Something Impressive(KYOKOⅢ)


長崎の物産展

先週日曜21日、損保ジャパン日本興亜美術館で母と「ユトリロとヴァラドン 母と子の物語」展を見た後、同じ西新宿で小田急新宿店に移動、17日~23日までやっていた長崎物産展に寄ってちゃんぽんとソフトを食べてきました。


イートインは長崎中華街「蘇州林」のちゃんぽんと、佐世保の「レストラン蜂の家」のレモンステーキセット、ちゃんぽんの方に、ということにはなったのだけれど、

メニューはちゃんぽんのみで、一品料理的なものもなし、どうもおつりの出ない商品券での支払いがやや半端、200円余りながら捨てになるので、

同じ店舗の脇の持ち帰り販売コーナーのを何か買って、お勘定を一緒にしてもらえるのか?店の人に聞いたらOKだそうで、

a0116217_2212428.jpgとりあえず一番安い216円の「月餅」という饅頭のミックス味(→)を選んだら取っておいてくれて、

イートインの列に20分位並んで、注文+レジ順番が回って着た時に、もらって支払い。

これは後日一応母と食べて、この小ぶりさでこの値段の和菓子って、余り普段縁がなく、正直それ程の価値が?とは思うけれど、

これは中華菓子として有名らしく、このミックス味版には小豆あんの中にクルミ・ナツメ・カシュナッツ・ゴマ・リンゴ・レーズンなど入ってたようで、まあ銘菓と思いながら食べたら、そうしつこくなく品いい甘さ、という感じ。


ちゃんぽんは、大分前確かやはり新宿での物産展で食べた覚えはあって、それ以来。

前のブログ記事で見てみたら、5年前にやはり小田急での福岡・長崎の物産展で今回と同じ店「蘇州林」で、母がちゃんぽんにして私は皿うどんにしていたのだった、と。

私は正直、麺についてはもう少しコシがある方がいいし、やっぱりラーメンの方が歯応えある、とは思ったけれど、

見た目も楽しい魚介や野菜の様々な具材のバラエティと、あっさりタイプではあるけれど、コクあるスープはなかなか美味。

母も、多分前に同じものを食べたのは覚えてなかったようで、やはり歯の具合でイカ、キクラゲは噛み切れなかったようだけれど、スープも飲み干して、こんなに最後まで食べきったのは久方、と、今回も満足だったようで。

a0116217_2313322.jpgその後、長崎中華街「老季(ラオリー)」で2人共「杏仁マンゴーソフト」(←)をデザートに。

普通の「杏仁ソフト」もあったけれど、やはり商品券の半端の関係もあったしこちらにして、

口当たりいい杏仁豆腐風味クリームと、マンゴーの実、ソースの酸味がミックスで、これも結構満足。

後でここは台湾料理店と判って、さすがに中華街の店だけあって中国風デザートだったのだった、と。


そういう所で、今回割と近場新宿で、ユトリロとヴァラドン展~物産展で視覚+味覚満足の半日でした。

関連サイト:新宿小田急で「長崎の物産展」depachika.comサイト長崎中華街 蘇州林 サイト老季 サイト
関連記事:フランス展/福岡・長崎展/パリ・モンパルナスに集う画家たち展桜さくらサクラ2009ルーヴル美術館展 美の宮殿の子供たち/北陸三県の物産展夏の大九州展秋の大北海道展秋の北海道展/イタリア展東西有名寿司と全国うまいもの大会/おめざファア九州・沖縄の物産展大北海道展秋田県とみちのく物産展(’10)冬の北海道物産展福井の羽二重餅とおかき/過去問大北海道展四国・山陽の観光と物産展にっぽん味めぐり/ぐるり全国味と技ルノワール~伝統と革新/味百選春の大北海道展/井の頭公園の桜福岡・長崎の物産展沖縄展築地の粋な味めぐり展大阪ええもん・うまいもん市大沖縄展九州・沖縄の物産展夏の大九州展秋の大北海道展大北海道展/秋の北海道物産展東西有名寿司と全国うまいもの大会秋田県とみちのく物産展(’11)福井県 若狭と越前の物産と観光展春の大北海道展四国・山陽の観光と物産展秋田県とみちのく物産展とスパ浅草ROXまつり湯九州・沖縄の物産展大北海道展春の大北海道展初夏の大北海道展

