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’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!

by MIEKOMISSLIM

プレミアム8<紀行> 夢の聖地へ モネの庭

先日20日(日)夜、たまたま少し録画を見ようとしてTVを点けたら、この番組が始まった所で、全くノーマークでしたが、急いで録画セット、オンタイムで最後まで見てしまいました。昨年のBS番組の再放送でしたが、ジヴェルニーの”モネの庭”を、華道家假屋崎省吾が訪ね、散策したり、庭の手入れを手伝ったりして、モネの世界に思いをはせる、という紀行。語りは香川照之。
                                   (C)同朋社出版
a0116217_12413856.jpgモネの庭については、そこを描いた作品カード等も色々あって、以前「週刊グレート・アーティスト」という雑誌のモネ特集の時、庭の紹介が4ページ分載ってたのでしたが、こういう、実際庭内部の紀行、そもそも映像も覚えなく、結構貴重、と。1時間45分番組でしたが、充実感。後で改めてこのページも見直しました。

冒頭録画では欠けたのですが、モネ作品にもなってるパリのサン・ラザール駅から出発、のどかな田園地方を通って60キロ程の所で、500人位が住むというこじんまりした村。庭への入場料は6ユーロ、のようで、7~900円位でしょうか。春~秋に、庭を見に世界中から観光客がやって来る、と。

假屋崎省吾氏は初見でしたが、金髪長髪でおっとりした物腰。フランス語は挨拶程度の片言のようで、傍らに通訳つきでしたが、5日間共にした庭師のフランス人達に、丁寧に挨拶、花という共通項もあって、気さくに接して、仕事に従事、指示に実直に従ったり、という様子。幼い頃、園芸好きの両親と土に親しんでいて、というルーツで、庭仕事の嗜みもあって、今回作業に参加出来たのかもしれませんが、この庭の旅人、としては、ハマり役、と思いました。

a0116217_18544140.jpgまず「花の庭」の方の、モネの絵の手法がそのまま園芸に、という、一画に同じ色の花を集めていたり、その場のアクセントになる色の花を入れたり、白と他の色の花の組み合わせ、等、庭師が、この庭は他の庭と大きく違って、花がかなり密集してるけれど、それぞれが邪魔をし合っていない、等と語っていて、映像でもそこそこ綺麗だったのですが、これは実際歩いてみて、視覚的に体感出来るんだろうと。

43才でここに移り住んで以来、モネ自身がかなり入れ込んで、安定してきた絵での収入をつぎ込み、園芸の詳しい知識も得て、自ら世界各地の品種を取り寄せ、構成や管理に細かく携わってた情熱、というのは、今にして、でした。敷地のモネの家自体も公開されてるようで、庭の花のような黄と青の配色があったり。

「水の庭」にしても、太鼓橋等は、モネの日本好きルーツというのは有名でしたが、池を作る際に近くの川から水を引こうとしたけれど、住民の反対に遭って難航、後の首相に手紙で訴えかけてやっと実現、というエピソードも。

a0116217_1050485.jpgここは、咲き始めだった睡蓮も可憐でしたが、枝がそよぐ柳と橋や水面も風情あって、幻の夢の風景のようで、やはり西洋風の左右対称的な「花の庭」とは違う、オリエンタルな瑞々しさ。

晩年、その「水の庭」の、数々の睡蓮の花のモチーフから、老いながらも”水面”の描写に取り付かれていく様子も、今回改めて、でしたが、假屋崎省吾が感嘆していたように、この庭を、自分の生涯の総決算の場、またさらに新たな創作のための場にした、美への執念。穏やかな画風の背後の激しさ、というのも再認識、でした。

自分の描きたい風景を、実際に作ってしまった画家は、芸術史上モネだけ、という専門家のコメントもありましたが、移り変わる光と色の瞬間を留める印象派、の受身イメージ、+結構現実的に、能動的な画家でもあった、というか。

a0116217_18384377.jpg終盤假屋崎省吾が、のどかな川縁や牧草地の方も探索していて、この村ではセーヌ川が東西に流れて、東西を遮るものがなく、朝日や夕日が差し込みやすい地形、というのも、モネがこの地を選んだ理由の1つ、というのも、印象派要素としてはなるほど、と。

假屋崎省吾は、最初の自己紹介の時、即興で、ガラスの器等に、用意した花を生けていて、ikebanaはフランス語にもなってるそうですが、実際見るのは初めて、という解説あって、フランス人達は珍しそうで。最終日にも、庭仕事の一輪車や用具+庭の花と同じ種類の花屋の花、庭の余分な小枝等を使って、モダンな生け花を披露。睡蓮の代わりにゼラニウムを浮かべた「水の庭」もあって、小さな庭に、全て入ってる、等と面白がってるようでした。

a0116217_1994330.jpg最後に、オランジュリー美術館のモネの睡蓮の間に寄って、広がる睡蓮大作に、改めて畏怖の念、という様子。この番組は、各界の人々が、それぞれの聖地を訪ねる、という主旨で、今回この人が、50才の節目に、新たな活力を、という旅だったようで、同じ芸術家、また花、という共通モチーフでの感慨もひとしおでは、と。

この庭は、私はやはり海外聖地、の1つ。さすがにここは映画・ドラマ撮影等も難しそうですが、ずっと憧れはあって、今回この番組を見て改めて、”どこでもドア”があったら、村散歩も含めて、3泊4日位で行ってきたい、と。現実的に行くとなると何かと大儀で。実際行ってみたら、こういうものだったのだ、という感かもしれないですが。たまたま気付いて見逃さずすんで良かった、モネの花紀行でした。

関連サイト:プレミアム8<紀行> 夢の聖地へ モネの庭ジヴェルニー モネの庭
関連記事:クリーブランド美術館展オルセー美術館展大回顧展モネ芸術都市パリの100年展ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たち

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                 <’09年5月、ひたち海浜公園にて>
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by MIEKOMISSLIM | 2010-06-24 00:00 | 芸術 | Trackback | Comments(0)
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