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かぞくのくに(’12)

10日(日)の「キネマ旬報」イベント、「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」「ニーチェの馬」に続き3本目上映は、日本映画ベスト・テン第1位の「かぞくのくに」でした。

在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督作、イベント記事で触れてたように、表彰式で、本人は中年の女性、そしてこれは実体験を元にした作品で、同監督が劇中の安藤サクラが演じたヒロイン、リエに当たる立場、と判った次第。

未解決の拉致問題、最近も実際、核実験などで問題視されてる北朝鮮、という国の、どうにも意味不明さ、が浮き彫りになるような、民間レベルの出来事のドキュメンタリー色、でもあって、なすすべもなく、その意味不明さに翻弄される人々、

やはり「ニーチェの馬」程でなないにしても、希望の持てにくい何ともグレイな終焉の仕方、で、これまた華やぎ、はなく、渋さというかある種の重苦しさ。

在日コリアン監督作の、これが邦画1位、とは、再度さすがに「キネマ旬報」、という感じだけれど、この作品って、今回のアカデミー外国語映画部門の日本代表にもなってたようで。


日本に暮らす朝鮮人家族、父(津嘉山正種)、母(宮崎美子)、リエの元に、70年代帰国事業により北朝鮮に渡っていた兄のソンホ(井浦新)が、病気治療のため、25年ぶりに帰国。

その許可を取るのに5年かかってやっと、しかも期限は3ヶ月のみ、また日常生活を本国から同行のヤン(ヤン・イクチェン)による監視付き、というシビアな状況。

検査を受け、その結果も、医師から3ヶ月の滞在では、と治療に難色を示される中、何日も経たない内に、同様の事情の他の来日朝鮮人達共々、いきなり本国からの有無を言わさずの理由不明の帰国命令、心かき乱される人々、という、何とも理不尽な物語。

その実話ベースの民間レベルでの理不尽さが、ニュースで折々伝えられる、何をしでかすのやら、というその国自体の得体の知れなさ、不穏さ、と繋がって、これまたどうも、「ニーチェの馬」とはやや意味合い違うけれど、砂を噛むようなザラついた後味。


2/25追記:俳優陣は、コリアン系は監視役ヤンを演じたヤン・イクチュンのみ、あとは北朝鮮人達役は皆日本人俳優、スタッフも日本人ばかりのようで、

日本でこういう映画を撮るヤン・ヨンヒ監督は、「ディア・ピョンヤン」というドキュメンタリー作品以降、北朝鮮への入国を認めらてない、とのことで、

インタビューで、本国側から、映画制作を止めたら家族に会わしてやる、のような圧力、という話もあったけれど、まさにそういう、現実的な身辺の摩擦を代償にしての、祖国の理不尽さ題材作品製作、というのも、リアル感。


ソンホ役の井浦新は、後で元ARATA、と判って、昨年から本名を芸名にしてたのだったけれど、そう言えば、という風貌だった、と。

まあ劇中の言葉も日本語が多く、見た目も同じアジア系、日本人が演じる在日コリアン達、にそう違和感はないのだけれど、

祖国でハードな日常を積んできたのが偲ばれるソンホが、顔馴染みのコリアン達との店での同窓会で、ビリー・バンバンの「白いブランコ」を懐かしがって歌うシーンがちょっと印象的。

        

この曲自体、そしてビリー・バンバンも懐かしく、昔家に、この「白い・・」はどうだったか、だけれど確か「さよならをするために」のシングルはあって、あれもいい曲だった、とか思い出したり。

北朝鮮のポピュラーソングってどんなものか?不明だけれど、こういう優しく牧歌的なテイストのものって、どうも想像しにくいイメージ。

なので、ここら辺の細かい所も実話ベースかは?だけれど、仲間達とああいう場で、祖国の歌、でなく日本のフォークを歌う、という心情が何だか切なくもあり。


2/26追記:その他印象的だったは、リエがソンホから、スパイ業務の話を持ちかけられて拒絶した後、その憤りを、外の車にいたヤンにぶつけ、

ヤンが、あなたが嫌いなあの国で、自分達は生きるしかない、のような言葉を残して、去ったシーン。

実際は、ヤンのような密着監視人、というのはさすがにいなくて、映画のための設定だったらしいけれど、ソンホに付きまとう影のような存在、まるで北朝鮮の化身、のような印象だった彼が、搾り出すように呟いたそういう言葉。

また、突然の帰国命令に、戸惑い混乱、義憤にかられるリエ達と対照的に、ソンホは、こういうことってよくあるんだ、思考停止状態になって、楽だぞ、何も考えないでいるのは、などと諦め気味に語るシーン。

内心のどうにもやるせなさ、というのは、ラスト近くの、空港への車に乗った彼の手をなかなか離そうとしないリエとの、別れ際、一旦車から降りて、無言でリエの手を握り返す、彼自身の仕草にも滲み出てた気がしたのだけれど、

”その国”で、その体制下で、生きていくしかない市井の庶民の悲哀、というものの断片を垣間見た、という感覚。


それと、ソンホを送り出す前、母が、ヤンに対して心配りをして、スーツなどを用意、それに添えた、ソンホを宜しくお願いします、私は祖国を信じるしかないのです、というような内容の手紙。

父が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部、とはいえ、政治的手段を持たない、家族が祖国にいる市井の在日コリアンの人々にとっては、”その国”がいかに理不尽、不穏でも、ただ祈るしかない、という状況。


何だかいくらフィクション、とは言っても、こういう状況でさすがにこういう科白はないだろう、という作品もあるけれど、

ヤン・ヨンヒ監督自身がこの作品の脚本も手掛けたそうで、まあ実話ベース、ということもあってか自ら身をもって積んできた在日コリアンとしての現実的な憤懣、苦い体験、というのが登場人物の折々の言葉や仕草に滲み出てるような。

だからこその、明るい希望持てにくい終焉、グレイなどんより感は残りましたけれど、これもまた「ニーチェの馬」のように、窮地の状況ではあっても、ある”家族の物語”としては、真摯な作品、という後味でした。

関連サイト:キネマ旬報ベスト・テンAmazon 「かぞくのくに」象のロケット 「かぞくのくに」
関連記事:2012年 第86回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位映画鑑賞会と表彰式ソラニン(’10)ハナミズキ(’10)TAKESHIS'(’05)櫻の園(’08)ゲルマニウムの夜(’05)まほろ駅前多田便利軒(’11)七夜待(’08)マナに抱かれて(’03)春の雪(’05)NANA(’05)ミラクルバナナ(’05)RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の話(’10)どら平太(’00)さよならみどりちゃん(’04)西の魔女が死んだ(’08)
<スレッドファイルリンク(ここでは「ゲルマニウムの夜」「NANA」)は開かない場合あるようです。>

   
   
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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-24 01:55 | 邦画 | Trackback(7) | Comments(1)


ニーチェの馬(’11)

10日(日)の「キネマ旬報」イベント、「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」に続いて、午後から外国語映画ベスト・テン第1位の「ニーチェの馬」上映でした。

2時間34分のモノクロ作品で、上映前、前の「ニッポンの嘘・・」での冒頭の、カラーがモノクロで映るアクシデントあったからだと思うけれど、「・・なおこの映画は黒白作品です」のようなアナウンスあって、会場に笑いが。


でも作品自体は、始まってみたら、物語も映像も近年見た中で、終始どんより度No.1。

これは、ハンガリーのタル・ベーラ監督作、19世紀末、ドイツの哲学者ニーチェが鞭打たれる馬の首に泣きながら抱きつき、そのまま発狂した、という逸話があって、

「その後、馬はどうなったのか?」という所からインスパイアされて出来た作品、とのことで、やはりこれも前もって、かなり渋そう、とは予想、覚悟はしてたけれど、それを通り越したどんより加減。


