Something Impressive(KYOKOⅢ)


カテゴリ:音楽・邦画( 4 )



風立ちぬ(’13) featuring 「ひこうき雲」<2>

風立ちぬ(’13)<1>の続きです。

7/23追記:それにしても、この糸口になった「ユーミンの吐息・・」は、Amazon欄でもレビューなし、ひっそりしたユーミン本だったのかも。

この著者深海遙、という人は、今回ちょっと検索してみたら、別名とよだもとゆき、今73才のフリーランサーらしく、手元の写真+歌詞一部+短文の「探訪 松任谷由実の世界 Yuming World」(’98)の文もこの人だったり、

「ユーミンの吐息・・」の中でもユーミンとの対比で村上春樹に触れてて、村上本も出してるようで、どれ程の知名度の人なのか?だけれど、

楽曲「ひこうき雲」を、アルバム「ひこうき雲」の他曲とは明らかに別格扱い、そして音楽史の中に置いて、60年代鎮魂歌説とか、改めて、他のユーミン本では覚えない、なかなかの渋い切り口。


今回、使われたユーミン曲はこのラストの「ひこうき雲」のみで、劇中の音楽担当は久石譲、あわよくば「魔女の宅急便」の時の「ルージュの伝言」のように、劇中でもう1つでもユーミン曲挿入歌があったら、さらに感慨、だったかと。

かといって、あそこでドンピシャ絶妙にあの曲なら、というのも難しいけれど、見ている間は、軽井沢で二郎と菜穂子が紙飛行機を飛ばしあってるシーンで、ふとここでさり気なく「紙ヒコーキ」なら、と頭を過ぎった位。

その他、思い起こして考えられるとしたら、菜穂子が療養地から1人列車に乗って二郎の元へ向かう所で「紅雀」、

2人が黒川(西村雅彦)の家で婚姻の儀、一緒に暮らし始めた辺りで「朝陽の中で微笑んで」「ずっとそばに」とか、

そういうのはなくて残念だけれど、まあ今回は、ラストに鮮烈「ひこうき雲」、だけだったからこそのインパクト、価値、もあったのだろう、という所で。





7/25追記:劇中の映像面では、見る前ちょっと期待だった、原作の舞台の八ヶ岳山麓の療養所周辺の自然の雄大、繊細な風景は、

二郎と菜穂子が微笑ましく愛を育む爽やかな緑の軽井沢、少しだけだったけれど、菜穂子が療養する山中の寂れた冬の景色、などで味わえたり、「紅の豚」以来の、様々な飛行機が空を舞うシーンの雄大、爽快さもハイライトの1つだけれど、

特にインパクトだったのは、序盤の関東大震災、一瞬何事?という、列車が走る大地がうねって揺れ、火災が広がり、街が壊滅状態、不穏な雲の色の不気味な空模様、うごめく無数の人々、という、

原作にはなかった2人の出会いのシーンに折り入れた'23年の大震災、まあ時代柄、不自然な背景ではないけれど、あえて3,11を意識して入れたのか?ジブリでは珍しい、リアルな非日常の恐怖シーン。


そして、先日日テレのこの作品特番で、今回の音響、飛行機の音などが、全て人の声で収録、というユニークな試みエピソードだったけれど、なかなか自然でリアルっぽい出来上がりでは、と。

リアルと言えば、今回初の実在の人物モデルの宮崎作品、堀越二郎(と堀辰雄)の声優として庵野秀明監督起用、

その特番で、庵野監督は「風の谷のナウシカ」で原画担当、宮崎監督とは師弟関係だったという縁、とか、本人は、科白は少ないから、と宮崎監督に言われて受けたけれど、大違いだった、と苦笑、収録時ダメだしをされてる様子、など見かけて、

この人と言えば、私は岩井俊二監督が俳優として出演、という興味で見た実写の「式日」(’00)の監督、として知って、やはり「エヴァンゲリオン」よりも、村上龍原作のやはり実写の「ラブ&ポップ」(’98)の監督、として浮かび、

TVで姿を見かけたのは、'04年やはり実写の「キューティーハニー」の頃、NHK教育でやってた「トップランナー」に出てたの以来。その時も、薄っすらと、今回の特番でのように割と飄々とした印象。

俳優としては覚えなく、見てた作品ではリメイク「日本沈没」や「さくらん」などに出てたのだったけれど、今回起用の要因の1つに、宮崎監督が、現代で一番痛みを感じる人物、のようなことを聞いた覚え、独特のフィーリングでの抜擢だったようで、

