Something Impressive(KYOKOⅢ)


カテゴリ:本・邦画( 10 )



ノルウェイの森(’10)

気になっていながら未見だった作品のDVD鑑賞期間、一応今回締めは「ノルウェイの森」を見ました。


a0116217_0154933.jpgやはり今まで読んだ村上春樹の中で、脳裏に残る一冊を挙げるとしたら、この原作<(C)(株)講談社→>だし、

その映像化、というのは公開当時も気にはなったのだけれど、

ナイーブな内容がどう映像化?と、ちょっと見るのも怖い、という感じもあったり、結局未見のままだったので、この折に、とチョイス。

どうも原作自体もやや記憶薄れてたし、どうせならこの機会に復習・予習がてらに、と思って久方に例の赤・緑の単行本を取り出して、最初と最後の方だけでもざっと、と思って読み始めたら、

随分久方、村上春樹ってこんなだったっけ?という読み易い文体にも引き入れられて、やや前後はしたけれど、ほとんど一通り読了。

そう、こういう空気感、流れだった、というのは蘇ったのだけれど、ここまで突っ込んだエピソードもあったのだった、という再認識部分も。


a0116217_0183077.jpgで、いざ本作を見始めたら、やはりこれは、原作を読んでいる観客対象作品、かつ創り手側の原作へのオマージュ、という色濃い感じ、

もし原作未体験でこれを見たらどう受け取るのか? 原作に忠実な各登場人物の科白も、原作の下敷きなしに聞くと、どう聞こえるのか?

ちょっと想像つかない、というのが正直な所。<←(C)ソニー・ピクチャーズエンタテインメント>

大幅な独自展開、という部分もなく、やはり細部割愛エピソードも色々あって、まあ長編「ノルウェイの森」村上ワールドのダイジェスト映像化版、と思えばこういう所なのかも、という、トータル的に可もなく不可もなく、という後味。


ただ、一番インパクト残ったのは、唯一原作にはなかった、ワタナベ(松山ケンイチ)と直子(菊池凛子)の緊迫シーン。

施設に2度目に会いに行ったワタナベに、直子が、何故自分のような者にかまうのか、放っておいてほしい、あなたの存在が私を苦しめるのが、どうして判らないの!?と、思いを吐き出して号泣、

必死に彼女を抱きとめるワタナベ、という、最後になってしまったこの2人の逢瀬の1シーン、原作ではずっと穏やかなままのやり取りだったけれど、

直子の内部に積もっていた行き場のない感情が噴出、という展開にしたのは、やはり映像化ならでは、で、ある意味、ここが、原作から踏み込んだプラスα的な描写2か所の一つで、

取り方は様々かもしれないけれど、それなりに意義を感じた、というか、この部分がなかったら、もしかして、この作品への後味はもっと低評価感、だったかも。


6/13追記:配役的には、ワタナベ=松山ケンイチというのは、まあ見てみたら、松ケンの草食青年っぽさがワタナベのサラッとしたマイペース感に、それなりにフィット、

直子=菊地凛子、というのは、原作での儚げな直子よりもやや線太感、だったけれど、この人なりの直子像を見せた、という感じ。

緑=水原希子は、モデル畑のスタイルの良さで長身、科白は原作通りの天衣無縫さ、の割に、話し方があえてそういう演出だったのか?何だか直子モードで、もう少し弾けたタイプでも良かった気も。

一番原作人物と違和感なかったのは、というと、クールな変人永沢=玉山鉄二かも。そして次に、そう出番が多かった訳ではないけれど、その永沢の恋人ハツミ=初音映莉子。

この初音映莉子は、見てた中では「マナに抱かれて」に出てたのだったけれど、名前も初耳、原作中ワタナベが、永沢があえて恋人にしている女性として納得の魅力、というのが、

登場した時から漂うような、華、受けのソフト、純粋さミックスで、映像化としたら、こういう女優化も、と思えたり。

その他、主な人物ではレイコ=霧島れいか、というのは、原作での一見普通の中年女性、でも深みあるイメージ、よりはオーソドックスな美人型、だったけれど、まあ特に浮いて、という訳でもなく、

やはり原作より結構出番は端折られてた、ワタナベの量の同室の”突撃隊”=柄本時生、というのも、イメージ的には合ってた印象。

あと、ワタナベのバイト先の店主にさり気なく細野晴臣!とか、直子の施設、阿美寮の門番に高橋幸宏とか、彼らは特にこの作品の音楽に関わったという訳ではないようだけれど、豪華なカメオ出演陣。


6/14追記:背景で印象的だったのは、やはり阿美寮周辺、原作だと京都奥地の高原地、ロケ地は兵庫県の峰山高原と砥峰高原らしいけれど、一見ヨーロッパの何処か?かとも思う緑の広がり。

ここは直子の心象風景的な場所、としても、原作イメージを損ねることもなく、良かったと思うスポット。

     

最初のワタナベの訪問時、直子が、以前ワタナベから問われた、何故キズキ(高良健吾)と関係を持たなかったのか?という疑問に答えようとする場面、

原作ではレイコもいる部屋の中で、のことで、その苦悩を告白した直後不安定状態に陥ってしまって、しばらくワタナベは席を外す、という流れだったけれど、

劇中では、2人が早朝の高原を歩きながらその問答、という風にアレンジされてて、心情を吐き出しながら足早で歩く直子を追いかけるワタナベ、

最後に感情が高ぶって、キズキに先立たれた苦悩の叫びをあげる直子、なすすべもなくそれを鎮めようとするワタナベ、という所も、

前途の私の一番のインパクトシーン、2度目の訪問時の2人の緊迫シーンと共に、ここら辺も映像化ならではの、直子の内面の、より露わな描写、だったかと思うのだけれど。

     

まあ序盤から、ワタナベの大学生活の描写の中に、原作にもあるように、60年代後半らしい学園闘争シーンが折々あって、原作では物語のトーン自体のせいもあってかそれ程過激な印象はなかったけれど、

やはり忠実な映像化だと、そういう”動的”背景も露わになって、その中で、直子の心情表現も、原作のような抑えたトーン、というのから踏み込んで、より普遍的に、判り易くしてたような、というか。


これを手掛けたトラン・アン・ユン監督作では、前に放映のあった「青いパパイヤの香り」を見ていて、映像が綺麗だった感触はあるのだけれど、やや記憶薄れてて、

自分の感想を見直したら、まったりとした芸術っぽい作品、という後味だったようだけれど、このベストセラー小説映像化にあたって、映像美も意識しつつ、

テーマ的には、余り原作の中傷的なエキスに重点をおいて芸術作品、にするのでなく、登場人物の言動、割と明け透けに語られ展開する性の問題、なども割と忠実に追って、

一般的に判り易くしようとした、ある意味冒険は侵さず、オーソドックスに映像化を試みた、という感じ。


あと、改めてこのタイトルの、ビートルズ「ノルウェイの森」、今にして、だけれど、歌詞を追ってみたら、馴染みの牧歌的なメロディに乗せて、寓話風だけれど、物語絡みとしてやや意味深な、という内容だったおだった、と。

    

    


今こうして、映像化での「ノルウェイの森」再体験して、原作を読んだ当時は、ワタナベは直子を失ったけれど、半ばすがるように、にしても緑と生きる、という「生」(せい)を選んだ、という決着、という落ち着き所、だったのだけれど、

原作冒頭の37才時からの回顧シーンからしても、ワタナベは、直子やキズキが引き入れられた「死」には踏み込まず、「生」ワールドに健在、というのは確かで、

でも思えばそこに、回想の締めでもあるラストでは紆余曲折の末ハッピーエンドに思えた恋、緑の存在は描かれておらず、彼女がその後の彼の健在の支えになってきたのか、それともその後、離れてしまったのか?不明、

