2013年 07月 04日
SONGS 高橋真梨子
昨年はフィレンツェでの公演の様子だったけれど、今回は国内、縁深い音楽仲間、都倉俊一、尾崎亜美との久方らしい再会の様子混じえてで、歌ったのは「ジョニィへの伝言」「桃色吐息」「出逢いに帰らせて」。
後半の、この人と尾崎亜美とのツーショット、というのは思えば初見。
マイベスト高橋曲「あなたの空を翔びたい」提供者とシンガー、というだけでなく、当時互いの家を行き来する友人同士だった、というの今にして、だけれど、
尾崎亜美がやはり友人の渡辺真知子、八神純子らを連れて行った、そうで、この3人は同世代、高橋真梨子は彼女らより10才位上の年代、高橋~尾崎以外は、楽曲提供やり取り、接点なども覚えない4人だけれど、そういう交友関係があったんだ、と。
私には珍しい位のお友達、博多から上京して、人を信じる気持がちょっと失せていたので、唯一学校時代の友達外の、音楽仲間だった、のような話。
そういう背景もあってのコラボだったのだった「あなたの空を・・」について、尾崎亜美は、真梨子ちゃんの後ろにドーンと空が見えて、これを絶対生かした曲にしなきゃいけないと思った、とのことで、
高橋真梨子も、あの頃自分ですごくジーンときた、あなたの空を翔びたい、というのは、あなたの中の空に入りたい、あなたの心の中に入ってもう一度いきたい、そういう思いがすごく伝わってきて、いつまでもいつまでもジーンときてた歌だった、などと回顧。
当時、吉田美奈子のような長いカーリーヘアで「あなたの空を・・」を歌う彼女の映像。
この曲って、尾崎バージョンも好きだけれど、曲のスケール、切なさ、一途さ+包容力ある高橋ボイス絶妙ブレンドの、記憶に残る1曲、
’78年リリースのこの曲、何だかいまだ色褪せない瑞々しさ真空パックのような、だけれど、35年を経て今にして聞く、両者のこの曲への思い、というのもちょっと不思議な感慨。
7/5追記:そして、前半の都倉俊一との再会。竹芝の埠頭から出るクルーズ船でのトーク。
2人の出合いは40年前だったそうで、リハーサルスタジオで彼女の歌声を聞いた都倉俊一は、この娘の声はすごい、ズキーンときた、そうで、
息が全部声になる、と人に説明したそうで、カレン・カーペンターと同じ、と言ってたけれど、なるほど、と。
都倉俊一は、故阿久悠氏の作詞とペアで、ペドロ&カプリシャスに「ジョニイへの伝言」「5番街のマリーへ」を作曲して提供、という縁、、「5番街・・」は2人がクルーズ船上で創った、というエピソードも。
高橋真梨子は、当時を振り返って、苦笑いしながら(ペドロ&カプリシャスは)、すごい汚いバンドだったじゃないですか、何とかしたらあの風貌っていう・・そういうバンドに先生が曲を書いて下さるということで、と。
都倉俊一は、あの頃は全世界的に、アメリカでもジミヘンの時代でサイケデリックサウンドで、ロックンロールの時代に、そういう格好をしてるんだけれど、真梨子の声で「ジョニィが・・」って、
すごい特殊な世界を、ペドロ&カプリシャスって多分”創った”んだろうね、などと回顧。
「ジョニィ・・」は、阿久悠氏の訃報の時、やはりマイベスト阿久作品は、この曲、と挙げてたのだけれど、子供心に、歌詞の内容は切ないけれど、何かおっとり独特な無国籍風のスケール感、がインパクトな1曲だったのだけれど、
この曲も、今にして、提供者の1人からのそういうコメントを聞いてやはりちょっと感慨。
そして、代表曲の1つ、私の一時期カラオケ定番曲だった「桃色吐息」、間奏で自らクラリネットを吹きながら。
やはりこの曲は聞く度、イントロからいまだに不思議な幻想感覚の世界、一番ミステリアスな高橋曲、シンガーとしての奥行きが広がった曲、かと思うけれど、
「for you・・」「はがゆい唇」「ごめんね・・」などを歌う映像も出て、やはり私はこの人の、「あなたの空を・・」や「for you・・」など真摯なラブバラードが真骨頂、という感も改めて。
今回もバックには夫ヘンリー広瀬の姿、そういう相変わらずのサポートぶりもあって、歌う内容に嘘、ブレがない、地に足が着いている、という印象。
そういう所で、恒例高橋真梨子の回、だけれど、この人は自ら曲製作はしない生粋のシンガー、だけれど、提供された曲を豊かに表現する懐、底力あるアーティストとしての健在ぶり、
久方の「あなたの空を・・」&尾崎亜美、郷愁曲「ジョニィ・・」&都倉俊一セッションで、今にして、の感慨もあった今回でした。
関連サイト:SONGS 第266回 高橋真梨子
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高橋真梨子 の歌は私も好きです。ベストアルバムも持っています。「ペドロ&カプリシャス」の時代の『五番街のマリーへ』という歌が特に好きでしたね。
私のブログにもコメントいただき、ありがとうございます。
「貴婦人と一角獣」の原画を書いた画家のことは情報をもっていません。お役に立てず申し訳ありません。
高橋真梨子を「ペドロ・・」の頃からお好きなんですね。「5番街の
マリーへ」も阿久&都倉コンビ名曲の1つで、高橋真梨子ならではのスケール感、味が出ていた曲ですね。