冒頭からの、黙々と歩く馬、それを引く初老の男(デハジ・ヤーノシュ)、彼が辿り着いた荒野の粗末な石造りの一軒家での、娘(ポーク・エリカ)との単調な暮らし+バックに繰り返される重苦しいワルツ曲、で、

その父と娘の6日間、を、~日目、という区切りで辿る、という構成だけど、男、娘、彼らの馬、の他に登場するのは、唯一の客、世間についてやたら哲学的に不平をまくしたてていた知人らしき男、

そして、いわば侵入者、馬車でにぎやかに家の傍の井戸までやって来て、男に追い返される男女の集団、のみ。

外の吹きすさぶ強風、暗い家の中、その父と娘の一定パターンで繰り返される、質素な暮らし、だけれど、平穏、というよりは、何が起こる、という訳でもない中、

彼らに徐々に忍び寄る生活苦の影、ラストに向けて絶望のニュアンスが濃くなっていって、何というか、砂を噛むような後味。

昨年の新作洋画は、私は余り見てないけれど、きっともっと華々しい、そうでなくても少なくてもこれよりはストーリー性があった作品、が大多数だったろうに、正直、これをあえて1位に挙げた、良くも悪くもまあさすがに「キネマ旬報」、という感じ。


1/20追記:序盤、なかなか科白もなく、もしかしてサイレント映画?と思ってたら、ポツポツと科白が入ったのだけれど、父と娘の会話は終始、娘が父に言う「食事よ」、とか、父からも、事務的な最低限。

それと序盤、娘が逐一、子供にするように父の着替えを手伝ってる様子が奇妙だったけれど、見てる内に、父の右手が不自由なのだ、と。


劇中、特に印象的な1シーン、というのはないけれど、脳裏に残ったのは、2人の日々繰り返される食事シーン。

彼らの食事は毎回お決まりで、それぞれの皿に置かれたゆでたジャガイモ1つづつ、のみ。それを、手で熱々の皮をむいて、崩して、スプーンも使わず、そのままほおばる、超簡素ワイルド、というか、で、

おそらくゆでる時の味付けもなく、折に父が、傍らの円筒形の入れ物から、粉のようなものを指でつまんで振りかけてたけれど、あれは塩だったのか?何か不明。

ジャガイモって確かに、特に八百屋で年中割と手頃な値段で入手出来て、重宝野菜と思うし、カレー、スープ、味噌汁の具、炒め物、ゆでて片栗粉とミックスでじゃがもち、など、

昨日もたまたま昼に、肉、ジャガイモ、人参、玉葱+コンソメで「とんじゃがスープ」にしたり、だったけれど、おかずの1品、にしても、こういう風にゆでただけのをそのまま、また+塩や砂糖のみ、という発想はなく、

海外の食事風景でも、直接、映画やドラマ、ドキュメンタリー類でも見聞きした覚えなく、ちょっと驚き。


この親子の主食兼副食が、1日に、朝~晩2、3食は取ってるのか?家に、唯一の客の男に売ってた焼酎、と訳されてたアルコールの瓶はあったけれど、食卓には他に飲み物もなく、とにかくこのパターンのみ。会話もなく、義務のように黙々と、ほおばる2人。

そのジャガイモも、ある日突然、井戸に水がなくなっている、という困窮の末、最終日には、ゆでることさえ出来ず、焼いたか、そのままナマかで2人の皿の上に。

父はそれでも、かじるように食べようとするけれど、娘は手をつけようとせず、父に「食べるんだ」、と言われても、俯いたまま。このジャガイモ食事風景、特に最後の日のは絶望感をあおって、妙にシュール。


1/21追記:また、この親子の暮らしに暗い影を落としていくもう1つの主要アイテムは、ニーチェ逸話からの、いわくつきの馬。

この親子の収入源は、彼らの馬による荷物の運搬、のようだけれど、その馬が、冒頭の父との帰還以来、荷車の準備をして、いくら父が鞭で促しても、家の前から動こうとせず。

娘が父に、いくら打っても無駄よ、と、その日は荷車を外し、元の馬小屋に戻したのだけれど、その後、娘が口元に持っていって促しても、餌や水も全く口にしようとはせず。あきらめたように閉じられる馬小屋の戸。


その上致命的な、突然の井戸水の枯渇。父は、ここにはいられない、と、娘に荷造りさせ、荷馬車に積んで馬と共に家を去り、丘の向こうへ姿を消すのだけれど、

しばらくして、またその丘から一行が現れ、戻ってきて、元の生活に。その時、一応馬は動いていったし、実質何処かへの移動が無理だった、とも捉えにくく、戻ってきた理由は一切示されず謎だけれど、

とにかくこの親子にとって、新たな場所への旅立ち、というのが不可能だったようで。

娘が窓の外の、その丘の上の木を眺めているシーンが折にあって、その木の向こうの世界、を密かに望んでいた、としても、結局、何もなかった、または、自分(達)には縁のない世界だったようで。



ニーチェについては、名は聞き馴染みある哲学者、程度だったけれど、作品公式サイトによると、

>「神は死んだ」の言葉で知られる19世紀末のドイツの哲学者。ニヒリズム、反キリスト教などの独自の思想により20世紀の哲学・文学に決定的な影響を与え、近年ふたたび脚光をあびている。<

そうで、まあこの作品でも、虚無感、と思えば、全編に渡ってそういうムード。


その他、ちょっっと引っ掛かったのが、別サイトで見かけた、ニーチェの「永劫回帰」という思想。

>宇宙は永遠に繰り返す円環運動であり、万物も永久に繰り返す円環運動である。しかし、世界は「虚無(ニヒル)」であり、苦しく、矛盾に満ちている。この苦悩の生が永遠に生死の反復を繰り返し続ける。・・

・・次の時代も虚無だろう。また次も虚無であろう。こうした世界が永遠に回帰するのである。しかし永遠に繰り返す時代が虚無であっても「これが人生であったか。さらばよし、もう一度!」と一生懸命に実在的に生きることの大切さをニーチェは私たちに教えたのである。<

とのことで、そう言えば劇中の父と娘の、日常同じように繰り返される動作、家の中での家事や着替え、食事、家の外で娘の水汲み、2人で分担して荷馬車を用意する手順、などが重なるようで。


この作品の表彰の時、司会の笠井アナが、「かぞくのくに」の流れもあってか、これも家族の映画、と言ってたけれど、この父と娘は、互いへの親愛の情を示しあったりはせず、完全に惰性的、

でも困窮の中とはいえ、また困窮だからこそ、というか、この2人の亀裂、というのも有り得にくく、運命共同体、という感じ。そういう意味では、”永遠の生死の反復”を描いた、寓話的な映像作品、かもしれないけれど、

視覚的に悲惨なエンディング、でもない代わり、とにかく未来への希望、というものも皆無。


これを手掛けたタル・ベーラ監督作は、私は初見、寡作なようで、57才にして、これが最後の作品、と公言してるらしいけれど、自ら幕引きの作品、としてニーチェ(の馬)を下敷きに今の時代、こういうものを創る、というのは、

何だか、物質主義世界へのある種の絶望感、また、私はこのイベントで、交通費のみで見られたのだけれど、

アフリカの飢餓ドキュメンタリー、という訳ではないけれど、この作品に人々が、日本だと通常1800円を出して鑑賞、ある種の文学性?が評価されたりするような、そういう先進国社会への、痛烈な皮肉?!という感覚さえしたり。