一旦「死は正の対象としてではなく、その一部として存在している」という”空気のかたまり”のようなものを10代にして実感してしまったワタナベと、

ナイーブさもありながら基本的に「生」を前提とするエネルギーを持つ緑との顛末は、果たして如何に?というようなことも改めて思ってたり、

どちらにしても、時折そういう切ない回顧に襲われながら、まあ日常生活は飄々と行っている、というのが妥当かも、とは思うのだけれど。


そういう所で、久方に、本置き場に埋もれていた原作含めて、映像化「ノルウェイの森」での復習、トータル後味的には前述のように可もなく不可もなく、ではあるけれど、それなりにこの映像化意義、を感じられた部分もあったり、

ある種読み易くサラサラした手触り感の奥の、コリッとした苦みある”切なさの塊”的赤・緑本、村上春樹ワールド再体験、というこの鑑賞でした。

関連サイト:ノルウェイの森 公式サイトAmazon 「ノルウェイの森」象のロケット 「ノルウェイの森」
関連記事:トニー滝谷(’04)青いパパイヤの香り(’93)

NANA(’05)男たちの大和 YAMATO(’05)ユメ十夜(’07)(「市川崑物語」スレッドの10)、蒼き狼 地果て海尽きるまで(’07)神童(’07)ドルフィンブルーフジ、もういちど宙へ((’07)僕たち急行 A列車で行こう(’12)春を背負って(’14)理由(’04)バベル(’06)恋に唄えば♪(’02)地下鉄に乗って(’06)犬神家の一族(’06)(「市川崑物語」スレッドの9)、サッド ヴァケイション(’07)BANDAGE(’10)ソラニン(’10)まはろ駅前多田便利軒(’11)運命じゃない人(’05)マナに抱かれて(’03)テニスの王子様(’06)あしたの私のつくり方(’07)ホームレス中学生(’08)時をかける少女(’10)プレミアム10 YMOからHASへ音楽のチカラ「青春の言葉 風街の歌 作詞家 松本隆の40年」 松本隆に捧ぐー風街DNA-(’10)追悼・大瀧詠一~朝 / はっぴいえんど(’70)ETV特集 細野晴臣 音楽の軌跡~ミュージシャンが向き合った「3.11」~MASTER TAPE~荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る~<1><2>クリスマスの約束(’14)名盤ドキュメント はっぴいえんど「風街ろまん」('71)~“日本語ロックの金字塔”はどう生まれたのか?~うみ・そら・さんごのいいつたえ(’91)あおげば尊し(’08)ー追悼・市川準監督ー


  
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by MIEKOMISSLIM | 2015-06-11 00:23 | 本・邦画 | Trackback(1) | Comments(0)


なんだかへんて子/ 山中恒(’75) 

春頃に、図書館上映会で久し振りに見た大林作品「さびしんぼう」の原作、山中恒著の「なんだかへんて子」を読み終えました。

「さびしんぼう」を見た後日、未読だったしちょっと読んでみたくなり、借りて以来少しずつは読み進めつつ、途中で中断時期もあったりで滞りつつ、先日やっと読了。


読み易い児童文学っぽく、結構コミカルで柔らかい文体、主人公は同じヒロキだけれど、劇中では高校生だったのが、小4の設定、登場人物も結構名前やキャラクターがそのままだけれど、

劇中の、マドンナ的さびしんぼうの百合子は登場せず、彼女とヒロキの純愛エキスはなし、メイン筋は母タツ子の化身のさびしんぼうとの、コミカルなやり取り、

+劇中と同じくその周辺の学校の友人、先生、タツ子の昔の友人と娘、など絡んで、ヤンチャで明るくあっけらかんとしたファミリー(+学園)物語、という感じ。


何分小4設定、今時の、だと多少テイスト違うかもしれないけれど、書かれた時代も’70年代、劇中にあった、コミカルさびしんぼう側からのヒロキへの、恋心っぽい感情も特になし。

彼女が巻き起こす色んな騒ぎ、母のあたふたぶり、ヒロキと友人久保一男の”オウム騒ぎ”なども、多少設定は違うけど、結構劇中通りのエピソードもあって、

「さびしんぼう」は、この本からは、コミカルさびしんぼうが招く、ラフな息子~母関係のファミリー+折々学園、友情物語要素を取って、

それに、切なさモード漂う、「別れの曲」絡みのマドンナさびしんぼうエキスをブレンドした作品だったのだろう、と今にして。
             


作品を久方に再見した時、やや鼻についた、最後の方のヒロキの逆マザコン気味部分は、原作の方では、やはり最後の方で、ヒロキがタツ子化身少女について、

「でも、あいつ、なかなか、かわいらしかった」ぜ。ちょっと口やかましいところは、いまのママにそっくりだったけどさ」のような科白はあったけれど、それ以外、ヒロキが母への愛着をストレートに見せるような部分は特になく、

やはり小4の少年の無邪気な母への愛着を、高校生設定にした少年に語らせた所で、ややその表現が、バタ臭い感じに思えたのかと、少し納得、という所。


原作のコミカル少女も、神出鬼没の賑やかしキャラ、というのは同じだけれど、やはり小4設定、劇中のさびしんぼうが折に見せたような、寂しげな憂い、なども特になく、

ラストの去り方も、一応もじもじとヒロキに別れは告げるのだけれど、劇中の雨のシーンのように、そうしみじみ別れを惜しむ、というムードはなく、

いつものようにタツ子に追われてのドタバタのうちに姿を消してしまって、古い写真に収まってた、というのは劇中と同じだけれど、何だかまたこの続編として、小5版の彼女が現れそうな、というような割とあっさりした余韻。


この山中氏は、「転校生」の原作「おれがあいつであいつがおれで」や、「はるか、ノスタルジイ」「あの夏の日~とんでろじいちゃん」の原作著者でもあって、

私は今回今にして、筒井康隆の「時をかける少女」以外の大林作品原作を初めて読んで、この「なんだか・・」は’75年に出版、どの程度メジャーだったのか?だけれど、

その頃これを読んだ小学生層が、10年後、高校生版になった、コミカル+尾道舞台の青春映画「さびしんぼう」を見て、しみじみ、ということも流れとして想像できそうな、というほのぼのな1冊でした。

関連サイト:Amazon 「なんだかへんて子/ 山中恒」Amazon 「さびしんぼう」
関連記事:さびしんぼう(’85)別れの曲(’34)

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            <(C)(株)理論社>

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by MIEKOMISSLIM | 2014-09-30 06:19 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


思い出のマーニー / ジョーン・G・ロビンソン (’67)

先日試写会で見た「思い出のマーニー」原作(when marnie was there)の日本語版を、昨日読み終えました。

図書館に予約しておいた岩波書店の松野正子訳版が10日程前に届いて、他に読みかけのものもあるけれど、これは私の後に予約も詰んでるので延長不可、優先して読んでいて、予定より少し早く読了。

やはり児童文学だし文体が読みやすい、というのと、イギリス舞台とはいえ、物語が結構映画版に重なってたのもあって、ちょっとボリュームはあったけれど、意外と時間はかからず。


ヒロインアンナのキャラは、やはり杏奈のようなやや醒めた少女な感じ、ただやはり文章の方が心情表現は詳細で多いけれど、

今日見た「・・マーニー」特番で、アニメでそういう微妙な部分を補うため、杏奈は絵を描く少女にした、水や草などのの表現で杏奈の心情を表そうとした、などの工夫があったのだった、と。

               


