。
          
          


イム・ヒョンジュという韓国シンガー版もあったけれど、この人は、愛・地球博でユーミンとアジアのミュージシャン4人のコラボ「Friends Of Love The Earth」 に参加、「Smile Again」を歌ってた1人、3.11後のチャリティー番組で、このコラボ再結成、の時も来日していたり、そういう縁もあってのこのカバーかと。

          

著名なオペラテノール歌手、らしいけれど、大仰に声量で押すのでなく、繊細な声質でもあって、やはりフィット感。ユーミン曲を韓国語で、というのは思えば「春の日は過ぎゆく」のテーマ曲以来。やはりアジアに通じる情緒テイスト、というか。


また、このグループも初耳だったけれど、Lumiere(ルミエール)というバンド版、サビでの男性ハーモニーの所とかちょっと新鮮、

          


福山雅治版、というのも、この人のラジオ「オールナイトニッポン」での「魂リク」という弾き語りシリーズらしき一群の中に発見、

          

そして大御所シンガー、としてはASKAとユーミンデュエット版、というのも音源だけあって、ほぼメインにASKAが歌ってて、この2人の交流、というのも余り聞いた覚えなかったけれど、

最後にユーミンが「ASKA、どうも有難う。ASKAでした!」と言ってるし、音響の感じからしてコンサート、何かのライブのゲストだったのか?まあレアもの発見、というか。

          


その他アップはしなかったけれど見かけて(一部)聞いたのは、小泉和弘というシンガーの弾き語り版、ボーカルはユーミンだけど勝俣州和とウッチャンがピアノ伴奏チャレンジ、というコンサートかTVかで覚えあった企画、DAVITZというバンドのロック調、ジェイク・シマブクロのウクレレ版など。

聞いてみたいと思うこの曲男性版、としては、徳永英明は無難に安心して聞けそうだけれど、佐々木幸男、ブレッド&バター、小田さん、「BECK」で”幻の歌声”、後でその歌入り動画を発見して、意外といいと思った佐藤健、とか。


そういう所で、女性版でもちょっと意外なシンガー版もあったり、ですけれど、この男性編だけでも私は初耳だった色んなバージョン、この曲へのリスペクトが感じられたり、新たに息吹が加わったような、という感慨でした。

関連サイト:Wikipedia 「春よ、来い」
関連記事:SONGS 槙原敬之世界に一つだけの花SONGS 矢野顕子/福山雅治松本隆に捧ぐー風街DNAー(’10)松任谷由実 EXPOドームライブMusic Lovers・SONGS 松任谷由実<2>Shout at YUMING ROCKS('09)Music Lovers 松任谷由実東日本大地震<2>松任谷由実のオールナイトニッポンTV4MUSIC FAIR 松任谷由実NHK 東日本大震災チャリティー企画 ユーミン×SONGS 「春よ、来い」プロジェクトSONGS 松任谷由実押入れの整理<3>「春よ、来い」in 紅白歌合戦SONGS 松任谷由実~2012春スペシャル~
    
    
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# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-26 00:01 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

SONGS 一青窈  

2012年 04月 22日

この4月から「SONGS」は土曜に移動、昨夜は一青窈、オンタイムで見ました。この番組では’07年以来の登場、歌ったのは「他人の関係」「喝采」「天使の誘惑」「もらい泣き」。

やはり一番インパクトは、久方のマイベスト一青曲「もらい泣き」。今回裸足ではなかったけれど、恒例座り込みポーズからの熱唱。リリースから10年が経ったけれど、何度か触れてきたように、久方の理屈のないハート直撃曲、の余韻はそのまま。

この人は割と若くして両親と死別、とは聞いた覚えあったけれど、今回、小学生の時父を、中学生で母を亡くしてた、という背景で、

天の両親に届けば、というような気持で歌ってたのが、次第に今、生きている人達のために、と変化したそうで、そういう風な過程からも、ストレートな歌詞でなくとも、何か言葉にならない悲しみの掬い取りオーラ、というのが滲み出てるのかも、と、改めて。


そして、近年のライフワークになってる昭和歌謡曲カバー、そう言えば前回出演の時も、「恋の奴隷」「恋のフーガ」「恋の季節」「逢いたくて逢いたくて」など歌ってたのだけれど、今回も3曲。幼い頃家でよく流れてて、この人のソウルミュージックがそういう曲だったのだった、と。

交通整理のようなユニークアクションの金井克子の「他人の関係」、レコード大賞曲だった「喝采」は、一青窈本人はコロッケの物まねで知った、そうで、

私もちあきなおみの身を震わす熱唱が、子供心にインパクト。そう言えば昨年秋に見た「時代屋の女房」のテーマ曲がこの人、思いがけず久方に歌声を聞いたのだった。

「天使の誘惑」もレコ大曲、だったのだったけれど黛ジュン本人が登場、「紅白」での白黒映像を見ながら、髪型やファッション、1つ歳を誤魔化してた、など当時のエピソード披露も。

ずっとタッグを組んでた武部聡志とのトークもあって、本当にこの人は、ユーミン絡みとかさり気なく色んな所で登場、だけれど、今月リリースした昭和歌謡曲カバーアルバム「歌窈曲」の選曲のため200曲位歌ってみて、彼女の声が一番フィットしたのが、’60年代曲だと。

今回の3曲一青版もそれなりに聞き応え、でもこういう昭和女性歌謡で、彼女の声で聞いてみたいとしたら、渚ゆう子「京都慕情」、奥村チヨ「終着駅」、麻生よう子「逃避行」、黛ジュン曲なら「雲にのりたい」とか浮かんだのだけれど、

「歌窈曲」の収録曲名を見てみたら、その中に「終着駅」もあるのを発見。残念ながらYou tubeなどでは見当たらないけれど、これは是非一度聞いてみたい、という感じ。

そしてこれは'70年代だけれど、「時代」も入ってて、中島みゆき曲なら、思えば結構ハマる曲がありそうで、この人の「夜風の中から」「トラックに乗せて」「流浪の詩」「朝焼け」「しあわせ芝居」「B.G.M.」「浅い眠り」とか聞いてみたい曲色々。


