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Something Impressive(KYOKOⅢ)

Music Lovers・SONGS 松任谷由実<2>

先々週の「Mラバ」、先週の「SONGS」共ユーミン後半、一部オンタイム一部録画で見ました。「Mラバ」は、2回シリーズの時は、最後に映るのはアンコールでなく次週の予告のようで、先週チラッと映った曲も改めて。今回は「守ってあげたい」「夜空でつながっている」「DESTINY」。「やさしさに包まれたなら」はやはりアンコールで一瞬だけで残念でした。

視聴者が選んだベストユーミンソングが、「リフレインが叫んでる」「ルージュの伝言」「あの日にかえりたい」「ANNIVERSARY」「春よ、来い」。やはりラブソングを、というより、空気感、湿度、匂いとかをリアルに封じ込められれば、聞いた人にそれぞれの具体的な思い出に重ねてもらえるから、と。

YOUも恋の相手ごとに、この曲、あの曲、と引き出しがある、と言ってましたが、そういう意味では、やはり「リフレイン・・」の入っているアルバム「Delight Slight Light Kiss」や、「昨晩お会いしましょう」「天国のドア」辺り特に、ある特定の時期の個人的な感覚が、息苦しい程に詰まってる感じです。

マツコの恋の話等も曲になるか?に「もちろん、だってすごく、気持は純粋でしょう?」「結構傷つきやすいと思う」という流れで、この人の思い出で、真冬に山中に置いてきぼりにされてしまい、死ぬと思った、という話がちょっとインパクトでした。

お決まりアクションでの、久方の「DESTINY」は、やはり何かしらパワーが伝わってくるようで、一言では言えませんが、ユーミン健在ぶりが嬉しい、と改めて思える1曲でした。

「SONGS」の方では、今回「Flying Messenger」「春よ、来い」「夜空でつながっている」。先週も地元の中学生達との出会いエピソードがありましたが、今回も、曲作りで来る、という別荘のある長野ロケ。

自然の中を歩きながら、どちらかと言えば海派、というより山派、と言うのはちょっと意外でしたが、ここで、「旅立つ秋」「残されたもの」が生まれたのだった、と。「旅立つ秋」も「MISSLIM」のラスト曲、ある少女期、毎晩このアルバムをヘッドフォンで聴きながら寝ていたので、その前の「私のフランソワーズ」と共に私の子守唄曲で、ドラマ名は判りませんが、昔田村正和と酒井和歌子との静かな大人のラブシーンバックで流れていたのでした。

年2枚アルバムのハイペースで走り続けていた頃、の曲がアルバムジャケットと共に、またライブ映像で流れて、今回、すいすい曲が書けるふりをしていて、実際はその都度苦しんでいて、焼けたトタン屋根の上のポップミュージシャン、等と回顧していて、その頃のユーミンは「神がかり的」、と言われるのを何度か聞きましたが、

私は、ユーミンはもし荒井由実時代のアルバム4枚だけで消えていたとしても、十分思春期に色濃く残るマイベストシンガーだった、と思うのですが、松任谷になってからの、畳み掛けるような感性のクオリティ、それを発揮し続けてきたたハイパワーは、改めて圧巻、です。

  (C)牧人舎
Music Lovers・SONGS 松任谷由実<2>_a0116217_23355650.jpg世界各地の旅、モンゴルや旧ソ連を旅してる映像が映り、確か南米の旅の特集雑誌があった、と取り出して見てみたら、’90年の発行でペルー・ブラジル12日間紀行、「LOVE WARS」製作の頃だったようで、この表紙でもあって、番組中も映っていたマチュピチュの遺跡や、アマゾンに行ったりしていて、最終目的地がリオだったのでした。

先日から「黒いオルフェ」関連で見ていたので、改めて、同行の松木直也氏の文のリオの箇所を読み返してみると、海岸線を走っていると、ぬーぼーとした奇岩ボン・ジ・アスカールが見えてきた、とかヘリコプターでコルコヴァードの丘のキリスト像上を旋回、切り立った山々から海岸にかけてダイナミックな街、とか、ユーミンの「リオは本当に来てみたい所だった。開放的で。でもこんなに洗練された所だとは思わなかった」「リオは大人の遊園地みたい」、というコメント。

「オルフェ」で出てきた「カリオカの丘」というのが、地名かと思ってましたが、この文中カリオカ(土地っ子)とあって、「リオ出身の(者)」という意味の言葉だったのでした。

そういう旅する中で、異国の地で日本的なものを感じる時があり、ドラマ主題歌の依頼で、自分の中の日本を意識した曲を、と作ったのが「春よ、来い」だったと。「春よ、来い」は、いつかのコンサートでラスト、センターステージから、この曲のエンディングと共に、ユーミンが籠のようなものに乗って去っていった記憶等もあり、王道、貫禄の春のユーミン曲、という感ですが、

どちらかと言えば、やはり仄かに春の息吹や淡さ漂う曲群が懐かしいです。昔作った編集テープの春編を見たら、「ベルベット・イースター」「最後の春休み」「卒業写真」「花紀行」「瞳を閉じて」「海を見ていた午後」「やさしさに包まれたなら」「ハルジョオン・ヒメジョオン」「緑の町に舞い降りて」という所で、「瞳を・・」~「やさしさ・・」は、特に季節限定ではないですが、やはり春の雰囲気、で入れてました。

最後に大きなパラボラアンテナのある宇宙観測所を訪れ、宇宙への興味、その中で小さな人間、感じる孤独、孤独だから求める気持、それがラブソングになる、等語り、「ザ・ムーン」であったように「かぐや」からの、月面の上空の地球が映ったりして、

どちらの番組でも歌った「夜空でつながっている」は、会えなくなった相手へのラブソングのようですが、大らかなスケールで、聞き方によっては、目には見えない故人との繋がりや、「Jupiter」のように、「1人ではない」という時空を超えた繋がりの趣、のようでもあったり、

劇的インパクトはなくとも、聞く程に味わいの熟成バラード曲かもしれない、と、聞いたニューアルバム曲では、一番耳に残りました。ユーミンの期間限定ブログは、ツアーに集中のため先日で終了のようですが、何かと気忙しいですが2ヵ月後のコンサート、改めて楽しみにしたいです。

関連サイト:http://www.ntv.co.jp/mlovers/http://www.nhk.or.jp/songs/archive/
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                   <’09年4/5、千鳥ヶ淵にて>
by MIEKOMISSLIM | 2009-04-20 00:00 | 音楽 | Trackback | Comments(0)