Something Impressive(KYOKOⅢ)


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パパの木(’10)

一作日、文京シビックホールの小ホールで、「パパの木」の試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんに誘って頂き、都合も合ったので、行ってきました。

フランス・オーストラリア合作のジュリー・ベルトゥチェリ監督作品、原作はジュディ・バスコーの小説、3年前製作で、丁度その年度らしき第63回カンヌ映画祭のクロージング作品、だったのだった、と。


a0116217_1232385.jpgオーストラリアの広々とした自然がバック、突然一家の父を亡くし、残された妻ドーン(シャルロット・ゲンズブール)と4人の子供達の物語、だけれど、(チラシ→)

大きなキーアイテムは、タイトルにもなってるけれど、父の最期の時、運転していた車が緩やかに衝突した、家の傍らの大きなイチジクの木。

その木に父が宿る、と感じ取って、木を通して父と話す娘シモーン(モルガナ・ディヴィス)。かなり大振りな、何かそういうオーラが宿ってそうな、という木が、全編通しての準主役、というか。

予想してたより、ファンタジー的癒しの要素、という割合は少なく、現実的に人生を進めていく一家の様子、という描写の方は多く、割とあっさりした雰囲気、ではあったけれど、

これがデビュー作、という7才のあどけないモルガナ・ディヴィスが見せた、木=亡き父へのピュアな強い思いが印象的な核になってて、

大作ではないけれど、全編の豊かな自然の映像も綺麗だったし、珠玉の家族もの、という感じ。


a0116217_027042.jpg5/30追記:どの出演者もどうも覚えなかったけれど、(←チラシ裏)

ドーン役、シャルロット・ケンズブールは見た中では、「21グラム」でショーン・ペンの妻役、また、「アイム・ノット・ぜア」にも出てたのだった、と。

このケンズブールの、夫の急逝後、4人の子供の母として、子供に振り回され労わられながらのシングルマザーぶり、また、折りよく得られた職場の雇い主、ジョージ(マートン・ソーカス)との関わりで見せた女っぷり。

正直、失意の一家を亡き父のアイコンとしての木が救う、という、もう少しファンタジック、というかスピリチュアルな内容、が見る前のイメージ、

でも、シモーンが抱いた木を通して父と語る純粋な感覚に、ドーンも一時癒されながらも、結構あっさり他の男性に接近、まあ成り行き上仕方ないかもしれないけれど、え、もう?と、やや興ざめ感が過ぎったり。


a0116217_0301884.jpgその直後、夜突然木の大きな枝がドーンの寝室を直撃して半壊、(→別の折りたたみチラシ裏)

タイミング的に、木=ピーターの嫉妬か淋しさか?何らかのアピール、を思わすようなシーンもあったり、あたかも”何かを宿す”ような味わいの木の映し方、というのも折に感じはしたけれど、

その枝の落下事件の他は、特に直接”木からのアクション”はなく、見る前のイメージのファンタジー感、というのは薄れてきて、

中盤、母の新たな出会いも含めて、一家の現実的な、日々の生活様相あれこれ物語的な、という変化。


巨木のその木は、隣家からのクレーム源でもあったようだけれど、一家の家自体の水廻り機能など暮らしにも支障し出して、

シモーンや他の兄弟の木への愛着、にも関わらず、ドーンが木の撤去をジョージに委ねた時も、計算、でなく無意識かもしれないけれど、何だか大人の選択、

やはり木を通した姿なき亡夫との交信、よりは、現実的に自分達を気遣い、世話をしてくれる男性の決断に従う、という、これまた仕方ないかもしれないけれど、何だか、という展開。


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でも、木の上方に居座って、1人身を持って木を守ろうとするシモーンの必死の姿に、男達が木に迫った間際、母、女、人として揺れ動いてたドーンのとっさに取った行動、その決断で、

この物語が、ファンタジック、ではないけれど、それとは違う生身のヒューマンドラマの温みを漂わした、という感じ。( ↑折りたたみチラシ表)   


クライマックスの展開、大自然の脅威によって、一家が余儀なく土地を離れ、新たな生活へ、というのも、甘酸っぱさもあるけれど、

シモーンの心を傷つけない、自然の成り行きでの木との別れ、のさり気ない演出の気遣い、とも思えたり。


そういう所で、前述のように、やや見る前のファンタジックなイメージとは作風違いましたけれど、父に遺された一家の、折にユーモア交えた骨太さ+繊細さ、

キーになる巨木の存在感や、自然の美しい映像もスパイスで、珠玉の家族ものヒューマンドラマ、という味わいでした。

関連サイト:「パパの木」公式サイト象のロケット 「パパの木」
関連記事:21グラム(’03)アイム・ノット・ゼア(’07)
<スレッドファイルリンク(ここでは「アイム・ノット・ゼア」)は開かない場合あるようです。>

    

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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-29 01:39 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(2)


貴婦人と一角獣展

やや時間が経ちましたけれど、「奇跡のクラーク・コレクション展」記事で触れてたように、3週間前GW中母と3つ美術展巡りした時、「奇跡の・・」に続いて、国立新美術館で開催中の「貴婦人と一角獣展」に行ってきました。