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           <ちゃんぽん>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-28 23:16 | グルメ | Trackback | Comments(0)


ユトリロとヴァラドン 母と子の物語ースュザンヌ・ヴァラドン生誕150年

昨日21日(日)、今週末まで損保ジャパン日本興亜美術館でやっている、ユトリロとその母ヴァラトン展に母と行ってきました。


a0116217_20444885.jpgここは結構ご無沙汰、損保ジャパン東郷青児美術館だったのが、

いつのまにか東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館に名が変わったようだけど、5年前やはりユトリロ展に行って以来。<→チラシ裏>

久方の高層42Fからの眺め、昨年末上ったスカイツリーの姿も。

今回、ユトリロ作品とヴァラトン作品約40点ずつ4章に分けての展示で、ユトリロの日本初公開作品がある、というのもさることながら、

注目は私は初見の、今回半数を占める母のヴァラトン作品。



a0116217_21203227.jpgユトリロの母が、ルノワールやロートレックの絵のモデルをしていて、ルノワールの「都会のダンス」(←カード)の女性だったり、

ユトリロは私生児だったけれど、ルノワールが父親説?!があったり、自らも割と名の知られた画家だった、というのは知ってたのだけれど、

ルノワール父子ではないけれど、こういう風に時を経て超メジャーな息子と並んで同数作品の展示、

しかも本人の生誕150年記念、というサブタイトルつきでの展示会、という程に有名だった、というのは今にして。


入口の人物相関図で、ヴァラドンは、ルノワールやロートレックとの関係以外にも、ドガから絵画を教わったり、エリック・サティとも恋愛関係だったり、実業家と結婚したけれど別れ、

ユトリロには同じ年代の義父がいた、というのは聞き覚えあったけれど、それが元々ユトリロの友人の画家のユッテルで、彼とヴァラトンが恋に落ちて再婚、

母に友を奪われた、だったか、友に母を奪われた、だったか、というようなこともあって、ユトリロがアルコール依存症になった、などの経緯がざっと判って、なかなか波乱万丈な母子画家だったのだ、と改めて。

第1章「ヴァラドンとユトリロ、ふたりの芸術家の誕生」では、少年時のユトリロを描いたヴァラドン作品、などもあるのだけれど。


ヴァラドン作品で一番インパクトだったのは、私も母もカードを買った「コルト通り12番地、モンマルトル」(↓カード)

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ヴァラドンはユトリロとは違い風景画よりも人物画中心、というのも覚えあったけれど、画風も全く息子とは違って、明るくメリハリのある色彩、

何だかもしマティスやゴーギャンの母としたら、なるほどさすがに血筋、と納得、というような感じ。

「コルト通り・・」は風景ではあるけれど、鮮やかな緑~黄の変化でのダイナミックな樹木の躍動感あって目をひかれた1枚。


その他ヴァラドンのでカードを買ったのは「小さなテーブルに置かれた花束」(↓)、これも静物画ではあるけれど、

同じ花瓶+花でも、今回あったユトリロの控えめな色調の「青い花瓶の中の花束」や「すずらんの花束」とは真逆の華々しさ。

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あとヴァラドン静物画では、もう少し抑えた色彩だけれど「花瓶の中のリラの花束」も好感。


6/23追記:ユトリロ作品は、久方にやはり楚々とした独特の風味、どれが特にインパクト、というのは特にないけれど、後でカードを買ったのは、白の時代のでは「ノルヴァン通り、モンマルトル」(↓)、

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a0116217_0182151.jpgこれは、もしかして手元にカードがあるような、と思いつつ、だったのだけれど、

後で確かめたら、すでに持っていたのは別物の「サン=リュスティク通り」(→カード)という絵で、

おそらく中央の丸屋根のは同じ建物っぽく、構図も似てるけれど、

「ノルヴァン通り・・」よりは5~7年位後年、白の時代が終わった後の作品だった、と。



この丸屋根の建物、そして「ノルヴァン通り・・」でのその左側の塔は、母がカードを買ってた「サン=ピエール教会とサクレ=クール寺院、モンマルトル」(↓)にも見られて、