4/23追記:でもつくづく、「もらい泣き」は、私にとって”他の曲を食ってしまう”曲。前にも触れてたように、当時この曲を聞いた感動で、この人のアルバムなども聞いてみたのだけれど、やはりこのインパクトが強すぎで、余り入ってこず。

「ハナミズキ」は映画化もされたり、長いスパンで、耳にするほどに結構ジワジワと染みてきて、マイベスト2になったけれど、聞いた当初のインパクト的には、やはりこの曲には遠かった、という感じ、

今回も、この曲がラストに来て、昭和歌謡もいいのだけれど、吹き飛んでしまう、とまではいかなくとも、やや霞んでしまった、というのが正直な所。やはり、久方の一青「もらい泣き」熱唱、には特に感慨の今回でした。

関連サイト:SONGS 第216回 一青窈Amazon 「歌窈曲/一青窈」
関連記事:珈琲時光(’04)SONGS 一青窈武部聡志受け入れて/一青窈(「転校生・・」の下)、春うた 2008LIFE井上陽水~40年を語る~クリスマスの約束(’09)ハナミズキ(’10)クリスマスの約束(’09)クリスマスの約束(’11)時代屋の女房(’83)
<スレッドファイルリンク(ここでは「珈琲時光」)は開かない場合があるようです。>

    

# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-22 23:10 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

トスカーナの贋作(’10)  

2012年 04月 17日

先日「ナイト・オン・ザ・プラネット」を図書館の映画会で見て、同じくタクシー舞台のキアロスタミ作品「10話」を連想したのもあって、新たなキアロスタミ作品が未見だった、と思い出してDVDで見終えました。

同監督作は、私は昨年秋やはり図書館で「友だちのうちはどこ?」を、久し振りに見直したたのが最新。この「トスカーナ・・」は、イタリアで撮影の伊・仏共同作品、俳優陣も、ジュリエット・ビノシュをヒロインに抜擢、

イラン以外での、またグローバルに著名俳優起用のキアロスタミ作品、というのは初めて。
                                 (C)(株)パイオニアLDC
冒頭、英国人作家ジェームズ(ウィリアム・シメル)による著作のテーマ、”贋作”についての講演、から始まって、彼とイタリアで画廊を経営するフランス人女性(ビノシュ)との間の、さり気ない会話の中の芸術論、とか、知的モードから、いつの間にか展開する擬似夫婦~ロマンスモード。

同監督作の恋愛もの、と言えば、マイベストキアロスタミ作品に挙げてた「オリーブの林をぬけて」があったけれど、あれは一方的に青年が思慕を抱いて少女を追う、という展開で、純愛、ではあるけれど、ちょっとメルヘン的な印象もあって、

今回のように、こういう大人同士が向き合って、というラブストーリーも、思えば初めて。


後味は、まあ微妙。その日初めて会った男女が、カフェで夫婦に間違われたのをきっかけに、本来互いの配偶者とするべき議論、率直な愚痴、互いの感覚の違いの主張、理解を示そうとしたり、許したりというやり取りを真剣に展開、

これまで素人を多く起用したり、自ら地震現場に赴く様子を作品にしたり、虚構の中に”現実”を取り入れてた作風、からしたら、今回は、虚構の中に”登場人物達の現実の心情”を取り入れた、という所なのか、

本来向かい合うべきそれぞれの長年の配偶者、でなく、会ったばかり相手にそういう心情を吐露、喧嘩したり、仄かな切なさはあるけれど、虚偽、「贋作」の愛、関わり、というか。


名も出なかったヒロインには息子(アドリアン・モア)がいて、夫は登場しなかったけれど、彼女の話からしたら、結婚15年、多分未亡人やシングルマザーでなく、劇中での科白のように、多忙で留守がちな夫の妻、のようで、

ジェームズの方も、家族構成は全く不明だけれど、彼女の愚痴への対応、夫としての言い分、などからして、自身多忙で留守がちな夫、またはかつてそういう夫だった、ようで。

互いの配偶者とは話題にしにくいかもしれない、芸術的な部分含めて、率直に話が出来たり、というような部分も、2人を仮夫婦モードにさせた一面かもしれないけれど、やはりそういう”かりそめの親密さ”への傾斜度は、女性の方が強く、男性は一時の交流、で終えようとする感触。

ラストは、その後ジェームズがどうするのか?曖昧。でも何だかやはり、その後どうなるにしても、所詮不倫話、と言ってしまうには、2人の背景とか状況も漠然としてて、中年期の大人が抱える孤独の哀愁もあったけれど、そう真摯な心に染みるラブストーリー、とも感じられず。


ジェームズが、贋作擁護論で、本物の絵、と言っても所詮はモデルの美女の複製じゃないか、真の本物は彼女だ、のようなことを言ってたのが、ちょっと頭に残ってるけれど、

本物の絵と贋作の差、というのは、どれだけその画家が自分なりに、モデルの姿や風景をキャンバスに描こうとしたのか、何を描き取ろうとしたのか、という情熱、対象と真摯に向き合った時間の積み重ね、ではないかと思ったりするし、

いくら見た目精巧な贋作でも、そういう作品自体が持つ重み、という点については本物にかなわないのでは、と。

でもジェームズはそういう贋作擁護者、だからこそ、私生活でも、苦楽の時間を共に重ねたはずの、妻以外の女性とその場で仮夫婦モードにもなってしまえる、という単純な図式だけではないかもしれない、インテリで、愛情の示し方に不器用な部分もあるかもしれないけれど、余り彼に好感は持てず。

このジェームズ役のウィリアム・シメルは、これが映画初出演のオペラ歌手、だそうだけれど、第一印象は、ビノシュが「綴り字のシーズン」で共演してた、リチャード・ギアのような髪形、

それはさておき、+目鼻立ちが、先日終わった昼ドラ「鈴子の恋」で不倫沙汰、浮気を繰り返してた柳枝役、神保悟志に似てる、と思ったのも一因かも。


そもそも、確かにカフェで女主人に夫婦と間違われて、というシーンはあったけれど、その後店を出た彼らが仮夫婦モードに突入したのが、どうも唐突?に思えたのだけれど、

特典映像のメイキングの中で、ビノシュがストーリーのターニングポイント、としてそのカフェで、彼女が携帯電話を終えて戻ってきた彼に、間違われた旨を告げ、彼の仮夫婦モードへの曖昧な反応に、激しく動揺を見せた、というシーンを挙げて、