フランスの国立クルニュー中世美術館所蔵の、1500年頃の製作らしい6面の連作タピストリーで、どれも3~4メートル四方の大作、

a0116217_2213571.jpg「触覚」「味覚」「臭覚」「聴覚」(カード→)「視覚」「我が唯一の望み」のタイトルで、

それぞれ、中心に貴婦人と、一角獣、ライオン、小動物達、作品によって侍女達、周囲は赤いバックに千花模様(ミルフルール)、というデザイン。

この作品は今回初耳、事前にサイトで見た時は、さほど目を見張るほどの色鮮やかさ、とも思えなかったけれど、実物、また館内での作品詳細映像を見てみて、

1本1本の糸で、優美な空間を表すデザインの布地が織られてる、気の遠くなるような作業の積み重ね、というのがなかなか圧巻で、見応え、この機会に見ておけて良かった、という後味。


5/25追記:また、メインの連作の他、連作に登場の動植物にスポットを当てたコーナーや、一角獣モチーフ作品、当時の服飾や装身具、紋章と標章、タピストリー作品、など関連展示、連作と合わせて約40点。

プラス2ヶ所の映像コーナーがあって、高繊細デジタルシアターでは、音声はないけれど、連作の細部の拡大映像、映像コーナーでは、連作の背景や、

実際タピストリーが、何本もの縦糸に、女性が様々な色の横糸を通していく、地道な作業で織られてる過程の映像など見られ、

総合的にそういうプラスアルファもあって、連作の味わいも増した、という感じ。


5/26追記:メイン連作の中気に入ったのは、「聴覚」と「味覚」。

正直、この連作の中心の貴婦人は、装いやポーズはエレガントだけれど、顔立ちはおでこが広め、老け顔に見えるのもあって、美形、とは言い難い感じだけれど、

a0116217_2243064.jpgその中で、「聴覚」の貴婦人は、一番楚々とした美人に見え、パイプオルガンを弾く姿からも漂う気品。

また、「味覚」のオウムに菓子を与えてる貴婦人は、「聴覚」のより顔立ちはコケティッシュだけれど、一角獣やライオンのポーズとか含めて、全体に、楽しげなリラックスしたムード。

私は、後でカードを買ったのは「聴覚」、母はその部分拡大版の(←)を買ってて、やはり「聴覚」が気に入ってたようで、

全体に、やはりこの連作が、単なる大判の絵でなく、手の込んだ織物、タピストリーである、というj事実に感慨、だったようで。


そういう所で、美術展ハシゴ2つ目のこの展示、知った当初は大方スルー予定、でもこの折に立ち寄ってみて、意外と見応え、満足感でした。

関連サイト:貴婦人と一角獣展 国立新美術館
関連記事:奇跡のクラーク・コレクション展

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                      <チラシ>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-23 22:32 | 芸術 | Trackback | Comments(5)


「インポッシブル」マリア・ベロン来日 「心の復興を考える」トークイベント

昨日、新宿のパークハイアット東京で、先日試写会で見た「インポッシブル」のモデルの一家の母、スペイン女性、マリア・ベロンを招いてのトークイベント、招待メールが来ていて、都合も合ったので、行ってきました。


a0116217_492937.jpg前日にチェックしたら、ここは新宿西口から徒歩13分、とのことで、エルタワー前からの送迎バスで行くことに。

9人乗りという小型バスがちゃんと来て、女性3人組、男性1人と共に乗り込んで、ビル群を通って5分位でパークハイアットへ。

39階の会場、ヴェネシアンルーム前の受付けで、メール印刷した紙を見せたら、映画のパンフらしき冊子をくれて、

挟んであったのは、試写会での平和な灯籠揚げ風景とは違う種類の、内容の核を表すようなチラシ。(→)


また、パンフの裏表紙(↓(C)プレシディオ)に、劇中の一場面、夜避難先で老女(ジェラルディン・チャップリン)が、一家の次男トマス(サミュエル・ジョスリン)に星のことを語るシーン、と気付いて、

a0116217_11750.jpgやはり、特に意味のないシーンをこういう風に使う、というのも考えにくいし、

あのシーンって、老女の、今ここに見える星が、実際あるのか、もう存在しないけれど光だけが届いているのか、知るのは「インポッシブル」という科白があって、ちょっとしたミソだったのだった、と改めて。

ゆったりしたフロアの椅子でパンフやチラシを見てたら、15分前に会場に案内され、ステージでは、中央で映画の映像、席は前2列がマスコミ用、後2列が一般用、4~50席位。

この招待は20名、とあったのだけれど、割とこじんまりしたイベントのようで。


座席も最初まばらだったけれど、開始の頃にはほぼ埋まってて、参加者4人が紹介され、入場。ベロンさんは、黒髪、黒いカーディガンを羽織った中年女性、地味ではあるけれど、知的な印象も。

参加者は彼女の他、進行役を兼ねての、ジャーナリスト大谷昭宏氏、大学教授で元宮城県知事の浅野史郎氏、日本赤十字社の槙島敏治氏。この中で、TVで薄っすら姿、名に覚えあったのは、大谷氏。



災害後の複雑な心境、3年経って、初めてラジオでその経験を語り、この映画に携わった彼女の思い、

スマトラ沖地震をリアルに題材にしたこの作品の、日本での公開、ということに関連して、東日本大震災の被災者の心のケア、ということの難しさ、問題、この作品に見られる価値、など1時間弱のセッション。


