Something Impressive(KYOKOⅢ)


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Reach Out / 彩恵津子(’84)

先日、亜蘭知子を久方に聞いて、「Midnight Pretender」の作曲だった織田哲朗繋がりで、彩恵津子「Reach Out」が浮かんで、これも久し振りに聞きました。

これは、同名アルバムの1曲目で、やはりこの人と言えば、この曲が余りに鮮烈。作詞はちあき哲也だったのでしたが、内容はややもどかしさ~ひたむきさの抽象ラブソング、でも透明ボイス+伸びやかなメロディ絶妙マッチで、やはり懐かしさと、ある種新鮮さも。

これは直接思い出、重なる景色、というのはないですが、Reach Outの語感もあって、ゆったりした序盤からサビへの展開、切なさと何とも言えないイメージの広がり残る珠玉曲。

改めて、何と言うか、八神純子や薬師丸ひろ子の声質から、もっとアクを取って純度高めたような、という独特の透明感。

この人も、私は動く姿は未見のまま。「Reach・・」は意外にもシングルではなかったのでしたが、You tubeで、英語版発見、そういうバージョンもあったのだった、と今にして。

            

オリジナルのと共に、歌詞があれば、と思ってちょっと検索してみましたが未発見。

手元の彩アルバムは、これと、そのテープ片面に入れてた「Delication」('86)。合わせて久方に流してみて、ポップ、ファンキーな曲やバラード、色々あったのでしたが、今聞いてちょっと耳に残ったのが、「Delication」の中の「リアウインドゥのパームツリー」というバラード。

海辺での別れの曲ですが、何だかやはりもう今や創られない類の曲、似合うシンガー、というのも難しいかも、という気も。この人の声というのは、こういうバラードで、哀愁の風情が滲み出る、明るいけれど寂しさ、という味わいもあった、と改めて。

           

この曲はシングルにもなってたようですが、シングルで久保田利伸とのデュエット「永遠のモーニングムーン」という曲があって、曲リストだと「Delication」に久保田作曲も2曲あったり。また、一時期杏里や、初期の頃角松敏生のバックコーラスをしてた、というのも初耳。

この人は、今は全く活動してないようで、ベスト版等のリリースとか、公式サイトやブログ、近況の情報なども見かけず。でもやはり「Reach Out」は、”彩恵津子の声”と共に記憶に残る1曲、心洗われる清々しさ、という所でした。

関連サイト:Amazon 「Reach Out / 彩恵津子」Amazon  「Delication / 彩恵津子」
関連記事:SONGS 杏里、桑田佳佑Music Lovers 杏里・伊達公子ミューズの晩餐 杏里SONGS 久保田利伸<1><2>SONGS 杏里浮遊空間 / 亜蘭知子(’83)

           
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-31 21:21 | 音楽 | Trackback | Comments(0)


夏期講習終了

今日午前で、実質今回の夏期講習が終わりました。先日も書いてたように、何かと不慮の出来事もありつつ、色んな意味で過渡期、とも思える中、昨日私の誕生日でもあって、母と、うな丼やケーキで祝いましたが、やはり現状1つ1つ出来る事はしていって、という所。

夏期の、小6女子算数は、いつもの小4レベル復習に加えて、各種単位チェックや小3レベル復習、小6の1学期復習など。やはり文章題、L、dL、mLのかさの単位、大きな数などでつまずいたり。

相変わらずおっとりモード、そう画期的に進んだ、という訳じゃないですが、昨日終わった高円寺阿波踊りにも例年出てて、その練習や、他の所へ踊りにいったりとか、まあ多忙な中、そこそこコンスタントにこなせたかと。

中1男子は、相変わらず小学校時代が支援教室通いだったギャップ埋め、算数強化ですが、2桁×1桁や、3桁×1桁のかけ算の、繰り上がりになると今一、

また分数計算や、小数計算の位をそろえる手順が怪しく、お母さんと相談して、この所、テキストの先へは進まず、そういう計算練習のプリントを渡して、繰り返してる、という状態。

やはりここら辺クリアしてからでないと、次の分野が2桁×2桁、2桁×3桁で、躓くのは目に見えてるし、分数や小数などこの先も影響するし、という所。

根っからの集中力の問題、彼の世界は、巨人中心の野球、が9割方、というのも、新聞紙を大量に持ってきて、鉛筆を削ったわずかな粉を、新聞1面使って包んで捨てる、という習癖、行き詰った時何故か「玄米!」という口癖も相変わらず。

たまに料理や事故の記事など、私にお勧め記事、とか言って、置いて帰る、というか、くれたり、という愛嬌ある所もありつつ、まあなかなか効率良くは進みませんが、繰り上がりかけ算など徐々にコツが判りかけて、という具合。

そういう所で、今回受験生もいない夏、でしたが、とりあえず一区切りしました。

関連記事:期末テスト対策終了・夏期講習突然の別れ塾広告ポスター

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            <先日親御さんから頂いたゼリーセット>
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-29 18:18 | 仕事 | Trackback | Comments(0)


素晴らしい風船旅行(’60)