後で見て、その部分がカットされてたのにも驚いた、と述べてて、そういうシーンを補ってみたら、彼女が垣間見せた内面の欲求に、少しテンポが遅れて彼が応じた、という流れに納得。

そういう要の判り易い部分をあえて省いたのも、キアロスタミ方式かとも思ったけれど、まず擬似夫婦モードを求めたのは彼女、ジェームズがそれに応じていった、という形、だったと。


やはり特典映像の一昨年の東京フィルメックスでの同監督と観客との質疑応答で、男性からの質問が相次ぎ、同監督がおっとりと女性からの質問を希望、司会者が当てた着物の女性が、来場してた映画スクリプター野上照代さんで、

質問、というより、この作品への賛美や、同監督が女性をこういう風に複雑に描く人とは思ってなかった、のようなコメント。

それに対する同監督の、笑いを誘ってた反応答コメントは通訳の人の声が聞き取れず?だったけれど、思えば同監督作品で、そういう内面含めた大人の女性描写、を見たのも初。

メイキングで、そもそもこの作品は、キアロスタミ監督がビノシュを自宅に招いた時にした、自分の体験に基づいた話で、話し終えてから、映画に似合う話、と思ってビノシュを念頭に脚本に取り掛かった、そうで、

俳優に合わせて科白も変えていく独特な撮影の仕方の中で、彼女のキャリア、資質を見込んで、そういう女性描写を委ねた、という部分も結構あったのでは、と。

正直この女性の心情には寄り添い難かったけれど、ビノシュは、自分の中の”素”の部分含めいつになく伸び伸び演じてるようでもあり、キアロスタミ作品でのビノシュって、こんな感じなんだ、と、そういう意味では見応え感。

変化の多い進行に、彼女は、相手がウィリアムだからこそ出来た、とも語っていて、そういう面では、演技経験の全くなかった彼だからこその、キアロスタミ方式での適性、というのもあったのかも。

2人の会話は英語とフランス語混じり、どうも感情が高まる所はフランス語になる傾向な気もしたけれど、2人は、それに+イタリア語科白もこなしてて、思えば西欧の言語飛び交う初のキアロスタミ作品、でもあったり。


あと、2人がトスカーナの郊外へ車で出掛ける道のシーンはそう長くなく、カーブがあっても緩やか、そう曲がりくねってもおらず、やはりこれは「ジグザグ4部作」目、とも言えないかもしれないけれど、糸杉がポツポツと両側に立ち並び、イラン郊外も彷彿するような美しい田園風景。

メイン舞台のルチニャーノもこじんまりした街で、石畳の道、庭、シックなカフェ、やはり地元の人を使ったらしい街でのシーンとか、そういう背景のキアロスタミ作品色、というのはイランを離れても漂ってた感じ。


4/18追記:東京フィルメックス映像で、同監督は、イタリアでの現地人スタッフとの仕事、地元の協力、撮影の好感触、日本人観客について、繊細さ、他国でのように携帯をいじりながらの鑑賞は見受けられなかった礼儀の良さ、など褒めてたり、

日本での製作意向について尋ねられて、友人のアミール・ナデリ監督が日本での作品の撮影を終え、その話を聞いて、自分も出来そうな気がした、ような旨を回答。

イラン人監督による日本舞台作品、というのは初耳で、これは昨年末公開になってた西島秀俊や常盤貴子らが出演の「CUT」というナデリ作品のことだったようで、キアロスタミ監督も、すでに昨年、日本での新作を撮り終えてた、というニュースを先程発見してちょっと驚き。

「Like Someone In Love(ライク・サムワン・イン・ラブ)」という作品で、60代のインテリi老紳士と女子大生の年の差40才のラブストーリー、老紳士は一般公募で選ばれて、ヒロインは初耳女優だけれど高橋臨、その他加瀬亮、奥野匡、でんでんなど出演、

この夏公開予定、とのことで、またしても男性側はインテリタイプのようで、私はやはり明らかな不倫ものでないことを願いたいけれど、これはちょっと注目。


そういう所で、後味は微妙でしたけれど、キアロスタミ作品として、初のイラン以外他国でイタリア舞台、英・フランス・イタリア語飛び交う、また初の大人のラブストーリー、

ストーリーに余白を残す部分、こじんまりした街の背景とか、これまでの風味漂っている部分あって、特にメジャー女優ビノシュとのコラボの妙、という見応え感は残った感じでした。

関連サイト:Amazon 「トスカーナの贋作」エキサイトニュース 巨匠アッバス・キアロスタミ監督が日本で撮影した新作、ネットで一般に製作費募り撮影現場に招待象のロケット 「トスカーナの贋作」
関連記事:「KYOKO」&イランはじめエスニック映画<2>(16:友だちのうちはどこ?(’87)、17:そして人生はつづく(’92)、18:オリーブの林をぬけて(’94)、20:ホームワーク(’89))、同スレッド<3>(38:トラベラー(’74)、39:桜桃の味(’99)、42:風が吹くまま(’99)、43:ABCアフリカ(’01)、44:10話(’02)、45:クローズ・アップ(’90))、明日へのチケット(’05)友だちのうちはどこ?(’87)前ブログのイラン映画感想記事一覧綴り字のシーズン(’05)レッド・バルーン(’07)夏時間の庭(’08)
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# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-17 23:59 | 洋画 | Trackback(5) | Comments(0)

SONGS つんく・モーニング娘。  

2012年 04月 14日

先月の「SONGS」つんく登場の回を、やや遅ればせながら先日録画で見ました。この人の姿も久方、歌ったのは「シングルベッド」「万里の河」「ひとりぼっちのハブラシ」、

途中、「ドリーム モーニング娘。」のスペシャルメドレーで「LOVEマシーン~ハッピーサマーウエディング~恋愛レボリューション21 」「シャイニング バタフライ」。


