2009年 03月 11日
ミューズの晩餐 小野リサ
小野リサは一昨年の「SONGS」以来、テレビ出演は珍しく、話すのが苦手なので、と言ってましたが、やはりアルカイックスマイルで終始おっとりしたムードは、そこまで話し方はエレガントでなくとも、少し皇室女性のような、などとも思ったり。
この人のは「ナナン」というアルバムの録音、そのテープの片側がやはりボサノバのナラ・レオン。やはり一番影響を受けたのは、故郷ブラジルのボサノバ創始者のアントニオ・カルロス・ジョビン、との事で、今回コンサートで特に好きというジョビン作品「フェリシダーヂ(幸せ)」、お決まりの「イパネマの娘」等歌っているシーンも。
ジョビン氏は彼女のレコーディングにも参加、家に招かれたりもし、鳥が好きだったり、気さくな人だった、との事で、司会の川井郁子が、それは私達(クラシック畑の人間)がチャイコフスキーやバッハに会えるような感覚で、凄い事、等と例えていて、それはやはりボサノバが、まだ生誕50年というジャンルならではなせる業、とも。
一昨年見た「ディス・イズ・ボサノヴァ」('05)から、ジョビン氏が「ワン・ノート・サンバ」をクラリネット奏者に指導しているシーンが映ったりして、「ディス・イズ・・」はやや目まぐるしい程に、色々なボサノバミュージシャンが登場、の作品、夏に渋谷に見に行って、海の風景+音楽で一時和みの涼でしたが、帰りの駅までの道も蒸し暑かった、と。
My Song My Lifeで歌ったのは、やや意外な「ムーンライト・セレナーデ」、最近「音楽の旅」として、様々なジャンルの曲も歌うようにしているらしいですけれど、これはゆったりした曲調でもあって、この人版も余り違和感なく。
今回、ちょっと意外な面を知ったのは、番組レギュラーのピアノのファビアン・レザ・パネ氏。大貫妙子のコンサートのバックにいたり、アルバムでも参加していて知っていた人で、「SONGS」の時も出ていて小野リサとも十年来の馴染み、との事で、最後の方少しトークに加わったのですが、流暢な日本語、テロップの紹介ではインドネシアと日本のハーフだった、と。ヨーロッパ系の人、と思っていたので、やや意外でした。
パネ氏は小野リサについては、生き方がボサノバ、という人で、何か上手くいかない事があっても、あせらず、ゆっくり調整していると、いつのまにか上手く行く、というような所を勉強させてもらってる、という表現。確かに、彼女がボサノバの歌詞には自然が多く、小鳥、海、森、色んな花等出てくる、人を和ませる要素がある、等とおっとり語る内容も、ふんわりとフィット、
最後の方で、煮詰まった時は寝てしまう、と言って司会の2人も「寝るっていいですよね」と笑いを取ってましたが、世知辛さ、切れ味、あざとさ、というような感覚からは無縁で、内から沸き立つような言動一致体。そういうブラジルルーツの物腰は、真似出来る類でなくDNA的な、ではありますが、声高ではないけれど、忙しない現代を、超然とマイペースで泳いでいる人、の印象が改めて。一時でも和みのボサノバモード、でした。
関連サイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/bansan/backnumber/index.html
関連記事:SONGS 小野リサ、「ディス・イズ・ボサノヴァ」(このブログでは、AOLブログトークスレッドの保存ファイルURLがリンク効かず、他所で作ったリンクタグをコピーしても生きず、でもteacupではそれがリンク出来るので、2度クリックお手間ですが、前ブログ「KYOKOⅡ」にしたリンクに再リンクしました)
英検対策:月曜に丁度見られたので「リトル・チャロ」のTV版、短い聞き取りテストのit will lead you to・・という所だけ聞き取れず。「オズ・・」ビデオを、前にセリフチェック進めていた所まで再度見ようと、嵐で別世界に着いた所まで。かかし、ブリキ男、ライオンの俳優がカンサスの農夫役も兼ねていたのだった、と。チェックはせず、ただ見ただけ。
<’04年春、新宿御苑にて>