今日、近くの阿佐谷図書館で「素晴らしい風船旅行」映画会、都合も合ったので見てきました。観客は中~高齢層で15人くらい。アルベール・ラモリス監督作は、3年前リバイバルで「赤い風船」('56)「白い馬」('53)、同時期上映だった、「赤い風船」オマージュのホゥ・シャオシェン作「レッド・バルーン」('07)を見てたのでしたが、

これはラモリス初長編で、「赤い・・」「白い馬」にも出ていた、息子のパスカル・ラモリスが「赤い・・」の4年後、少し成長した姿で出演、発明家の老人(アンドレ・ジル)と共に、気球で旅する物語。

冒頭パリの街並みを、気球から眺めるような、ややゆらゆらした俯瞰映像から始まって、大筋は、発明したばかりの気球での冒険紀行。

今回上映はフランス版でしたが、You tubeにあったアメリカ版の一部だと、少年の目線でのナレーションが入ってて、その担当が多分、出演者名の中に見かけるジャック・レモンなんだろう、と。

老人だけが乗って舞い上がった、と思った気球に、孫の少年(パスカル・ラモリス)が外側にしがみついて”密航”してた、というのは、「カールじいさんと空飛ぶ家」の風船旅の冒頭のようで、たまたまなのかもしれませんが、このオマージュ部分もあるのかも、と。


緑や海の色合い等、やはり今時の映像の鮮やかさ、という訳ではなかったですが、のどかな田園地帯、草原、アルプスの雪山、コートダジュールの海、動物や鳥達の疾走感、群れの量感、とか、自然のドキュメンタリーもの、のような趣も。

幾何学模様にも見える、田畑や庭園、エッフェル塔等の名所の建物、など世界遺産紀行巡り、のような所もありましたが、

ハンターや猟犬達が追いかける、一頭の鹿が、草原、川辺を疾走する姿を追う映像、少年がその鹿に逃げる方向を示して助けたり、一瞬気持が通じたような、というような所が、「白い馬」と重なったり。

一番印象的だったのは、気球が引っ掛けてしまった地上の洗濯物の白いシャツを、老人が気球から放ち、それが、空中を舞う様子が、まるで透明人間が踊ってるようで、「赤い風船」での、赤い風船が生き物のような動きを見せた、映像詩、的な趣を感じた所。そういう所が、ドキュメンタリー空撮にはない味わい。


この作品は、同監督が開発したヘリビジョン、という、振動による画面ブレを起こさないようなシステム使用、とのことで、実際にヘリコプターからの空撮映像、ですが、2人が気球に乗ってる姿は、地表付近では実際の映像のようでも、

空中シーンは、多分合成、と思いつつ、実際気球に載せた機材で、間近な2人と遠景を撮影してるのか?素人目にはやや不明でしたが、アルプスの雪山越えのシーン、モンブランを間近にした辺りの所で、確かに2人は、厚手の上着を着てたりしてましたが、さすがにこの時、合成だろうと。

この雪山アルプスシーン、筋とは関係ないですが、’60年頃の撮影で、今は温暖化でかなり雪も減ってるんだろう、と頭を過ぎったりも。


一応方向操縦、高度の上げ下げは出来ても、不安定な気球。一時着陸した場所の女性や、少年だけが乗った状態で舞い上がってしまい、追いかける助手(モーリス・バケ)や人々の慌てぶり、等コミカルシーンもありましたが、

これはDVD化されてなくてビデオ上映なので最後は割愛、という事でもなかったかと思うのですが、少年だけが砂州のような所に着陸、気球が遠ざかっていって暗転、そのままエンドロールも何もなくあっさり終り、というのもやや珍しいラスト。

「赤い・・」を見た頃、同監督は皮肉にも’70年、イランで撮影中事故で墜落死、と知ったのでしたが、まさに「空のラモリス」というだけあって、空を、ただ速く、でなく、漂って味わいながら飛ぶという事、またそこからの眺めへの愛着滲み出た牧歌的作品で、

「赤い・・」のラスト、少年が、多くの風船で宙に舞い上がって、それは夢想的なファンタジージーンでしたが、この長編は、その具体的冒険版、とも取れそうで、ラモリス作品セット的に、今回見られて満足。

思えば、「カールじいさん・・」の中の、私はこれってどうしても必要なんだろうか?と思った戦闘、アクションシーンが省かれた、生粋に空の旅だけで出来たような、でもあって、これだけで十分豊かな作品が出来るのに、とも改めて。

今時の世知辛さない、大らかな映像と素朴な冒険模様に心洗われた、という所でした。

関連サイト:Amazon 「素晴らしい風船旅行」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 素晴らしい風船旅行
関連記事:赤い風船(’56)/白い馬(’53)レッド・バルーン(’07)カールじいさんの空飛ぶ家(’09)
<スレッドファイルリンク(ここでは「赤い風船/白い馬」「レッド・バルーン」)は開かない場合あるようです。>

           
           
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-27 22:15 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


浮遊空間 / 亜蘭知子(’83)

先日、門あさ美を久し振りに聞いて、連想した亜蘭知子、そのアルバムを久方に聞きました。直接関連、という訳じゃないですが、やはりこの人も、私は動く姿、は覚えなし。

当時、友人が良く聞いてて知ったのだったか、その前だったか、とにかくこの人の曲を結構気に入ってた友人がいたのでしたが、私の手元のアルバムはこの「浮遊空間」。これは録音もあったですが、後にCDを目にして買い直したのだった、と。