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どうやら、左のがサン・ピエール教会、右のがサクレ・クレール寺院のようで。


6/24追記:その他カードを買ったのは、ユトリロ色彩の時代の「モンマルトルのラパン・アジル」(↓)。やはり白の時代のものにはない明るい色彩、その中でも、何だか見る者を和ませるような軽やかなタッチ。

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そういう所で、私はほぼ5年ぶりだったユトリロ展+初見のヴァラドン作品のコラボ、ヴァラドンが女性、画家として結構奔放、エネルギッシュな活動ぶりだったことや、

それゆえに若いユッテルとの恋がユトリロのメンタル面にも影響したらしい、2人の人生模様とか、そういう面もあってか?親子でありながら見事に対照的な作風など、なかなか見応えで面白い今回の構成でした。

関連サイト:損保ジャパン日本興亜美術館サイト 「ユトリロとヴァラドン 母と子の物語ースュザンヌ。ヴァラトン西端150年ーFASHION PRESSサイト 「ユトリロとヴァラドン―母と子の物語」展、東京・新宿で開催 - 日本初公開作品含む約80作品
関連記事:大エルミタージュ美術館展モーリス・ユトリロ展フィラデルフィア美術館展ルノワール+ルノワール 2人の天才が愛した女性ユトリロ版画展芸術都市パリの100年展モーリス・ユトリロ展 パリを愛した孤独な画家印象派はお好きですか?ザ・コレクション・ヴィンタトゥールセーヌの流れに沿って 印象派と日本人画家たちの旅

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            <チラシ表>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-22 21:43 | 芸術 | Trackback | Comments(0)


赤毛のアンシリーズ再読・読破

一昨年の年頭から、ふと思いついて読み直しを始めた「赤毛のアン」シリーズ、先日で一通り12冊の文庫読了しました。


手元にあった「赤毛のアン」「アンの青春」に始まって(<(C)(株)新潮社↓>)、

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その後は「アンの愛情」「アンの友達」「アンの幸福」「アンの夢の家」「炉辺荘のアン」「アンをめぐる人々」「虹の谷のアン」は図書館ので、「アンの娘リラ」は手元にあったもの、

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最後の「アンの想い出の日々」上下巻は村岡花子の孫村岡美枝の翻訳、その他は全て村岡花子翻訳の新潮社版で。

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偶然昨年のNHK朝ドラで、村岡花子題材の「花子とアン」も放映、その元になった、村岡花子の娘、村岡理恵著の「アンのゆりかごー村岡花子の生涯ー」なども挟んで、寝る前に少しずつボツボツ辿ってきて、ついに終わりまで。

最初の2冊はやはり馴染み感、その後のは、一度は通ったものもあったと思うのだけれど、手元の「アンの娘リラ」含めてどうも記憶が定かでなく、今回初のものもあったかも知れず、完全に初だったのは、その存在を今にして知った「アンの想い出の日々」。


やはり懐かしさ+ギルバートとの間に6人の子供を持つアンのその後の生活、最後の方では孫まで出現、少女期の夢見がちな性質も保ちつつ、それなりに日々の生活を営んでいく様子、

最初の子供を生まれてすぐ病で、また否応ない戦争で息子を亡くしてしまったり、現実に打ちひしがれる、という、「アン」イメージからは想像つきにくいややシビアな展開もあったり、

その中でもやや特異なのは「アンの娘リラ」で、第一次世界大戦にカナダも巻き込まれ、本土が攻撃を受けたり、ということはないけれど、若者達が出兵を余儀なくされ、

アン一家も2人の息子、リラの恋人などが出兵、現実にさらされ、人々の高揚や不安など揺れ動く心情が描かれている1冊。


また「アンの想い出の日々」も、構成的には、シリーズに見られるパターンの、アン一家に多少なりとも繋がりある人々題材の短編集、なのだけれど、

折々に、アンや、詩の才覚があった戦死した息子ウォルターの詩+それについてのアン一家のメンバーの短い感想や思い、会話などが挟まれている、というのが特徴。

この後書きで、モンゴメリは後年精神的に落ち込むことが多かった、また近年になって、その死因が薬の服用で、自殺の可能性があると公表された、などとあって、それは初耳。

「アンの想い出の・・」は、’42年のモンゴメリの詩の当日に持ち込まれていた、そうで、ウォルターの詩にちなんでその悲しみがしんみり語られる以外は、特に直接戦争に関わる話はなく、

