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Something Impressive(KYOKOⅢ)

SONGS 「時代」中島みゆき

「SONGS」今回は中島みゆき「時代」特集、昨夜の再放送をオンタイムで見ました。

「SONGS」はイルカの回の録画、他にも録画の映画、沢木さんのキャパ文章、など溜まってはいるし、先週末のを見逃してしまった昨夜のは、みゆきさん登場回だしオンタイムで見ようと、目覚ましセットで。

みゆきさん特集、というより「時代」特集、この番組でこういう風に1曲だけにスポットを当てて色んなバージョン特集、というのはこれまで覚えなく。

小学生や高校生の合唱版、みゆきさん本人の、この曲ルーツのコッキーポップで、また多分昨年「歌姫 劇場版」でのと同じライブ版、

一青窈、八神純子版、流れたのは少しだけれど、今回ナレーターの薬師丸ひろ子版、それぞれのそのカバーへの思い、みゆきさん本人のこの曲談、世界歌謡祭でグランプリを取った時の映像など交えて。


正直、この曲は、やはりユーミンの「春よ、来い」や陽水の「少年時代」のように、どうも”王道に立派すぎ”なイメージで、スケールある名曲、とは思いつつ、特に好きなみゆき曲、という訳ではなく。

でも八神純子が語ってたように、3.11被災地の人々の感涙を誘う染み入り方をする曲、この曲を歌い継いでる岩手の高校の音楽部員達が、震災後、被災地ででこの曲を歌う機会が増えて、

避難所や復興イベントで、人々の共感を呼んでいる、とか、八神純子も東北で支援活動中、被災地者からこの曲を聞きたい、という声に、歌うことにした、などの様子を見て、

やはりある種、普遍的に様々な人の心にエールを送れる懐深い神がかり曲、という感覚新た。当時音楽番組でこの曲を歌う貴重なみゆきさん映像、というのもあって、ある種の貫禄はすでにありつつ、初々しい歌いっぷりの姿もあって、
         
やはり本家版が真髄、とは思うけれど、何度となく聞いてきたこの曲に、たまたま今回深夜、というのもあったかもしれないけれど、初めて涙腺ゆるみモードにも。


4/14追記:今回紹介のカバー版で一番インパクトは、番組ではシングルジャケット紹介、歌声もごく一部、だったけれど、You tubeにもあって、聞いてみた薬師丸ひろ子版。

当時この曲を歌ったのは、女優の仕事に悩みを抱えてて、背中を押してくれたのがこの曲だったから、と言ってて、

これは手元にテープがある薬師丸アルバム「SINCERELY YOURS」最初の曲、余り聞き返したことはないけれど、大貫妙子曲「色彩都市」も入ってるアルバム。
           
この薬師丸版、というのも、素直なクセのない歌声に、そのまま楽曲自体の良さ、精神が凝縮、という感じ。

      


そして次が、少し若いけれどみゆきさんと同世代、でも余り接点はなさそうだった八神純子版。この人が、2回目に出た世界歌謡祭で、今度こそ、とグランプリを狙っていたけれど、そのときの受賞曲が「時代」、

悔し涙を飲んだ、という苦い思い出のエピソードを語ってて、そういう因縁があったのだった、と今にして。でも前述のように、東日本大震災の支援活動中、被災者に「時代」を聞きたい、と言われ、歌うことにして、

乾ききった砂漠の地面に水をパアーっと入れた感じで、人の心に染入ったようで、ポロポロ涙を流されてる人が一杯いて、そういう方達の所に、歌い手として私があの曲を歌わせてもらってる、というのはとてもラッキー、

ある意味、中島みゆきさんのメッセンジャーになった気分で、などというコメント。

         

この八神版、というのも、本人にとってそういう過去の因縁の曲、だけれど、そういうものを越えて今、熟年のクリスタルボイスでしっとり丁寧に歌ってて、心が伝わってくるようで、意外と結構好感。


そして一青窈版。本人談で歌詞の「そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ あんな時代もあったねときっと笑って話せるわ」の文章が大好きで、そこの行を歌われると、自然と涙がぼろぼろ出てくる、