この中で、また亜蘭マイベストが、3曲目「I'M IN LOVE」と5曲目「MIDNIGHT PRETENDER」。「MIDNIGHT・・」はYou tubeにあったのですが、

このアルバム全体のイメージが、”シャーベット状の夏”、ややひんやりしたブルーがかった夜。そしてこの2曲は特に、西宮辺りの夜の国道、というピンポイントの風景。

このアルバムは全曲作詞は本人、作曲はほとんどが、この全編曲、プロデュースの西村昌敏で、「I'M ・・」もそうだったのですが、「MIDNIGHT・・」の作曲は、織田哲朗だったのだった、と。

アルバム自体は、1曲目のシングルでもあった「BODY TO BODY」のようなファンキーな曲、ジャジー、テクノ調+ラップ、など色んな曲調。

久方に聞いてみて、ラストが、「傷つくことだけ上手くなって 生きるなら 疑うことだけ覚えて 生きてゆくなら 悲しいね 心まで閉じないで」というような歌詞の「Baby, Don't You Cry Anymore」という、しっとりバラードで締められてたのも、今思えば、上の2曲は別格でも、このアルバムにそこはかとなく好感あった一因かも知れない、と。

亜蘭知子はちょっと検索で見たら、「渚のオールスターズ」という企画ユニット結成者の1人、コメンテーターや司会でTV出演も割とあったようですが、どうも覚えなく、この人、と言えばこのアルバム、という感じ。

今も活動中のようですが、何と言うか、スーッとミントのような感触、に心洗われる、久方の「浮遊空間」でした。

関連サイト:Amazon 「浮遊空間 / 亜蘭知子」ワーナーミュージック・ジャパン  亜蘭知子


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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-25 19:19 | 音楽 | Trackback | Comments(0)


イルカと墜落 / 沢木耕太郎(’02)

先々週土曜、映画祭で行った阿佐谷図書館で発見の、未読だった沢木本「イルカと墜落」を一昨日読み終えました。沢木さんが、フランスのワールドカップ取材で知り合ったNHKのディレクターからの誘いで、アマゾン奥地に住むインディオの番組企画に参加、2度取材に行った時のルポ。

まず検索中、このタイトルが目に付き、取り合わせが?でしたが、「イルカ」は、最初の旅で、アマゾン川に生息する「ポト」というイルカの一種、「アマゾンカワイルカ」で、沢木さんは全身がピンク色の、そのオスに遭遇、というエピソード。

で、「墜落」は、2度目の時、沢木さんらが乗ったセスナ機が、エンジンの故障で、熱帯雨林の中の農場に墜落、という事故に遭遇、という自らの危機で、合わせてこのタイトル、だったのでした。


前半部で印象的だったのは、取材の対象だった、「イソラド」と呼ばれる、文明と接触なく暮らすインディオの人々と、そのインディオ対策機関のブラジル政府職員のポストロ氏。

ほぼ10年前のこの取材の時点で、数千とも数万人ともいた、という事実や、自分達の言葉や文化を持って暮らしてて、文明にも細菌にも抵抗力がないので、現代人と接することで、病気が広まって死んでしまい、前でクシャミをされるだけで、10人が死んでしまう事も、というデリケートさ、というのも驚き。

沢木さんらは、ポストロ氏への密着取材、同行、という手順で取材を進めるのですが、彼らにそのままの生活をさせる、白人を彼らの住む所へ行かせないことで、保護したい、という強い使命感。インディオが喜んだり笑ったり、という自然な状態にあることが、アマゾンにおける1つの美だし、自分自身の美だ、と。

当初、この人物のカリスマイメージを、「地獄の黙示録」のカーツと重ねていた部分もあった沢木さんが、彼と直に話をして、信頼感が芽生えてきた、と、いう流れ。

テクノロジー推進、土地開発、とは対極。偽善・売名行為とか自己満足とかという範疇にも当てはまらないような、スタンス。政府職員、という地位もあっての事で、世間にアピールする、それなりの機転の利かせ方、もあるのかも知れませんが、

世知辛い現代で、開発業者との摩擦とか、実質的に、自分に利益、追い風がある、とも考え難いスタンスに、信念を持つ生き方、というのも何か残るものが。

「イソラド」という、お伽噺的な存在と、その暮らしを守ろうとする、やはり、現代のお伽噺的な救世主ポストロ氏。そこに自然体で入って描写してみせる、やはり沢木目線、という地に足の着いたナビゲートの確かさ、のような感触も、という前半。


後半は、2度目の本格的取材、「墜落」までの、沢木さんの色々な予感・予兆めいたエピソードも織り込まれて、スパイス、というか。

その’01年出発前、沢木さんがその20年前飛行機事故で亡くなった向田邦子さんを忍ぶ会に招待され、結局参加したけれど、一度だけ面識あった後、「父の詫び状」文庫版の解説を依頼され、その最後の部分を書いている時に、ニュースで事故を知った、という縁で、

