2013年 08月 18日
アイドルを探せ(’63)
ブログには先日アップの「MASTER TAPE~荒井由実「ひこうき雲」の秘密をさぐる~」が書きかけですけれど、これは色々思い入れあってじっくり進めたいし、なかなか一気にはいかないので、他記事と並行して書いていくことに。
この作品は未見、シルヴィ・ヴァルタンの同名曲は昔から聞き馴染みで、ヴァルタン主演の音楽もの、というイメージで、詳細調べずにみてみたら、
確かにヴァルタンは出てて、科白は少し、ステージでこの曲を歌うシーンもあったけれど、彼女が主演、というよりはストーリーの中で実名で登場するスター達の1人、という所。
まあ内容は確かに「アイドルを探せ」にマッチ、コメディタッチの音楽&アイドル映画で、思えばヴァルタンの歌声や髪型などは知ってたけれど、実際動く姿、というのはもしかして初見、顔立ちはイメージより端正なオーソドックス美人、という印象。
他に知ってたスターはシャルル・アズナブール、その渋い物腰、歌声や、馴染みなかった往年のミュージシャン達のちょっとした演技、歌う姿とか、ちょっと珍しいレトロなフレンチポップスの音楽ものを味わった、という感じ。
8/22追記:実質的な主人公は、タイル職人リシャール(フランク・フェルナンデル)。魔が差して、普段出入りする女優ミレーヌ・ドモンジュ(本人)の家から、5千万フランのダイヤを盗んでしまい、
彼に思いを寄せる女中ジゼールにたしなめられて改心して返そうと決心、でもそのダイヤを隠しておいた楽器店のプレスリー型エリクソンというギターが売れてしまってて、
2人でそれを持ってる可能性のある5人のスター、ヴァルタン、ナンシー・ホロウェイ、ジョニー・アリディ、フランク・アラモ、シャルル・アズナブールらを訪ね歩き、苦労しながらダイヤ探しの旅。
リシャールの元恋人、喧嘩別れしたばかりのコリーヌ(ダニー・サヴァル)とその友人ボニー(ドミニク・ボジェロ)も、そのダイヤを手に入れようと、あの手この手でスター達に接近、2組のダイヤ探し合戦、という、まあドタバタコメディ。
8/24追記:ハイライトはやはり、フランスのスター達のステージや劇中劇、また移動中のバスの中などでの歌唱シーン。「アイドルを探せ」以外はやはり知らない曲、
アラモの「僕の捕まえた天使」、ホロウェイの「ご用心しなさい」、アリディの「幸せを探せ」、アズナブールの「想い出の瞳」。
この中でヴァルタンの次に、アズナブールと並んでインパクトだったのはぶアリディ。見る前に、上映室の入り口に張っていた作品紹介で、私が見間違えたのか、ミスプリントだったのか、”アルディ”と思って、
ユーミン縁のフランソワーズ・アルディも出演!と楽しみアップだったのだけれど、一字違いでアリディ、でちょっと残念。
でも、割とワイルドな歌いっぷり、プレスリーなどアメリカンポップスのカバーでも有名、らしいけれど、そういえばプレスリーとやや被るような。
この映画が出会いだったどうか?だけれど、ヴァルタンと’この作品の頃結婚してて、その後離婚、ヴァルタンの元夫、でもあったのだった、と。
まあ華はヴァンタン、終盤、最後に登場のアズナブールが、物語展開の中でもリシャールとジぜールを救ってハッピーエンドをお膳立て、の人情味を見せて、おいしい役どころ、ステージもベテランの味、という締め役、
そういう、お話云々というより、単純なドタバタ劇に、当時のフランスのスター達を絡ませ、歌わせた、ちょっと面白い音楽ものでリフレッシュ、という後味でした。
関連サイト:Amazon 「アイドルを探せ」、高円寺図書館 映画会
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