戦争の影と、モンゴメリの精神状態不安定というのが、どう関連あったのかなかったのか?だけれど、シリーズ終盤後年のアンの心情の記述には、やはり生活の中で色々あった中、強い感受性ゆえに辛い部分も見受けられる、という感じ。

これはやはり、序盤のアンシリーズだけだと、溌剌とした少女~信頼し合えるギルバートと家庭を持った女性への成長の物語、止まりで、終盤まで通らなければ知ることもなかった”その後のアン”だったのだけれど、

トータル的には、モンゴメリのアン一家、その周りの人々を、その背景の豊かな自然と共に描いた短編的な物語それぞれが、日常の中の喜び、悲しみ、恋、噂、意地の張り合い、思い込み、誤解、和解、ユーモア、

誰にも顧みられることなく死にゆく老人の、豊かな思い出の数々、など人生の機微的にじんわり味わいあって、飽きが来ない、というか、読み進めていても定番的な安心感、という感じ。


そういう所で、約1年半がかりでのアンシリーズ再読・読破、プリンス・エドワード島の風物含めて懐かしさもあり、”その後の大人のアン”も改めて、

+周囲の人々のそれぞれの人生、それぞれの短い物語の趣もあって、いぶし銀的味わいの楽しみ終了ですけれど、

今後折を見て、いっそモンゴメリのアン以外のもので、エミリーシリーズ(再読)などもボチボチ辿ってみようか、とも思ってます。

関連サイト:Amazon 「赤毛のアン」 「アンの青春」 「アンの愛情」「アンの友達」「アンの幸福」「アンの夢の家」「炉辺荘のアン」「アンをめぐる人々」「虹の谷のアン」「アンの娘リラ」「アンの想い出の日々<上>」<下>
関連記事:アンを探して(’09)SONGS 絢香&「花子とアン」アンのゆりかごー村岡花子の生涯ー / 村岡恵理(’08)

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-17 23:31 | | Trackback | Comments(0)


ノルウェイの森(’10)

気になっていながら未見だった作品のDVD鑑賞期間、一応今回締めは「ノルウェイの森」を見ました。


a0116217_0154933.jpgやはり今まで読んだ村上春樹の中で、脳裏に残る一冊を挙げるとしたら、この原作<(C)(株)講談社→>だし、

その映像化、というのは公開当時も気にはなったのだけれど、

ナイーブな内容がどう映像化?と、ちょっと見るのも怖い、という感じもあったり、結局未見のままだったので、この折に、とチョイス。

どうも原作自体もやや記憶薄れてたし、どうせならこの機会に復習・予習がてらに、と思って久方に例の赤・緑の単行本を取り出して、最初と最後の方だけでもざっと、と思って読み始めたら、

随分久方、村上春樹ってこんなだったっけ?という読み易い文体にも引き入れられて、やや前後はしたけれど、ほとんど一通り読了。

そう、こういう空気感、流れだった、というのは蘇ったのだけれど、ここまで突っ込んだエピソードもあったのだった、という再認識部分も。


a0116217_0183077.jpgで、いざ本作を見始めたら、やはりこれは、原作を読んでいる観客対象作品、かつ創り手側の原作へのオマージュ、という色濃い感じ、

もし原作未体験でこれを見たらどう受け取るのか? 原作に忠実な各登場人物の科白も、原作の下敷きなしに聞くと、どう聞こえるのか?