「シャ乱Q」自体、特に思い入れある訳ではないけれど、今回ソロで歌った「シングルベッド」、そして「ズルい女」とかは印象残ってるけれど、どちらかと言うと、やはり90年代終盤からの「モーニング娘。」初め「ハロー!プロジェクト」仕掛け人、としての方が、インパクト。

私は当時オーディション番組「ASAYAN」は見てて、シャ乱Q女性ロックボーカリストオーディションで、合格したのは平家みちよ、でも最終選考に残ってた中から5人呼び集め、「モーニング娘。」結成、の経過も見てたのでちょっと愛着、

その後も「ASAYAN」で、メンバー新加入オーディションとかもあったし、グループ内の「タンポポ」「プッチモニ」「ミニモニ」とかユニット活動もちょっと面白かったり、

このグループの動向や曲はしばらくチェックしてたけど、番組終焉と共に、でもあったか、加護、辻、吉澤、石川加入後、次の新メンバー加入辺り以降は、チェック放棄。

近年北海道展で、ハロー!プロジェクトの「カントリー娘。」も提携してた「花畑牧場」のアイスクリームを食べたりはしたのだったけれど、今の「モー娘。」メンバーは誰も知らない状態。


でもやはり初期の頃の曲はインパクト残ってて、今は、先日「春期講習終了」記事でも触れてたように、小学校高学年~中学生人気グループ的には、AKB48とかの方が勢いありそうだけれど、

今回、卒業したメンバー10人での「ドリームモーニング娘。」登場、久方に「LOVEマシーン」など聞いて、やっぱり、こういう曲の頃の「モーニング娘。」には、それぞれの個性とか、斬新さとか、今のAKB48より際立ってたのでは、とか改めて。

「ASAYAN」が生んだ、インパクトな顔は、俳優では市川準監督が見出した池脇千鶴、そして音楽畑では、やはり一番はこのグループ、次に双璧で鈴木あみ、CHEMISTRY。「太陽とシスコムーン」とか、その後どうしたんだろう、というグループ、シンガーも色々いた、と。

当時、素人集団の少女達に、つんくが、リズムの取り方とか、歌い出しの時歌詞の頭に「(ん)~」を入れるとリズムがずれない、とか教えられた、などとメンバー達の声。

こういう女の子集団プロデュースって、色々気も使って大変じゃないかと思うけれど、それぞれの声や個性を生かそうとしてた、やはり自分の分身、のような本人のコメント。そういう姿勢が曲の細かいボーカル割り、ユニット作りとかにも出てたような、と改めて。


マイベストは「サマーナイトタウン」と「LOVEマシーン」が双璧。「サマーナイトタウン」は、デビューのための課題曲だった「愛の種」やデビュー曲「モーニングコーヒー」の爽やか清純路線から一変、アダルトテイストになって、つんくが”仕掛けてきた”感じした覚え、ややマイナーな哀愁帯びた曲調も印象的。

          

そして、後藤真希加入後の「LOVEマシーン」は、ディスコ調曲+何とも奇妙、不思議な動きのダンス、一言掛け声とか含めて、細かいボーカル割り、日本の少女、女性グループで余り覚えない斬新さ。

You tubeにそのつんく版があって、これは初耳、さすがに自分ではあのダンスはしてなかったけれど、ラフに楽しんで歌ってるムード。この曲のカバー、ソロ版”1人LOVEマシーン”というのも思えば初耳。

             


そういうプロデュースのルーツとして、今回故郷の東大阪を訪ねて、母校の近大、その付属高校にも行ってたけれど、大学時代にシャ乱Qを結成、バンド活動と共にイベントサークルを作ってて、毎週のようにディスコパーティも開催、そこで人を喜ばすエンターテイメントの基礎を実地体験、

その頃の仲間が集まってて、つんくの様々な顔、多彩な活動ぶりを語ってて、本人も、「LOVEマシーン」のディスコ音楽、あの中の掛け声とかは、あの頃のをそのまま持ってきてる、などと回顧。


また元々の音楽ルーツとして、少年時代TVで見たジュリーへの憧れ、で、郷愁のパラシュートバックの「TOKIO」や「OH!ギャル」などの映像。その魅力について、男なのに化粧してたり、奇抜なファッション、彼がいなかったら今のビジュアル系、というのもなかったんじゃないか、などとコメント。

つんく~ジュリー、というのはまあそう言えば、というラインだけれど、つんくは高校時代チャゲ&飛鳥の深夜ラジオ番組「ヤングタウン」に熱中、アコースチィックギターで彼らの曲を弾くようになった、とのことで、

今回「万里の河」も弾き語りで歌って、そのつんく版、というのも、イメージギャップはあるけれど、聞いてるとそれなりにマッチ。チャゲアスって、私も一時期馴染んで飛鳥の詩集を買ったりもしてたけれど、思えば随分聞いてなかった、とちょっと懐かしい感触。


この人って独身のイメージだったけれど、番組終盤に、5年前結婚、3人の子持ち、だと。そして東日本大震災をきっかけに、家族の大切さを痛感、

今まで当たり前に見てた景色、当たり前に飲んでた水道水とかが、震災後、窓を開けて大丈夫か、この水大丈夫か、売ってるものが大丈夫か?というような意識、どうやって日本が元気になっていくか、という中で自分の音楽も大きく変化した、などとコメント。


そういう所で、特にファン、という訳ではないけれど色々つんくルーツ、久方に、ノリいい初期「モーニング娘。」曲も聞いたりで一時リフレッシュ、な今回でした。

関連サイト:SONGS 第211回 つんく
関連記事:星砂の島、私の島~アイランド・ドリーミン~(’03)SONGS CHEMISTRYSONGS 沢田研二Part1Part2大阪物語(’99)ー追悼・市川準監督ー東京日常劇場<哀愁編>('91)-追悼・市川準監督ー大北海道展SONGS JULIE with THE WILD ONES<1><2>MUSIC FAIR 松任谷由実SONGS 沢田研二 ザ・タイガースを歌う

      
  

# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-14 23:33 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