5/19追記:大方のトーク内容は、このサイトで見かけた通り。

シネマトピックスオンライン 映画インポッシブル」マリア・ベロン来日’心の復興”を考えるトークイベント<1><2>


5/20追記:ベロンさんは流暢な英語、それを通訳の人が訳して、発言で印象的だったのは、映画創りに参加することで、リハビリにになった、

撮影中、収まってたPTSDの症状も出て、出産のようで、辛くもあったけれど、生まれた子供を見て嬉しい、のような話。

また、大災害から、何のために生き残ったんだろう、なぜ自分達一家が生き残ったのだろう、と、罪悪感に塞いでいた時、三男サイモンに、そんな答えのない、バカな質問しないで、と言われ、考えても意味がない、と吹っ切れてきて、

どうでもいいことに時間を費やすのはやめて、この先、自分の思いを伝えていくことが重要、という心境になれた、というようなコメント。


5/21追記:参加者の内、浅野氏は元宮城県知事、という肩書きではあるけれど、被災地関連、というより近年白血病を患い、それを克服、という体験が、大災害を生き延びたベロンさんとの共通点、

また被災地の復興、という方向と重なる、という趣旨でのトーク。病後の免疫の関係で、震災後の宮城には行ってない、とのことで。病気によって、得たものも多く、ミッションをもらったと思う、などのコメント。

この人は馴染みなかったけれど、豪放タイプの政治家だったような感じ。


槙島氏は、元外科医、3.11震災後の心のケアコーディネーターをしてきた、という、やはり浅野氏よりナイーブ、というか柔らかな物腰、

この人のトークで印象的だtったのは、震災の被災者の問題で、家族の結びつき、家族のためにも生き残る、家族を探す、という気持ちが力にもなるけれど、

家族が亡くなってしまった場合、自分だけが生き残った罪悪感、また、取り残されてしまった、裏切られた、というような心境になってしまうことも問題、のようなコメント。

また、阪神・淡路大震災との違いは、その時の行方不明者は2人、今回の大震災では2300人、とのことで、そこら辺、詳しく突っ込んでいた訳ではないけれど、

家族の誰かが津波に巻き込まれ行方不明のままの多数の被災者の方々、というのも、死亡が確認された場合とは違う意味で、気持ちの整理がつきにくいだろう、と改めて。

司会役の大谷氏がバランスを取ってはいたけれど、正直、そういう、この人が語る被災者のやや繊細な心の問題の現状と、

近年の大波乱を潜り抜けたベロンさん、浅野氏の人生前進ニュアンス、とはやや次元が違う、というか、噛み合ってなかった、という感じも。


ベロンさんは、このイベントの明後日仙台に行く予定、らしかったけれど、そういう、やはりいまだ色んな形で爪跡が残る被災地で、この人、また「インポッシブル」はどう受けとめられるのだろう、と改めて。

彼女がトーク後の質疑応答の時、マスコミの女性からの質問を受けて、被災者の方で、この作品を見ている途中席を立ったとしても、それはそれで正しいこと、のようなことを言ってたけれど、

この人の今回仙台での活動内容、反応は知らないけれど、少なくとも、実際、津波で劇中のような瀕死体験をした人ならでは、日本の被災地現場でも、”痛みを知る発信者”として、何か真摯に言える言葉はあるだろう、と思ったり、

映画に関しても、同じ大災害の現実に基付いて、真正面からリアルに創られた災害シーン、その中の、いつ死んでも不思議なかったある一家5人の人間の命からがらの記録、という価値はあるとは思うけれど、

やはり被災地での受け取られ方は、津波自体への衝撃、恐怖の度合い、心の復興のスピード、方法も違うし、「インポッシブル」感想記事に書いたように、元からスルーしたり、実際見て何かを得たり、拒絶反応起こしたり、人それぞれ、だろうと。


最後の質疑応答では、挙手したマスコミ側2人からの質問、その間、この場で私がベロンさんに聞いてみたいこと、として、

「劇中、母としての息子さん達への必死の思い、とはまた別に、ご自分がとても苦しい重症の状態にもかかわらず、他の子供を助けたり、

長男に病院で、人に役立つことをするよう指示、というような、理屈を超えたヒューマニズムが印象深かったのですけれど、

それは、ご自身の職業、医者としての使命感、もあっての行動だったのでしょうか?」というような内容が、めまぐるしく頭を駆け巡ったけれど、結局、大谷氏の合図があって、その2人分で終了、写真撮影に。


帰り、再び送迎バスで新宿駅まで、西新宿のビル群を通ってて、ここら辺も、まあ津波は来ないにしても、いつ直下型大地震とか、来てもおかしくないらしいし、

こういう堂々たる高層ビル群が無残に崩壊するような災害、も起こりうるんだろうか、とか、やはり、いつ何が起こるか判らない、日々コツコツとでも、なるべく悔いないように過ごすべき、とも改めて、というイベントでした。

関連サイト:シネマトピックスオンライン 映画インポッシブル」マリア・ベロン来日’心の復興”を考えるトークイベント<1><2>映画「インポッシブル」 公式サイト
関連記事:インポッシブル(’12)