ちょっと想像つかない、というのが正直な所。<←(C)ソニー・ピクチャーズエンタテインメント>

大幅な独自展開、という部分もなく、やはり細部割愛エピソードも色々あって、まあ長編「ノルウェイの森」村上ワールドのダイジェスト映像化版、と思えばこういう所なのかも、という、トータル的に可もなく不可もなく、という後味。


ただ、一番インパクト残ったのは、唯一原作にはなかった、ワタナベ(松山ケンイチ)と直子(菊池凛子)の緊迫シーン。

施設に2度目に会いに行ったワタナベに、直子が、何故自分のような者にかまうのか、放っておいてほしい、あなたの存在が私を苦しめるのが、どうして判らないの!?と、思いを吐き出して号泣、

必死に彼女を抱きとめるワタナベ、という、最後になってしまったこの2人の逢瀬の1シーン、原作ではずっと穏やかなままのやり取りだったけれど、

直子の内部に積もっていた行き場のない感情が噴出、という展開にしたのは、やはり映像化ならでは、で、ある意味、ここが、原作から踏み込んだプラスα的な描写2か所の一つで、

取り方は様々かもしれないけれど、それなりに意義を感じた、というか、この部分がなかったら、もしかして、この作品への後味はもっと低評価感、だったかも。


6/13追記:配役的には、ワタナベ=松山ケンイチというのは、まあ見てみたら、松ケンの草食青年っぽさがワタナベのサラッとしたマイペース感に、それなりにフィット、

直子=菊地凛子、というのは、原作での儚げな直子よりもやや線太感、だったけれど、この人なりの直子像を見せた、という感じ。

緑=水原希子は、モデル畑のスタイルの良さで長身、科白は原作通りの天衣無縫さ、の割に、話し方があえてそういう演出だったのか?何だか直子モードで、もう少し弾けたタイプでも良かった気も。

一番原作人物と違和感なかったのは、というと、クールな変人永沢=玉山鉄二かも。そして次に、そう出番が多かった訳ではないけれど、その永沢の恋人ハツミ=初音映莉子。

この初音映莉子は、見てた中では「マナに抱かれて」に出てたのだったけれど、名前も初耳、原作中ワタナベが、永沢があえて恋人にしている女性として納得の魅力、というのが、

登場した時から漂うような、華、受けのソフト、純粋さミックスで、映像化としたら、こういう女優化も、と思えたり。

その他、主な人物ではレイコ=霧島れいか、というのは、原作での一見普通の中年女性、でも深みあるイメージ、よりはオーソドックスな美人型、だったけれど、まあ特に浮いて、という訳でもなく、

やはり原作より結構出番は端折られてた、ワタナベの量の同室の”突撃隊”=柄本時生、というのも、イメージ的には合ってた印象。

あと、ワタナベのバイト先の店主にさり気なく細野晴臣!とか、直子の施設、阿美寮の門番に高橋幸宏とか、彼らは特にこの作品の音楽に関わったという訳ではないようだけれど、豪華なカメオ出演陣。


6/14追記:背景で印象的だったのは、やはり阿美寮周辺、原作だと京都奥地の高原地、ロケ地は兵庫県の峰山高原と砥峰高原らしいけれど、一見ヨーロッパの何処か?かとも思う緑の広がり。

ここは直子の心象風景的な場所、としても、原作イメージを損ねることもなく、良かったと思うスポット。

     

最初のワタナベの訪問時、直子が、以前ワタナベから問われた、何故キズキ(高良健吾)と関係を持たなかったのか?という疑問に答えようとする場面、

原作ではレイコもいる部屋の中で、のことで、その苦悩を告白した直後不安定状態に陥ってしまって、しばらくワタナベは席を外す、という流れだったけれど、

劇中では、2人が早朝の高原を歩きながらその問答、という風にアレンジされてて、心情を吐き出しながら足早で歩く直子を追いかけるワタナベ、

最後に感情が高ぶって、キズキに先立たれた苦悩の叫びをあげる直子、なすすべもなくそれを鎮めようとするワタナベ、という所も、

前途の私の一番のインパクトシーン、2度目の訪問時の2人の緊迫シーンと共に、ここら辺も映像化ならではの、直子の内面の、より露わな描写、だったかと思うのだけれど。

     

まあ序盤から、ワタナベの大学生活の描写の中に、原作にもあるように、60年代後半らしい学園闘争シーンが折々あって、原作では物語のトーン自体のせいもあってかそれ程過激な印象はなかったけれど、

