2014年 06月 15日
杉並弦楽合奏団 第54回定期演奏会
今回ゲストソリストは、サックス奏者の須川展也氏。初耳の人だったけれど、プログラムやチラシの紹介によると、日本が世界に誇るサクソフォン奏者、吹奏楽のカリスマ的存在、だそうで。
’02年のNHK連続テレビ小説「さくら」のテーマ曲も演奏した人、クラシカル・サクソフォンの開拓者、でもあって、様々な作曲家に自ら委嘱してきた人、とのことで、一部チラシの裏面にビッシリその曲リスト。
その中に「さくら」テーマ曲もあったけれど、委嘱って?演奏家が作曲者に曲を演奏させてもらう、ということか?と思ったら、どうもそもそも演奏家が作曲者に作曲を依頼する、ということのようで。
サクソフォンはベルギーで生まれて200年、まだ歴史が浅いので、有名な作曲家達もサクソフォンのための曲を残してないし、須川氏の、ないものは作ればいい、という姿勢の表れ、とのこと。
そういえば、サックスってやはりポピュラー、ジャズ分野のイメージ、サックスでクラシックも、管弦楽団+サックスコラボ、というのも初体験。
今回演奏曲は
★W.A.モーツァルト:ディベルティメントⅢ へ長調 KV 138
Ⅰ Allegro Ⅱ Andante Ⅲ Presto
★ A.グラズノフ:サクソフォン協奏曲 変ホ長調 Op.109
☆アンコール:サクソフォンソロ A.ピアソラ アディオスノニーノ
★ F.シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番ニ短調「死と乙女」 (弦楽合奏版 マーラー編)
Ⅰ Allegro Ⅱ Andante com moto Ⅲ Scherzo : Allegro molto
Ⅳ Presto
☆アンコール:シューベルト歌曲 君こそわが想い D.776
休憩をはさんで1時間45分位、いつもより若干早く終了。
やはり今回インパクトは、物珍しいサックスでのクラシックで、協奏曲の後のアンコールでの、須川氏のソロが聞き応え。母も、まあ今回知ってる曲がなかったのもあるようだけれど、このソロが良かったそうで。
You tubeに、アディオスノニーノ須川展也で検索した中に、須川氏の演奏なのか?定かではないけれど、ピアノ+サックスのコラボ演奏が。
意味は「さようならお父さん」のような意味らしいけれど、この曲って、聞いてる時には思い浮かばなかったけれど、キム・ヨナがソチでも滑ってた最新フリー曲、だったり、
村上佳菜子も、タンゴ風だった前シーズンのフリーの中で使ってた曲だったのだった、と。
まあクラシックの後のアルゼンチンタンゴ曲、だったのだけれど、その前のサクソフォン協奏曲も、何だか夜のムードのジャズっぽさ+クラシック融合、のような目新しさ、
演奏後須川氏が、この曲はサックスよりオーケストラの方が難しい、皆さん頑張ってくれました、と客席に合奏団への拍手を斡旋。
最初のモーツアルト曲は、穏やかな第2額章を挟んで、第1、3と明るく軽快な曲。
シューベルト曲の「死と乙女」は、死神と病の床にいる乙女との対話の詩からの歌曲で、それが第2楽章の主題になってるそうだけれど、
情感あって荘厳な曲調、特に第2楽章のヴァイオリンの細かな音の変化、今回咳が前から3列目というのもあって、視覚的に前列のパートリーダーのノースリーブ衣装の女性などの腕の動き、弦さばきというのもあって、
まあタイトルにしては、物悲しげなムードもあるけれど、しっとりというよりダイナミックな展開。
そういう所で、いつかのこの定期演奏会のように、行きは自転車を押して母と歩いていったけれど、私はこの後仕事だったので、会場で母と別れて自転車で帰宅。
私は朝から歯医者~仕事~演奏会~仕事、でやや忙しなかったですけれど、珍しいクラシック畑のサックスも味わえたりで、やはり一時リフレッシュの今回でした。
関連サイト:杉並弦楽合奏団 第54回定期演奏会
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<プログラム、須川展也コンサートチラシ>