笠井アナが言った、家族の映画、という一面では、表面華やかでも裏切りだましあい、駆け引き、ような系統のものよりは品性が、とは思ったのだけれど、

とにかく、この「キネマ旬報ベスト・ワン洋画」のどんより加減、にはただ驚き、という作品でした。

関連サイト:「ニーチェの馬」公式サイト「ニーチェの馬」 goo映画
ニーチェとは ニコニコ大百科
関連記事:2012年 第86回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位映画鑑賞会と表彰式


   
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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-19 01:19 | 洋画 | Trackback | Comments(0)


ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳(’12)

一昨日の記事で触れたように、「キネマ旬報ベスト・テン」イベントで、まずスタートは、文化映画ベスト・テンの1位「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」上映で、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見ました。

冒頭、街中にいる福島氏の映像で始まって、モノクロ作品かと思ったら、作品関係者か?以前見ていて、カラー作品だと知ってる人か?程なく観客席から、「何で色がついてないんだ?!」のような怒声、そして上映が中断。

機材の不具合で、お待ち下さい、のアナウンスで、本来カラーなんだ、と判ったのだけれど、スクリーン左上にオンライン上項目のようなもので色々操作してる様子が映って、場内に笑いも。

10分位続いたのだったか、もしかして、今回の上映は3本ともモノクロで?もしくは中止?とも思ってたら、一瞬カラー映像が映って、拍手が起こったり。程なく無事カラーで再スタート、だったけれど、ちょっと珍しい体験。


この福島菊次郎氏、というのは全く初耳だったけれど、御年90才、という高齢にもかかわらず現役、最近では3.11後の福島にも出向いて撮影、

この長寿キャリアならではの、長いスパンで、広島の原爆~福島災害の爪跡、に至るまで、日本のタブー、恥部的現場に向けてシャッターをきり、訴え続けてきたのだった、

まあ単に”反骨精神”という形容だけでは済まないような、こういうカメラマンがいたのだった、ということ自体ちょっと驚き。ナレーションは大杉漣担当だったのだった、と。


2/14追記:一番インパクト残ったのは序盤、被爆者、やせ細った身体の中村杉松さんが、原爆症の苦しみを麻痺させるため、自ら内股に切り付けた無数の傷跡の痛々しい、というより無残過ぎる写真、

それを撮っている内に、福島氏自身も精神状態不安定になって、3ヶ月位精神病院に入院した、のような淡々と語ってはいるけれど、凄まじい逸話。


a0116217_12304264.jpg中村さんは、被爆者でありながら、妻も原爆で亡くし、6人の子供と自分の設計のために漁に出なければならない身、

後年、やっと病院で検査、治療が受けられる、と思ったら、背中がすっぽり入るような白いギブスのみを与えられ、追い返された、のようなシーンも。((C)現代人文社、福島氏の著書→)

福島氏は、粗末な家に住む中村一家で、中村さんの合意もあって10年に渡ってその苦難の暮らしぶりを写真に写し続け、とりわけ印象深く主要なモデルの一人、であったようだけれど、

中村さんが亡くなっておくやみに行った時、息子に「帰れ!」と怒声を浴びせられ、自分のしてきたことは子供達を酷く傷つけてきたのか、とショックを受ける、という、自分のカメラマンとしての”業”への痛み、という場面も。


原爆関連でもう1つインパクトだったのは、戦後、アメリカによる広島でのABCC(原爆障害調査委員会)、という機関。

これも今回知ったのだけれど、原爆による傷害の実態を詳細に調査記録、つまり核開発資料集め、のための機関で、治療行為はなく、10万人以上の被爆者から採血、さらに被爆、に当たるようなレントゲン写真を撮っていた、という実態。

中村さんの妻もそうだったようで、被爆者が亡くなると、遺族から遺体を数千円で買い取って、解剖実験を行っていて、その数は5千体以上、だったと。

作品中では、アウシュビッツと同じではないか?のようなナレーションもあって、色んな映画などで、戦後羽振りいいアメリカ兵に群がる日本人、という構図は見かけても、

いくら敗戦国、とはいえ、歴史的な壊滅的被害を受けた当地広島で、そういう勝利国の非人道的な組織、というのが堂々まかり通ってた、というのもにわかに信じ難い話。


何だか、こう書いていて、ふと思い出したのは「アトミック・カフェ」での、アメリカ側の、当時の原爆投下感覚。ブログの感想を見直してみたら、広島や長崎に原爆を投下したアメリカ兵達の直後の、観光気分、無邪気な様子や、

当時のトルーマン大統領の「史上最高の科学的ギャンブルに挑み成功」等の、あたかも核実験に成功、のような誇らしげな声明、などとあって、

被爆者達の現実意的な苦しみ、というものに全く無縁の非人道的ABCC、というものと繋がるような。


2/15追記:また福島氏は、こういう戦後のアメリカの日本での暴挙、と共に、日本史上のタブーである、昭和天皇の戦争責任、というものをはっきり口にしてて、そういう趣旨の写真展も行っていたようで。

昭和天皇の、当時の、戦争責任について問われた時の返答、

「そういう言葉のアヤについては、(『私が深く悲しみとするあの戦争』という発言が戦争責任を認めたことになるのかについては)私はそういう文学方面はあまり研究していないので、よくわかりませんから、そういう問題についてはお答えできかねます」

というのも引用されてて、その時の質問内容からの( )内の部分は示されてなかったけれど、こういう発言、またそれで容認、というか、それでことが済んでいった不満もあらわに。


昭和天皇のショットは、原爆慰霊碑に立ち寄った時のものだったと思うけれど、その慰霊碑のある平和公園自体が、元々は被爆で家を失った人々のバラックの”原爆スラム”地域で、

'70年代になって撤去が始まって、緑地帯にしてしまうことで、広島の”恥部”が覆い隠されてしまった、というくだり。その地を追われた人々への実際の対応はどうだったのか?

平和公園は未踏なのだけれど、そう思って映像を見ると、福島氏が歩いてた、そういう小奇麗な公園の景観自体に、何だか戦後の日本の”嘘”っぽい軽薄さ、という感じも。


そういう風に、カメラを通しての、日本という国の矛盾、嘘への糾弾、というスタンスから、国からの支給など受けられない、と、子供の世話にもなってないけれど、

年金も受け取らず、たまに入る原稿料でつつましく暮らしてる、という、何というか、反骨、というより徹底した筋の通し具合、の人物、という印象。


あと福島氏について、印象的だったのは、3人の子供を男手1つで育てたシングルファーザーでもあった、ということ。

この人は山口県出身で、中村さんを追った「ピカドン ある原爆被災者の記録」という写真集が39才の時賞を取って上京、プロになって、

戦後、という時代柄もあったかもしれないけれど、遅咲きのカメラマン、だったようで、その年に離婚、上京の際3人の子供も連れてきた、とのことで、

離婚の詳しい経緯の説明はなかったけれど、中村一家撮影への心身の傾倒ぶり、からしても、真っ当な神経の妻、であれば、ついていけないのももっとも、とは思うのだけれど。

その破綻後、妻でなくこの人が子供を引き取った経緯も不明だけれど、成長後の長女の人が、作品中、写真展会場でだったか登場してて、

福島氏について、「よく(子供を)見てくれていたと思う、家で、写真展のため写真の木枠作りをしたり、楽しかった、(父は)格好いいと思う」などと感謝、敬意の意を示してて、

自分の子供をモデルにするような平穏な作風でなく、撮影対象からして、激動のカメラマン人生の中、ロマンス的な話としては、後年、離れ島に移住した際追ってきて一時期同居した女性、後にその人とも別れ、のようなエピソードもあったけれど、