春期講習終了  

2012年 04月 11日

先週土曜日で、今回の春期講習が終わりました。まあ各自それなりにこなした、という所。


小6女子は、4月に入って予定通り国語から英語にシフト、今はアルファベットやローマ字スペル練習中心、ちょっと日常の挨拶も入れたり、という所けれど、

算数の講習の時に、前から好きな「Fairies」の「Beat Generation」という曲のCDの歌詞カードを持ってきて、英語の所を教えて欲しい、とのことで。

意味、というより、真似て歌いたいけれど、発音もメロディに載せ方も?だし、という所のようで、所々の英語の歌詞の読み方をカタカナで紙に書いてあげて、本人が何ヶ所かそこのメロディを口ずさんで、

私も初めて聞く曲だったけれど、それらしき感じで歌ってみて、マネしてもらったり、一緒にリズム取って繰り返したり、

音楽の時間じゃないんだからね、と言いつつ、結局1時間半の内、20~30分はそれに使ってしまったかも。まあ、そういう所から英語に馴染むのもいい事と思うのだけど。


でもちょっと引っ掛かったのは、歌詞中に「Shake Ur Heart」とか「Can't U see」とか、一瞬?、前後から、「Ur」はyourで、「U」はyouだろう、と判ったけれど、これは私は初見。

後で辞書類で見てみたら、普通の英和辞典にはどちらもなし、電子辞書で「U」はyouのEメール用語、大英和辞典で「U」がyouの口語、などというのは載ってて、「Ur」は11ヶ所試した翻訳サイトでも出ず。

この曲の作曲者は外人、作詞者はMiho Karasawaという人のようで。まあ今時の語なんだろうけれど、これってメジャーなのか?折あったら今度、英語関係友人に聞いてみようと。


最近の若いミュージシャン系も余りチェックもしておらず、疎くなるばかり。Fairiesも、この生徒経由で知ったけれど、中学生位の女の子7人グループ、安室奈美恵やSpeedのプロダクション所属だと。

次の授業の時、ipodを持ってきてて、その曲の1番だけ聞いてみたら、まあやはり歌詞には余り意味あるとも思えないけれど、今時風でノリのいい、という感じ。

          


やはり音楽好きの中3女子は、余りこのグループなどは好みじゃなく、今韓流、Kポップにはまってる、ようで、前から是非You tubeで聞いてみて欲しい、と言われてたのが、「レインボー」というやはり7人女性グループの「To Me」。

先日やっと聞いてみたら、こちらの方が、まあ玄人っぽいアダルトテイスト、年も違って、どちらもAKB48は好き、でもそれぞれ好み曲やメンバーは余り合わず、やはりこういう所でも2人の趣味も違うのも判るような、というか。

それと、やはりこの生徒から最近、すごく癒されるから、と勧められてたのが、GReeeeNというグループの「ミセナイナミダハ、きっといつか」。

これは男性ボーカル曲、この生徒は親御さん共々ドラマフリークでもあって、これもドラマの主題歌らしく、今一謎のグループだけれど、すっごく癒される~と結構気に入ってるようで。

ちょっと検索してみたら、4人の男性グループ、皆歯科医師免許を持ってて、仕事と両立のため覆面で活動してる、とか。聞いてみて、”人に見せない涙の日々が、いつか人の心を照らすだろう”、というまあ普通に青春エール曲的にいい曲、と。


あと、ちょっと変わった出来事、と言えば、先々週末になるのか、初めの強風の頃、問題児中1男子が昼頃授業終わって、いつも結構ぐだぐだと居座ってるけれど、いつになく、風が強いので帰るのをためらってて、お祖母さんに迎えにきてもらいたいけれど、今留守だと。

いつものラジオ+ゲームらしきのを持ってきてて、風が止むまで待ちたいようだけど、ちゃんと止むのを待ってたら夜になりそうだし、私は用事がなかったらまあ別によかったけれど、印刷のカートリッジが切れてて、徒歩15分位の店に注文してて、それが届いた、と連絡あって、早めに入手しておきたかったし、

結局、じゃあ帰り道付いて来てほしい、と言う通り、店に行く前に、送っていくことに。家まで、というのもどうかと思って、途中までにしようか、と言ったら、鍵を開けるまで、と。

で、大体自転車で来てるし、住所だけの感じでは、阿佐ヶ谷駅近く辺りかと思ってて、やや遠出を覚悟してたけれど、意外と近く、徒歩6,7分かかったかどうか、同じ通りのお蕎麦屋さんがお祖母さんの店で、その裏だった、と。

到着して、やや心細そうだったけど、お祖母さんもその内帰ってくるのよね、じゃあ気を付けてね、と立ち去って、まあ確かに風も多少強めだったけれど、彼を送ってからの方が一段と強まって、傘もさせなかった時もあったけれど、という事があって、

これまで、教室外では、生徒の帰りに夜、英検・漢検の合格祈願に近所の神社まで付き合ったり、宿題プリントのコピーのため、コンビニまで一緒に行ったり、という事とかはあっても、こういう風に家までエスコート、というのは前の塾も入れて初めて。

数日後のまた強風の日は予め振り替えにしておくことになって、そのお母さんにも、普段ワイルドな彼が意外と風の怖がり、というのとお家は結構近くだったんですね、とも言ったけれど、本当に意外な近さ。


そしてその時ちょっと頭を過ぎったのが、この生徒の昨年5月の入会時の事。その生徒のすぐ近くに住む親戚だ、と女性2人が飛び込みでやって来て、とりあえずチラシを渡して、という流れ、

口コミ紹介でもなく、その3月に入れた新聞折込チラシを見て、でもないようで、「前から知ってたので」とのことで、看板だけで印象に留めて下さってたのか、また前年以前のチラシが記憶にあったのか?ちょっと珍しいケース、と思ったのだったけれど、

思えばあのお家は、近くの小学校のすぐ前、近年何度かチラシをポスティングした辺り。家のすぐ周りでしてた時、近所の老婦人が、ここら辺は子供はほとんどいませんよ、学校の近くとかの方がまだいると思いますよ、と言ってくれて、

とりあえず、一番近くの小学校の周りを重点的にして、即刻反応は、「チラシお断り」表示の所には気をつけて入れてなかったつもりだけれど、うっかり入れてしまったのか、えらく立腹したエキセントリックな女性のクレーム電話のみ。