やはり忠実な映像化だと、そういう”動的”背景も露わになって、その中で、直子の心情表現も、原作のような抑えたトーン、というのから踏み込んで、より普遍的に、判り易くしてたような、というか。


これを手掛けたトラン・アン・ユン監督作では、前に放映のあった「青いパパイヤの香り」を見ていて、映像が綺麗だった感触はあるのだけれど、やや記憶薄れてて、

自分の感想を見直したら、まったりとした芸術っぽい作品、という後味だったようだけれど、このベストセラー小説映像化にあたって、映像美も意識しつつ、

テーマ的には、余り原作の中傷的なエキスに重点をおいて芸術作品、にするのでなく、登場人物の言動、割と明け透けに語られ展開する性の問題、なども割と忠実に追って、

一般的に判り易くしようとした、ある意味冒険は侵さず、オーソドックスに映像化を試みた、という感じ。


あと、改めてこのタイトルの、ビートルズ「ノルウェイの森」、今にして、だけれど、歌詞を追ってみたら、馴染みの牧歌的なメロディに乗せて、寓話風だけれど、物語絡みとしてやや意味深な、という内容だったおだった、と。

    

    


今こうして、映像化での「ノルウェイの森」再体験して、原作を読んだ当時は、ワタナベは直子を失ったけれど、半ばすがるように、にしても緑と生きる、という「生」(せい)を選んだ、という決着、という落ち着き所、だったのだけれど、

原作冒頭の37才時からの回顧シーンからしても、ワタナベは、直子やキズキが引き入れられた「死」には踏み込まず、「生」ワールドに健在、というのは確かで、

でも思えばそこに、回想の締めでもあるラストでは紆余曲折の末ハッピーエンドに思えた恋、緑の存在は描かれておらず、彼女がその後の彼の健在の支えになってきたのか、それともその後、離れてしまったのか?不明、

一旦「死は正の対象としてではなく、その一部として存在している」という”空気のかたまり”のようなものを10代にして実感してしまったワタナベと、

ナイーブさもありながら基本的に「生」を前提とするエネルギーを持つ緑との顛末は、果たして如何に?というようなことも改めて思ってたり、

どちらにしても、時折そういう切ない回顧に襲われながら、まあ日常生活は飄々と行っている、というのが妥当かも、とは思うのだけれど。


そういう所で、久方に、本置き場に埋もれていた原作含めて、映像化「ノルウェイの森」での復習、トータル後味的には前述のように可もなく不可もなく、ではあるけれど、それなりにこの映像化意義、を感じられた部分もあったり、

ある種読み易くサラサラした手触り感の奥の、コリッとした苦みある”切なさの塊”的赤・緑本、村上春樹ワールド再体験、というこの鑑賞でした。

関連サイト:ノルウェイの森 公式サイトAmazon 「ノルウェイの森」象のロケット 「ノルウェイの森」
関連記事:トニー滝谷(’04)青いパパイヤの香り(’93)

NANA(’05)男たちの大和 YAMATO(’05)ユメ十夜(’07)(「市川崑物語」スレッドの10)、蒼き狼 地果て海尽きるまで(’07)神童(’07)ドルフィンブルーフジ、もういちど宙へ((’07)僕たち急行 A列車で行こう(’12)春を背負って(’14)理由(’04)バベル(’06)恋に唄えば♪(’02)地下鉄に乗って(’06)犬神家の一族(’06)(「市川崑物語」スレッドの9)、サッド ヴァケイション(’07)BANDAGE(’10)ソラニン(’10)まはろ駅前多田便利軒(’11)運命じゃない人(’05)マナに抱かれて(’03)テニスの王子様(’06)あしたの私のつくり方(’07)ホームレス中学生(’08)時をかける少女(’10)プレミアム10 YMOからHASへ音楽のチカラ「青春の言葉 風街の歌 作詞家 松本隆の40年」 松本隆に捧ぐー風街DNA-(’10)追悼・大瀧詠一~朝 / はっぴいえんど(’70)ETV特集 細野晴臣 音楽の軌跡~ミュージシャンが向き合った「3.11」~MASTER TAPE~荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る~<1><2>クリスマスの約束(’14)名盤ドキュメント はっぴいえんど「風街ろまん」('71)~“日本語ロックの金字塔”はどう生まれたのか?~うみ・そら・さんごのいいつたえ(’91)あおげば尊し(’08)ー追悼・市川準監督ー