その最初のAメロの所で、私はもうこの曲を歌って良かった、と思う、そうで、映像では、「もらい泣き」のような座り込みスタイルで「時代」を歌う姿。

You tubeにも、この人が、誰なのか?もう1人女性シンガーと歌うライブでの「時代」があって、コメント欄に、「時代は変わる・・」と歌詞を変えて歌ってることへの批判、も見かけたけれど、

聞いてみて、その部分は曲の一番最後の方のリフレインでだけで、まあ確かに、別に変えなくてそのまま、の方がいいとは思ったけれど、書かれてるように、曲への冒涜、とまでは思えないし、

「時代」という曲自体へのこの人なりのリスペクト、というのは伝わってきた感じ。

           



4/16追記:今回みゆきさん自身は、この曲について、書いた時には多分何も考えていなかったと思う、誰にでもあることでしょうけれど、小さい子みたいに、口が勝手に歌うに任せた、というような生まれ方をした曲なので、

そういうのってほとんどの場合、書き留めようとしても間に合わないし、これはごくまれなケース、今でももしかしたら、もっと長い曲だったのかもしれない、と思う時がある、

何とも単純で漠然とした歌詞だから、自分でも、何の意味だろうって考えながらずっと歌ってきた、こういう意味じゃないかと思い当たる時があったり、また違う時にはやっぱり違う意味かも、と思い直したりの繰り返し・・のような話。

書いた日は、正確には不明、でもコンテストに応募した日よりは大分前、とのことで、多分20才前後辺りの頃か、”書いた日”と言ってることからして、長い時間をかけて推敲、というより、

自身が語ってたように、やはりある時”ふと降りてきた”感じで出来たような印象。それって、才能、と言ってしまえばそれまでだけれど、

八神純子が、今「時代」の意味をやっと判って、歌詞の意味をかみ締めながら歌って、当時彼女(みゆきさん)は若かったけれど、色んなことを経験していたんだな、その思いをやっと私が歌えてるかなって・・

のように語ってたけれど、そういう風な、ある意味若くして、こういう”普遍的な悟りを開いた菩薩”的曲を創ってた、ミュージシャン、以前の人としての懐、というのも改めて。


私がこの歌詞で、特に引っ掛かる、というか、いいと思うのは、「旅を続ける人々は いつか故郷に出会う日を・・」で、故郷に「帰る」ではなく「出会う」という所。

様々な事情で、故郷に帰れない人々でも、前向きに歩き続けて(人生を続けて)いれば、自分にとっての別の故郷、桃源郷のような場所に行き着ける、のような、希望を与えられる、包容力を感じるから。


特定のシンガー版に触れてはいなかったけれど、カバー版については、本人は、娘を嫁がせるような気持ちで気が揉める、先様の家風に合って、気に入ってもらえるといいな、と願っている、のようなコメント。

今回の3人のカバー以外で知るのは、徳永英明版、もあったけれど、ふとこの曲を歌ってみて欲しい、と思ったのは、ユーミン。

一昔前なら、とてもミスマッチで考えられなかったけれど、時間を経て、互いに熟年ミュージシャンとして、一昨年末紅白で3・11復興の願いをこめて「春よ、来い」熱唱、の今のユーミンなら、この曲も似合う気がして。

そして、これもまあ実現可能性は低そうだけれど、みゆきさん版「春よ、来い」、も聞いてみたい。この2人が支援イベントで、この2曲をデュエット、のような夢のようなしみじみコラボが、何だか今なら想像出来なくはない気も。


そういう所で、普段改めて振り返る、という機会も余りないスタンダード曲、だけれど、今回の特集で、改めてこの曲の底知れぬ懐深さ、

またそれを若くして創って歌ってきた、私には個人的にちょっと特別な思い出、思い入れあるみゆきさんという人の懐、というのも改めて、という感慨の今回でした。

関連サイト:SONGS 第254回 中島みゆき
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by MIEKOMISSLIM | 2013-04-13 01:02 | 音楽 | Trackback | Comments(0)