そういう縁の薄さと、20回余り飛行機を乗り継ぐブラジルへの旅の直前、という事で、参加をためらった、というのようなエピソードが始まり。


そして、出発日が日本時間で9月11日夜、台風の影響で1時間遅れで離陸、カナダ航空でバンクーバーに向かう途中、NYで9.11テロが発生、という遭遇。

予定のトロントには翌日の便で行けたものの、そこで1週間位足止めになったようで、交友あるらしい役所(広司)さんから、「沢木さんの行く所事件ありですね」というメールが届いてた、とか。

この本で、思いがけず、今まで目にした覚えなかった、ややクールな見方の、沢木目線での9.11、というのが少し書かれてたのも、印象的。

それとは別に、その少し前に、WTCにいた富士銀行の日本人幹部が、最後まで残って見届けるように、という社内マニュアルに従ったため行方不明になっている、というニュースが最も気になった話、として挙げて、

「我先に逃げて、誰かが死んだら、一生悔いることになるだろうから、そんなマニュアルに従わず、さっさと逃げたらよかったのに、とは思わない。もしそれが私であっても、最後まで残ろうとするだろうと思う。

マニュアルの問題ではなく、上に立つ、ということは、そういうことだという感じがあるからだ。普遍的でないにしろ、少なくとも日本人的な感覚として、それはある。」というような内容。

これが、沢木著でなかったら、やや立派で潔すぎ、そうは言っても、果たしていざそういう場面で、本当にそう振舞うんだろうか?と穿ったり、という気にもなりそうですが、何だか多分、ですが、この人は本当に、そうするかもしれない、と思えたり。


そして、1週間位かかってようやくブラジルに到着、ポストロ氏と合流、現地で乗ったセスナ機の、墜落事故。

まず飛行中、窓から燃料が漏れ出すのが見え、プロペラの片方が止まり、熱帯雨林がかなり近くに見えてきて、それでも、パニックな様子はなく、こういう事もあるのだろう、と、そう慌ててる風でもないのは、旅なれた沢木さんならでは、なのか、

セスナ機の構造が、墜落するにしても、スローな経過なのか、この事故の経過が、そういう風だったのか。

パイロットの指示で、一番後方にいた沢木さんが、機内の荷物を捨て続け、熱帯雨林がかなり近付いてくるのが見えて、さすがに、どうやら落ちるらしい、と悟ったようですが、

その時浮かんだのは、死への恐怖、とか家族への感謝、思いやりの言葉とかでなく、クルーの1人の口癖だった「マジかよ!」、マジで落ちるつもりなのかよ、だった、と。

でもそういう究極の所で取った行動も、沢木さんらしい、というのか。通訳の人がしたような、教科書通りの、頭を抱え低い姿勢になって背中を曲げる、というのが、前の席との距離からして、頭と首にダメージを受けそうで、そうはせず、

とっさに、座席の背もたれを抱え込んで、頬を強く押し当てた、こうすれば頭だけは守られる気がした、と。実際、教科書通りの行動より、怪我具合はどうだったのか?ですが、とっさに自分の直感を信じての行動、というのも、資質なのかもしれない、と。

どうも文面だと、そのまま直に墜落、というより不時着、という印象ですが、衝撃はそれなりに大きかったようで、胴体が真ん中から折れたようですが、乗客、パイロット共、顔や手に血を滲ませてはいても皆無事。このような墜落で、死人が出なかったのは奇跡的、と報道された、と。

農場に、でなく、熱帯雨林に落ちてたら、炎上して、もっと惨事になったかもしれず、沢木さんの訃報、という事にもなってたのかも、と思うと、沢木さんが、後に死はただそこにあった、という感じ、というのも何だか分かるような、とも。

そこで、救助に来たのが、救急車でも警察でもなく、地元の農夫達で、トラクターで運ばれ、町で救急車に乗り換えさせられ、かなりラフな無料の公共の病院に運ばれて、検査、軽い治療を受ける、というくだりも、かなりのアバウトさ。

沢木さんはどうも乗っていた5人中では、搭乗以降の記憶も繋がらない、という通訳の人と同じ位重症で、事故後胸や背中に痛みが残ったようで、NHK要請でクルーは帰国、取材中断、という形になったようで、その後、体の具合にもよるけれど、夏に予定の3度目のアマゾン行に参加するつもり、とあるのですが、

その後この企画はどうなったのか、少なくとも、この関連の沢木本は出てないようで、番組企画自体中止になったのか、番組にはなったけれど、沢木さんは参加しなかったのか?不明。当時、日本でもこの事故の報道も多少なりともあったかと思うのですが、どうも目にした覚えなく。

そういう波乱の後半、だったのですが、もう1つ、象徴的に挙げてたのが、前半の最後、沢木さんが船尾から船首に飛ぶのを見かけた、光の粒のようなもの。

船のクルーはそれを、「カーガ・ファーゴ」、糞(カーが)を火(ファーゴ)のように発光させながら飛ぶ虫じゃないか、と言ってて、その時は、何かの予兆でもなければ怪奇現象でもなかった、と納得してたのですが、

再度後半の最後に、その事を回想、あれは(飛行機事故で)私の消えようとしていた私の「命」だったのではないか、でも、何かの力によって、奇跡的に生命の波動を取り戻した・・。でもすぐに、打ち消して、何かの力など借りはしなかった。私は偶然飛行機事故に遭って、偶然に助かった、それ以上でもそれ以下でもない。