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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-18 03:48 | 映画全般 | Trackback(1) | Comments(0)


日本フィル出張コンサート

昨日、近くの高円寺障害者交流館で、日本フィルハーモニーから弦楽四重奏団の出張コンサート、都合も合ったので、母と行ってきました。

このイベントは、母が商店街でそのチラシ(↓)を見つけてて知って、誰でも参加OK、そのチラシや、同館の担当の人の説明だと、’94年から杉並区は日本フィルと友好提携を結んでて、その活動の一環、だと。

ここはその上階に福祉事務所、確か母の用事で一度来たことがあったけれど、この障害者交流館、というのはそういう施設があった、というのも初耳、ステージになったホールに観客は50人位、その3分の1位は車椅子の方々。


a0116217_1173125.jpg拍手の中現れた4人、ヴァイオリン2人、ヴィオラ1人、チェロ1人のカルテット、

チェロの女性は中年層、後の3人は割りと若手のようで、皆割とラフな装いで、余りクラシックコンサート、という格式ばった感じはなく、チェロの女性が進行役。

序盤、簡単に弦楽器の紹介もあって、種類の違いや、弦は羊の腸から、弓は馬のシッポで出来てて、羊と馬のこすり合いで音が出る、というようなラフな説明で、折に笑いも起こったり、

クラシック初心者も馴染めるような、というアットホームなムード。

演奏曲も、日本のスタンダード歌謡曲、唱歌、演歌など、私は余り弦楽器で聞いたことのなかったタイプ曲も多く、とにかく馴染み易さ、というコンセプトのようで。


曲目は、

モーツァルト:アイネクライネナハトムジーク(小夜曲) 第1楽章 / 沖縄の遊び歌 / ピアソラ:リべルタンゴ / 早春賦 / 花 / 涙そうそう / 津軽海峡冬景色 / いい日旅立ち / 昴 / アンコール 上を向いて歩こう

の10曲、1時間弱、「早春賦」以降は、「いい日・・」「上を向いて・・」以外は受付で歌詞の用紙を渡してくれてて、進行役の人から「歌ってください!」の呼びかけで、

合唱+伴奏状態、思えば歌番組のような生伴奏付き即席合唱、という、ちょっとした贅沢さ。


一番インパクト曲は、と思えば、3曲目の「リベルタンゴ」。ヨーヨー・マの演奏で有名、という前置きがあったけれど、そのメロディは何処か聞き覚えで、ドラマティックなタンゴのうねり。
          
           

今回、開演15分位前に会場について、席も空いてたので、中央辺りの1番前に座って、おそらく母もだけれど、私は初めて、ほんの数メートル先、という至近距離で弦楽奏を聞いて、

やはり最初の3曲、馴染みメロディのモーツァルト「小夜曲」や、「リベルタンゴ」のダイナミックさ、弓を使わず指でつまびくピチカート奏法での「沖縄遊び歌」のエキゾチックな音色、など体感的に聞き応え。


プラス、日本の唱歌やポピュラー馴染み曲を、弦楽器演奏と一緒に歌って、という、これまた初体験。

アンコールの「上を向いて・・」は、先日、神社でのジャズコンサートでも聞いて、シンガーと共に合唱したばかり、心なしか、3.11震災以降、聞くことが多くなった気するけれど、今回もこれで締め。

母は、やはり「小夜曲」はメロディを知ってて、あと「昴」なども、改めて結構いい曲と思った、とか。私も、やはり実際足を運んでみて、結構満足なローカルイベントでした。

関連サイト:日本フィルハーモニー交響楽団 音楽の森プログラム高円寺障害者交流館
関連記事:涙そうそう(’06)BEGIN、夏川りみ、渡辺美里等SONGS 森山良子旅の贈りもの 0:00時発(’06)SONGS 松田聖子コクリコ坂から(’11)春の芸能鑑賞会 鎮守の森 ジャズコンサート杉並弦楽合奏団 第49回定期演奏会
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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-15 00:44 | 音楽 | Trackback | Comments(0)


母の日

今日母の日、やはり昨年同様オーソドックスに、カーネーション+近隣スーパーの商品券+母の日用ケーキで祝いました。

どうも昨年は、商品券は同じでも、イチゴショートケーキ+赤のカーネーション、にしたような覚えで、今回は、それとは変えるつもりで、モンブラン、ピンクカーネーションにしたのだけれど、

ブログ記事を見てみたら、バニラとイチゴカップケーキ、花はやはり今年と同じ、花びらは小振りでも蕾が多い束、ということでピンクのを選んでて、イチゴショートケーキは一昨年で、やや記憶違い。

でもまあ今回も、これはこれで喜んでくれて、やはり恒例行事、滞りなく祝えて良かった、という所でした。

関連記事:母の日(’07)母の日(’09)母の日(’10)母の日(’11)母の日(’12)


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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-12 20:55 | 日常 | Trackback | Comments(0)


奇跡のクラークコレクションールノワールとフランス絵画の傑作ー

一昨日、三菱1号館美術館で開催中の「奇跡のクラーク・コレクション」展、そして国立新美術館での「貴婦人と一角獣」展、「カリフォルニアデザイン」展に母と行ってきました。