劇中最初の方では、声の表情に乏しくやや淡々すぎ?な印象だったけれど、終わってみたらいつのまにか二郎に同化、違和感が消えてた感じ。

あと声優では、アリエッティ役だった志田未来が二郎の妹加代役だったのだけれど、この加代って、ちょっとした表情とか、何だか「となりのトトロ」のメイが成長したらこういうキャラ?とダブった時も。


そういう所で、いつになく楽しみにしてた今回のジブリ、そして宮崎新作、やはり私の最大の目玉は「ひこうき雲」、

今回この作品に起用されたことで、ユーミンフリークとして改めて今にして、馴染みだったこの曲の持つ陰影、時代を超越する意外なまでのスケール感、懐、など、

鑑賞後やや時が経つにつれて、じわじわ感じ入った次第で、それだけでも何だか私にとっては、他作品とは異質の価値あった鑑賞。


作品全体としては、ややあっけなく終わった、という後味だったけれど、特番で紹介あったように、宮崎監督を核に、多くのスタッフが苦心して創り上げた大震災時などの細かい描写、音声などジブリ的手作り感、

それがあった方が、見せ場的には盛り上がったのだろうけれど、あえて戦時中の戦闘シーンを全く入れなかった、という選択も、このご時世に、後で思えば好感、

ややテイストは違ったけれど、高原シーンや純愛ぶりでの原作「風立ちぬ」の香り、+率直なジブリヒロインらしさのへアレンジ、など、予想とはやや違って、大作感、というよりは珠玉作、として残るものがあった作品と思います。

関連サイト:「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイトユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」Amazon 「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・松任谷由実」象のロケット 「風立ちぬ」
関連記事:ゲド戦記(’06)ハウルの動く城(’04)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’76)風立ちぬ / 堀辰雄(’37)

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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-23 23:22 | 音楽・邦画 | Trackback(15) | Comments(0)


風立ちぬ(’13) featuring 「ひこうき雲」<1>

一昨日、神保町の一ツ橋ホールで楽しみにしていた「風立ちぬ」試写会当日、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


開場になって、入り口の招待券を渡す辺りですでに「ひこうき雲」が聞こえてきて、場内でも開映まで繰り返し流れていて、

何だか私は始まる前に、コンサート会場でもない、映画の試写会の場でユーミン曲、しかも往年のマイDNA”荒井由実”曲が実際大音量で流れてる、という状況だけで、早くも胸にジワ~ッとくるものが。


a0116217_1175017.jpgそして秋公開の高畑監督の「かぐやの物語」予告に続いて、本編開始。<チラシ→>

少年が家の屋根から小型機で空を舞う、大らかなシーンから始まって、少年はその路線のままに成長、腕の立つ飛行機設計技師青年堀越二郎(声:庵野秀明)としての日々。

折々に挟まれる、ファンタジー空間での、ジャン・カプローニ(声:野村萬斎)との飛行機を通した交流、彼が開発、二郎に紹介する、多重翼のファンタジック旅客機とか、ドイツで二郎と友人本庄(西島秀俊)が見学する当時の先端メカ、

二郎らが開発する、当時の、戦闘機としての機能も要求された様々な機種、とか「僕達特急 A列車で行こう」じゃないけれど、飛行機マニア色全開、

宮崎監督は、とにかく今回1つには”飛行機”を徹底的にやりたかったんだな、としみじみ感じた中盤辺り。


7/21追記:そしてもう1つのストーリーの核として、やはり堀辰雄「風立ちぬ」のエキス、「私」と節子を二郎と菜穂子(瀧本美織)になぞらえたロマンス。

思えばこれまでジブリでのまともなキスシーン、というのも覚えなく、今回、駆け落ちに近い流れもあったり、初のジブリでの大人の恋模様、だけれど、

まあ大人版、とはいえさすがにジブリ女子、というか、菜穂子は原作や百恵&友和映画での、療養地でずっと婚約者に付き添われている受けのヒロインでなく、

残された時間を惜しみ、自ら二郎の元に押しかけてきて、そして引き際も自分で決める、決断力と行動力、と思ってたら、後で判ったのは、あの菜穂子は、堀辰雄の別の小説「菜穂子」のヒロインのキャラクターがルーツだったのだった、と。

その出会いも、乗合わした列車で、飛んだ二郎の帽子を菜穂子がキャッチ、ちょっとしたウィットの仏語でのやりとりとかあって、その直後関東大震災勃発、その中で二郎が菜穂子と連れの女性に見せた男気、とか、