という所が、この人の記憶力や神経の細やかさ、かつ、現実的な、らしい、という締め方、だと。


あと印象的だったのは、枝葉的な所ですが、沢木さん文での、食事。

ブラジルのヴァリグ航空での、ある時の機内食が、チーズとハムが載った厚手のワッフル、食べ易いようにきれいに切って盛られたパパイヤとオレンジ、パイナップルが薄くスライスされて載ってるスポンジケーキのデザートなど、これまでにないおいしさだった、とか、

事故機に乗った現地の、リオ・ブランコという街のホテルで、ボーイが好意で持ってきてくれた朝食、パン、バター、カフェオレ、ジュースや、パパイヤ、スイカ、バナナの果物が皿に綺麗に載った皿、というのが、簡素だが充実したメニューだった、というような描写。

「深夜特急」でも、旅を終える決意をする、ポルトガルの果ての岬のペンション、海に面したテラスでの、パンとジャムとバター、コーヒー、という朝食が、とても豊かに思えた、という覚えがあって、

見直してみると、「これ以上簡単な朝食もなかったが、私にはこれ以上豪華な朝食もまたないように思えた。」とあったのでしたが、

豪勢な旅行、でなくいわゆるエコノミー旅、の中の描写、だからか、そういう素朴な品揃えの食事の豊かな美味しそうさ、というのが今回も。


そういう所で、前半の、本来の「イソラド」取材、アマゾン紀行から、思わぬアクシデントの後半。ちょっと異色な展開でしたが、9.11も絡んだり、まさに実録”墜落記”になったり、ルポならでは、という臨場感、それもやはり沢木語り口味わい、の1冊、という所でした。

関連サイト:Amazon 「イルカと墜落 / 沢木耕太郎」
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             (C)(株)文藝春秋

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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-23 19:30 | | Trackback | Comments(0)


SACHET / 門あさ美(’80) 

先日、小比類巻かほるに続いて、杏里とカップリングでテープに入ってた門あさ美を、久方に聞きました。杏里テープ片側のは、「BELLADONNA」というアルバムでしたが、当時市販テープで買ってて結構好きだった「SACHET」を。

当時メディアへの露出もなく、ライブもせず、のシンガーソングライター。今思えば須藤薫をもう少しメロウにしたような声質+フェミニンな曲調+美貌、で、実態はベールの向こう、という人でしたが、手元で見つかったのは「HOT LIPS」を入れて3枚のアルバム。

「SACHET」(サシェイ)は今にして、辞書で引いたら「匂い袋」の意味。今久方に聞いてみて、やはりバブル期らしいラブソングが並んでたのですが、何と言うか、おっとり世知辛くなささ、が心地よく、結構甘酸っぱい粒揃い曲、色褪せた、という感じはせず。

このアルバムで特に好きだったのは、3、4曲目の「予期せぬ出来事」~「ハート半分」と、すぐにイントロが入って、途切れず続く2曲の流れ。

           

「ハート・・」も、明快なドライブ曲、ちょっと「Cobalt Hour」と重なるような情景の広がりも良かったですが、マイベストはバラード「予期せぬ出来事」。

やはり特に直結の思い出、というのはないですが、何ともリリカルで切ない別れの曲、久方に聞いて、ある時期の気持とか風景が、じんわりと掘り起こされるような。

やはり今はもう、色んな意味で、創られない類の曲、じゃないかと思えるのですが、この2曲は、歌詞カード見たら、編曲鈴木茂だったのだった、と。

このアルバム曲は作詞・曲ほとんどは門あさ美本人ですが、鈴木編曲は、もう1曲「DO DO」。そして「LONELY LONELY」が、正隆氏編曲。

シングルでは、「月下美人」などヒットしたのでしたが、好きだったのは「SEASON」。You tubeに、この曲のライブ映像があって、”動いてる門あさ美”は、多分今にして、初見。

           

近年も、ベスト版などはリリースされてるようですが、どうも活動はしてないようで、近況の情報も見かけませんが、やはり通り過ぎた時間の中の、心洗われる歌声、懐かしい1人、という所でした。

関連サイト:Amazon 「Sachet / 門あさ美」TEICHIKU ENTERTAINMENT 門あさ美
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-21 15:21 | 音楽 | Trackback | Comments(0)


サガン 疾走する生(’09)

先日で、サガンの評伝を読み終えました。一昨年6月「サガン~悲しみよこんにちは~」を見た時に、劇場で買ってた本で、ボリュームもあったのですが、足掛け2年余りで。

なかなか一気には進まず、放置してた時期も割とあり、最近また少しずつ進めてて、先日高井戸訪問で母が仕事を終わるのを待ってる時に、後ろの4分の1程を読み終えたのですが、初めて行った西友のベンチで読むサガンの人生、というのも、何だか異次元感覚も。

一昨年前まで私が知ってたサガン関連人物、と言えば、初婚の時の夫、ギイ、親友ベルナール、息子ドゥニ、サルトルとの交友、オーソン・ウェルズ、ビリー・ホリディ、新潮文庫のサガン小説の表紙のビュッフェ、位で、

