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Something Impressive(KYOKOⅢ)

エイプリルフールズ(’15)

先日22日(日)、神保町の日本教育会館一ツ橋ホールで、4月1日公開の「エイプリルフールズ」試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


エイプリルフールズ(’15)_a0116217_1463412.jpg監督はドラマ「リーガル・ハイ」など演出の石川淳一、脚本はやはり「リーガル・ハイ」、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなどの古沢良太、

出演俳優も含めて、私はノータッチだったけれど「リーガル・ハイ」関係者が多いそうで。<→チラシ表>

主なキャストが多彩な顔ぶれの総勢27名、まさにエイプリルフールの1日の内の、とりあえずメイン筋は、

清掃婦新田あゆみ(戸田恵梨香)が、妊娠した相手の外科医牧野亘(松坂桃李)がCAの麗子(菜々緒)とデートするレストランに単身乗り込んで巻き起こす大騒動、なのだけれど、

それと同時進行で、街のあちこちで起こる嘘と真実ミックスの様々なエピソードが絡み合っての、コミカル人情ドラマ。


こういう構成って、「きょうのできごと」がこれ程多人数ではなかったけれどこういう感じだったような、という同時進行群像劇、というのか、そのコメディ版、一見無関係なエピソードが、小道具とか人間関係的に、絡み合っていく妙、

それぞれの(大)事件っぽいもの~些細なものまで、コミカルタッチベースだけれど、嘘と真(まこと)のブレンド具合とか、ちょっとホロリとするような人間模様なども織り交ぜて、

スピード感、というか、各エピソードを追う展開のテンポもよく引きつけられて、まあ久し振りになかなか面白い邦画を見た、という感じ。


エイプリルフールズ(’15)_a0116217_17181390.jpg3/28追記:一番インパクトエピソード、といえば、やはり戸田&松坂コンビの「イタリアンレストラン大参事」~意外な波乱のラブストーリー展開。

そもそものきっかけが、朝あゆみ(戸田)が見たフジTVの本物キャスター陣が伝える怪しげな感動ニュース、という所からで、<↑チラシ中>

戸田恵梨香って、最近他作品でも主演クラスで見たのだけれど、王道的に華やか、というより、芯はあるけれど何かに抑圧された女性、のような味も自然に出せるタイプなのかも。

そのあゆみが勇気を出して連絡したものの、誠意を見せずあしらおうとする牧野(松坂)にキレて大暴走、なのだけれど、何故清掃員の妊婦の手元に拳銃?というのも、次にインパクトエピソードの「不器用な誘拐犯」絡み。

まあギャグのノリではあるけれど、ヤクザ宇田川(寺島進)がしょっちゅう傍らの弟分(高橋努)を結構思いっきり殴りつけるシーンは何だか、だけれど、

宇田川と、誘拐した小学生理香(浜辺美並)との実は、という関係、宇田川なりに?だけれど、ふてくされ気味の理香に実地で”世間”を教える様、別れ際、彼女の母(山口紗弥加)への電話や、彼女にかけるぶっきらぼうなエール、辺りがそれなりの?人情ドラマ風。

その理香の義父のリムジン運転手(滝藤賢一)の客、宮内庁職員櫻小路夫妻(里見浩太朗&富司純子)の「ロイヤル夫妻の休日」エピソードも、

彼や、ハンバーガー店長(古田新太)らの夫妻への芝居がかったような極度なひれ伏し方、など笑いもありながら、明らかになっていく夫妻の真実、その事情、など、

ベテラン2人の醸す風情もあってちょっとしんみり、しみじみ熟年夫婦愛路線、富司純子は、クルーズ船で「アメイジンググレイス」の歌も披露してたり。


エイプリルフールズ(’15)_a0116217_1719165.jpgその他、可笑しかったのは、不登校中学生(浦上晟周)が、パソコンのHPで宇宙からの迎えを信じて、地球に決別決意、

学校に乗り込んで一気にうさ晴らし、屋上でひらすら続けた「ビヨ~ン」儀式、とか、

ミクロ世界話だけれど、大学生梅田(矢野聖人)の友人松田(荻田正孝)へのある告白で、思いがけぬ展開!になってしまう「ある大学生の行末」の、一室での滑稽かつシュールな成り行き、とか。<↑チラシ中>


あと味付け的に、やはり複数エピソードに絡む、久方に姿を見たりりィが演じる怪しげな占い老婆、などもいたけれど、

とにかく、レストランでのあゆみVS牧野の修羅場+本来は立てこもり事件人質的な周りの人々の、彼らの関係に対する様々な人情的?反応、

妊婦ゆえに勃発する波乱の感動劇?展開、を軸に、色んな嘘と真(まこと)のエピソードが同時進行的に行きかい、なかなか目が離せないテンポ感、

漫画的ではあるけれど、基本の笑いスパイス+人情エキス織り交ぜ、各エピソード絡ませて、まあ上手く創ってるものだなあ、というか、前述のように、何だか久方に面白い邦画を見た、という後味でした。