本の最初に、翻訳者の松野正子さんが原作者のロビンソンさんに、日本の読者の理解のためにに、と頼んだら送ってくれた、という舞台の地域の簡単な地図のイラスがあって、

そこに「しめっ地やしき」とあって、劇中と地形は違うけれど、やはり原作にも「湿っ地屋敷」は登場、と判って、前半は、

核となるアンナとマーニーの接近もほぼ劇中エピソードと重なって、アンナが滞在する家の夫婦のムードなどもざっくばらんで劇中夫婦のようなだったり、特に前半は割と原作を忠実に再現してた、という感じ。


後半は、劇中だと、屋敷の新たな一家で杏奈に絡んでくるのは少女彩香だけ、原作では、5人の子供の一家で、その中の多感な次女プリシラ=彩香の立場のようだけど、結構一家でアンナと交流、

またその一家と杏奈の義理の母頼子は、劇中では全く接触なかったけれど、原作ではアンナお義理の母、ミセス・プレストンは屋敷にやってきて特にその女主人ミセス・リンゼーと交流、

彼女らの話合いが、アンナとマーニーの謎解きにも関わってたりして、後半は劇中だと、結構登場人物も簡略化して脚色してたようで。


でも、劇中の杏奈の”内側と外側”感覚、マーニーとの間に生まれる理屈抜きの友愛、劇中でのサイロ=風車小屋だけれど、そこでの嵐の日の時空を超えたアクシデント、

マーニーに裏切られた、という怒りと虚しさ~それを許す別れのハイライトシーン~終盤の謎解きでのじんわり感動モード、などは全編漂ってて、

アリエッティシリーズなど同様、こういう機会でもないとあえて手に取ろうとは思わなかった児童文学作品だけれど、何だか真摯でファンタジックな珠玉作、という後味。


8/11追記:昨日の日テレ特番でも、どの役だったか?だけれど劇中声優をしてたという石山蓮華が、原作のルーツ地、イギリス東海岸のノーフォーク地方のバーナム・オーバリーという村を訪ねてて、

本の中にも登場の”あっけし草”料理を味わったり、「湿っ地屋敷」や、劇中のサイロ=本では風車小屋のモデルの建物を見たり訪問したりしてたけれど、やはり釧路あたりとはややスケールが違う広がり。

アザラシがゴロゴロいたりする湿地の風景などもあって、それに比べたら劇中では、それなりに日本風にこじんまり、という感じもしたけれど、劇中ではなかった、その地方の鳥なども、ちょっと趣。


本の中でちょっと印象的だったのは、劇中にはなかったけれど、アンナが村に着いて、初めて船着場に行った時、飛んできて、彼女には「ピティー ミー!オー、ピティー ミー!」(あたしをかわいそうだと思ってよ)と鳴いてるように聞こえた、という小さな鳥。

その後も、アンナの心情に寄り添うように登場した鳥だけれど、その鳥についてアンナが尋ねた時、彼女がいる家のペグおじさんが、「・・もしかするといそしぎじゃないかな? うん?あいつは、さみしい、ちっさな声でなきよるよ。・・」などと返事。

いそしぎ、というと反射的に、あの映画の「いそしぎ」だけれど、あれってアメリカ西海岸舞台、



ちょっと検索したら、Wikipediaで、
>夏季にユーラシア大陸の温帯域、亜寒帯域で繁殖し、冬季(北半球の)はアフリカ大陸やオーストラリア大陸、ユーラシア大陸南部などへ南下し越冬する。

日本では夏季に九州以北に周年生息する(留鳥)が、本州中部地方以北では冬季になると越冬のため南下(夏鳥)する。< などとあって、日本も含めて、結構広く生息してる鳥だったんだ、と。


そういう所で、これは「・・アリエッティ」のようなシリーズものでなく、単発物語だけれど、これまた鑑賞と合わせて、前述のようにさりげなく良質、真摯でファンタジックな珠玉作を味わった、という1冊でした。

関連サイト:Amazon 「思い出のマーニー」思い出のマーニー 公式サイト
関連記事:男鹿和男展ゲド戦記(’06)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’13)<1><2>ひこうき雲/荒井由実(’73) ミュージッククリップ放映思い出のマーニー(’14)思い出のマーニー×種田陽平展思い出のマーニー公開記念 米林宏昌原画展

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             <「思い出のマーニー」表紙 (C)岩波書店>

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by MIEKOMISSLIM | 2014-08-10 21:35 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


風立ちぬ / 堀辰雄(’37)

来週末公開の、「ひこうき雲」主題歌で俄然注目のジブリ宮崎新作「風立ちぬ」、折りよく16日の試写会に行けることになったのですが、

予習第2弾、先日の百恵&友和映画化版に続いて、堀辰雄の「風立ちぬ」を読んでて、一昨日で読了しました。

近隣の高円寺図書館で探したら、今回の映画公開でやはりチェックする人が多いのか?余裕で何冊かあるだろうと思ってたらほとんど貸し出し中、唯一在庫あった「堀辰雄全集 第一巻」に収録ので。


大分前読んだような気もしたのだけれど、やはり読み進んでいっても、記憶になし。文語体での序曲、春、風立ちぬ、冬、死のかげの谷の5章、

堀辰雄が婚約者だった矢野綾子との実際日の思い出を元にして書いた、という「私」と婚約者節子の、八ヶ岳山麓子のサナトリウムでの暮らしを描いた純愛物語。


古文と現代文のブレンド、今は使われない漢字混じり、大方は判るけれど、捗る(はかどる)、とか、一見?でも何度か出てきたりする内に、また、しばらくして、読み方が閃く漢字、今一不明な字もある文章形式もだけれど、

この内容自体、やはり現代とは異次元、浮世離れした世界での御伽噺的な感覚。

結核に冒された病人と付き添う小説家らしき婚約者、施設にはいるけれど、看護婦や医者以外そう他者との交流がある訳でなく、外界と繋る、携帯、電話、PC、TV、ラジオのような媒体すら周囲になく、

節子の父は折に登場するけれど、連絡方法は電報、しかないようで、気を紛らすのは、時には豊か、時には荒涼とした周囲の自然の景色だけ、

2人は互いと自分(の心)に向きあうしかない、節子に着々と忍び寄る死の影に怯えながら、その心情が綴られた、余分な要素がない究極の純愛の様子。


まあ数日前からの、アスファルトだらけの東京でのうだるような暑さの中で終盤読み終えたこの物語、だけれど、

先日の映画での百恵版節子は、小説の中の節子と比べると、終盤は病魔の進行で弱っていったけれど、元来は結構現代的、活発でもあったキャラクターに脚色してたんだ、と。

このヒロインはまだ若くて死にゆく運命、悲しい話なのだけれど、「不治の病になってしまい、高原の療養所で、8、9ヶ月程なのか、愛し合う婚約者の男性が、ずっと傍らにいる療養生活」というのは、

か弱い悲運の女性、健康な女性にはない身体、精神的な苦しみの代償に、相手がただ自分だけのために傍らにいてくれる日々、一時味わうことの出来る、ある種の至福の世界、という少女コミック風ロマンなどを、小説版で、改めて感じたり。


「私」の方も、小説での、繊細で内省的な小説家の「私」よりは、友和演じた大学生、戦争への出征という重荷を負ってた青年の方が、断然精悍なキャラクター、だった感じ。

小説では、節子の死の時期の描写はなく、その後の回想に飛んでいたけれど、小説版の方では、「私」は節子の死に際も傍にいた、のだろうけれど、

小説の中の「私」は、やはり堀辰雄自身の投影、作中、自分の心情と重なった自然、目に映るものへの感受性とか、彼女への細やかな思いの描写が延々と綴られ、詩的文藝ワールド全開、というか。


この物語、+堀越二郎キャラクターの要素もブレンド、だけれど、この八ヶ岳山麓の美しく雄大な自然描写、「私」と節子の純愛モードなどは、やはりジブリならでは、の表現が楽しみ。