映画で新たに知った人物もあったですが、この本では、作者のマリー=ドミニク・ルリエーヴルの綿密な取材で、色々次々人物が登場、それも、読み進めるのが滞ってた一因でしたが、やはり終盤も色んな人が続々登場。

それでも、やはりこれを興味途切れず一通り読み通せたのは、ひとえに、以前サガン小説が好きだったから、その愛着で、サガン自身の面影、エキスのようなものが、味わいだったから。やはり2時間の映画よりは、その人となりが、細かく描写されてた感で読み応えありました。


サガンの車やギャンブル絡みの破天荒な生活は、インタビュー本などで前からそれとなく知ってましたが、映画とこの本で、イメージよりも深刻な薬物依存とか、バイセクシュアル癖、なども今にして、そうだったのか、という所で、

また、2度の結婚生活の、幸福もあっても悲哀、無防備、繊細、ある品性を崩さない一線、聡明さと軽率さ、少女っぽさと大胆さ、とか入り混じった人間性の一画、というのも今にして。

昔、サガン本を好きで読んでた頃は、作者のそういう部分は全く知らず、ただ、そこに繰り広げられるフランスブルジョア階層の、恋の世界、微妙な心のアヤ、何か人の本質を突いてるような描き方、など子供なりに惹かれて、その後も近年まで、折々味わってきたのでしたが、

前に年間ベスト記事に書いてたように、そういう実態は情報として知らなかったからこそ、作品自体、その作家としての力量を、そのまま純粋に受け入れられた面も、とも。

サガンは最後までカミングアウトはしなかった、という所からしても、性格的にも、もし現代であっても、プライバシーには一定の線を守るタイプだったのでは、と思うのですが、

やはりもし、同時中継的に、今時のように、エキセントリックさやスキャンダル的関係などの、素顔がネット上で散りばめられていたりしたら、果たしてそのままに小説の繊細さを味わえたか、というと、無理だったかと。


敗戦、戦後を子供時代に体験、収容所の残酷な様子なども目にしたり、という影も持ちながら、社会的に切り込む作風でなく、自分の住む階級の、内面世界を描いたサガン。彼女は自分の苦悩を読者に押し付けたりはしなかった、読者は自分の悩みだけで精一杯なのだ、というような記述もあったり、

サガンの無頓着さ、人の良さは、世知辛い現代だったら、誤解を受けたかもしれない、というような趣旨の所もちょっと印象的だったのですが、今思えば、サガン世界の、世知辛さのない洒脱さ、優しさ、鋭いというより、軽い苦笑い的なシニカルな所とかが、好きだった、とも。


新たに知った交友歴で印象的だったのは、ミッテラン大統領から、詐欺師まがいの人物、’04年の臨終の時、その手を握ってた世話役の老女マリーなど、幅広さも改めて、でしたが、やはりペギー・ロッシュとフロレンス・マルロー。

フロレンスは、映画ではマルゴ・バスカルが演じてて、彼女とは、多分生粋の友情で結ばれてた、という関係のようですが、アンドレ・マルローの娘、この本で知る限りでも、芯はあっても、サガンとは対をなすような、一歩引いたような落ち着いた聡明さで、サガンを支えてた、と。

かつて映画監督アラン・レネと結婚、数々の監督の助監督を務めてた、とも。ベルナールは、「一年ののち」などに登場人物と同名、彼がモデル、というような事も聞いたのだったか、前から知ってたのですが、フロレンスもサガンにとって、彼に劣らない、身近な存在だったのだった、と。

それと映画ではジャンヌ・バリバールが演じてた、ペギー・ロッシュ。人物的魅力、というより、やはり本でも、サガンの最愛のパートナー、彼女の死が、サガンに与えた衝撃の強さ、という部分が映画より細かに書かれてて、サガン自身の孤独の深さ、というものも浮き彫りになったようで、頭に残ったエピソード。

個々の作品には折に触れられてても、特にそれ自体の項目、というのはなかったですが、サガン伝説のその実態に迫った、という味わいあった1冊でした。

関連サイト:Amazon 「サガン 疾走する生」
関連記事:サガン 悲しみよこんにちは(’08)英検対策('09/6/8)’09年度ベスト5作品/DVD・ビデオ・放映鑑賞’10年度ベスト5作品/DVD・ビデオ・放映・上映会鑑賞<1><2>

         (C)(株)阪急コミュニケーションズ
          著者:マリー=ドミニク・ルリエーヴル/訳者:永田千奈
     
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-19 22:14 | | Trackback | Comments(0)


ウエストサイド物語(’61)

先日阿佐谷図書館で、「錨を上げて」に続いて、午後から「ウエストサイド物語」を見ました。

合間が1時間程あったのですが、その間下のラウンジで、新聞や、その前日ここで検索してて発見、借りていた未読の沢木本「イルカと墜落」を読んだりしているうちに、20分前から開場。やはり「錨を・・」と同じ位の人数。

これは、いつ、何処で見たのだったか、ビデオでだったか、定かに記憶なく、ストーリー詳細も薄れてましたが、実際NYに行った時、ハーレム辺りの建物の佇まいに、馴染みを感じたルーツはこの作品、というのは確か、かと。