離婚と同時に子供は妻に押し付け、自分はアートの道を好き勝手に邁進、という訳でなく、そういう、親としての本分もそれなりに果たしてた、というのが伺えた、という人間味。


作品、またそれにまつわるエピソードとしては、やはり最初の被爆実態関連のが衝撃的だったけれど、他にインパクトだったのは、福島氏は防衛庁への取材で自衛隊と軍需産業内部に入って、内密の軍備の隠し撮りまで行って、

その後、暴漢に襲われて重傷を負ったり、自宅を放火されたり、という、何だか、故伊丹監督など彷彿、のようなエピソード。

福島氏が、そういう現実的な身の危険、を代償にして命がけで告発したのは、暴力団組織、とか裏の世界でなく、れっきとした”国”の機関、というのも何だか生半可でない覚悟、意志というか。



a0116217_12321839.jpgその他、瀬戸内海の離島の戦争孤児の姿、祝島の原発反対運動、成田空港建設反対の三里塚闘争の農民、学生運動、ウーマンリブの活動家、公害の被害者、など、

現場で被写体の人々と同じ空間に身を置き、その心情を分け合ってこその、臨場感ある写真の数々、という印象。(←(C)現代人文社、福島氏の著書)

この人の追う被写体は、輝かしい成功者達、でなく、ひたすら、国(の都合)によって虐げられたり、人権を無視されたり、という脆い弱者達、というのも徹底したスタンス。

冒頭のシーンでは、ビルの急な階段を上がる時、知人におんぶされてたりしたけれど、何だかカメラを手にしてシャッターをきる時は、90才、というのを忘れるような結構機敏、柔軟な動き。

最新の、3.11後の福島取材、なども、住居の山口から東北まで、全く単身なのか、同行スタッフもいるのか?だけれど、健康不安などあったら、気力、体力的にも到底無理だろう、と。


こういう高齢芸術家の密接ルポ、といえば「ミリキタニの猫」を思い出したけれど、あれは確か監督がホームレスの画家ミリキタニ氏を同居させて、という展開あったドキュメンタリー、

今回のこの福島氏と、手掛けた長谷川三郎監督とは、そこまでの接近ではなかったと思うけれど、福島氏が愛犬と暮らす、PCや本類、シングルベッド、そうスペースあるとも思えなかった住居、

近所のスーパーでの買出し、簡素な食事ぶりまで、なかなかこの”生きる伝説”っぽいこの人物の息遣い、素顔に迫ってる、という肌触り感。

そして、写真について訥々と語る時、この一見市井の老人、からそこはかとなく漂う、ある種の頑固な一徹さは、伝わってきたのだけれど、

折にどうも、本人の言っている内容が?聞き取れない時があって、発言部分は一部字幕付きだったけれど、いっそ全部付いてればよかったのに、と、ちょっと残念。


そういう所で、この「キネマ旬報」イベント1本目、他の2本同様、渋系作品、とは予想、覚悟はしてましたけれど、半世紀以上に渡って”日本の裏”を突いてきた、こういうちょっと驚きの高齢カメラマンの存在、

またその作品群から、社会や歴史教科書には載ってない、直視しにくいような実態、日本とアメリカの力関係ルーツ問題、など改めて知ったり、思ったより色々、頭に破片が残ったドキュメンタリーでした。

関連サイト:キネマ旬報ベスト・テン「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」公式サイトgoo映画 「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」
関連記事:2012年 第86回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位映画鑑賞会と表彰式アトミック・カフェ(’82)アトミック・カフェ追記村の写真館(’04)恋愛写真(’03)TAKESHIS'(’05)ライフ・オン・ザ・ロングボード(’05)バルトの楽園(’06)監督ばんざい!(’07)GSワンダーランド(’08)ひみつのアッコちゃん(’12)

   

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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-13 23:45 | 邦画 | Trackback | Comments(0)


2012年 第86回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位映画鑑賞会と表彰式

昨日、銀座ブロッサム・中央会館で、昨年度のキネマ旬報ベスト・テンの、文化・日本・外国映画のそれぞれ1位作品の上映+各賞の表彰式、招待券が来ていて都合も合ったので、通しで見てきました。

10:30~ほぼ19:30の長丁場、1日3本、というのは、劇場、DVD・ビデオ、録画でもちょっと覚えなく。どの程度の込み具合?と思ったけれど、結構常時、満席状態。


スケジュールは、合間に2、30分ずつ休憩取りながら、以下の順番で進行。

★文化映画ベスト・テン第1位作品賞「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」上映

★外国語映画ベスト・テン第1位「ニーチェの馬」上映

★日本映画ベスト・テン第1位「かぞくのくに」上映

★表彰式

  ムービープラス・アワード2012 ベスト作品賞 邦画部門 「のぼうの城」

  日本映画作品賞「かぞくのくに」
  外国語映画作品賞「ニーチェの馬」
  文化映画作品賞「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」
  監督賞 周防正行
  外国映画監督賞 マーティン・スコセッシ
  脈本賞/読者選出日本映画監督賞 内田けんじ
  主演女優賞/助演女優賞 安藤サクラ
  主演男優賞 森本未來
  助演男優賞 小日向文世
  新人女優賞 橋本愛
  新人男優賞 三浦貫大
  読者選出外国映画監督賞 ベン・アレック
  キネマ旬報読者賞 大高宏雄


上映の3作品については、今後、個別の記事で。

最後の表彰式は、18:00からで、締めのイベント、司会はフジテレビの笠井信輔アナウンサー。

「ニーチェの馬」の監督、スコセッシ、ベン・アレック監督は来場せず、配給元の人などが代理で出席、その他は、1位作品の監督初め、本人が登場。私は皆、生(ナマ)で、というのは初めての面々。

「かぞくのくに」のヤン・ヨンヒ監督は女性、というのもやや意外だったけれど、自身在日コリアン2世で、実体験を元に自ら脚本も手掛けた作品、安藤サクラが演じたヒロインが、同監督自身に当たるのだった、と。

「ニッポンの嘘・・」の長谷川三郎監督は、もっさりした感じの人で、福島菊次郎氏自身の、この映画を見た感想は?と聞かれて、特に何も言わなかった、後で本人に聞いたら、

作品中の写真で表現してるので、何も言うべきでない、と思った、(写真の主要モデルの一人、原爆被爆者の)中村さんのことなどを思い出して、感に入ってしまった、と語ってた、のようなコメント。


周防監督は、イメージ通り飄々とした物腰、受賞対象だった「終の信託」について、自分の妻(草刈民代)が出演している作品と、他の作品の違いは?と聞かれ、やや苦笑しながら、この作品を手掛けること自体が重かったので、特に意識はなかった、

(妻に対して)ダメだししにくかったか?に対しては、そういうことはないし、終わってからも、通常に家庭生活を営んでいる、のようなコメントで、会場に緩い笑いが広がったり。


内田監督作は、私は「運命じゃない人」を前に見ていただけ、詳細やや薄れてるけど、ちょっと入り組んだ構成が面白かった覚え、同監督の挨拶で、先の周防監督談から、

「周防監督でも、映画監督として(表彰の文中の)何が優秀なのか判らない、ということで、自分も判らなくてもいいいんだ、と安心しました」のようなコメントで、笑い。

監督の自分から脚本家の自分の褒めたい所は?と聞かれ、ベタな設定を押し通す所、逆に脚本家として監督の自分のいい所は?については、キャストに恵まれてる、のような答え。