まず最初に鑑賞の「クラコレ」から、後2つについては、後に別枠で。この三菱1号美術館は、私は3年前「マネとモダンパリ」展以来、

今回のは、アメリカマサセッチュー州のクラーク美術館所蔵品から、ルノワールが多い印象派作品中心の展示、とのことで、気になっていて、この休みの間に行っておくことに。

着いたのが12時過ぎ頃で、30分の待ち時間。館内もそこそこの混み具合、だったけれど、この美術館の造りが幾つも続く小~中部屋に分散して展示、のせいか、人気作品にもそう極端な人盛り、ということもなく、割と見易い感じ。

22点のルノワール作品初め、日本初出品59点を含むフランス絵画73点の展示、モネ、マネ、シスレー、ベルト・モリゾ、ピサロ、ブーダンなど好みの画家の作品も多く、

コローやミレー~ドガ、ボナール、ロートレックなどもあって、近年の中でもなかなか充実感。


5/8追記:一応折にテーマごとの簡潔な掲示板はあって、出品目録では、画家ごとに並んでいるけれど、順路に沿って見物していくと、あちこちにルノワールのがあったり、

何だかアメリカのこじんまりした私設美術館、のような雰囲気、通路から見える中庭、とか、ここはやはり大ホール系の美術館とは一味違う趣、今回の作品群にも似合ってた感じ。


a0116217_4553637.jpg今回一番インパクト作品、を挙げるなら、ルノワールの「ヴェネツィア、総督宮」(→カード)。

ヴェべチア独特の情緒漂わす建物やゴンドラ、その手前の、色んな光の具合を湛えるブルーがかった運河の水面が、何とも清々しさ。

ルノワールのヴェネチア作品、というと、手元のカードでは同じ18881年に描かれた「ヴェべツィアの大運河(カナル・グランテ)があったのだけれど、今回の「・・総督宮」の方が、かなり好感。


a0116217_682670.jpg5/9追記:そして、他にインパクトだったルノワール作品は「シャクヤク」。(←カード)

赤~白混じりピンクの花の一つ一つの量感が、画面から飛び出してきそうなタッチ。

ルノワールの静物画、というのは余り覚えなく、手元のカードでは、緑色の花瓶に白いバラ、赤いスイートピー?など何種類かの花が飾られてるオランジュリー美術館展での「花」、いちごとティーカップの「Strawberries」のみ。

それぞれ1901年、1905年、結構晩年の作品、特にいちごのは、落ち着いた品があって惹かれるものがあったのだけれど、

今回のこの「シャクヤク」は1880年製作、この2つより若い中年期に描いた、というほとばしりの勢い、というのが感じられるような1品。

また、ルノワール静物画では他に「皿のリンゴ」「タマネギ」もあって、その柔らかなタッチ、色彩、ルノワールにかかるとタマネギもこういう優雅さ、というか。



a0116217_11279.jpg人物画では、3年前「ルノワール伝統と革新」展の目玉作品、印象的だった「うちわを持つ少女」があって、やはり目を引かれる華やかさ。

母はこのカード(→)を買ってて、それって前にも来てたけど、覚えない?と聞いたけれど、記憶おぼろげな様子。

それと、楚々としたブルーと白のドレス姿の「テレーズ・ベラール」も見覚え、と思ったら、やはり後で見たら手元にカードがあって、これも「・・伝統と革新」の時に来てたのだった、と。



a0116217_1105168.jpg今回私は人物画でカードを買ったのは、目玉ポスターやチラシに使われてる目玉の「劇場の桟敷席(音楽会にて)」。(←カード)

ゆったり構える黒いドレスの女性と、傍らの長い髪の白いドレスの少女、2人の中間にある赤い花束のコントラストが優雅な空間。

解説パネルで、元は右上に男性がの顔が描かれてのいたけれど、茶色く塗りつぶされた、とのことで、そういえばスペース的には確かにそこにもう1人いても、というゆとり、

それは多分ルノワール自身によって、の変更だったのだろうけれど、先日のラファエロの「大公の聖母」の後に黒く塗りつぶされた背景、ではないけれど、

やはりそこにもう1人、しかも男性、というよりはこの変更後の現状の方が、2人の女性の柔らかな雰囲気が生きて、色彩的にもずっとスッキリしてる、という感じ。


a0116217_0241739.jpg5/11追記:その他、カードを買ったのは、茫洋としたヨーロピアンな風景+白い橋を映す水面のバランスが好感の「シャトゥーの橋」。(カード→)

これは初見かと思ってたら、すでに手元のカード中にあって、いつかのルノワール展で入手してたのだけれど、

今回まとまって、のクラーク展、でも単品ではちらほらこれまでもこの美術館から来日してたのだった、と改めて。


ルノワール以外で印象的だったのは、モネの「エトルタの断崖」、馴染みのモネ題材だけれど、日光が当った岩の白い上部がハイライトになって、鮮明な印象。

マネの「花瓶のモスローズ」、ピサロの「道、雨の効果」「ポントワーズ付近のオワーズ川」、シスレーの「籠のリンゴとブドウ」、ベルト・モリゾの「ダリア」、

また、馴染みない画家の作品で、アルフレッド・ステヴァンスの「侯爵夫人(青いドレス)」。小品だけれど、画面の大部分を占める夫人の青いドレスの、ビロードなのか?