それと、+ユーミンワールド。昨日やってた日テレのジブリ特集、録画はまだ最後の方を見ただけだけれど、試写会の様子だと、やはり作品の最後、締めに「ひこうき雲」、のようで、一体どういう後味になるのか、というのも全く未知数で、とても楽しみです。

関連サイト:Amazon 「風立ちぬ / 堀辰雄」「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイト
関連記事:ゲド戦記(’06)ハウルの動く城(’04)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’76)

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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-11 02:34 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」

「小人たちの新しい家」記事で、改めて「借りぐらし・・」に触れたのですが、メアリー・ノートンのシリーズからは離れるので、別にしておこうと。また、各本の流れと「借りぐらし・・」との目に付いた関係をちょっと整理しておこうと思います。

★「床下の小人たち」 The Borrowers(’52)
英国の屋敷の床下に住む小人一家。1人娘アリエッティが、療養に来ていた少年と交流、料理人ドライヴァに燻り出されそうな所を、少年が間一髪逃げ道を作って逃す。

少年(名前なし)→翔、料理人ドライヴァ→家政婦ハル、大叔母ソフィ→貞子、ファーバンク邸→小金井の家。

★「野に出た小人たち」 The Borrowers Afield(’55)
屋敷を追われ、野外に出た小人一家。ブーツの中に住んだりも。ジプシー男マイルド・アイに捕えられそうな所を、トム少年とスピラーに助けられ、少年と祖父の小屋へ。

スピラー登場。
                                        (C)(株)岩波書店
a0116217_14144367.jpg★「川をくだる小人たち」 The Borrowers Afloat(’59)(原書読書中です)
小屋の一角に住む親戚小人一家と合流。アリエッティとトム少年は話す仲に。でも諸事情で、一家はリトル・フォーダムの模型村へ向かう事に。洪水でやかんごと流され、マイルド・アイに捕まりそうな所を、スピラーの助けもあって回避。

スピラーのやかんでの漂流→ラストの旅立ち。

★「空をとぶ小人たち」 The Borrowers Aloft(’61)
模型村で、アリエッティが、そこを創った1人、ミス・メンチスと交流。穏やかな日々。ライバル模型村のプラター夫妻に誘拐、監禁されるものの、工夫を重ねて手作り気球で脱出、模型村へ無事帰還。

プラター夫妻→ハルの小人の扱いと一部共通点。

★「小人たちの新しい家」 The Borrowers Avenged(’82)
追っ手を逃れ、牧師館へ移動。この一画で落ち着く事に。近くの教会で親戚一家と再会。小人少年ピーグリーン登場。教会でアリエッティの従兄弟ティミスを見つけ、捕えようとして騒ぎを起こしたプラター夫妻が警察の御用に。

牧師館→小金井の家とツタの共通点。

やはり、続編中にも折に、「借りぐらし・・」エキスと思える部分が垣間見えたのは1つの趣でした。


(C)(株)岩波書店
a0116217_112941.jpg9/23付:そしてジブリ、宮崎・米林監督達がここから作った「借りぐらし・・」を改めて思うと、本来相容れない小人と人間の間で起きた原作での接触・交流を、束の間の奇跡的な純愛物語にアレンジ、珠玉作に仕上げた、という感じ。

「ロミオとジュリエット」のように敵対する2種族間の、と言うには、誇りは持っていても小人族の立場がどうしても弱い、感覚ですが、当初「君達は絶滅する運命なんだ」とアリエッティに言い放っていた翔が、小人一家をサポートするのみでなく、終盤、彼女は自分の心臓の一部で、勇気を与えられた、という科白で、

それは、相手の少女が小人とか人間とか、という事とは関係なく、翔の少年としてのささやかな恋心の表れ、ではあっても、原作の少年とアリエッティには起こらなかった、というか、迫害の中で起こる余裕もなかった、こういう部分は、オリジナルな価値、とも改めて。
                                        (C)(株)岩波書店
a0116217_17155122.jpgまた、「小人たちの新しい家」の訳者猪熊葉子さんは、ノートンの作品は、最初から近代文明の終焉の意識を持って書かれている、と述べており、様々な風刺も込められているようで、この原作でのアリエッティの自由な精神は、父ポッドの保守性を超えられない、という感ですが、

「借りぐらし・・」では、彼女のキャラクターはもう少し躍動的。それはジブリのアニメ的アレンジ、かもしれませんが、昨年「トップランナー」で細田監督が、今はかつて夢見た理想の未来、ではないけれど、「時をかける少女」ヒロインをオリジナルより活発にしたのは、少女のバイタリティそのものに、未来への可能性がある気がしたから、と述べて、その時村上龍が若い女性の中に未来がある、と語っていた事等も思い出したのですが、

そういう風に、何故常に隠れて暮らさなければいけないのか、たとえ恋心、ではなくとも、同じ生き物なのに何故(対等に)話せないのか、という原作のアリエッティにとっては、シリーズ最後までその内面に封じ込められた形で終わった素朴な疑問、憤り、パワーが、時を経てのこのアニメ化で、解き放たれていた部分も、と。


     (C)(株)岩波書店
a0116217_1144347.jpgこれはこれで、続編、というのはあえて作られて欲しい、とも思えないのですが。もしあるとして、やはり原作ベースに沿って、なら、小人一家の野外での冒険、邪な人間の手からの脱出劇+アリエッティと新たな人間の少年トムとの出会い、またはスピラーとの絆の深まりや、やはり新たな小人少年ピーグリーンとの出会い、等が軸になりそうですが、

出来れば私は個人的には、視覚的にジブリ描写での、メルヘンなリトル・フォーダムの模型村、また気球での脱出劇、という展開を見てみたいし、4冊目「空をとぶ・・」をベースに、地味ではあってもミス・メンチスとの友好~プラター夫妻の元からの脱出劇、の物語、が望ましい、と。

また、「借りぐらし・・」内容を尊重して継ぐ感じなら、アリエッティと他の人間・小人少年との新たな関係、よりは、「空をとぶ・・」ベースにその後の翔を登場させて、彼が手術も成功、成長して、アリエッティとの思い出が忘れられず、小人一家が住む事を想定した模型村パーク創設者になっていて、

そこへ放浪の末小人一家が辿りついて、再会、誘拐騒動から翔も救出に乗り出して、というような筋で、ポット氏+ミス・メンチス→翔、にアレンジで、どうだろう、と。声優陣は、そのままでいいと思うのですが、悪役プラター夫妻に当たる夫婦登場なら、俳優だと香川照之と野際陽子辺りでどうだろう、と。

やはり、原作ベースなら2人の間は、束の間の純愛、翔が何かの作用で自分も小人族になったりしない限り、2人の恋が実を結ぶ、という路線は考え難く、その後は?ですが、とにかく2人の再会劇、なら、そういう舞台で見てみたい、と。

原作にこだわらなければ、特番やアリエッティ展で見た、当初のイメージボードの中のボーイッシュなアリエッティ像のように、小人族の絶滅を救うため”戦う小人少女”路線、等も有り得るとは思いますが、この作品はそういう方向には行かず、創るなら是非、今回の珠玉作路線で続けて欲しいです。

関連サイト:「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトamazon「床下の小人たち」amazon「野に出た小人たち」amazon「川をくだる小人たち」amazon「空をとぶ小人たち」amazon「小人たちの新しい家」
関連記事:借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’69)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’90)

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                     <アリエッティ展カード>
   
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by MIEKOMISSLIM | 2010-09-24 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(2)


小人たちの新しい家(’90)