高原での、小説の冒頭シーンの節子と同じ、イーゼルを立て絵を描く菜穂子、そこに登場して絡んでくる二郎、2人の率直な恋模様、とか、まあジブリ風躍動感あるアレンジ、という感じ、

節子には見られなかった、というか必要なかった菜穂子の積極性、というのは、相手の二郎が、小説や映画の「私」のように、療養地で傍らについててくれる身ではなく、

とても自分だけをかまってはくれない、時代の先端の大忙しの飛行機設計技師、という設定の違いもあってのことと思うけれど、

「私」(=堀辰雄)と今回の劇中の二郎、というのは、ある意味違う分野でのロマンティスト、どちらも恋した相手~婚約者への誠実さ、という所はあるのだろうけれど、その他類似点というのは浮かばず。

実写版の三浦友和演じた「私」とも、戦時中で出征を余儀なくされた青年、というのに対して、今回の二郎は、そういう若者達が乗り込む戦闘機を設計、という立場、という違い。


7/22追記:そういう風に、純粋に飛行機に魅せられ、優れた機種を造ることを目指す二郎、でも戦争が現実味を帯びる時代柄、求められるのは優れた戦闘機、

そこら辺の本人の心境、本音、葛藤や苦悩などについては詳しい描写なく、また実際の空中戦闘シーンなどは割愛されてて、ファンタジー空間で二郎がカプローニに、悲しいゼロ戦の顛末と共に、自身のくぐった波乱を短く告げるのみ。

そういう所は、今回当時の飛行機を徹底的にやりたかった宮崎監督、でも手放しで戦闘機賛美、という訳にもいかないし、ああいう表現に抑えたのかと。


正直、え、これで終わり? というあっけなさ、エンドロールと共に「ひこうき雲」、で、この大注目だった曲も、見る前に一案として浮かんだ、菜穂子へのレクイエム、という程には、二郎と菜穂子のロマンス比重が大きかった訳でもないし、

どうも見終えた直後は、確かに締めにこの曲、という感慨はあったものの、今一この曲をあえて、という趣旨が謎のまま。

私が、まさにドンピシャに感じ入るこの曲のハマり方、でのラストを無意識に期待しすぎだった、というのもあると思うけれど、やや肩透かし、というのか消化不良感。


a0116217_1364100.jpgで、翌日にふと思い出したのが、以前のユーミン本の1つ、「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・・松任谷由実」の中で「ひこうき雲」に触れてた部分。<←(C)ミリオン出版>

これは深海遙という人の、’89年出版、4章に分けての80年代までのユーミン分析本。

1章のこの人の偏愛名曲(マイフェイバリットソングス)として挙げてる7曲が「ベルベット・イースター」「消灯飛行」「中央フリーウェイ」「りんごのにおいと風の国」「埠頭を渡る風」「パジャマにレインコート」「霧雨でみえない」、

「中央・・」はさておき、他の曲はそう表には出ないけれど、自分のいわゆる偏愛ユーミン曲、に重なったり、ユーミンの感性から滲み出る曲の魅力分析、ある時代ごとの空気の捉え方、とかちょっと独特な切り口で、印象的な1冊。


この本の3章「音楽史の中で」の中で、「リンゴの唄」「エリカの花散るとき」「ひこうき雲」の3曲で、戦後日本の心のたたずまい史は語りつくされている。として、

「リンゴの唄」の、戦後の焼け野原に広がる「黙って見ている青い空」のニヒリズム、60年代の「エリカの花」の、「泣きながら夕陽を今日も見送る」日々、そして「ひこうき雲」はそういう60年代への鎮魂歌である、という趣旨。

>なにも恐れずに舞い上がり空を駆けていった「あの子」の姿に、「エリカの花」(理想)を求め死を賭して飛翔しようとした60年代をダブらせている。

だから「今はわからない ほかのひとにはわからない あまりにも若すぎたとただ思うだけ けれどしあわせ」とあの子を評し、そのうえ舞い上がるひこうき雲にたとえたのは、ずいぶんな優しさというべきだ。

空に憧れて空を駆けていったんだーそう荒井由実は60年代を手厚く葬った。・・ユーミンは何かを探して夕陽を見送るという構図を拒まれていたといいかえてもよい。彼女は全く別の地平から出発せざるをえなかった。

LP「ひこうき雲」では、60年代への決別と自己のポジションを明らかにした同名の「ひこうき雲」以外は、自分の置かれた地点から彼女の感性をストレートに表現している。<