関連サイト:エイプリルフールズ 公式サイト象のロケット 「エイプリルフールズ」
関連記事:ユメ十夜(’07) (「市川崑物語」スレッドの10)、UDON(’06)ざわざわ下北沢(’00)東京マリーゴールド(’01)~追悼・市川準監督~雪に願うこと(’06)クライマーズ・ハイ(’08)LittleDJ~小さな恋の物語(’07)思い出のマーニー(’14)理由(’04)それでもボクはやってない(’06)TAKESHIS’(’05)THE 有頂天ホテル(’06)フラガール(’06)東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~(’07)監督ばんざい!(’07)LOVE まさお君が行く!(’12)ハナミズキ(’10)県庁の星(’06)蟲師(’07)ハルフウエイ(’09)ひみつのアッコちゃん(’12)人の砂漠(’10)RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(’11)トキワ荘の青春(’96)~追悼・市川準監督~恋に唄えば♪(’02)HERO(’07)あ・うん(’89)犬神家の一族(’06)(「市川崑物語」スレッドの9)、寝ずの番(’06)愛の流刑地(’07)明日への遺言(’08)山桜(’08)

   


Tracked from 象のロケット at 2015-03-29 00:48
タイトル : エイプリルフールズ
清掃員の女性を妊娠させてしまった天才外科医、お忍び外出を満喫する上品な熟年夫婦、小学生の少女を誘拐した昔気質のヤクザ、不運続きの依頼者を除霊し刑事に捕まる占い老婆、42年ぶりに生還した行方不明の少年、宇宙船との交信を続ける引きこもり中学生、長年の思いを告白する大学生…。 今日はエイプリル・フール。 ひょっとして誰かが嘘をついているのか…? コメディ。... more
Tracked from とらちゃんのゴロゴロ日記.. at 2015-04-03 22:02
タイトル : エイプリルフールズ
エイプリルフールの一日に何人かの登場人物が嘘をついて、繰り広がれるグランドホテル形式の群像劇だ。ユーモアと少しの悲しみを含んだ物語は、硬くなりがちな頭をほぐしてくれる。暇つぶしに最適の映画だった。... more
Tracked from だらだら無気力ブログ! at 2015-04-05 00:06
タイトル : エイプリルフールズ
う〜ん、期待し過ぎてたかな。... more
Tracked from 映画のブログ at 2015-04-06 02:36
タイトル : 『エイプリルフールズ』に騙されるな!
 【ネタバレ注意】  よくもこんなに面白い映画を考えたものだ。  「面白い」という言葉にはいくつかのニュアンスがあるが、ここでは「滑稽」とか「楽しい」という意味で受け取っていただきたい。  とりわけ笑ったのが、ハンバーガー店のマスター役の古田新太さんとアルバイト役の木南晴夏さんの演技だ。やんごとなきお方の来店に動転した彼ら。作法をわきまえぬ客たちを「お前ら公安に消されるぞ!」と...... more
Tracked from 西京極 紫の館 at 2015-04-10 01:10
タイトル : エイプリルフールズ  監督/石川 淳一
【出演】  戸田 恵梨香  松坂 桃李  寺島 進  里見 浩太郎  富司 純子 【ストーリー】 人に対して恐怖心を抱いてしまう清掃員のあゆみは、一晩だけ関係を結んだ外科医の亘に対して、身ごもっていると打ち明ける。ところが亘は、エイプリルフールだからとあゆみの言...... more
Tracked from ペパーミントの魔術師 at 2015-04-18 16:43
タイトル : ウソから出たLOVE〜「エイプリルフールズ」〜
最近は企業のHPでもうっそぴょ〜んなCMをほんとに作っちゃって この日1日はお祭りみたくなってますね。 もうちょっとやそっとじゃ驚かないというか、その嘘もしょーもなかったら鼻で笑っちゃうというか。 ウソにも高度なテクニックと笑いを要求したします。(え) これ...... more
Tracked from 笑う社会人の生活 at 2015-05-09 20:35
タイトル : 嘘の日に繋がるストーリー
3日のことですが、映画「エイプリルフールズ」を鑑賞しました。 2015年4月1日、年に1度だけ嘘をついても許されるエイプリルフール そんな日の大都市を舞台に 対人恐怖症の妊婦のレストラン 立て篭もり、ロイヤル夫妻の休日、不器用すぎる誘拐犯、自分を宇宙人だと信じ...... more
Commented by いい加減人(Yamato) at 2015-03-27 08:03 x
こんにちわ。
先日は、お世話になりました。ありがとうございます。

見る前、面白うそうだなと楽しみでしたけど、実際、面白くて。一見つながりがなさそうなのに、つながっているところもなんか、へぇ〜、って感じで見ていました。

またよろしくお願いします。
Commented by MIEKOMISSLIM at 2015-03-27 23:16
いい加減人(Yamato)さん、改めて、先日は楽しかったです。これはなかなか面白かったですね。

色んな出来事のスナック菓子での繋がり具合とか、ここにあの人物が、とか、さり気なく謎解きみたいなシーンも交じってて、笑いの中にちょっと人情ドラマ風な所もあって、あれよあれよと引き入れられた感じでした。
by MIEKOMISSLIM | 2015-03-27 01:53 | 邦画 | Trackback(7) | Comments(2)