一昨日、「小人シリーズ」最後のこの本を読み終えました。前作「空をとぶ小人たち」で、誘拐されたものの手作り気球で脱出、無事模型村に戻った小人一家でしたが、

アリエッティとそこを作った人間の1人、ミス・メンチスとの接触が明るみに出たり、追っ手を逃れるためにも、また移動、牧師館に引越し、そこでの様子や終盤また一騒動、という流れで、原書は「The Borrowers Avenged」('82)、訳は猪熊葉子さん。

彼らを誘拐、再び捕えに来たプラター夫妻のボートと川ですれ違い、また間一髪の脱出劇、でしたが、新たな住処の牧師館は、家の端に管理人夫妻が住むだけで、一家は元図書室の一画に住む事にして、食糧貯蔵室もあって、シリーズ最後で、放浪の末やっと落ち着けそうな場所に、という印象。

a0116217_167582.jpgこの本でも、直接「借りぐらしのアリエッティ」エピソード、というのは見られなかったですが、この牧師館はツタに覆われていて、小人達がそれを伝って別の部屋に行けたり、という造りは、アリエッティが翔の部屋に行く様子と重なったりして、「床下・・」での屋敷よりは、劇中の家に近いイメージ、こちらがモデルかもしれない、と。

また、前作ラストでは、将来そういう希望の兆しも仄めかされたりしてましたが、やはり結局アリエッティの思いとは裏腹に、小人族と人間の交流は不可能、というニュアンスが残ったのも、劇中の別れに重なる感も。

近くの教会にはミス・メンチスも折にやってきて、アリエッティはポッドとの約束のため声はかけられませんが、再びその姿を見る事が出来たり、親戚のヘンドリアリ一家も教会に移ってきていて再会。また、牧師館に、丁度そこから引っ越そうとしていた1人暮らしの小人少年ピーグリーンがいて、

足が不自由でも暮らしの中で様々な工夫をする賢さはありますが、絵や詩を嗜むタイプで、前作まででは、アリエッティとスピラーの結婚まで暗示されてましたが、ここへ来て、スピラーとは対照的な新たなキャラクターが登場でした。


9/22追記:教会という住処で、世知辛い所のあった叔母ルーピーも影響を受け、やや寛容に変化していたり、神聖で芸術的な造りや備品、アリエッティと従兄弟ティミスの好奇心そそる探索場にもなるのですが、
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a0116217_011284.jpgそこで、ティミスがプラター夫妻に見つけられ、1人でも小人を捕えて私腹を肥やそうとやっきになって、夜教会に忍び込んで大騒動を起こし、「空をとぶ・・」で登場、このシリーズ中、最も悪役夫婦が、ついに警察の御用に、という顛末も、勧善懲悪パターン、ではありますが、その場が教会、というのも皮肉、というか、傲慢な人間性への天罰、的な含みも感じられたり。

その教会で見かけたミス・メンチスに、終盤、自分達が元気だ、という事を話したい、とスピラーとピーグリーンに訴えかけるアリエッティ、スピラーは、「空をとぶ・・」終盤彼女に自分がそれを伝える、と約束した事を問いただされ、無言で場を去りますが、

知性派小人で普段親切なピーグリーンさえも、人間に話しかけるのはばかげたこと、と一蹴、自分達の居場所を知られちゃいけない、と、ポッドと同じスタンスは曲げず。ただ自分達が安全だ、と伝えたい、というアリエッティに、本当に安全?いつまでも?と穏やかに切り替えした所で2人のシーンは終わり、

最後の「訳者のことば」で猪熊葉子さんが、「現代の人間もまた、借りぐらし族と同様に、核戦争の脅威や自然破壊等、絶滅の危機にさらされているし、小人達が平和な暮らしを送るのは、「借りられている」人間が真の平和を手にした時ではないでしょうか」等と述べてますが、

そういう意味では、「床下・・」から一貫してのポッドや、ピーグリーンのスタンスは、アリエッティの他意のない人間に対するこだわりないオープンな姿勢、に比べると、頑な、とも取れますが、一般的に人間には当面、とてもそういう見込み、まして小人族への包容力はないので、下手に関わるのは、結局は危険、という判断に思えたりも。


                                        (C)(株)岩波書店
a0116217_22203944.jpg「借りぐらし・・」「床下・・」後のアリエッティ一家を追ってきて、シリーズ5冊読み終えて、改めてまず思うのは、能力的、また様々な感情を持つのも人間と同じで、ただその小サイズ、容赦ない自然や人間の力を前にした時の脆弱さや儚さ、でもその中で生きていくための暮らしぶりの、端的な素朴、というかシンプルさ。

住み着いた所によって姓が決まり、アリエッティ一家は大時計の下だったので「クロック」でしたが、ピーグリーンの元の家の、暖炉近くに住んでいた「オーバーマントル」家、等、家の上階、また裕福な家の一画に住む一家の方が”格上”だったり、ホミリーとルーピーのささやかな持ち物比べ意識、等人間のような階級意識はあっても、

基本的に一家の父は、富を蓄えたり名声のためでなく、ひたすら家族の食料、身の安全確保のために、日夜奔走、アリエッティ一家を見る限りでは、3人3様の感覚・考えの違い、はあっても、家族崩壊、等という余裕もない、身を寄せ合ってのサバイバルな日々。

そういう中で、アリエッティの視点からの、自然や人間世界の中の美しさや、冒険の楽しさ、等が挟まれて、猪熊葉子さんは「ロビンソン・クルーソー」の伝統の中で生まれた作品、と指摘してますが、やはりこれは原始時代の人間の狩猟生活のミニチュア、少女ヒロイン版、のような気も。

鑑賞前後に渡って、原作とこの夏ボツボツと続編も追って読んできて、児童文学、とはいえ、という部分もありましたが、久方の海外ファンタジーもので、「借りぐらし・・」味わいモードも持続出来て満足でした。

関連サイト:「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトamazon「床下の小人たち」amazon「野に出た小人たち」amazon「川をくだる小人たち」amazon「空をとぶ小人たち」amazon「小人たちの新しい家」
関連記事:借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’69)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」

               (C)(株)岩波書店 

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by MIEKOMISSLIM | 2010-09-21 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


空をとぶ小人たち(’69)

先週、「借りぐらしのアリエッティ」の原作「床下の小人たち」の続編3冊目「空をとぶ・・」を読み終えました。原書は「The Borrowers Aloft」('61)で、訳は引き続き林容吉さん。別種の単行本だからか、発行年が「床下・・」と同じで、間の2冊より早い年。

これの前の「川をくだる小人たち」記事最後で触れてたように、3分の1程までは、模型のミニチュア村「リトルフォーダム」に辿りついた一家の割とのどかな暮らしぶり。

メルヘンな趣も楽しめ、元駅員のポットと共にこの村を作ったミス・メンチスという女性が、アリエッティと接触、色々蔭から一家の暮らしを援助して、という流れだったのですが、

この村の対岸にある、別の模型村の夫婦が、この村をライバル視していて、彼らの策略で、小人一家ごとさらわれ、屋根裏部屋に閉じ込められ、絶望したり、心細いながらも、知恵を絞っての脱出劇へ、という後半でした。


a0116217_1655037.jpgこの本では、一家3人やスピラーのキャラクターは相変わらず、でも、特に直接「借りぐらし・・」劇中に関係するエピソード、というのは見られなかったのですが、

彼らをさらったプラター夫妻は、彼らに愛着を持ったり敬意を払いはしないのは、「床下・・」の料理人ドライヴァと同じですが、彼女のように小人達を恐れる、という訳でもなく、村の見世物にして私腹を肥やそうとするスタンス。

「野に出た・・」「川を・・」に出てきたジプシー男マイルド・アイもそうでしたが、一応当初小人達、という存在に怯えたりしていたのが、今回の夫婦は、そういう恐れはまったく見せず、図太くなった態度、というか、

