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by MIEKOMISSLIM

プロヴァンス物語 マルセルのお城(’90)

一昨日、近くの阿佐ヶ谷図書館の映画会で、「プロヴァンス物語 マルセルのお城」上映、都合も合ったので見て来ました。

これは、フランスの小説家、劇作家、映画監督マルセル・パニョルの自伝が原作、「プロヴァンス物語 マルセルの夏」と2部作らしく、20世紀初頭、マルセル少年時代を描いたイヴ・ロベール監督作、

どちらか、または両方の、タイトルだけは聞き覚えあるような気するけれど、マルセル・パニョルについては初耳。

あらすじを見たら、大作ではなさそうだけれど、もしかして珠玉作、のような気はして、実際見てみたら、まあその予感が当たって、結構掘り出し物、という感じで、この機会に見ておけて良かった、と。


少年マルセル(ジュリアン・シアマーカ)の体験する、教師の父(フィリップ・コーベール)、母(ナタリー・ルセール)、弟、妹一家で過ごすプロヴァンス地方、緑豊かで、のどかな自然の中、

当地での、家族との思い出、少年リリ(ジュリ・モリナス)との友情、出会った少女イザベル(ジュリー・ティメールマン)に振り回される、甘酸っぱい~苦笑いエピソード、など、何か特別な事が起こる、という訳ではないけれど、

大人になったマルセルが思いがけず、少年期、一家で移動する別荘地までの行程で、毎回通り過ぎていた他人の敷地、馴染みだった”お城”に再会、湧き上がる感慨、のラスト、など、なかなかしっとり残る後味。


3/21追記:この一家は、故郷のプロヴァンスを一旦離れても、愛着もあって定期的に保養にやってくる、ある程度リッチ層のようでもあり、

それにしてはまあ20世紀初頭、車などの交通機関はないにしても、馬車などにも乗らず、毎週末片道4時間程かけて一家で歩いてプロヴァンスへの移動、しかも母は幼子を抱いて、というちょっと酔狂にも思える習慣。

しかも、父の元教え子の青年ブジーグに出会い、近道になる運河沿いの道を教えられ、その途中にある扉の合鍵をもらってからは、時間は短縮、でも他人の敷地を恐る恐る通り抜ける、という緊張も加わってのちょっとした冒険、の様相。

でもその過程で起こる様々なちょっとしたエピソードが、マルセルの脳裏に刻まれてて、少年期の思い出になってた感じ。


3/23追記:それと、ちょっとこましゃくれたイザベル、ピアノをたしなみ、マルセルに淑当然のように淑女扱いを要求する彼女さに魅了される、少年としての素朴な憧れ、

カマキリを口に入れる羽目になったり、下痢に苦しむ彼女の実態を目の当たりにした時の、夢から覚めたような戸惑い、などやや初恋らしきエピソードもあったけれど、

それよりも、特にプロヴァンスへの近道道中に、母が見せた驚き、恐れ、喜びなど様々な表情の方がインパクト置かれてた感じで、露骨にマザコン、という訳ではないけれど、少女との、よりは、母の思い出が深そうな、という印象。

出演者は、マルセル役のジュリアン・シアマーカ、リリ役のジュリ・モリナスなどは地元の少年達から選ばれたようで、その他の俳優も、余り他の作品には出てなさそうで、

馴染みといえば、イザベルの父役、「髪結いの亭主」や「列車に乗った男」のジャン・ロシュホール位、そういう点でもローカルな小品、という感じ、

「プロヴァンス物語 マルセルの夏」の方は、父の描写が中心らしく、2部作で、マルセルの両親の思い出をメインに描いているコンセプトのようだけれど、こちらも折あれば見てみたい気が。


Wikipediaの欄では、マルセル・パニョルは実際、幼い頃から文字を覚えて、成績優秀だったようで、名門校の奨学金試験に2番で合格、

劇中にも、試験準備のため学校で絞られる、というシーンもあったりしたけれど、プロヴァンスで伸びやかな時間も過ごした少年期、だったようで。


冒頭流れたワルツテーマ曲が、そういう平和な少年期作品にしては妙に哀愁漂うムード、と思ってたら、終盤、詳しい描写はなかったけれど、時が経つにつれ、母、リリ、弟など周りにいた人々がこの世を去っていく寂寥感漂って、この音楽の情感にフィット。

そういう中、前述のようにラストの思い出の”お城”との再会、というエピソードも効いて、しみじみ。そういう所で、派手さはないけれど、さり気ない珠玉作、という後味でした。

関連サイト:Amazaon 「プロヴァンス物語 マルセルのお城」阿佐ヶ谷図書館 映画会象のロケット 「プロヴァンス物語 マルセルのお城」


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by MIEKOMISSLIM | 2013-03-18 01:58 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 象のロケット at 2013-03-27 08:50
タイトル : プロヴァンス物語 マルセルのお城
19世紀末、フランス。 少年マルセル・パニョルはプロヴァンスの丘の別荘に一家が毎週通うため、途中にある3つの城の庭を横切ろうとする。 が、母が怖がるのでマルセルは母の手を引き守りながら通って行く…。... more