a0116217_2134497.jpgその光沢が鮮やかで、こういう風に、ドレス(衣服)が主人公的インパクトな作品、というのも余り覚えなく。

母は、「うちわを持つ少女」の他は、シスレーの「ハンプトン・コートのテムズ川」のカード(←)のカードを買ってて、この展示会は風景画も多く、見応えあった、とまあ満足だった様子。


そういう所で、国立、都立系以外の美術館は久方、でも、雰囲気が割と好みのこの三菱1号館で、メジャーな印象派画家作品をまとめて鑑賞、味わえて、出向いただけの価値あった、という展示会でした。

関連サイト:奇跡のクラークコレクションールノワールとフランス絵画の傑作ー 三菱1号館美術館
関連記事:クリーブランド美術館展大エルミタージュ美術館展オルセー美術館展美の巨人たち ベルト・モリゾベルト・モリゾ展大回顧展モネフランス印象派・新印象派展フィラデルフィア美術館展フランス展/福岡・長崎展/パリ・モンパルナスに集う画家たち展芸術都市パリの100年展美の巨人たち ドガボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たちプレミアム8<紀行>夢の聖地へ モネの庭語りかける風景マネとモダン・パリ印象派はお好きですか?オルセー美術館展 「ポスト印象派」モネ・ルノワールと印象派・新印象派展ザ・コレクション・ヴィンタトゥール没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになったセーヌの流れに沿って 印象派と日本人画家たちの旅モネとジヴェルニーの画家たちワシントン・ナショナル・ギャラリーエルミタージュ美術館展 世紀の顔 西欧絵画の400年ユーミンのSUPER WOMAN 「長谷川祐子と現代美術をめぐる」<1><2>ワシントン・ナショナル・ギャラリー展ルノワール+ルノワール 2人の天才が愛した女性ルノワール+ルノワール展ルノワール~伝統と革新/味百選ボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たちエルミタージュ美術館展 世紀の顔 西洋絵画の400年メトロポリタン美術館展 大地、海、空ー4000年の美への旅ラファエロ展と花見 in 上野公園

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                       <チラシ>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-06 00:29 | 芸術 | Trackback | Comments(0)


イバラードの旅 第16回 井上直久絵画展

一昨日、東武池袋店の1番地美術画廊で8日まで開催中の、井上直久絵画展に行ってきました。

昨年同様この時期、この画廊での新作展示会。やはり案内ハガキが来てて、今週の自分の休み中に、と、久方の池袋に。新作50点、井上作品が使われてる書籍など展示。


昨年同様、案内ハガキ提示で、ポストカードセットを差し上げます、とあったので、受付で見せたら、女性が電話に追われながら渡してくれて、今回は2枚セット、昨年もらった中にもあった、「野原の会話」と「天文館の宵」。

a0116217_0161631.jpg展示は、今回もやはり井上ワールド漂う独特の作品群、特に目に留まったのは、奥のスペースにあった「借景庭園Ⅲ」(→カード (C)井上直久)、

これって昨年もらったカードの中にあったのと同じ?と思って、後で家の手元のを確かめたら、やはりタイトルも同じ。

そしてやはり奥にあった、初めて見た井上作品の静物画、「ゼリーのある静物」。

青い植木鉢、細長いものさし状のもの、流線型の直方体の上に棒で支えた枕のようなものが載ってるもの、円筒形の物体、などの、ブルーがかった静物画で、

作者名がなければ、まず井上作品、とは気付かない作風だけれど、あっさりした清涼感あって、これはこれで好感。

一番気に入ったのは、奥へのスペースから出たすぐ横にあった、「星愛でる宵」という作品で、長方形の上部、真ん中に半円が盛りあがった珍しい絵の形、

その盛り上がった所は、絵の中央の家の屋根で、屋根の上空、周りに色々天体、家の両脇が水際、少し離れて両側に、その家の離れのようなこじんまりした建物、焚き火を囲んでいるらしき人々の姿、など。

これが、今回一番ちょっとひと時入り込んでみたい感じNo1、のファンタジックワールド。この絵は、売約済み、の印。

その他、昨年目を引かれた、小島が幾つかの海面で区切られてる構成パターンの、「雲渡る多層海」。



井上作品が表紙に使われてる国語の教科書、取り上げられてる美術の教科書、イバラードの仏語版漫画など、井上作品をベースにジブリの短編作、として創られたらしい「星をかった日」という作品の紹介本も置いてあって、

その冒頭に宮崎駿監督の、”やさしいだけでは生きていけない、やさしくなければ生きていく資格がない レイモンド・チャンドラー作品より” という引用文。



ハガキに、ライブペインティングで作品製作の過程も見られる、とあって、私が着いたのは用事を済ませて2時頃、作家来場してるはずの時間で、

画廊に入ってすぐ中央の辺りに、ピンクや紫系での何人か人がいるような絵が描きかけ、パレットもおいてあって、井上氏は席を外してるようで、2回り位絵を見てきた後も、戻っておらず。

近くにいた係りの女性に、その絵の写真を撮ってもいいか聞いてみたけれど、ちょっと困った顔で、店内での撮影自体禁止されてるし、私からいい、とは言えないんです、のような答え。