閉じ込めた部屋で、食物を与えたりはするのですが、その仕方も、皿にミルクを入れて、猫を扱うように、だったり、珍しい”ペット”的な見方で、それは劇中、ハルがホミリーを捕えて、ビンに入れ、窒息はしないようラップに穴を開けてたり、というような行動に重なる気が。

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a0116217_1551168.jpg「床下・・」だけ読んで「借りぐらし・・」を見た時には、ドライヴァを現代人風に、自然への畏怖も薄れて態度も横柄にアレンジしたのがハル、のような感もしてそのように感想に書いてたのですが、

宮崎・米林両監督、少なくとも脚本を書いた宮崎監督は、40年前にも企画、という経緯からしても、この続編全てを読んでいたと思われるし、

ここへ来てこの夫妻、特に妻のシドニーが、ドライヴァと共にハルのモデルかも、と思えたりもしました。



9/4追記:序盤は、一家が模型村のブドウ畑の家に落ち着き、久方に牧歌的な平和さ、「川を・・」でも触れてたように、アリエッティはスピラーと模型列車に乗り込んで楽しんだり、やはり物怖じのなさで、ミス・メンチスに話しかけ、ここでも人間との交流を持ったのは彼女。

ミス・メンチスは自然に相方のポットに小人達の話をしますが、ポットは、彼女が少し変わった人間の話をしてる、としか捉えず適当に聞き流し、「借り暮らし」を「カリグラ氏」と聞いて、という訳の妙もあったのですが、彼女が密かに彼らの姿を見せ、実際目の当たりにしたようでも、どうも夢うつつのような存在と思っているようで、

年配、という面もあるかもしれませんが、こういう模型村を創る、性質的にはピュアで地道な善人、ではあっても、いくら目では確かめても、自分の範疇・常識外の物は、意識的にインプットしない(出来ない)、という、この一連のシリーズでは、ある意味新タイプの登場人物。ただ、ミス・メンチスの小人達への気持は尊重して、自分に出来る手助けはする、というスタンス。

「床下・・」での元の家の庭師クランプファールも、ドライヴァから話を聞いて、その騒ぎの中でも半信半疑でしたが、「川を・・」のラストで、通りかかった橋から、家にあったのと同様の編み針の載った舟、スピラーの姿を目撃、という後日談が入ってたのでした。

                                       (C)(株)岩波書店
a0116217_025536.jpg ハイライトはやはり、部屋にある物をフル活用しての脱出劇。床下→地上→屋根裏部屋、と段々上に昇ってきた一家、それは借りぐらし族にとっては、ろくな事にはならない、とこぼすホミリー。でも下の階からの脱出の望みも薄く、一か八か、気球を作って窓から、になるのですが 、

アリエッティの「床下・・」での小図鑑で養った読み書き能力のおかげで、古雑誌に気球の記事を発見、ポッドに説明、ポッドの手仕事力で、風船・彼らが捉えられた網と小間物を組み合わせてそれを具体化+エミリーの直感力で、力を合わせ、プラダー夫妻の目を盗みながら、試行錯誤しつつ、涙ぐましい工夫を積み重ねて、

旅立ちは意外とあっさり成功、重し代わりの村の入場券を折々棄てて高度調整したりしながら、何とかリトルフォーダムの、スピラーが留守を守っていた家に帰還。「借りぐらし・・」では翔とスピラー、「床下・・」では少年、「野に出た・・」ではスピラーやトム少年、「川を・・」ではスピラーの助けで窮地を脱した一家が、今回は自力で、というちょっとしたアドベンチャーでした。


せっかく戻った家、でも、アリエッティが、家に電気や水道が引かれ、家具も増えている便宜は、自分とミス・メンチスとの交流のせい、と告白した事で、事態は変わり、

どんなにミス・メンチスが温かい人柄で、アリエッティとの友好が純粋なものであろうとも、やはりポッドにとっては、人間に見られる=そこを去る、というのは曲げられない鉄則で、その家を去って、スピラーが見つけた、近眼の老人だけが住む粉引き小屋へ移動、ということに。

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a0116217_054810.jpgアリエッティは悲しみますが、「床下・・」からの物語を通して、やはり少なくともポッドやホミリーの代では、小人界と人間界の、超えられない一線、という染み付いた感覚、放浪の民の運命、的な成り行きに、一抹の寂しさ残る結末。

ただ、将来アリエッティとスピラーとの結婚、2人の代でのより自由な暮らしぶり、が仄めかされてしたりして、それは交じり合えない小人と人間、2民族の融合の可能性、のようでもあって、明るい希望も残して、という所。

9/5追記:この2人、というのは、「床下・・」「借りぐらし・・」では、同年代小人族の同志愛的な友情、という感じ、「借りぐらし・・」ではラストの方、別れの場面でアリエッティと翔との絆に気付き、翔に向けた矢を下ろし、そっとしておく、というスタンスで、

続編になって、スピラーの自立性、行動力等に、やはり自由な精神のアリエッティが惹かれていって、という過程。「借りぐらし・・」で流れていくやかんで、やや元気ないアリエッティに、黙って果実を差し出していたり、というようなシーンが思い出され、自然、と言えばそうかもしれないですが、そういう流れだったのでした。


この本は、これまでと違って、終わり方が一連の物語の打ち止め、のような印象でしたが、最後の続編「小人たちの新しい家」('90)(原書「The Borrowers Avenged」('82)) が20年後、メアリー・ノートン79才にして、突然出版され、世間を驚かした、と。
                                        
                                      (C)(株)岩波書店
a0116217_085196.jpgそれは少しだけ読みかけてますが、冒頭、ミス・メンチスが巡査の駐在所で、行方不明になった小人達の届出をしている場面。この本の今後の展開はまだチェックしてませんが、

「空を・・」の最後の方で、アリエッティがポッドに、二度と人間と話はしない、と涙ながらに誓った直後、ミス・メンチスにとっては、自分達が急に消えたままで、何も判らず、きっと死ぬまで思い悩む、旨を訴えかけ、それはスピラーが、何らかの形で経緯をミス・メンチスに話す、という意向を見せて、一件落着、だったのですが、

そういうアリエッティの”心残り”を、20年を経て、彼女を生んだメアリー・ノートンが、救い上げようとしたのかもしれない、と思ったりしました。

関連サイト:「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトamazon「床下の小人たち」amazon「野に出た小人たち」amazon「川をくだる小人たち」amazon「空をとぶ小人たち」
関連記事:借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’69)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」

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by MIEKOMISSLIM | 2010-09-03 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


川をくだる小人たち(’76)

先日「借りぐらしのアリエッティ」の原作「床下の小人たち」続編、「野に出た・・」に続く「川をくだる・・」を読み終えました。原書は「The Borrowers Afloat」('59)、訳は引き続き林容吉さん。「野に出た・・」ラストで、スピラーとトム少年に助けられて、トムと祖父の家に住む、親戚小人一家宅に辿りついた一家、という所からの続き。2章分程ほぼ重複。

そもそもこのホミリーの兄、ヘンドリアリの一家は、「借りぐらし・・」劇中でも、名前も出たのだったか、親戚の存在にすら触れた事があったか?どうも覚えないのですが、「床下の・・」では、野原の何処かのアナグマの巣にいるらしく、長年会っておらず、
                                      (C)(株)岩波書店
a0116217_21185575.jpg娘のエグルティナは外を散策中猫に襲われたらしい含み、アリエッティが少年に託した手紙への、叔父からの短い返事では、叔母ルーピーも行方不明、だったですが、特に経緯の説明なく、2人共健在していて、再会。