とのことで、60年代の日本、やはりイメージとしてはまず、見えない理想に向けてあがいていた学生運動の戦士達、が浮かぶのだけれど。


また、特攻崩れだった鶴田浩二を引き合いに出して、この人が’53年「サンドイッチマン」で自分を道化者扱い、60年代生き恥を晒す照れとニヒリズムで東映任侠路線で人気を得、でも’71年「傷だらけの人生」で、エリカの花(理想)を見失って、時代に愚痴を吐き、足を掬われてしまった、

八王子の空にひこうき雲を見たユーミンの方が、倫理的たたずまいにおいて強く優しかったのだ、というような所。


ユーミンが果たして、この著者の言うように「ひこうき雲」製作時に60年代への鎮魂歌、の思いを意識していたのかどうか?だけれど、

夭逝した元同級生への私的な思いを辿りながら、鋭敏なその感性で、そういうエキスを意識して、または無意識に取り入れていた、のは有り得るだろうし、

何だかこの箇所を読み返して、今回「風立ちぬ」でこの曲は、60年代を通り越して、戦争への鎮魂歌、として起用されたのでは、とようやく思い当たり、

そういえば題材がもろ飛行機、これはここでは、やはり特にゼロ戦など飛行機での戦死者(、自殺者への、というニュアンスを思えば、当時余儀なくそうさせられた特攻隊員も含みそうな若者達)へのレクイエム、

今回宮崎監督は、当時の飛行機への愛着、マニアぶり全開、だけれど、現実的に、二郎の開発した戦闘機で少なからずの戦死者も出たのだし、

そういう描きたい世界と現実の重さの矛盾を和らげ、相殺するため、ある時代への鎮魂歌、という懐のニュアンスある「ひこうき雲」に白羽の矢が立てられた、と思えば、つじつまが合う気がして納得。



次数オーバー表示のため、風立ちぬ(’13)<2>に続く。

関連サイト:「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイトユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」Amazon 「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・松任谷由実」象のロケット 「風立ちぬ」
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ラブ&ポップ(’98)(「KYOKO&イランはじめエスニック映画」スレッドの19)、日本沈没(’06)さくらん(’07)マナに抱かれて(’03)カナリア(’05)さよならみどりちゃん(’05)メゾン・ド・ヒミコ(’05)好きだ、(’06)神童(’07)明日への遺言(’08)私は貝になりたい(’08)RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(’11)その日のまえに(’08)春の雪(’05)椿山課長の7日間(’06)空中庭園(’05)シルク(’08)

松任谷由実EXPOドームライブあの歌がきこえる「魔法の鏡」「海を見ていた午後」「卒業写真」松任谷由実コンサート THE LAST WEDNESDAY天国の本屋~恋火(’04)さよならみどりちゃん(’04)時をかける少女(’97)瞳を閉じてプレミアム10 松任谷・寺岡・ゆず等シャングリラⅢYuming Films(’07)「いちご白書」をもう一度(’75)ユーミンと映画・市川準監督そしてもう一度夢見るだろう/松任谷由実(’09)・No Reason~オトコゴコロ~/高橋真梨子(’09)TRANSIT2009チケットMusic Lovers・SONGS 松任谷由実<1><2>探検ロマン世界遺産 ユーミン×世界遺産TRANSIT2009コンサートShout at YUMING ROCKS('09)VIVA!6×7/松任谷由実(’04)時をかける少女(’10)RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の話(’10)ミュージックポートレイト~人生が1枚のレコードだったら東日本大地震<2>Music Lovers 松任谷由実松任谷由実のオールナイトニッポンTV4僕らの音楽 松任谷由実・薬師丸ひろ子・おすぎMUSIC FAIR 松任谷由実NHK 東日本大震災チャリティー企画 ユーミン×SONGS 「春よ、来い」プロジェクトSONGS 松任谷由実RoadShow/松任谷由実(’11)手のひらの東京タワー/松任谷由実(’81)押入れの整理<1> <2><3><4>RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(’11)春よ、来い in 紅白歌合戦SONGS 松任谷由実~2012スペシャル~鈴子の恋(’12)「春よ、来い」カバー 男性シンガー編「春よ、来い」カバー 女性シンガー編マンタの天ぷら(’97)・僕の散財日記(’05)/松任谷正隆虹色ほたる 永遠の夏休み(’12)才輝礼賛 38のyumiyoriな話 / 松任谷由実(’11)<1><2><3>ユーミンのSUPER WOMAN スペシャルプロローグ~「森本千絵と歩く霊峰」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「鶴岡真弓と訪ねる女神」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「長谷川祐子と現代美術をめぐる」<1><2>「8月31日~最後の夏休み~」チケットユーミンのSUPER WOMAN 「軍地彩弓と歩く東京ファッション最前線」ユーミンのSUPER WOMAN 「軍地彩弓と歩く沖縄」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「中村うさぎとめぐる東京の夜」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「草間彌生の世界を訪ねて」ユーミンのSUPER WOMAN 最終回スペシャル 直感の旅、そして未来へ8月31日~最後の夏休み~<1><2>時をかける少女(’83)<1><2>松任谷由実 デビュー40周年 はてない夢の旅YUMING FOREVER by LESLIE KEE<1><2>ひこうき雲 / 荒井由実(’73)
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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-18 01:15 | 音楽・邦画 | Trackback(26) | Comments(2)