帰りに気づいた、入り口の脇にあった、今回は、花や緑、光や風、水や空をイバラードの目で見つめなおし、想いを一筆一筆に込め表現しました、のような趣旨の言葉。

そういう所で、ご本人のライブペインティングは見られず残念でしたけれど、今回も、束の間イバラード時間堪能、のイベントでした。

関連サイト:東武百貨店 イバラードの旅 第16回 井上直久絵画展
関連記事:イバラード時間(’07)井上直久新作展中間テスト対策終了(’10、2学期)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日イバラードへの旅 第15回 井上直久絵画展

a0116217_22402262.jpg

         <今回の案内カード「デュエット」 (C)INOUE NAOHISA>

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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-04 23:49 | 芸術 | Trackback | Comments(0)


インポッシブル(’12)

30日(火)、虎の門のニッショーホールで「インポッシブル」試写会、招待メールが来ていて、都合も合ったので、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


'04年のスマトラ島沖地震題材の、実話ベースのスペイン・アメリカ合作作品、手掛けたのはスペインのJ・A・バヨナ監督、主演は一家の母マリア役ナオミ・ワッツ、父ヘンリー役ユアン・マクレガー、

ユアン・マクレガーは、私は3月の試写会での「ジャックと天空の巨人」に続いて、で、その時は姫とジャックをサポートするジェントルな兵士役、だったけれど、

今回も、突然の惨事に混乱、動揺しつつも、幼い次男トマス(サミュエル・ジョスリン)、三男サイモン(オークリー・ヘンダーガスト)の父として、彼らを励まし、諦めず必死に妻と長男ルーカス(トム・ホランド)を探す、誠実な一家の父、という役。

        

この作品は、モデルになった実際の一家の母の話が原案、やはり劇中も母役ナオミ・ワッツがメイン、まさに身体を張った熱演、

この演技で、今年度アカデミー、ゴールデングローブ賞の主演女優賞ノミネート、だったらしいけれど、マクレガーも、なかなかの人間味、男気の父親ぶり。



a0116217_21354930.jpg序盤、タイのリゾートの優雅なプール付きホテルでくつろぐ一家。(→チラシ)

どうもヘンリーにはちょっとした仕事上の心配事があるようだけれど、男3人兄弟の、まあ賑やかで平穏そうな普通の一家。

特に前半、かなりリアルな津波の災害シーン、というのは判ってて、一応心の準備的には、やはりこれまで見た中で最も衝撃的な津波映像、TVで何度か見た3.11の東北での津波イメージ、があったのだけれど、

その時の、大きな揺れがあって、一呼吸して襲ってくる巨大な波、というより、実際劇中では、そこそこの揺れの後、結構間髪なく、直接波が襲来。

その高さは思ってたより低かったけれど、土色の、水、というより海自体がドーッと押し寄せ色んな物を破壊していく凄まじい勢い、というのは想像以上、

まさに海岸沿いにいる人々、建物、樹木などにとっては、全くなすすべなし、マリア目線で、が多かった気がするけれど、濁った水に視界もなく飲込まれて、様々な漂流物に身体を打たれながら、翻弄されるしかない、というリアルな臨場感。



その大混乱の中、マリアが、濁流中長男ルーカスと付かず離れず声が届く距離にいて、というのも、かなり奇遇、励まし支え合えて、というのも結果的にラッキー、

その後の展開も、言ってみれば、多くの犠牲者が出た大災害の中、を思えば、結構幸運だったある一家の物語、なのだけれど。



5/4追記:印象的だったのは、マリア自身医者だった、という背景もあるかもしれないけれど、ようやく何とか陸地を歩く状態になって、自身足に大怪我を負いつつ、幼い子の泣き声に、人助けしてる場合じゃない、と言い張るルーカスに、「でも、助けなきゃ」と諭したり、

病院で、重症の自分の傍らにいる彼に、「皆が大変、人に役立つ事をしなさい」と告げて、ルーカスが、周りの人々の家族探しをしたり、のようなシーン。

色んな意味で余裕がある時ならまだしも、なかなか究極の時、言えることじゃない、という、濁流の中必死に息子を案じる母としての思い、とはまた違う次元で、理屈抜きのヒューマニズム溢れる姿勢。

その非常事態での母の言葉の思い出が、ルーカス少年の中で、どういう風に受け止められて、記憶に残っていくのかは?だけれど、

結果的に、日常生活の中で、これ以上の、親が一個人として身をもって出来る教え、というのがそうあるだろうか、という感じも。



また、ヘンリーが、はぐれたマリアとルーカスを見つけられず、絶望感に襲われている時、傍らにいた同様の観光客らしい被害者の男性が、携帯を貸してくれて、自宅に連絡が取れ、

他の人も皆電話が必要、という状況の中、動揺が酷く嗚咽しながら電話を切って返した彼に、その持ち主や周りの人々が、それじゃいけない、と、再度携帯を使うように差し出し促して、

再度かけて、自身を奮い立たせるように、きっと2人を見つける、という前向きな言葉を口に出来た、という辺り。

それより前、ヘンリーが携帯を貸してくれるよう頼んだ人に断られたように、誰もが自分の事で目一杯、という非常時の中、彼の極度の動揺を察しての人情味、ここら辺、どこまで細部忠実なのか?だけれど、大災害の片隅の実話、としてもいい話、と。