エグルチィナは猫に遭遇したショックかで、口がきけなくなっていた、というのが、唯一それを匂わすエピソードでした。

この親類宅で、住処の一角をあてがわれ、ポッドがイタチの皮で皆の靴を作ったり、アリエッティが末娘ティミスに色々物語を聞かせたり、和みはあっても、4人子供がいるヘンドリアリ夫婦に、ポッド一家の居候を歓迎、という実質的・精神的なゆとりはなく、

元々ホミリーとルーピーの相性は良くなく、そもそも「床下の・・」最後でメイがポッド一家に届けたはずの、元の家のドールハウスのや自分達の家具もこの一家の物になっている事への、ホミリーの腹立たしさや諦め、小人なりの妻(女)同士のある種”持ち物”比べ、妬みや羨望等も。

アリエッティとトムとは、「借りぐらし・・」での翔、「床下・・」での少年とのようなドラマ性は見られず、彼女がこっそり出掛け、話をするだけですが、多分それが、後に老いたトムが、アリエッティから聞いた話、としてケイトに語る「野に出た・・」の冒険談のよう。

ある晩ホミリーに、その密かな交流が発覚。でも、アリエッティは少年と祖父が数日後、この家を去る、という事を聞いていて、それは、生活物質が家から無くなる、という、小人家にとっては大打撃、な情報で、

それを機に、ポッドは、一家でこの住処を去る決心をして、それを告げ、別れまでの親戚夫婦の様子も、やはり、一度は引き止めようとする情と、彼らが立ち去る安堵感、のミックス。

でも家の周りをうろつく白イタチの脅威に、出て行くルートもなく、ポッドも一度は、子供(アリエッティ)のために、プライドはさておき、妻と共にヘンドリアリ夫妻に頭を下げてここに置いてもらおうとする様子、等も、複雑な心情、という感じ。

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a0116217_21335489.jpg「床下・・」、「借りぐらし・・」では、登場小人はポッド一家のみで、人間の小サイズ的暮らしぶりであっても、メルヘン的な印象も割とありましたが、「野に出た・・」では、彼らが自然界に出ての、自由な広がりやその代償の困難、が描かれ、

この「川を・・」にかけて、親戚一家との関わり、になって、同じ小人族、親戚としてある程度の情、本音と建前、等入り混じって、何だかやはり、ファンタジー児童文学とはいえ、そのまま市井の人間ドラマ的な様相にも思われたり。

それでも、トムがアリエッティに別れのはなむけとしてくれたパン一切れ、チーズ切れはし、焼き栗、ゆで卵。そのゆで卵1つが、その後川を漂流する事になる一家にとって、結構貴重な食料になったり、ミクロサイズの小人達にとっての現実描写、が巧みな面白さ。


8/21追記:一家が足止め状態の所へスピラーが登場、出て行くにも行き先不定の一家に、「リトル・フォーダム」を提案。それは、アリエッティがティミスに話していた、ミニチュアの村で、借り暮らし族の間での伝説、でしたが、スピラーによると、実在の場所で、川を下れば二日位で行ける、と。

スピラーに導かれ、一家は下水ルートで、石鹸入れのふたに、卵、アリエッティ、ホミリーが乗って出発、ある家からの風呂の排水の洪水に合ったり、アリエッティにとっては、そういう色んな事が、新鮮そうですが、また波乱の冒険の始まり。

a0116217_18571521.jpg「借りぐらし・・」で見られたこの本からのエピソードは、ラストのスピラーのやかんでの旅立ち、川をゆくシーンで、本では後半の、川を下っていく過程ですが、劇中のようなゆったりした様子、は少なく、

「リトル・フォーダム」に出発前スピラーが用に出かけている間、一家が身をよせていたやかんごと、雨で増水した川になく流され、漂流状態に。元々やかんではなく、平たいナイフ箱での船旅、の予定が、否応なく、という経緯だったのでした。

川の真中の浮島のような所に引っ掛かり、密漁に来ていた「野に出た・・」のジプシー男マイルド・アイに、再び捕まえられそうになったり、危険な目にも。

このシリーズの挿絵はダイアナ・スタンレーという人で、ペン画での迫り来て手を伸ばすマイルド・アイ、も不気味ですが、小人目線での圧迫感、大丈夫だ、と励ますポッド、ホミリーの、窮地での決まり文句、ポッドに「あなたはずっと優しくしてくれたわね」等という呟き、間一髪、またスピラーの救い、という辺りもちょっとした冒険のヤマ。

表紙(↓)では,割と一家がくつろいで、平和そうにも見えたのでしたが、それは、流され始めて水浸しになったやかんから、とりあえず淵に上って、ポッドは非難用具作り、ホミリーは不安気に柄に腕を廻し、アリエッティは寝そべって、魚を眺めて一時楽しんでいる、というシーンだったのでした。


今、この続きの「空をとぶ小人たち」('69)の3分の1位読み進んだ所で、一家が辿りついた「リトル・フォーダム」での様子。そもそもここは、アナグマを救おうとして片足を失くしてしまった元鉄道員が、趣味で丹念に作ったミニチュア村で、

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a0116217_916415.jpg「川を・・」での伝説で広さ20a(2000㎡)、というと結構広そうですが、鉄道も通り、店の家並み、教会、学校等もあり、未踏ですが「東武ワールドスクエア」の小さい普通の村版、のようなイメージでしょうか。借り暮らし族と同じ位の背丈の石膏細工の人々がいて、「借りぐらし・・」「床下の・・」のドールハウス的ミクロな世界の趣あって、なかなかファンタジック。

アリエッティとスピラーが、石膏細工の乗客に混じって、列車に乗ってみたり、この本でもまたその内波乱が起こるようですが、今の所一家の暮らしも平穏、このシリーズ中読んでて一番、絵本を開いてるような楽しみあります。

関連サイト:「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトamazon「川をくだる小人たち」amazon「床下の小人たち」amazon「野に出た小人たち」
関連記事:借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’69)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」

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by MIEKOMISSLIM | 2010-08-19 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


野に出た小人たち(’76)

「借りぐらしのアリエッティ」の原作「床下の小人たち」続編4冊中の、最初の「野に出た・・」を昨日読み終わりました。元は「The Borrowers Afield」('55)で、訳は同じ林容吉さん。家を追われた小人一家が、野原にさ迷い出て、ホミリーの兄ヘンドリアリ一家の居所を探しながら、野外で生活を送る、という展開。

劇中ではいなかったですが、「床下・・」の終盤、少しだけ登場、小人一家駆除の騒ぎの中、家に見物にきていた村の少年が、その後アリエッティと接していて、トムという老人となっていて、メイが彼の家を買い取りに来た時、ついてきたケイトに、昔アリエッティから聞いた経緯を話す、という形。
                                    (C)(株)岩波書店
a0116217_13175425.jpg目次の次の見開きに、元の家~果樹園や野原~トムの小屋の、挿絵風の地図が載っていて、その一画に「スピラーのやかん」とあって目に付いたのですが、「借りぐらし・・」劇中で唯一、アリエッティ一家以外の登場小人、野生児スピラーは、「床下・・」ではいず、やはりこの本で、中盤位に登場でした。

「床下・・」での暮らしとは違って、大自然の中、アリエッティはその雄大さ、美しさ、自由を味わいながらも、一家は居場所や食べ物の確保も一苦労。智恵を絞りながらのサバイバル生活ぶり+スピラーや、終盤新たな人間達との出会いのドラマも。


最初、3人が荷物を持って、草をかき分け、動物と遭遇したりしながら進んでいく様は、「借りぐらし・・」での、終盤スピラーと合流までの様子と重なるよう。借りの住処として、棄てられていた片方の編みあげ靴に住んだり、これから冬、という事で、寒さしのぎも切実。ポッドとホミリーは、親戚の家が見つからなければ、果たして冬を越せるだろうか、という「床下・・」では見られなかった、生命の危機の悲愴感、さえ漂って。