ひこうき雲 / 荒井由実(’73)

いよいよ明日「風立ちぬ」試写会、予習の締めに、久々にアルバム「ひこうき雲」を聞きました。

思春期、「MISSLIM」の次に聞き込んだDNAアルバム、でも時が経って、通しで聞いたのはいつ以来か、「曇り空」サビでユーミン&正隆氏デュエットがあった、とか、

最後の曲「そのまま」の後に、再び「ひこうき雲」一部が流れてフェイドアウト、とか、ああそうだった、という所も。


やはり今回改めて注目の、1曲目「ひこうき雲」、だけれど、19才だった荒井由実が音楽界に打って出たこのアルバムの口火を切るのに相応しい清冽さ。

高1の時亡くなった、小学校の時病気だった同級生をモチーフに創作、エッセイ「ルージュの伝言」で、ユーミンが高3の頃、近くの団地で高校生同士の飛び降り自殺があった、ことも絡めた記述、

「高いあの窓」「あの子は昇っていく」などの歌詞から、自殺の内容?とも言われ、ユーミンは肯定も否定もしてないようだけれど、

スタンダードに、病気で夭逝した死へのエクイエム、あるいは自ら命を絶った若い死へのレクイエム、どちらにしても、無償の慈悲、というか、

多感な少女なりの視線でその命、魂を、一筋のひこうき雲になぞられて、気品漂う斬新なメロディにのせて歌いあげた珠玉曲、と思う。


a0116217_0395418.jpgアルバムそのものも、「ひこうき雲」~不安定な恋の情感「曇り空」~昔ステージでの赤いスーツジャケット姿のユーミン髣髴の「恋のスーパーパラシューター」<→(C)ALFA RECORDS INC,>

~すでに風格、スケール感漂うバラード「空と海の輝きに向けて」~ミラクルな転調のうねり「きっと言える」~少女ユーミンの独自の世界観際立つ「ベルベット・イースター」~牧歌的「紙ヒコーキ」

~永遠のマイベストユーミン曲「雨の街を」~どこか洒脱な「返事はいらない」~思えば直球的ラブソング「そのまま」~「ひこうき雲」

と、やはり全編に当時のユーミンの微妙な感性の震えが痛い程にビンビン漂い、そして最後に再度流れ、それらを締めてた「ひこうき雲」。タイトル曲にしてる、ということからしても、やはりやや別格的存在の曲だったのかも、と今にして。


この曲誕生から40年を経てジブリ新作のテーマ曲に抜擢され、今回の「風立ちぬ」の内容の細かな所は謎、現状判ってる範囲では、この曲は、小説「風立ちぬ」で結核で若くして亡くなった節子へのレクイエム的ニュアンス?という感だけれど、

堀辰雄ともう1人の、主人公のモデル、飛行機設計家堀越二郎の人生、その劇中での描写にも、どうこの曲がリンクしてるのか?興味は尽きず、全ては明日のお楽しみ。



a0116217_457822.jpgそしてこのアルバム「ひこうき雲」自体が、今回のこともあってジブリとコラボ企画で、<(C)EMI Records Japan>

40周年記念盤、として、今月末DVD+CD、来月LP+DVD+CDセットでリリース、というニュースを見かけ、

どちらも宮崎監督の18枚の絵での絵本仕様、DVDには、砂田麻美という人が監督の「ひこうき雲」ミューッジッククリップ、「ひこうき雲」リミックスバージョン+静止画収録、とあって、

宮崎監督の絵、というのは是非見たいし、ミューッジッククリップは、楽曲「ひこうき雲」1曲分か?アルバムの10曲分あるのか?定かではないけれど、これも見てみたいけれど、前者が6980円、後者が10,500円、