それと、事前に見ていた出演者の中に、ジェラルディン・チャップリン、の名、初耳だったけれど、この人はチャップリンの実の娘、女優をしてたのだった、とその時初めて意識、でも後で、一体何処に出てたのか?にわかには思い当たらず。

病院でマリアの隣のベッドにいた女性?とも思ったけれど、それなりに年配、にしてはその女性は中年位そうだったし、などと思ってる内に、

今日になって、見かけた某記事で、避難地で夜、トマスに話しかけ、星の話をしてた老婦人だった、と。

何気ないシーン、ではあったけれど、劇中、思えば、登場人物の口からタイトルの「インポッシブル」という言葉が出たのは、

この人が話の中で、見える星が、今も実際あるのか、光が届いてるだけか、知るのは「インポッシブル」と言ってた以外、どうも覚えなく。

その時や見た直後はそう引っ掛かった訳ではなかったけれど、ストーリーの、大災害で離れ離れに引き裂かれた家族、その生死も判らない苦境、

でも相手を思う、希望を持って探し続けることは止められない、というコアに触れるような、意外とさり気なく大事、というか深味あるシーンだったかも、と今にして。

このジェラルヂィン・チャップリンは、見てた中では「ハイジ」で、唯一ハイジと敵対する女性役だったのだった、と。



あと、災害前のまだ平穏だった序盤、映像的に印象的だったのは、ポスターやチラシにも使われてる、夜、人々が白い円筒形の筒状のものを、中に灯を点して、上空に飛ばしてた、ちょっと幻想的なシーン。

これは、後で「コムローイ祭り」というタイのチェンマイという所の伝統行事で、「コムローイ」は「灯篭」の意味で、鐘楼流し、のようなイベントのようで、幾つもの灯りがふわりと夜空に昇っていく様子は、何ともファンタジック。



そしてその後、やはり改めて、映像として見せつけられた自然の猛威、恐ろしさ。そういう時の人間のなすすべない非力、小ささ、儚さ。

終わった後、Yamatoさんと、3.11の時はまだ寒かったけれど、リゾートで軽装だから余計傷も負いやすい、のようなお話も出たけれど、

劇中具体的には、マリアが濁流の中で受けてた、様々な漂流物からの無数にも思えた打撃、その結果の、命にも関わりそうだった、重症の胸や足の傷。

ただ流され、溺れる危機だけでなく、津波に襲われる、というのは、まるで棒切れのように、そういう危機にも否応なく晒される、という実態。



このJ・A・バヨナ監督、という名は私は初耳、「コムローイ祭り」の辺りでは、一瞬もしかして女性監督?とも頭を過ぎったりもしたのだけれど、男性監督、と判って、これが長編2本目の人、だと。

チラシの裏には、同監督は”スピルバーグとイーストウッドの領域に到達した”などいう賞賛のコメントもあるけれど、まあ確かに、津波の脅威リアル再現の骨太映像+家族愛、ヒューマニズムをブレンド、

115分、長い、とも思えず、結末は何となく見えてはいたけれど、前半のパニック~後半の人間ドラマに引き入れられる技量あった作品、という感じ。



昨年すでに、日本では東京国際映画祭で上映されてた、そうで、3.11から2年目の時期、見続けるに忍ばず席を立つ人もいた一方、感動を呼んで好意で迎えられた、とも聞くけれど、

やはり、直接津波災害に遭われた方々にとっては、そうでない地域の観客よりも、映像的には結構シビア、体感的に、理屈抜きに見るには辛そうな、とも思えるし、

ヒューマンドラマ、としては、実話に基付いて、余り余分な要素を入れず、非常時の一家族の絆の心情を追った、こういうストレートな内容のものが、何か心に染み入って、何らかのプラスになるならそれはいいこと、とも。

東北地方でも、7月に公開予定、らしく、3.11の記憶の感覚は、個人差もあるだろうし、気の進まない映画を、わざわざ料金を払って見に行く必要はないけれど、果たして反響はどうなんだろう?と。



私個人としては、3.11では、ここ東京で人生最大の地震体験、それを機に、色んな意味で多かれ少なかれ生活観も変わった、という部分はあったのだけれど、今回この作品を見て、想像以上にリアルな災害の脅威、

やはり、平穏、平凡に思える日常生活の中でも、いつ何が起こるか判らないし、備え様のないようなこともあるけれど、言葉にしたらありきたりではあるけれど、日々大事に過ごさなければ、ということ、

そして、普段いるのが当り前、と思ってる家族、というものとの繋がりを、悔いのないよう、出来る範囲で大事にしなければ、と改めて意識、という1本でした。

関連サイト:「インポッシブル」 公式サイト象のロケット 「インポッシブル」
関連記事:マルホランドドライブ(’01)21グラム(’03)キングコング(’05)ミス・ポター(’06)ジャックと天空の巨人(’13)ハイジ(’05)「インポッシブル」マリア・ベロン来日 「心の復興を考える」トークイベント
<スレッドファイルリンク(ここでは「キングコング」)は開かない場合あるようです。>



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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-02 10:38 | 洋画 | Trackback(7) | Comments(2)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
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