  
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-11 00:23 | 本・邦画 | Trackback(1) | Comments(0)


ブレッド&バター presents-DRAMA&LIVE-「あの頃のまま」(’08)

先日レンタルサイトで、キーワード荒井由実や松任谷由実で検索してて出てきたDVDの一つ、DRAMA&LIVE「あの頃のまま」を見ました。

’08年5月13日~18日銀座の博品館劇場での舞台、ユーミン提供のブレバタ曲「あの頃のまま」をモチーフにしたライブと演劇のミックス公演のDVD化で、こういう催しがあったこと自体今にして初耳でちょっと驚き。


a0116217_0312068.jpgブレバタは、近年余り名は聞かないけれど、結録アルバム録音も手元にある馴染みの好きなデュオだったし、「あの頃のまま」も好み曲、

2人もステージで「あの頃のまま」その他の曲を披露、とのことで、これは見ることに決定。<(C)DefSTAR RECORDS>


小池竹見という人が脚本・演出、主演は「あの頃のまま」の歌詞の、”他愛ない夢なんてとっくに切り捨てた”ネクタイ姿の男コウタ役が寺泉憲、”夢を捨てきれない”男タダミチが井上純一、

それぞれの青年時代を、この公演の年に活動中止したらしい、兄弟デュオ平川地一丁目の兄、林隆一郎と弟直次郎、一旦彼らとカフェを開く夢を持つマドンナ的女性マリエ役が藤澤志帆など。

構成は、物語がすすみながら、折々にシーンにフィットした曲をブレバタが歌ったり、ユーミンの帝劇のラフなブレバタ版、という感じもあるけれど、

違うのは、ブレバタが自曲だけでなく「春夏秋冬」や洋楽カバー曲も歌ったり、平川地一丁目や他の出演者も、舞台のカフェでの劇中歌としてなど、何曲か歌ったり、

ユーミン帝劇は、割と歌は歌、芝居は芝居コーナー、という風だったけれど、こちらは歌の間にも出演者たちの動きがあったり、

また常にステージの後方にブレバタとバックミュージシャン達がいてスタンバイ状態、ブレバタの2人もたまに劇に参加したり、まあ舞台が音楽カフェ、という設定もあるけれど、歌と劇のミックス具合がより自然、という感じ。

「あの頃のまま」自体、何か普遍的な人生観の切り口、サビの「For yourself For yourself そらさないでおくれ その瞳を 人は自分を生きてゆくのだから」

「For myself For myself 幸せの形にとらわれずに 人は自分を生きてゆくのだから」という部分が、ユーミン作品の中でも特に、他人への懐ある眼差し、のような感触がして印象的、引っ掛かりあるスタンダード曲なのだけれど、

友情・三角関係風にやや縺れた恋愛を絡めて、こういう風な物語に成りえるものだな、と改めて感慨。

また、さすがにやはり歳は取った、という風貌ではあるけれど、柔らかなファニーボイス健在のブレバタの2人の歌声、楽曲がフィットして、思ったより見応え+聞き応え。


曲リストは、

1.あの頃のまま (ブレッド&バター)
2.海岸へおいでよ (ブレッド&バター)
3.春夏秋冬 (ブレッド&バター)
4.Route 66 (寺泉 憲)
5.The Sound Of Silence (平川地一丁目)
6.渚に行こう (平川地一丁目/藤澤志帆)
7.Happier Than The Morning Sun (ブレッド&バター)
8.マリエ (ブレッド&バター)
9.Summer Breeze (ブレッド&バター)
10.The Loco-Motion (ブレッド&バター)
11.Pink Shadow (ブレッド&バター)
12.The Sound Of Silence (ブレッド&バター)
13.マリエ (ブレッド&バター)
14.あの頃のまま (平川地一丁目)
15.あの頃のまま (ブレッド&バター/平川地一丁目)
16.桜の隠す別れ道 (平川地一丁目/ブレッド&バター)
17.湘南ガール (ブレッド&バター/平川地一丁目)
18.特別な気持ちで (「あの頃のまま」オールスターズ)