アルバム「ひこうき雲」自体は今CDで手元にあるし、そういう風に、CDかLPで持ってるファンも多いと思うし、正直、絵本とDVDのみセットで、2千円台は無理にしても3千円台位の価格で販売あれば、という気が。

欲しいのはやまやまだけれど、一昨年のツアー「Road Show」は震災直後で見送ったし、そのDVDも未見だし、という所。


まあそれはさておき、とにかく明日の「風立ちぬ」、+「ひこうき雲」が一体どう絡んで、締めるのか、じっくり味わってきたいと思います。

関連サイト:Amazon 「ひこうき雲」

ユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイト
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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-15 23:26 | 音楽・邦画 | Trackback | Comments(0)


中島みゆきLIVE&PV「歌姫 劇場版」(’12)

昨日、13日(土)~26日(金)プレミアム上映の中島みゆきさんのPV、ライブ映像集「歌姫 劇場版」を母と見てきました。

a0116217_230458.jpgこの手の劇場ライブは、先日の山下達郎のも、結構迷いつつ見送り。その前にみゆきさんの「歌旅 劇場版」もあったのだけれど、その時のよりも今回の曲目の方が聞きたい感があったし、(チラシ→)

今回は、応募で当選してた鑑賞券が手元にあったこともあって、是非行きたい、とは思ってたけれど、ワーナーマイカル系の劇場用。

一番近く、というか、都内でも比較的近場は、東武東上線練馬駅からすぐの「ワーナーマイカル板橋」のみ、地下鉄~東武線2度乗り換えで、片道1時間強はかかったけれど、そこで鑑賞。

客席は中~高齢層で劇場後ろ半分中心に、だけれど、思ったよりもの埋まり具合。


みゆきさんライブは、私はシアターコクーンでの'95年「夜会 2/2」に行って以来。今回第1部PV編、第2部ライブ編7曲ずつ、第3部新規映像編のPV、ライブ2曲で、計16曲。

思えば歌声自体も久方だったけれど、+健在ぶり示す歌いっぷりの姿。音響効果もあって、やはり聞き馴染みの曲は特に、なかなかじんわり見応え、聞き応え感。

一番インパクト曲を挙げるなら、やはり2部ラストの「歌姫」。みゆき節から滲み出る、切々とした貫禄、哀愁、が圧巻。

       

次がやはり2部のライブで歌った「この世に二人だけ」。これも今改めて聞いて、やんわりした情念から、この人の味、懐、ある意味凄さ、というものが、ひしひし伝わってくる感触。

       

今回の第2部は、CDでも出てて、初のライブDVD化されてる'04年のロスでのスタジオ収録「LIve at Sony Pictures Studio」映像だったようで、You tubeに、この「歌姫」音源、「この世に・・」映像を見かけたのでアップ。

「歌姫」は’'82年のアルバム「寒水魚」、「この世に・・」はその翌年の「予感」の中の曲で、まだみゆきアルバムを出る度に聞いてた頃の曲、馴染み深さもあったけれど、何だかやはり真骨頂の一部、という感じ。


10/17追記:演奏曲目は、

★第1部ーPV編ー:おだやかな時代、見返り美人、黄砂に吹かれて、空と君のあいだに、囁く雨、愛だけを残せ、一期一会

★第2部ー中島みゆきライブ編ー:この空を飛べたら、地上の星、土用波、銀の龍の背に乗って、この世に二人だけ、夜行、歌姫

★第3部ー新規映像編ー:恩知らず(PV)、時代ーライブ2010~11


a0116217_3292364.jpg母は、知ってた曲は「地上の星」「時代」、良かったのは、やはり「時代」、そして砂漠の風景PVの「黄砂に吹かれて」、だと。(←チケット)

私もPVで一番インパクトはこの「黄砂・・」。どこでのロケなのか?みゆきさんが馬に乗って砂漠を彷徨う広大スケール。

この曲は工藤静香に提供~ほぼ同時期セルフカバー、だったのだけれど、You tubeに工藤版しか見あたらないのがちょっと意外。

私はあとPVで印象的だったのは、聞き馴染み曲だった、というのもあるけれど、やはり広い草原にみゆきさん&子犬コラボの「空と君のあいだに」。ライブ編では、お登紀さんに提供~セルフカバーの「この空を飛べたら」。