主演&助演女優賞W受賞の安藤サクラ、この人って、奥田瑛二の娘だったのだけれど、天然、天真爛漫キャラ振りまいてて、

途中夫の話になって、ノロケ的に、まだ結婚して1年経ってないので、などと言ってたけれど、相手は柄本佑だったのだった、と。何だか、知らない間に、色んな2世俳優が現れてるものだ、とも改めて。

新人女優賞の橋本愛も、なかなかの天然ぶり。私はこの人は初耳だったけれど、仕事で接触ある女子高生言うには、今、結構色々出てる、そうで、

先週ちょっとチラシ裏の、この表彰式の受賞者メンバーを見せたら、一番興味あるのはナマ橋本愛、のようで。


小日向文世も、イメージにそう違わないソフトな物腰、挨拶で、これが自分の映画賞初受賞だ、という話に、場内からちょっとどよめき、確かに、長いキャリアのどこかで助演男優賞、とかあってもおかしくなかったような。

なのでとても嬉しい、ということだったけれど、2位は誰だったのか?、本人が、今回1票差での受賞だった、というのにも、会場に笑い。


三浦貫大は、自分でも、もう28才で、新人賞受賞者らしいフレッシュさがなくて申し訳ないです、などと挨拶で言ってたけれど、デビュー作「RAILWAYS・・」は’10年公開、この新人賞って、特にその年デビュー俳優、でなくてもOKなんだ、と。

「RAILWAYS・・」の時は、後で三浦友和&百恵夫妻の息子、と知って、そう言えば、特に百恵似面差し+若い友和風な硬派っぽさも、とちょっと感慨、だったものだけれど、

まあ「あなたへ」で見かけた時もちょっと思ったように、今回のナマ姿、でも、余りそう両親の遺伝子の風情、というより、一俳優、という感じ。

でもやはり、両親のこの受賞に対しての反応は?、など聞かれてて、2人ともメールで祝福、だったらしく、自分の出演作については、特に何も言われず、見てるのか見てないのか判らない、などという返答。


主演男優賞の森本未來は、九州の舞台を終えて飛行機~タクシーで移動中、後回しになってて、途中、笠井アナも折に、先程渋滞のため高速道路を降りたらしい、とか、この人のタクシーの移動情報を伝え、

この人の受賞対象作品の「苦役列車」、ならぬ「苦役タクシー」のようで、などと笑いを取ってたり、森山さんを待つため、ゆっくり進行、の指示があったので、受賞挨拶はたっぷりで行きましょう、のようなことを言って、

次の番だった安藤サクラが顕著な困り顔、「安藤さん、そんな顔しないで!」となだめる、などというシーンもあったけれど、とうとうラスト1人の大高宏雄の番。

大高氏が、笠井アナに「森山さんが来るまで引っ張りましょうか?」のような伺いをして、同アナが、大丈夫です、のような仕草、会場に笑い、の後、キネマ旬報の意義、のようなことも含め、やや長めのコメント、

そして大高氏の後、間に合って到着した森本未來が登場。この人も、名は聞き覚えあっても初見、グレーのスーツと、一人だけ同色の帽子、姿で、長身の飄々とした風貌。


で、一連のイベント終了。見た3本は、まあ事前にそうは思っていたけれど、どれも気軽に楽しめる、という内容ではなかったけれど、とりあえず「キネマ旬報」的ベスト3本、を見終えられて、

表彰式も、実際見た作品で絡んでたのは、当日上映の3本、三浦貫大の受賞対象作の1つ「あなたへ」だけだけれど、やはり「キネマ旬報」的、旬の面々、

まあスコセッシ監督登場、などは、ハナから期待してなくて、邦画界の馴染みの周防監督、小日向文世、三浦貫大、少しだけ馴染みの内田監督、などのナマ姿、談話も楽しめたし、満足のイベントでした。

関連サイト:キネマ旬報ベスト・テン
関連記事:それでもボクはやってない(’07)草刈民代・久石譲ETV特集 今村昌平に捧ぐニューヨーク・ストーリー(’89)ノー・ディレクション・ホーム(’05)恋の門(’04)ALWAYS 三丁目の夕日(’05)UDON(’06)ミラクルバナナ(’06)虹の女神(’06)7月24日通りのクリスマス(’06)HERO(’07)ALWAYS 続・三丁目の夕日(’07)ハッピーフライト(’08)ハッピーフライト(’08)RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の物語(’10)あなたへ(’12)
<スレッドファイルリンク(ここでは「ALWAYS 三丁目の夕日」「虹の女神」)は開かない場合があるようです。>

a0116217_21261212.jpg

                      <チラシ>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-11 22:02 | 映画全般 | Trackback | Comments(4)


NHKスペシャル 沢木耕太郎 推理ドキュメント運命の一枚~"戦場"写真 最大の謎に挑む~

3日(日)夜、NHKスペシャルで、沢木さんが、以前2冊の伝記の翻訳も手掛けてた戦場カメラマンロバート・キャパの代表的な1枚、ヤラセ疑惑なども取り沙汰されてきた「崩れ落ちる兵士」の謎に挑むドキュメンタリー、オンタイムで見ました。

その伝記「キャパ その青春」「キャパ その死」は当時単行本を入手してたり、確か新宿の三越にあった美術館での、’97年キャパ展「CAPA's LIFE」に行ったことがあって、玄関脇には相変わらず、その時買ったキャパ大判パスターパネルを置いているし、

5年前、キャパの弟コーネル・キャパの訃報があった時、ブログでも回顧してたのだったけれど、この番組はたまたま前日NHKを点けてた時に予告で知って、興味持った内容。


沢木さんが実際、「崩れ落ちる兵士」が撮られたスペインの当地に出向いて、人々の話を聞いたり、近年、キャパの遺産を管理する団体に発表されてきた、同時期に同じ場所で撮られた43枚の写真群と照合、

CGなど最新技術も駆使してこの写真を分析の結果、これは'実際のスペイン戦争の戦闘中でなく、訓練中で、この兵士は撃たれてはおらず、前進中斜面に足をとられてバランスを崩して倒れている瞬間で、

しかも実際撮ったのでは、キャパではなく、同行していた恋人だった女性カメラマン、ゲルダ・タローだった可能性(が高い)、という、やや驚きの結論。その真偽はさておき、期待にたがわずなかなか面白い、というか見応えの内容。

                                 (C)(株)文藝春秋
a0116217_2356262.jpgちょっと「キャパ その青春」の、その肝心の「崩れ落ちる兵士」の所を見直そうと思って、本置き場を探したけれど、「・・ その死」はすぐ見つかっても、「・・ その青春」がどうも見当たらず。

ちょっと気にはなるし、近隣の図書館に在庫あったので、それを借りてきてチェック。ああ、こういう表紙だった、と思い出して、間違って雑誌などと共に処分してない限り、どこかにあるはずだけれど、と思いつつ。

番組では、キャパはこの写真についてほとんど語ってない、ということだったけれど、本ではキャパ自身が、写真を撮った1年後の'37年、NYでのインタビューで、撮った時の結構詳細な説明をしてて、それによると、

>コルドバ戦線にいて、2人とも立ち往生していた。キャパは大事なカメラを持ち、兵士はライフルを持っていた。兵士は落ち着きがなかった。彼は共和軍の陣地に戻りたがっていた。何度も何度も砂嚢をよじのぼり、かなたを透かし見た。

そのたびに、機関銃の掃射を浴び、転げるように降りてきた。ついに兵士は一か八かやってみるつもりだという意味のことを呟いた。兵士はキャパを伴って壕から這い出た。

機関銃が火を吹いた。キャパは相棒の兵士の体の傍で仰向けに倒れながら、本能的にシャッターを切っていた。

二時間後、外が暗くなり、銃が鳴りやんだとき、カメラマンは安全なところまで荒れた土地の上を這って前進した。のちに、彼はスペイン戦争の戦闘写真の中でも、もっとも素晴らしい何枚かのうちの1枚を撮ったことを知った。<