その後も特に効果も見られず、止めていたけれど、今にして、即効ではなかったけれど、場所からしたら、その時のがルーツかも、と。


で、やはり出来ることは地道にやっておいた方が、と、先月入れた折込チラシは英検対策を押し気味にしたり、いつもの合格体験記を歴代合格校にしたり、一部紙面変えたけれど、

それ以前の溜まってる分、とりあえず「1学期開始!」の文句入りのチラシを、近くの学校付近中心に配っておこう、と思い立ち、在庫を見たらそれは200枚位。

新たな塾HPのURLと入れてなかったメルアドをカラー用紙に印刷、切り張り作業から開始、近々久方のポスティングに出向くつもり。


そういう所で、ふとした事で今時の音楽に接触、とか、プラスα作業のきっかけにも、という春休み時期でした。

関連サイト:個人学習会 高円寺教室
関連記事:ある少年(’07)一息(〃)夏期講習(〃)再会(〃)合格・ブログサービス終了(’09)受験シーズン終了と新入会(〃)春期講習終了・新年度と新入会(〃)中間テスト対策終了(〃、1学期)期末テスト対策終了・夏期講習(〃)夏期講習(〃)夏期講習前半終了夏期講習終了中間テスト対策終了・新型インフル(〃、2学期)期末テスト対策終了・冬期直前講習(〃)センター試験終了・インフル余波(’10)冬期直前講習と期末テスト対策終了(〃)春期講習終了(〃)中間テスト対策終了(〃、1学期)期末テスト対策終了(〃)夏期講習前半終了(〃)夏期講習終了(〃)中間テスト対策終了(〃、2学期)期末テスト対策終了(〃)冬期直前講習(〃)冬期直前講習終了(’11)学年末考査対策終了(〃)入試ネット投稿(〃)塾HP再作成(〃)中間テスト対策終了・新入会(〃)期末テスト対策・夏期講習(〃)突然の別れ(〃)塾広告ポスター(〃)夏期講習終了中間テスト対策終了・新入会(〃、2学期)期末テスト対策終了(〃)冬期講習終了(’12)学年末考査対策終了(〃)春期講習(〃)

# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-11 23:23 | 仕事 | Trackback | Comments(0)

ナイト・オン・ザ・プラネット(’91)  

2012年 04月 08日

昨日、近くの阿佐ヶ谷図書館の映画会で「ナイト・オン・ザ・プラネット」上映。都合も合ったので見てきました。この作品は大分前、ビデオで見て以来。

同じ夜、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキのタクシー運転手と客のやり取りを描いたオムニバス。

内容の記憶は薄れてても、何だか世界の各都市同時実況中継的、ファンタジック作、という感触が残ってて、この機会にどんな詳細だったか?確かめたいとも思ったのだけれど、

今回実際見てみて、冒頭、地球の遠景~地球儀映像にかぶって、かなりダミ声の男性ボーカルのテーマ曲、これは音楽担当のトム・ウェイツのようで、

そういう所から、やはりストーリーもほぼ記憶になく、かろうじて、ベアトリス・ダルが出てたのは薄っすら覚えあっても、盲目の女性役、というのも覚えなく、5話共それぞれこういう内容だった、と改めて。

そして、ファンタジックだった印象とは裏腹に、意外と、というか、現実的な人間模様、心の機微を感じて、前回余り真剣に見てなかったのか、当時ファンタジック、と感じたのが、自分が年を経て見方が変わったのか?とにかく、結構印象が変化。


今回1編気に入ったのを挙げるなら、2話目のNY編。若い黒人ヨーヨー(ジャンカルロ・エスポジート)が、やっとタクシーを拾った、と思ったら、運転手は東ドイツから来たばかりの移民ヘルムート(アーミン・ミューラー・スタール)。

地理も疎く、運転自体かなり怪しく、ヨーヨーがブルックリンまでの運転を買って出て、途中、妹のアンジェラ(ロージー・ペレズ)も加わって、ヘルムートが元道化師だったり、互いの名前などをネタに車中盛り上がって、というなんと言うことのない話だけれど、一時の陽気な交流、という感じ。

           

今回の5都市で、私は訪問歴あるのはLA、NY、ローマ、タクシーに乗ったのはNYでのみ、この作品の前年'90年。でも、その時は、明朝早くシカゴ方面への別空港への乗り換え前の一泊のためで、初のアメリカ大陸着、深夜だったせいもあって、とにかくかなり緊張してて、

翌朝ラガーディア空港へもタクシーで行ったはずだけど、同様で、唯一のNYタクシー経験が、ほぼ記憶になく残念だった、と思い出したり。

他のNY舞台作品でも、たまにタクシー模様は覚えあるけれど、やはり移民の街、さまざまな国籍、背景のタクシードライバーがいるんだろうと。


他の話では、1話目LAのコーキー(ウィノナ・ライダー)は5話中唯一女性ドライバー、乗せた女性客(ジーナ・ローランズ)が、映画のキャスティングの仕事をしてて、車内でラフに接してる内、コーキーが新作の配役にフィット、と閃いて、彼女を映画に出ないか、と勧誘。

通常ならシンデレラストーリー、という所だけれど、コーキーは、整備工になる人生設計を立ててるから、と断って別れ。ワイルドな物腰の彼女の、やや硬派な筋の通し方、がちょっと印象的。


3話目パリ、高官らしい黒人2人の酔い客になじられ、コートジヴォアール人の運転手イザーク(イザーク・ド・バンコレ)は、彼らを車から追い出し、うんざりモード。そして盲目の若い女性(ベアトリス・ダル)を拾い、蓮っ葉ではあるけれど、彼女の盲目故、でもある鋭い感性にやや驚き、感慨。

あえて安めの料金を告げるけれど、彼女は、もっと走ったはず、憐れみを受ける筋合いはない、のような趣旨のことを言って、正規の料金を払って下車。


4話目ローマ、しゃべり好き運転手ジーノ(ロベルト・ベニーニ)は客の神父(パオロ・ボナチェッリ)に、下ネタ系の懺悔を勝手に語りまくり、途中、心臓の弱い神父は薬を飲もうとするけれど、急ブレーキで、車中にこぼしてしまい、ついには息絶えてしまい、