PV1曲目の「おだやかな時代」から、外人達登場のもの、NYらしき背景とか、海外ロケっぽい映像も結構あったのも、ちょっと意外だったのだけれど、

2部のライブで、みゆきさんの歌以外の様子も織り交ざってて、LAの広いスタジオ入り、各ミュージシャンとのハグでの挨拶、打ち合わせ、曲の合間のやり取りなど、外人達の中でのラフな振る舞い、笑顔、というのも目新しい一面。

ライブの中でも”情念曲”「この世に・・」のメロディーを外人ミュージシャン達が演奏、特にサビの所の「二人だけこの世に残し・・」なんて、割と重い日本語歌詞を、大柄な外人シンガー達がそのままハモって、インターナショナルみゆき節、というのも、何だか不思議な感じ。


                                      (C)あいらんど
a0116217_22524558.jpg日本人スタッフとも終始気さくな表情、だったけれど、私は思えばこの人の動く姿、というのはTVでもどうも覚えなく、前述の「夜会 2/2」(→パンフ)以来。

歌ってない普段の佇まい、というのも、大分前の「オールナイトニッポン」での弾けたDJ、位。私は、痩せ気味、というイメージがあったのだけれど、今回後で母が、割と体格いい人やな、と言ってて、

ジーンズ+白いシャツ姿、+ユーミン的という訳ではないかもしれないけれど、自身結構煌びやかなドレスをまとって歌うシーンもあったPVなどで、スタイルのいい人だったんだ、と今にして思ったり、

海外映像・外人セッションも相まって、スケール感的印象、が広がった所も。


10/18追記:「夜会 2/2」パンフの他、手元にあるみゆきさん関連の単行本、文庫は、デビューアルバム「私の声が聞こえますか」~「寒水魚」の歌詞集文庫「愛が好きです」('82)、

小説、という謳い文句だけれどノンフィクションルポのような「泣かないで・女歌」('88)の2冊。

(C)(株)新潮社
a0116217_23341349.jpg















                                  (C)(株)角川書店
a0116217_2374686.jpgそして、それとは別にちょっと特別な1冊、'92年11月号の「月刊カドカワ」。この号はみゆきさん総力特集で、その記念で募集していた中島曲題材の「中島みゆきショート・ストーリー大賞」で、

ご本人に最優秀作品に選ばれたのが、何と亡き妹の「遍路」。確かに本の虫で、文章や詩をちょくちょく書いてて、私のユーミン熱、に対してみゆきさんファン。

高校の文化祭で、友人とギター弾き語りで「ほうせんか」を歌った、ということもあった、とかふと思い出したり。

詩も「詩とメルヘン」に載ったりしたこともあったけれど、当時はこの受賞をかなり喜んでて、確か5万円だったかの賞金ももらって、

これが、世間に認められた最高潮。そして’02年に他界。私はせめてもの追悼に、この時のみゆきさんの選評、本人の受賞コメント、そしてその2P分の青年と異国の老婆の物語のコピーを友人、知人に配ったり、

その翌年、当時のAOL掲示板にその内容を投稿、何人かが好意的なコメントを下さって、その記録は保存してて、今回も、開かない場合もあるようだけれど、関連記事にリンク。

この折に改めて、みゆきさんと本人のコメントを挙げておくと、

<選評>  中島みゆき  
私は文芸評論の専門家ではないので、たくさんの応募作品のどれにも、優劣を問うという視点で読ませて頂くことはしませんでした。その結果「遍路」を選んだのは、この作品の言葉がたいへんテンポ感という点で整理されていて、音楽を聴くような起伏の美しさが感じられ、私にとってはたいへん読み易かったこと、**範子さんの、他人という観念における視線の暖かさや、スタンスの力強さに魅力と尊敬を感じたから、に他なりません。

<受賞の言葉>  **範子
最優秀作品に選んでいただき、編集部の方から連絡があったのですが、嘘じゃないかと思いました。本当に嬉しかったです。「遍路」を題材にしたのは、中島さんのファンになるきっかけの曲だったから。歌から女の人の人生が伝わってきたので、その後どうなったかを想像して書いてみました。中島さんに読んでもらえた、それだけでも嬉しいです。


みゆきさんについては、私自身は具体的な思い出といったら、大学時代に少しボーカルレッスンを受けてた頃、唯一の発表会で選んで歌ったのが「Feel LIke Making Love」と、

何故かその時ユーミン曲でなく、みゆき曲「あなたが海を見ているうちに」だった、とか、特に’80年代前半頃までのアルバムや、その後幾つかの曲への馴染み、あとは妹と前述の「夜会」に行ったり、幾つか出演映画をDVDで見たり、位だけれど、