という核心の箇所。


もしこの通りなら、番組でのように、彼はゲルダと訓練中の写真を撮ってた、のでなく、やはり実際の戦闘中、しかも単独で撮ってた、という状況だし、

自身ユダヤ人という身で、番組であったようにいくらこの1枚が思いがけず、当時のナチスの圧迫への抵抗、という強い意味合いを持つまでに湯名になった、という事情、

また、当時無名だったキャパの、世に認められたい欲、があったとしても、自分の人生の生業だった写真、について、

まして自分でなく、そのインタビューの2ヶ月前戦場で亡くなったばかりの恋人、が撮ったのだった写真、だったとして、それについて、全くこういうでっち上げの証言をする、出来るものなのか?というのが、私の思う、沢木さんの結論への一番大きな疑問。


もう1つの疑問は番組中、「崩れ落ちる兵士」の直前に撮られたのでは、という、この兵士がメインの別の兵士の後ろにわずかに見える写真との照合で、

それを撮ったのがキャパで、その直後に傍にいたゲルダが「崩れ落ちる兵士」を撮ったのでは、ということだけれど、

CGだと、その直前の写真では、問題の兵士は大きく体勢を崩して、後方にほぼ座り込むほどに低い重心の体勢、そのまま地面に尻餅をつく、というのが、自然な感じ。

そこから、次の瞬間「崩れ落ちる兵士」の、後方に倒れるにしても、やや伸び上がったような体勢が取れるものなのか?という素朴な疑問。


2/7追記:また、これほど有名な写真の被写体である男性が、その写真が撮られた'36年9月5日に実際死亡してるのか否か?というのは、史実として判ってないのか?と思ったのだけれど、

キャパ展でのカタログのこの写真の欄の解説に、この青年はフェデリコ・ボレル・ガルシアという名と伝えられてる旨あって、

Wikipediaのその青年の欄だと、確かにその日に当地の丘で17時頃射殺され、その兄弟がキャパの写真で確認、という旨載ってるけれど、続いて、

>また、ボレルがキャパのためにポーズを取っている時に、反乱軍に撃たれた可能性があるか、この写真はキャパによる捏造で、ボレルは写真の人物ではないとする別の見解による主張がある。

「La sombra del iceberg」というドキュメンタリーは、この写真はやらせで、ボレルは写真の人物ではないと主張している。ボレルの死亡証明書は存在しない。スペイン政府による公式な死亡証明書は、ボレルの姓名では発行されていない。<

などともあって、まあ戦時中の混乱もあってか、今一はっきりしない、という所。


「キャパ その青春」の著者リチャード・ウィーランも、この写真の章で、同時期同じ場所で撮られた他の写真との照合で、疑念を投げかけてはいるけれど、

>確かなことは、我々がその丘で起きたことを正確に知ることはたぶんないだろう、ということだけだ。<

として、事の真偽がどうであれ、この写真の持つ大きな価値を讃えている文面。


でも、この本の最後の「原注、訳注、雑記」のこの写真の欄で、沢木さんは、この本が出版された'88年の時点で、この写真への疑念をはっきり表してて、

>・・「崩れ落ちる兵士」の写真について、ウィーランはいいところまで追いつめながら、結論を留保する形で逃げてしまっている。明らかに遺族、とりわけ弟のコーデル・キャパに対する遠慮があったのではないかと思われるが、

彼の立論を素直に推し進めていくと、あの写真は本物ではなく演じられたものではなかったか、という結論に達していくように思われる。<とか、

a0116217_17225294.jpg一兵士として戦争経験を持つ大岡昇平氏に、多分カタログの「崩れ落ちる兵士」と同じページに載ってるもの(←「セロ・ムリアーノ近郊 コルドバ前線」 (C)東京富士美術館)ではないかと思うけれど、

ガルシアらしき青年を含む3人の兵士が銃をかまえてる写真を見せた所、同氏は、あっさり、これは演習をしてるところだろ、と答え、こんなんで戦闘してるはずがない、

もし敵が正面にいるなら、こういう風に銃口は水平になるが、このように壕のような所から身を乗り出すはずがない、身を乗り出すのは敵が斜め下にいるからだろうが、それなら銃口が斜め下を向いていなければおかしいではないか、と、沢木さんに説明、という箇所があったり。

前述のキャパ自身のよるこの写真の詳細説明部分なども含め、翻訳、という形でキャパの活動検証記録に綿密に関わってきた、

その上でも、沢木さんにとっては、この時点では、キャパが撮った演じられた写真ではないか?という趣旨だったけれど、25年来の”疑惑濃い1枚”だったのだ、と改めて。


2/9追記:昨夜録画で、番組の一部確かめようとしたのだけれど、どうも録画したテープに異変、巻き戻し、早送りとも効かず、出来るのは番組録画の後の部分の関係ない所の再生のみ、デッキからの取り出しも何度か試みてやっと、という状態。

無理に見ようとして、また取り出せなくなってデッキごと修理に出す羽目になっても、と見送り。再放送も、その前夜だったようで、またあるのかは不明だし、ちょっと残念。

まあ、オンタイムで見た時のを思い出しつつ+やや詳細な番組内容サイトがあったので、それ参照で。


番組中、疑惑の裏付けとして、信憑性を感じたのは、問題の写真が発表されたのは9月23日で、戦争史研究家によれば、それ以前にその当地の丘での戦闘は一切なかった、との証言や、

また、専門家の分析で、43枚に映ってる銃には、すぐに発射できない様式のものがちらほらある、などのことから、やはり沢木さんが以前、大岡昇平氏から言われたように、一連の写真は、訓練中のもの、という可能性が現実味を帯びてくるような。


それと、撮影の核心の瞬間、前述の「崩れ落ちる兵士」と、その直前の写真、について、わずかな背景の山の稜線の違い、また少しだけその写真に銃先が映ってる別の兵士の走る速度を想定、そこから割り出したのが、

2枚は、1.2m離れた場所で、0.86秒差で撮られた、という状況で、1人がその2枚を撮るのは物理的に無理、ということ。

また、キャパが普段、写真の縦横比率が横長のライカ、ゲルダが1:1になるローライフレックス、というカメラを使ってて、「崩れ落ちる兵士」は、横長にはなってるけれど、ライカで撮ったとしたら、上下が5mm足りないはず、という検証、

で、沢木さんは、キャパが先の写真を撮った直後に、ゲルダがローライレックスで「崩れ落ちる兵士」を撮ったのではないか、という結論に達した、という辺り。

前述のように、問題の2枚での兵士の体勢の変化には私はやや不自然さ?を思うし、カメラの専門的なことは?だけれど、素人目にも、比較的判り易い解説。


思えばこの写真は、兵士が撃たれた、という事実を示す、身体への銃痕、飛び散る血、などもなく、ただまさに大地に倒れこむ兵士の、なすすべもない姿、によって、敵の銃弾に倒れた共和軍の兵士、ということでインパクトな1枚、になってたのだけれど、

これが、単に、訓練中に足元を取られ”転んでいく兵士”、しかもキャパ本人でないカメラマンによって撮られた写真、だったとして、

何というか正直、この写真自体の持つ芸術性云々、はさておき、生粋の”報道写真”として、笑ってしまうような肩透かし感、は拭えない感じ。


また、この撮影者が実際はゲルダ、という件については、色んな側面、というのも思えてきたり。

彼女はキャパより3才年上、「キャパ その青春」のよると、割とキャパに対してアドバイスをしたり、仕事の手助けをしたり、という世話女房的な存在、その代わり彼女にカメラの使い方を教えたのはキャパ、という関係だったようで、