今回久方に見て、大筋はトニー(リチャード・ベイマー)とマリア(ナタリー・ウッド)の恋、この2人が登場の辺りで、多分池田理代子の漫画の劇中劇で、トニーが階上にいる彼女に「マリア、マリア」と歌いかける場面があった、などと思い出したり。

何処かの短い解説で見かけたように、確かにロミオとジュリエットがベース、イタリア系とプエルトリコ系の敵同士の諍いの中の悲恋、だったのだった、と、改めて。

音楽は、「トゥナイト」など聞き馴染みあって、先日「ミュージック・ポートレイト」で、今井美樹が10曲の中、「手のひらの東京タワー」の前に挙げていた「アメリカ」のシーンも、番組で少し流れた時、メロディは聞き覚えあっても、話のどの辺だったのか、どうも思い出せませんでしたが、

今回、プエルトリコグループが男女対抗でアメリカを褒めたり貶したりする、こういうシーンだったのだった、と。
             

これはブロードウェイ・ミュージカルの映画化で、この監督はロバート・ワイズとジェローム・ロビンス。ロビンスは、このミュージカル版や先日見た「踊る大紐育」の原案者だったり、また、この作品や「屋根の上のバイオリン弾き」の振り付けもしてたようですが、

冒頭からの、少年達が指を鳴らし踊りながら街を闊歩する、何と言うか、シュールな眺め。喧嘩シーンも一連のダンスになってるシーンもあったり、というのも、まさにミュージカル、というか。

そして、やはりこのミュージカル版、また「踊る・・」もそうだったのでしたが、バーンスタインのダイナミックな音楽もスパイス。

ストーリー的には、「踊る・・」や「錨を上げて」よりは、ミュージカルなりに、ニューヨークという街での、人種同士の縄張り争い、という社会問題も背景に、2人の出会いから、ときめき、葛藤、戸惑い、悲しい運命を追った悲恋物語、としての情感残りました。

マリア達の家の建物の、独特の階段が張り巡らされたスペースで、2人が思いを伝え合うシーンが印象的。でも、「シェルブールの雨傘」のように、もう今やこういう類のある意味ピュアな作品は、創られないのだろう、とも。

ナタリー・ウッドの可憐さ、リチャード・ベイマーの誠実な一途さ、プエルトリコ団リーダーベルナルド役ジョージ・チャキリスの不良性、悲哀、その恋人アニタ役リタ・モレノの、ナタリー・ウッドと対をなすような女っぷり、など俳優陣も個性豊か。

割と近年見た作品では、リタ・モレノは「カーサ・エスペランサ 赤ちゃんの家」('03)に出てたのだった、と。

そういう所で、図書館上映ではありますが、久方の2本立て、前日からの「屋根の上の・・」入れて、ミュージカル映画祭3連続鑑賞。冒頭以外はスタジオ撮影、だったようで、「踊る・・」程ではなかったですが、ニューヨークの一画の風景や、街の躍動感エキスもあったし、この「ウエストサイド・・」で締めくくり、も満足でした。

関連サイト:Amazon 「ウエストサイド物語」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 「ウエストサイド物語」
関連記事:アメリカの旅<5>手のひらの東京タワー(’81)踊る大紐育(’49)屋根の上のバイオリン弾き(’71)錨を上げて(’45)


            
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-17 18:18 | 洋画 | Trackback(3) | Comments(0)


錨を上げて(’45)

昨日、一昨日の「屋根の上のバイオリン弾き」に引き続いて、阿佐谷図書館で、ミュージカル映画を2本見てきました。どうもこの3本で映画祭企画のようですが、「錨を上げて」と「ウエストサイド物語」。観客は昨日より若干多めで20人余り、年齢層は中~高齢層中心。

まず「錨を上げて」は、4日間の特別休暇に、水夫コンビ、ジョゼフ(愛称ジョー、ジーン・ケリー)とクレランス(フランク・シナトラ)が、ハリウッドで繰り広げるロマンスコメディ。

これはセット撮影中心でか、看板以外特にハリウッド、という風景は余りなかったですが、ストーリー的にも先日見た、ケリー&シナトラが出てた「踊る大紐育」の姉妹版、その時若いシナトラを見ていたので、今回はすぐ、彼だと。

ストーリーは、今回マドンナになる歌手志望のスーザン(キャスリン・グレイソン)を巡って、2人それぞれの恋心。気を引くために思いつきでついた嘘を、取り繕うとして奔走したり、恋敵同士になる所を、クレランスは、同郷のウェイトレス(パメラ・ブリットン)に心変わりしたり、ドタバタ劇、

ラストは、役名と同じホセ・イタルビ演じる指揮者・ピアニストが懐深さを見せ、やや都合良すぎに、色々ハッピーエンド。「踊る・・」よりは、それぞれのカップルの永続する今後、という含みもありつつ、やはり特にどう、という感慨はなかったですが、

2人の演技プラスαの、タップの足さばきなどのパフォーマンス、コスチュームはずっと黒い水兵服、ですが、身体を張ってのジーン・ケリーのダンス、特にシナトラの歌、というそれぞれの見せ所は、「踊る・・」より多かった気が。