それに気付いたジーノは罪の大きさにおののき、街のベンチに彼を置き去り。これが一番ブラック、というか、くだけた話だったけれど、まあ状況では、彼の破廉恥話が神父にショックを与えた、にしても、元々心臓が弱く、薬を飲めなかった急ブレーキも故意に、でなく罪に問われる可能性は薄いだろうし、

神父自身、傲慢さとか嫌な印象は全くなく、車中、聞きたくもない不埒な懺悔を聞かされた被害者だし、別に人道主義的作風じゃないにしても、何だか後味悪いし、軽薄キャラクターなりに、逃げるのでなく、出来るだけの事後処理はさせて欲しかった、と。


そして最終ヘルシンキ、ここでの話が一番内容的には重み。運転手ミカ(マッティ・ペロンパー)は、酔った男3人組を拾い、その内のアキ(トミ・サルミラ)は酔いつぶれ状態。

同僚の2人(カリ・ヴァーナネン、サカリ・クオスマネン)が、仕事を首になったのを初め、その日アキに起きた不幸の数々を語って、ミカも流れで自分の過去の不幸、生まれてまもない娘を亡くした時の複雑な心の揺れ、後悔などを語り、

それを聞いた2人はすすり泣き、アキの不幸など大した事じゃない、これからきっと良くなる、などとミカにエールを送り、抱擁して下車。何も聞いてなかったアキはミカに起こされ、何もタダのものはない、厳しいね、などと退職金からタクシー代を払って、ふらふらと下車。

          

どの都市の夜も、様々なネオン、雨に濡れた石畳、仄かな街灯の明かり、そこを走るタクシー、無機的な感じの夜景だったけれど、このヘルシンキは、いかにも冷たそうな、雪が覆う白い道の背景+ドライバーミカが語る悲しい話、が相まって、ある意味濃縮人間ドラマ短編、という後味。


改めて、前述のように、こういう内容だったのだ、と再認識のオムニバス。ジャームッシュ作品は、一番最新ではDVDで「コーヒー&シガレッツ」を見てて、これもやや記憶曖昧だけれど、この「ナイト・・」の方が、やはりオフビートさはあっても密度濃かった感じ。

そして前ブログ記事で、工藤夕貴が「ミステリー・トレイン」以来再びジャームッシュ作品に出演、というのをチェックしてて、これは「リミッツ・オブ・コントロール」(’09)という作品で、未見のまま。

スペイン舞台らしく、外人俳優達と渡り合う工藤夕貴、は興味あっても、ハードボイルド系のようで荒筋見る限りでは、余り見たい気はしないのだけれど、まあもし折あれば、という所。

また、こういうタクシー舞台作品で、思い出したのがキアロスタミ作品「10話」。あれは、女性ドライバーの車に次々客が乗り込んできて、それぞれの背景の話をしながら展開、だったのだったけれど、いわば密室劇、タクシーという狭い空間でのやり取りだからこそ滲み出る人間性、というような感じも改めて。


そういう所で、久方に見たこの作品、それぞれの夜の都会の片隅のエピソード、今改めて見て、人間ドラマとして色々新たに思う所もあった、という後味でした。

関連サイト:Amazon [ナイト・オン・ザ・プラネット」阿佐ヶ谷図書館 映画会象のロケット 「ナイト・オン・ザ・プラネット」
関連記事:ブロークン・フラワーズ(’05)コーヒー&シガレッツ(’05)工藤夕貴、ジャームッシュ作品に10話(’02)(「「KYOKO」&イランはじめエスニック映画」スレッド44)
<スレッドファイルリンク(ここでは「「KYOKO」&イランはじめエスニック映画」)は開かない場合あるようです。>

     

# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-08 23:16 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

鈴子の恋(’12)  

2012年 04月 03日

今年に入って始まった、フジの昼ドラ「鈴子の恋」が先週金曜で最終回。これは先日「SONGS 松任谷由実~2012春スペシャル~」でも触れてたように、テーマ曲がユーミン新曲「恋をリリース」、という興味もあって見始め、オンタイム、録画、動画サイトなどでほぼ全編追ってきました。

連ドラを通しで見たのは、'思えば’08年「風のガーデン」以来。本名日向鈴子、だったミヤコ喋々さんの伝記で、私は本人の姿は薄っすら覚えある程度、’00年に亡くなってて、にわかに出演シーンは浮かばないけれど、その前年の市川作品「大阪物語」に出てたのだった、と。


この人の伝記物、というのは初見、戦時中の混乱の時代の波もあったり、芸人、一女性として結構波乱の人生模様。

序盤、美山加恋演じた子役時代から、旅一座「日向鈴子一座」の看板を背負ってて、幼くして大人の座員から”座長”と呼ばれるだけの自覚、芯の強さ、というのは垣間見えたり。

生い立ちも、父(片岡鶴太郎)が、彼女を連れて義理の母(浅野ゆう子)と駆け落ち、という過程のため、実の母(多岐川裕美)、兄(真山明大)と幼くして生き別れ。後に再会するけれど、一少女としてのその家庭での平凡な幸せ人生よりは、舞台での道を選ぶ、という自らの決断。

そしてこの頃は、筑豊のバイオリン少年良太(西井幸人)との淡い純愛、だったけれど、さすがに昼ドラ、そういうテイストから次第に、旅一座の中でも色々恋愛沙汰の様相、

大人になったヒロイン鈴子(映美くらら)自身も、劇場の息子佐伯(木村了)と駆け落ち、別れさせられたり、三遊亭柳枝(神保悟志)との不倫、略奪愛、相手の浮気で別れ、弟子だった南都雄二(山崎樹範)と結ばれ、でも再び相手の浮気で別れ、と、それなりにドロドロ展開。

最初の結婚の辺りで、見るのは止めようか、と思いつつ、まあ毎回部分的にだけれど流れるユーミン曲絡みで見始めた、というのもあったし、いっそ、と、結局ラストまできていた、という所。


4/4追記:中国遠征での、ミス・ワカナ(三倉佳奈)、春夫(佐野和真)との「笑わし隊」漫才辺りから、またその後”ミヤコ喋々”の名を持って、ますます、”芸人”になっていった感じの鈴子。