たまたまそのゲルダの撮った1枚が、彼女が戦場で戦車に轢かれ亡くなって程なく脚光を浴びて、その撮影者としてキャパを有名にした、死の前に、結果的に彼が成功するお膳立てをしていた、というのも、運命のアヤ、的。

「キャパ その青春」によると、彼女の死後、キャパは深い悲しみに打ちひしがれ、会う人ごとに、彼女の写真を配って、事故の時には一緒にいた、という、事実とは違う、現実がそうであったら、という虚言発言をしてた、というようなエピソードも。

そういう所からして、前述の、私がどうも引っ掛かった、この本でのキャパの、時期的に彼女の死後2ヵ月後、NYでのインタビューでの、「崩れゆく兵士」を撮った時の詳細についてのコメントも、

それがあえてでっち上げた嘘、としたら、その写真自体が世間に対して持った、強い反ナチスニュアンス、という事情、もあるかもしれないけれど、

キャパ個人的には、実際それを撮った自分の恋人だったカメラマンは、もはやこの世にいないのだから、自分の名声のため、自分が撮った、というスタンスで押し通そう、という邪まな我欲、というよりは、

ゲルダの作品=自分の作品、という一心同体感、を踏まえて、ゲルダがたまたま映したこの写真を、実際自分が、撮ったのだったら、また、実際、転んでいる場面、でなく、撃たれてしまった衝撃の瞬間の写真だったら、という、

やはり現実がそうであったら、という強い願いで、別の実際の体験を語ったのか、作り上げたのか、いずれにしても”余り罪の意識ない(薄い)虚言”、というニュアンスだったのでは、という印象の方がどちらかと言えば強く、

その時点でのイノセント感が、世間にもそれとなく伝わって、彼自身も、沢木さんが言う「背負った十字架」によって、アグレッシブな撮影姿勢へと駆り立てて、

これ程の、世間を欺く”疑惑の1枚”の後も、彼を名だたる戦場カメラマン、に押し上げたのではないか、というような印象。

                                          
a0116217_2044734.jpg私は、やや記憶曖昧だけれど、キャパは確か、この2冊の沢木さん翻訳本、で知ったのだったと思うし、

その展示会など見て、単純に、戦場での撮影にひるまないその勇敢さ、イングリッド・バーグマンとの一時期の恋愛関係、ピカソやゲーリー・クーパーなど幅広い交友関係を持つ柔軟な人間性、

戦闘シーンだけでなく、そういう有名人達や、市井の人々の人生のふとした断片を切取ったような写真、というのも好ましい、というイメージだったカメラマン。(↑「ロンドン、イギリス 1943年 1~2月」カード)


                                   (C)(株)文藝春秋
a0116217_1959036.jpg今回やはり、2冊の自伝翻訳など、キャパに結構関わってきて、

また自らも「天涯」など写真集も出してて、という背景ある沢木さんの、ルポライター魂、長年に渡っての謎への執念、というか、現地での、綿密な検証ぶり。

本ではそういう様子が活字で読めても、映像では、「深夜特急」ドラマ化で大沢たかおが沢木さん役で旅、というのはあったけれど、こういう風に、この人の実際の取材ぶりのドキュメンタリー、というのは思えば初見。

77年前の戦時中の実際の事の真相さておき、地道なプロセスを元に、この写真が”虚偽の1枚”であった、という検証、

そこから、その作品で有名になった(なってしまった)キャパ、というカメラマンの、その後の危険を顧みなかった姿勢、を線で繋ぐ、やはりさすが沢木目線の鋭い妙、という所で、

今回のトピックでの「キャパの十字架」という沢木さんの文章が今年1月号の文藝春秋に掲載され、沢木新作として今月17日に発刊されるようで、これもいつになるか?ですけれど、読むのが楽しみです。

関連サイト:NHKスペシャル 沢木耕太郎 推理ドキュメント運命の一枚~"戦場"写真 最大の謎に挑む~Amazon 「キャパ その青春/ リチャード・ウィーラン 沢木耕太郎訳」 Wikipedia フェデリコ・ボレル・ガルシア崩れ落ちる兵士とはーgoo Wikipedia
関連記事:ロバート・キャパ世界は「使わなかった」人生であふれてる(’02)血の味(’00)「愛」という名を口にできなかった二人のために(’07)銀の街から(’07、12月)(’08、1月)(’08,2月)(’08、3月)(’08、4月)(’08,5月)(’08、6月)(’08、7月)(’08、8月)(’08、9月)(’08、10月)(’08、11月)(’08、12月)(’09、1月)(’09、2月)旅する力 深夜特急ノート/沢木耕太郎(’08)人の砂漠(’77)映画化人の砂漠(’10)あなたがいる場所/沢木耕太郎(’11)イルカと墜落/沢木耕太郎(’02)一号線を北上せよ/沢木耕太郎(’03)ポーカー・フェース 沢木耕太郎(’11)LIFE 井上陽水~40年を語る~<1><2>SONGS 財津和夫<1>/井上陽水<1>~<4>

(C)東京富士美術館
a0116217_22521024.jpg

           <キャパ展「CAPA's LIFE」カタログ>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-06 23:49 | 芸術 | Trackback | Comments(2)


恵方巻

昨日節分、通りかかったセブンイレブン前で恵方巻を売り出してて、ここで商品券として使えるビール券も手元にあったのでこの機会に、と思って、母の分と2つ買って味わいました。

店内でも威勢いい女性店員が勧めてくれて、2切れ味見。色んな具材と酢飯のミックスで、美味しいですね、と言って、

この寿司は、名は聞いてもどうもこれまで食べた覚えなく、関東特有のものかと思ってて、そのようなことを聞いたら、ハイ、東京で作ってますよ、と、店で販売のものの製造元、を答えてくれたのだけれど、

後でWikipedia欄など見てみたら、意外にも大阪中心にこういう太巻きを食べる習慣、というのがルーツだと。


母に聞いても、やはり名は知ってても、いままでこういうのを故郷和歌山で節分に作ったことも食べた覚えもない、とのことで、私も子供時代から馴染みなかったはず。そして、これはセブンイレブンが商品名に採用、全国に広めるのに貢献した、とのことで。

具として、厚焼玉子、干瓢煮椎茸煮和え、きゅうり、おぼろ、蒸し穴子醤油ダレ焼きなどが巻かれてて、普通の巻き寿司に比べて、干瓢の味などアクセントで、他の具とのブレンドで、素朴な風味。

母も後で、ちょっと変わった巻寿司、という感じで美味しかった、と。

そのパッケージに、今年の恵方は「南南東」、とあったのだけれど、この方角を向いて食べるのが慣わし、というのも、食べた後で知った次第。


買った時に、本来は豆とのセットを買ったら付いてくるらしい紙の鬼の面を、良かったらどうぞ、と付けてくれて、今日授業の時、眠そうな生徒達に、これをした方がやる気出る?と、ゴムを通して一時被って授業したりしたのだけれど、

その裏に、豆まきの由来、というのが載ってて、

>宇多天皇の御代(888~896)に鞍馬山の鬼が都へ出てきたので困っていました。その時に、毘沙門天様のお告げがあって、7人の博士が49日の間祈祷をして鬼の出てくる穴を封じて、3石3斗の豆を投げつけて追い払った、という伝説から豆まきが始まったと言われています。<