食べ物も、色んな実等の菜食主義に。序盤でアリエッティが食べていた「汁気のたっぷりしたイチゴ」というのは美味しそうでしたが、「床下・・」での食事に比べると、やはり全体に質素。まさに自然界からの借りのみで生きる、何だか、太古の原始時代の人間の狩猟生活の暮らしのようでも。
     (C)(株)岩波書店
a0116217_181679.jpg変化が起きたのは、スピラー登場後で、生垣で木登りして遊んでいたアリエッティと出会う、という登場の仕方。黒っぽい粗野な風貌に劇中の姿が重なりましたが、やはり弓矢を携帯、アリエッティがそれを手にするシーンも。地図にあった川岸の「スピラーやかん」は、彼の幾つかある根拠地(野営地)の1つ、と。

独特な手法で一家の衣食をサポート、やはり一匹狼的な暮らしで、劇中でも一家が川をやかんで下る手はずを整えてたり、目利き的な印象、ではありましたが、物語では、様々な智恵や行動力で、トム少年や、ヘンドリアリ一家とも顔馴染み、彼と小人界の仲立ちも、というキャラクターだったのでした。

靴の持ち主だったジプシー男「マイルド・アイ」が、靴を見つけて小人一家ごと馬車に積み込み、やはり彼や仲間の女性も、小人達の姿を見た時は、ドライヴァと同じくおののきのリアクション。

捕えられたら、鳥かごに入れて売られる、という絶体絶命か、という所で、スピラーと共にやってきたトム少年に助けられ、彼のポケットで彼と祖父が住む小屋へ。そこには小人親類一家も住んでいて、感激の再会。住処の一角を与えられ、やや肩身狭い、居候のような立場ですが、とりあえず一段落、というような流れ。

何だかやはり人間界でも、非常時に起こり得そうな展開で、著者メアリー・ノートンの略歴に、戦後イギリス各地を転々して困難な生活、というような部分もありましたが、もしかして親類宅に滞在したり、という経験の反映?等と思えたりも。


8/10追記:そしてやはりアリエッティは、好奇心から冒険に出かけ、うたた寝から醒めたばかりのトムにと出会って「こんばんは」と挨拶を交わし、2人の今後の交流が仄めかされた、という所でお終い。

a0116217_19172291.jpg次の「川をくだる小人たち」('76)に話が続き、それは半ば位まで読み進んだのですが、この親戚の住処も安住の地ではなく、一家の冒険というか、漂流生活が続くようで、この機にいっそ後の続編も読んで、行く末を見届けるのと、「借りぐらし・・」と他の続編の関連も、確かめてみたいと思います。

この「野に出た・・」では、やはり一番はスピラーと、細かい所ですが、「借りぐらし・・」劇中、床下の家の窓の外の、海や夜空の景色は、ホミリーが好みで張っているポスターで、「床下・・」ではどうもそういう覚えなく、オリジナルアイディアかと思ったのですが、

ヘンドリアリ一家の住家に、スイスの山岳地帯とスコットランドの峡谷の手描きの絵が描いてある見せかけの窓が2つあり、アリエッティの従姉妹エグルティナが作った、との事でしたが、多分ここからのヒントだったのだった、とささやかな発見もあったのでした。

関連サイト:「借りぐらしのアリエッティ」公式サイトamazon「野に出た小人たち」amazon「床下の小人たち」
関連記事:借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’69)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」

           (C)(株)岩波書店

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by MIEKOMISSLIM | 2010-08-09 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)


人の砂漠(’77)映画化

この所、朝日新聞の沢木映画コラム「銀の街から」はチェックしてませんでしたが、先週22日(月)同紙の教育面に、東京芸大の映像研究科の大学院生が「人の砂漠」('77)映画化を手掛け、27日(土)公開、という記事がありました。
                                         (C)新潮社
a0116217_1865473.jpg沢木作品映像化、といえば「劇的紀行 深夜特急」('96~'98)以来、この「人の砂漠」は初期の8編のルポ集、手元に文庫があって、懐かしいです。やはり若くして、実際対象を追う行動力、その懐に入り込む人間性、地を這うような洞察・分析力、適度な距離をキープした目線、等魅力で、

今回のきっかけは、製作コースの生徒が、たまたまフリーマーケットで原作を見つけて、「社会とうまくかかわれないながらも、生きる強くて弱くて人間臭い人々の姿」に強い印象残って、企画を出した、との経緯でした。

この本では、台湾を望む与那国島や、ロシアを望む納沙布岬界隈の2編なども、国境付近での利害関係・愛着の絡んだ実体、独特な活気、微妙な空気を描きながら、「深夜・・」旅以前、沢木青年の、未踏の外国への想い・意気のようなものが漂っていて、印象的でしたが、

今回は、この2編や、天皇・皇室に対する事件を起こした人物達のその後を辿ったもの等、現状でもやや扱いにくそうですが、省かれ、「おばあさんが死んだ」「棄てられた女たちのユートピア」「屑の世界」「鏡の調書」の4篇からのオムニバスでした。

この中の原作で一番インパクト残ってるのは、兄のミイラ死体と暮らしていた餓死老女の「おばあさんが・・」、また、心身に様々な問題を抱えた女達の擁護施設を描いた「棄てられた・・」での、クリスチャンの施設長の「いくら教会が空理空論をもてあそんでも、世の中は一向に変わらない。人を批判する暇があったら、自分も泥水につかって実践すればいい。」というような言葉ですが、

今回「おばあさんが・・」は室井滋主演、「棄てられた・・」での寮生は小池栄子、「屑の・・」の屑屋の親方が石橋漣司、そして、4編の中で、最も原作のイメージがマッチするのが、実際の主人公の84才、という年齢とはややギャップありますが、キャラクター的に、「鏡の・・」の、詐欺師老女役夏木マリ、でした。

記事では、そういったベテラン陣と、担当した学生側との意見の対立・ぶつかり合いもあったようで、沢木さんは「地図を持ってなかった20代の僕の作品をベースに、同じく地図を持ってない20代の彼らが映画を作る。・・できれば、あいつらもなかなかやるじゃないかと思わせてほしいものです」等という談話。様々な作品を斬ってきた沢木目線で、自作の、若者による映画化は、どう映るんでしょうか。

沢木さん自身は、昨年夏のNHK井上陽水特番や、「SONGS」で、親友陽水の事を語ってるのを見かけたのが最新。陽水「積み荷のない船」テーマ曲だった「深夜特急」ドラマは、結構印象深かったですが、

正直今回のは、今そう内容的には、食指が動く、という訳ではないですが、やはり馴染だった沢木作品、という事で、製作者が誰であれ、どう映像化されてるのか?という興味は強いです。企画・資金集め~宣伝まで全て学生が担った作品、とのことで、この先DVD化も確か?とも思うし、その内劇場で見ておきたいと思ってます。

関連サイト:http://www.fnm.geidai.ac.jp/hitonosabaku/main/
関連記事:世界は「使わなかった」人生であふれてる(’02)血の味(’00)「愛」という名を口にできなかった二人のために(’07)銀の街から(’07、12月)(’08、1月)(’08,2月)(’08、3月)(’08、4月)(’08,5月)(’08、6月)(’08、7月)(’08、8月)(’08、9月)(’08、10月)(’08、11月)(’08、12月)(’09、1月)(’09、2月)旅する力 深夜特急ノート(’08)LIFE 井上陽水~40年を語る<1>SONGS 財津和夫<1>/井上陽水<1>~<4>

             (C)新潮社
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by MIEKOMISSLIM | 2010-02-28 00:00 | 本・邦画 | Trackback | Comments(0)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
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