加えて、キャスリン・グレイソンの、特に派手じゃなくても清楚~エキゾチックなファッション、歌、スタンダード曲「錨を上げて」のダイナミックな演奏、等、[踊る・・」とペア感覚で、これも聴覚・視覚的に楽しめました。

ジョーが、スーザンの幼い甥ドナルド(ディーン・ストックウェル)の学校で、子供達に語る話の中で、ファンタジーの世界に迷い込み、トムとジェリーの、ジェリーが王として住む城に行って、一緒に踊る、実写+アニメシーンなども、ちょっとユニーク。

思えば、「踊る・・」も、’49年公開、先日、この時代にアメリカではこういう作品が、と思ったのでしたが、この「錨を・・」はジョージ・シドニー監督が手掛けて’45年、まさに終戦の年で、日本がポツダム宣言を受ける直前の公開、とのことで、

その頃、こういうポップな娯楽作品が創られてた、という所からして、何と言うか、比べてどう、というものではないですが、日米世界自体のギャップもありあり。

そういう所で、「踊る・・」に続いて、ジーン・ケリー&シナトラの躍動感、芸達者ぶり+音楽堪能のミュージカル味わいでした。

関連サイト:Amazon 「錨を上げて」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 「錨を上げて」
関連記事:ディス・イズ・ボサノヴァ(’06)ハロー・ドーリー!(’69)踊る大紐育(’49)
<スレッドファイルリンク(ここでは「ディス・イズ・ボサノヴァ」は開かない場合あるようです。>

           
            
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-15 16:20 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


屋根の上のバイオリン弾き(’71)

今日、近くの図書館で「屋根の上のバイオリン弾き」映画会、都合も合ったので見てきました。スタンダードミュージカルで、日本でも森茂久弥の等、タイトルだけは前から聞き馴染みでしたが、実際こういう内容だったのだった、と。

1900年代初頭、ロシア領ウクライナの、小さなユダヤ人村で、5人娘がいる牛乳屋一家、父デヴィエ(トポル)と娘達の愛情、葛藤、歩み寄り、離別を軸に繰り広げられる物語。

慣習通り事を運ぼうとする親と、伝統に捕われない若い世代との考え方の違いで、揺らぐ家族、に加えて、時代的にユダヤ人迫害の影もあって、

まさに、主人公デヴィエの、屋根の上でバイオリンを弾いてるような、危なっかしさ、というニュアンスのタイトルだったようで、折にバイオリニストの姿もありましたが、特にストーリーに絡む訳ではなく、象徴的な使い方。

ミュージカルなので、そう重い感覚なく、娘達が、自分の意図しない相手との結婚を訴える度、”ああ伝統!”と嘆くデヴィエ。

長女ツァイテル(ロザリンド・ハリス)の仕立て屋モーテル(レナード・フレイ)との結婚を、妻ゴールデ(ノーマ・クレイン)を説得するため、仲人が取り持った、予定の結婚相手の肉屋の、亡き妻を墓から蘇らせ、死者達と共に脅すような、ニセの夢を作り上げたりなど、深刻というより、人情コメディ調でもありましたが、

次女ホーデル(ミシェル・マーシュ)、三女ハーバ(ニーバ・スモール)も、それぞれ革命家学生パーチック(マイケル・グレイザー)、ロシア人の異教徒の青年フヨードカ(レイモンド・ラヴロック)と恋に落ちて、父の威厳も効かなくなる度合いがエスカレート。

娘達への愛着ゆえ、成長した彼女達が初めて自分に見せる”意志”への、戸惑い、憤り。仲人の老婆が取り持つ、見合い結婚のかなり厳格版、親の権限で有無を言わず決まる、娘の夫、というのも、今や異次元世界、ですが、

デヴィエにとっては、恋に真直ぐ走る娘達の意志行動が、晴天の霹靂。承諾、というより、諦めムード、そして別れに際して、静かにエールを送る父の姿、眼差しを、トポルが人間味豊かに演じてた、という印象。

そういう家族内の悶着、に加えて、足元を揺るがすような、ロシア革命前の不穏な政情でのユダヤ人迫害、村を追われる一家初め、村人達。ニューヨークの親戚の所へと、1台のリヤカーの荷物と共に、立ち去る一家。

原作はショラム・アレイハムの短編「牛乳屋テヴィエ」、手掛けたのは、ノーマン・ジュイソン監督、この監督作で「夜の大走査線」('67)は、記憶薄れてますが、大分前放映で見たかと。アメリカ作品だし英語版、私は少しでもリスニング慣れ、的には良かったですが、思えばロシア舞台で英語?というのも、ですが、

179分という長編、過渡期の時代の、恋、家族の物語として、なかなか見応え感でした。耳に残った曲は、ツァイテルの結婚式の時流れた、哀愁ワルツの「サンライズイズ・サンセット」。

阿佐谷図書館は久方、割と広く、落ち着く佇まいの所で、ここでは、明日もやはり映画会でミュージカル2本。今の所、出来たら見てきたいと思ってます。

関連サイト:Amazon 「屋根の上のバイオリン弾き」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 「屋根の上のバイオリン弾き」


           

           
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by MIEKOMISSLIM | 2011-08-13 23:31 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
by MIEKOMISSLIM
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