とのことで、豆まきって、そういう平安時代の伝説ルーツだったのだった、というのも今にして。


そういう所で、多分初の恵方巻体験、美味しく味わいました。

★2/5:今日になって、原因不明だったTwitterのアカウント凍結が解除され、通常に戻りました。

関連サイト:恵方巻 セブンイレブン恵方巻 Wikipedia

a0116217_23403389.jpg

                 <恵方巻、鬼のお面>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-04 23:55 | グルメ | Trackback | Comments(0)


僕らの音楽 / 吉川晃司+大澤誉志幸

昨夜たまたま、TVのチャンネルを廻してたら、フジTV「僕らの音楽」が始まった所で、今回出演は吉川晃司、この番組は定期的にチェックしてる訳ではないけれど、最後まで見ました。

吉川晃司は、3年前「SONGS」に出てたのを見て以来、ゲストの小泉考太郎と対談してたり、歌ったのは「モニカ」「ラ・ヴィアンローズ」「SAMURAI ROCK」。


一番インパクトは「ラ・ヴィアンローズ」で、その作曲者、大澤誉志幸とコラボ。大沢誉志幸は'08年「ミューズの晩餐」という番組に出てて、その風貌を初めて知って、

その時も、「ラ・ヴィアン・・」を吉川晃司に提供したのは惜しかった、自分で歌えば良かったと後悔した、などと言ってたのだけれど、今にしての、その両者のアダルトコラボ、というのもちょっと感慨。

そしてYou tubeで、その大澤バージョン、というのを発見、吉川版の10年後、'94年に「Collage」というアルバムで、セルフカバーしてたのだったけれど、やはり声質もあって吉川版よりマイルドな印象。

        

この人というと、やはりもっぱら本人作曲+作詞銀色夏生「そして僕は途方に暮れる」で、久方にそれも思い出して、イントロを刻むリズム、旋律、この曲のまったりした空気感、など懐かしいものが。

        



吉川晃司と小泉考太郎、というのは、どうも一見テイスト的に繫がらなかったけれど、今NHK大河ドラマ「八重の桜」で共演中、という縁もあるようで、

吉川晃司は西郷隆盛らしく、前回「SONGS」に出てた時も、大河ドラマで織田信長役だったエピソードがあったのだった、と。

小泉考太郎って、余り意識したことはなかったけれど、そう言えば、という小泉元首相の息子で、俳優になってたのだった、と改めて、で、

見てた中では「UDON」のチョイ役だったのだったけれど、今回まじまじと見て、オーソドックスなハンサム系、「八重の桜」では徳川慶喜役らしく、

政治家一家に生まれ育ってて、メンタル的にも制約が色々あって、芸能界、というのが自分の思ってる事を表現出来る唯一の場所と思った、などと言ってたけれど、慶喜役、というのは、自分の育ってきた環境を生かせる役、というようなコメント。

吉川晃司が、彼はサラブレッドで、自分は野生馬のようなもの、とか、小泉側が、父、小泉元首相エピソードで、自分に対して、ここはきっと怒られるだろう、という時は何故か怒られず、思わぬ所で怒られ、驚いてしまう、というような話を受けて、

吉川側が、それって、現職首相だった時も、国民皆が、意外な言動に、こう来るか、と意表を突かれてた、と笑いを取ったり、のようなやり取りも。

この人って一昨年、一般女性との結婚、その間に子供もいたことを公表、まあ身辺ケジメつけた、という所かと思うけれど、

生き方はそのまま顔に出る、今後、ミック・ジャガーや、皺だらけだけれど格好いい(味のある)クリンスト・イーストウッドのような顔になりたい、のような発言も。


そういう所で、久方の吉川晃司、歌う姿の相変わらず躍動感、小泉考太郎相手の、ちょっと年輪のゆとり垣間見えるような対談模様、とかもあったけれど、

思わぬ所での大澤誉志幸、吉川&大澤「ラ・ヴィアン・・」コラボがハイライトで感慨、という番組でした。

関連サイト:僕らの音楽 吉川晃司×小泉考太郎セットリスト
関連記事:大停電の夜に(’05)みゅーじん 吉川晃司吉川晃司が外科医役SONGS 吉川晃司UDON(’06)そして僕は途方に暮れる/大沢誉志幸

    

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by MIEKOMISSLIM | 2013-02-03 01:47 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
by MIEKOMISSLIM
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宇宙図書館 / 松任谷由実('16)
杉並ウインドハーモニーアンサンブル 第13回定期演奏会
色とりどりのコンサート~ソロとアンサンブルによる~  
熱海旅行 アカオリゾート公国<2>
熱海旅行 アカオリゾート公国<1>
フルーツメモ帳 洋ナシ
杉並弦楽合奏団 第59回定期演奏会 
YUMINGと伊勢丹新宿店と130の出来事
ふれあい音楽会 懐かしいタンゴの調べを 
SONGS 松任谷由実 / MUSIC FAIR 松任谷由実・JUJU 
柿の葉すし
YUMING×」LOFT 缶バッジ
中間テスト対策終了
CDラジカセ
母の誕生日
フルーツメモ帳 レモン
秋の大北海道展
ポンピドゥーセンター傑作展
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超高速!参勤交代 リターンズ(’16)
エアコン交換
めんそ~れ沖縄展
Windows10 デビュー
荒井由実「ひこうき雲」(’16)~”青の時代”名曲ドラマシリーズ~
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期末テスト対策終了・LINE開通
フランスの風景 樹をめぐる物語 ーコローからモネ、ピサロ、マティスまでー
ふれあい音楽会~映画音楽への誘い
杉並弦楽合奏団 第58回定期演奏会
ハリー・ポッターと賢者の石(’01)
中間テスト対策終了・カムバック
デッドエンドの思い出/よしもとばなな(’03)
掃除機
母の日
杉並ウインドハーモニーアンサンブル スプリングコンサート2016
西立川 ユーミン聖地巡り<2>西立川駅、「雨のステイション」歌碑と昭和記念公園
八王子 スパとユーミン聖地巡り<1>荒井呉服店
初夏の大北海道展
~イバラード「夢の庭園」~ 第19回 井上直久絵画展
ルノワール展 オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵
Brio Brass Band 第5回定期演奏会
春期講習終了
長崎物産展 五島ばらもん揚げ
学年末考査対策終了・祝合格
ひな祭り
大九州展&全国うまいものめぐり
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恵方巻
冬の北海道物産展
冬期講習・波乱のセンター試験終了
クリスマスデザート
リトルプリンス 星の王子さまと私(’15)
第20回 フィルモアコンサート
期末テスト対策終了
中間テスト対策終了・新入会
東西有名寿司と全国うまいもの大会&北海道大収穫祭
モネ展 「印象、日の出」から「睡蓮」まで
夏期講習終了
Bed&Breakfast / 大貫妙子(’99)
期末テスト対策終了・新入会
長崎の物産展
ユトリロとヴァラドン 母と子の物語ースュザンヌ・ヴァラドン生誕150年
赤毛のアンシリーズ再読・読破
ノルウェイの森(’10)
ブレッド&バター presents-DRAMA&LIVE-「あの頃のまま」(’08)
夜のとばりの物語 ー醒めない夢ー(’12)
サヨナライツカ(’10)
中間テスト対策終了
靴職人と魔法のミシン(’14)
夜のとばりの物語(’10)
新しい靴を買わなくちゃ(’12)
アナと雪の女王(’13)
EARTH × HEART LIVE 2015 松任谷由実・秦基博・JUJU
母の日
初夏の大北海道展
イバラードへの旅 第18回 井上直久絵画展
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