恋模様で、柳枝との関係は、そもそも彼の方から強引に誘惑、一途ゆえに不倫にはまって突っ走ってしまった、面もあるけれど、その時妻(岩橋道子)から言い渡された通り、奪ったものは後で必ず報いを受ける、という定石通りになってしまって、皮肉だけれど自業自得、という感じ、

でもまだその頃は、微妙な関係の時、仕事上のコンビを躊躇ったり、子供まで作る浮気で裏切られた時には、ショックの余りヒロポンという薬中毒になってしまったり、混乱して苦しんだりもしていたけれど、

南都雄二との頃は、やはり同様の浮気をされて結婚生活が破綻した後も、彼と「夫婦善哉」のペア司会を客の前で明るくこなしていく、凄まじい、というか、一女性としては何だか痛々しいまでのプロ根性。

終盤、彼女に接近するプロデューサー田淵(田中幸太郎)が、柳枝も雄二も、芸人としては絶対妥協しないけれど、女性としてはとことん尽くす、そんな彼女が併せ持つギャップに、付いていけなくなったのでは、と指摘してて、

要は彼らの器の狭さ、甲斐性のなさ+彼女の懐の広すぎ、と言ってしまえばそれまでだけど、雄二と浮気相手郁子(宮下ともみ)の家にも訪問して、嫌味な風でもなく、その子供2人と明るく接触する、まるで雄二の母の立場、でもあるかのようなシュールなシーンも。

結局劇中、病死した柳枝、雄二のそれぞれの最期を看取ったのは彼女、他の女性に走りながら、その女性達にも愛想つかされて、戻る場所が彼女の所だった、というのも皮肉、余りに勝手すぎ、だけれど。

また終盤、そんな彼女の、芸人、女性としての両面を受け入れつつあるスタンスだった田淵も、郁子との関係も並行させてたり、何だか、という感じ。


でも、そういう世俗まみれの男性陣とは異質な存在、ラブストーリーとして唯一、ピュアな味付けした印象なのが、初恋の相手の良太(鈴木裕樹)。

裕福な家庭に育ちながら家が破産、戦争で手を負傷、バイオリンを弾けなくなりつつも、音楽家として頭角を現して、「荒野の女神」という曲で名を知られ、それを耳にした鈴子(喋々)が、詞を変えて歌い、

良太の勧めもあって、「女神のワルツ」として自分の持ち歌に。最終回含め、彼女がステージでこの歌を歌うシーンが何度かあって、劇中、ちょっと印象的だった哀愁の曲。

私は映美くららは初見、元宝塚娘役No.1とのことで、昼ドラヒロインにしてはピュアな方か、さすがに華あるムード、勝手な男達に「あほ!」を連発、女性として翻弄されたり激しさ、情、芸人としてのきっぷのよさを見せたりしてたけれど、この歌のシーンが一番インパクトかも。

実際こういう、ミヤコ喋々曲があったんだろうか、と、ちょっと検索したら、どうもこの坂巻良太自体、架空の人物らしく、この曲も、番組のためのオリジナル曲で、作詞は脚本担当の大石静、作曲は番組の音楽担当の森英治ではないか、とのことで。

まあ実話ベースのみでの、男達の無節操さに振り回される女性としての悲哀が、この架空の、結ばれることはなかったけれど、時をかける純愛で、緩和された、というか。この人物を話に折り入れたのは、なかなかの構成だったのでは、とも。


脇役陣で印象的だったのは、放送開始後数日目に、漫才師ミス・ワカナ役がマナカナの片割れ三倉佳奈、と気付いて、姿も久方だったけど、大人になって、単独でも出るようになったんだ、と思ったり。「GSワンダーランド」で見かけた時は、2人ペア出演だったけれど。

あと柳枝の浮気相手の美麗役は、後で「旅の贈りもの 0:00時発」で孤独な少女役だった、多岐川華子だった、と知って、絡みは全くなかったけれど、鈴子の実母役の多岐川裕美と母娘共演だったのだったり、

また子供時代の鈴子役の美山加恋もなかなか芸達者、私は初見かと思ったら、すでに「いま、会いにゆきます」に、息子役武井証の友人役で出てたのだったと。


4/5追記:そして、ユーミンテーマ曲「恋をリリース」。ユーミン曲のこういう時間帯のテーマ曲、というのは、覚えある限り、大分前のNHK銀河テレビ小説「夏の故郷・幻のぶどう園」の「晩夏(ひとりの季節)」以来。

今回の内容にしてはややポップすぎ、に感じた時もあったけれど、しんみりした曲だったとして、かえって重くなって難しかった気もするし、

実際手痛い失恋、でもこういう風に明るいテンポで、相手にエールを送って、自分も前に、というのが、結果的に、相手に振り回され傷つきながらも、深い懐で、波乱を走りぬいたミヤコ喋々的スタンスにマッチしてた感じで、

やはり近年の「RAILWAYS・・」2作のテーマ曲同様、注目の場で”はずしてない”曲を持ってくるのはさすが、というか。
         
         

もし既成ユーミン曲なら似合いそうなのは、とちょっと考えてみたけれど、もろ失恋ソング、でも合わないし、なかなか難しく、当面引っ掛かるのは「恋の一時間は孤独の千年」「とこしえにGood Night(夜明けの色)」「二人のストリート」とか。


そういう所で、ユーミン曲絡みでの久方の連ドラ鑑賞、まあ全般的に恋物語としては、何だか、という後味でしたけれど、伝説の芸人ミヤコ喋々題材で、

昭和前期のTVが広まる前の娯楽としての色々舞台シーン、その裏側や、「女神のワルツ」などの音楽の味付けなどもあって、約3ヶ月間、それなりに味わいでした。

関連サイト:東海テレビ 鈴子の恋「鈴子の恋」オリジナル・サウンドトラック EMI Music Japan(試聴可、「女神のワルツ」は最終曲。右画面の音楽をミュートにしてからの方が聞き易いです。)、Amaozn 「恋をリリース/松任谷由実」
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# by MIEKOMISSLIM | 2012-04-03 23:12 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

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