このショートストーリーの件は、何だかさえない私の家族が、大々的に著名人に認めて褒めてもらった、という出来事で、本人にとっても最高級思い出の一つだったと思うし、やはりそういう意味で、目に見えない恩義、というのか、

特に近年熱心に曲を聴いてる、訳ではなく、私はやはりユーミン派、なのだけれど、この人は、他のミュージシャンとは異質な存在で、呼び捨てには出来ない。

そして、思えば妹はこの受賞後10年後に他界、今年、またその丁度10年目。今回、数多くもなかった当選者数の中、私の応募が当たった事もあって、この「歌姫 劇場版」を母と見に行った、というのも、何だかちょっと不思議な巡り合わせ、という感覚も。


ちょっとこの「カドカワ」中島特集を見直してたら、冒頭の「スピリチュアル・メッセージ 女の在り方」という本人の文中、「・・ユーミンですか? ユーミンにはダンナがいる。そこがねぇ、あの人の歌と私の歌の大きな違いなんですよ(笑)。

ひとりで踏ん張ってても、ゴマメのハギシリに聞こえる場合もあってね(笑)。情けないっていえば情けないけど、それもまたねぇ。見てて面白いでしょう?

たぶん、もし私にダンナがいたとして、松任谷さんちのダンナみたいに組んだとすると、ああいうカップリングの仕方はできないと思う。仕事のパターンとして。あそこまで立ち入らせることができないと思う、私は(笑)。

アレンジの都合で歌詞を書き直せって言われるようなことがあったらとしたら、「何言ってんのよ!」って、そこでフェロモンが止まっちゃうから、私の場合は(笑)。

そういう付き従う妻的なカップリングの仕事は出来ないと思う。」のような部分があって、ユーミン&正隆氏カップルの絆、というのも結構尊い、と思うのだけれど、

この当時の発言も、ちょっと苦笑、でもみゆきさんらしい、というか。これから20年、この人も結局、いまだ一人で踏ん張ってるんだ、と。


また、一条ゆかり女史との対談で、「・・中島:みんな、ここまで書いたら嫌われる、と思って書かないだろう、というのはある。いいもん、私、今さら嫌われたってっていうかね(笑) 

一条:だから、失礼なんだけどかえって笑えちゃうの。偉いーって思っちゃう。いつも思ってる人だったら、情けなくて書けないだろうし、本当にそうだったら見せない部分でしょう?

中島:そこで止めとくのがいい女なんだろうな、やっぱり。・・・行くとこまで行っちゃうからもの書きになっちゃうわけだけれど(笑)。そこで止めとかないと、ロマンは現実の人にとって砕けるのかな。

一条:でも、ああいう女って結構いるでしょ。・・世の中の女の人ってすごいなーって思ったことある。普通の女の人がいちばん怖いって。・・執念の差、だと思ったな。

中島:そこまでおやりになるんなら、どうぞ持っていってください、私も忙しいしって?(笑)」のようなやり取りも、今改めて見返して、エスカレート麻痺感覚系の女メカ、を突いた味わい、というか、趣、というか。  


まあそういう側面もあったりして、劇場での、久し振りのみゆき節。出来れば、初期の3枚のアルバム「私の声が聞こえますか」「みんな去ってしまった」「あ・り・が・と・う」(「遍路」も収録)からの曲、

「あなたが海を・・」「B.G.M」「テキーラを飲みほして」「タクシー ドライバー」「浅い眠り」「宙船」なども聞きたかったけれど、

インターナショナルな味付けでのPVや外人セッションとか、やや目新しかったみゆきさん(曲)印象、懐かしい馴染み曲の、今改めて、の心のひだを突く味わい、貫禄、圧巻さ、とか、満足の鑑賞でした。

関連サイト:中島みゆきLIVE&PV「歌姫 劇場版」公式サイトgoo 「中島みゆき 「歌姫 劇場版」」Amazon 「中島みゆきライブ!」
関連記事:遍路サヨナラCOLOR(’04)ガラスの使徒(つかい)(’06)間宮兄弟(’06)2/2(’05)SONGS 工藤静香(’07)SONGS 工藤静香(’08)宙船(’06)SONGS 加藤登紀子金環食
<スレッドファイルリンク(ここでは「遍路」)は開かない場合あるようです。>


    
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by MIEKOMISSLIM | 2012-10-16 23:03 | 音楽・邦画 | Trackback | Comments(0)

    

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