一番インパクト、といえばやはりメイン曲、久方に聞く「あの頃のまま」。



また、このテンポアップした平川地一丁目バージョンもあって、元々カバーしてたようで、だけれど、これはやはり本家版の方が、しみじみ味わい深いものが。




次は、懐かしいブレバタ曲、平川地一丁目と藤澤志帆が歌った「渚へ行こう」。You tubeにはブレバタ版見当たらず、この時の劇中バージョンが。




それと、やはり懐かしいブレバタ曲「Pnk Shadow」。




また、歌詞の「サイモン&ガーファンクル 久しぶりに聞く」に忠実に、ブレバタ版と平川地一丁目版で歌った「The Sound of Silence」。

2人の青年時代の設定は’60年後半~70年代初頭のようで、2人とマリエとの会話で映画「卒業」の話も出てたり。先日「靴職人と魔法のミシン」に出てたダスティン・ホフマンもまだ若かった。




あと、アンコール演奏最後、ブレバタ中心で全員登場で合唱、日本語歌詞混りのスティービー・ワンダーの「特別な気持ちで」(「I Just Called To Say I Love You」)。

まあブレバタ曲ではないけれど、これがユーミン帝劇での「卒業写真」のような、出演者達皆含めて、アットホーム&ハートウォーミングな、公演の締め、という感じ。





とにかく久方に姿を見たブレバタの2人は、正直風貌は今や、一見そこらにいそうな高齢者ムード、佇まいもざっくばらんで、弟のニ弓氏など、どうも誰かに似てる、と思ってて、

近所の、たまに挨拶する母のアパートにいる大家さんの弟さんに間違えそうな、だけれど、いざギターを抱えて歌いだすと、2人共さすがに「ブレッド&バター」の美声。

平川地一丁目は、今回初耳、ルックスがイケメン風なのは兄でそのボーカル、2人のハーモニーも結構聞かせるものが。とは思ったけれど、今は活動してないようで。

その他どの出演者も、歌は達者、ダンスで見せたり、だったけれど、出演者名のなかでちょっと気になったのは「葛城ゆき」で、考えられるのは、カフェブレッド&バターのママ役の女性、だけれど、

この人って、あの「ボヘミアン」などの「葛城ユキ」と同一人物?!なのか、別人なのか?その風貌、少し聞いた歌声ではどうも判別つかず。


あとバックミュージシャン達は、ブレバタのように劇に直に参加、ということはなかったれど、ギター鈴木茂、ドラムス林立夫など、さり気なく豪華メンバー。ラストの「特別な・・」では、特別ゲストなのか?正やんの姿も。

こういうバックでの、ブレバタライブに、+「あの頃のまま」劇がついたステージ、と思っても、それなりに見応えだったと思うけれど、

劇自体も、やや現実と過去、ブレッド&バターカフェと3人が夢見たカフェ「セシリア」が混在のカオス状態?ではあったけれど、時空を超えたピュアな友情・愛情エキスで、終わってみれば、それなりに良かった、という感じ。

ユーミン帝劇でも、こういう、1曲をモチーフにして、劇中展開に応じて他曲も、というのも有りかも、で、いざどの1曲?というと、難しいかもしれないけれど。

でも、こちらは解散してしまってるけれど、バンバン復活で、この「いちご白書をもう一度」版、とか、中~高齢層には特にノスタルジー的アピールはあるんじゃないかと思ったり。


そういう所で、思ったよりもブレバタ健在ぶりでの音楽、演劇ファクター、そのミックス具合、やや切ないけれど「あの頃のまま」の持つ懐、というのも改めて、という作品でした。

関連サイト:Amazon DRAMA&LIVE あの頃のまま」
関連記事:サヨナラCOLOR(’04)音楽のチカラ「青春の言葉 風街の歌 作詞家 松本隆の40年」 松任谷由実 デビュー40周年 はてない夢の旅MASTER TAPE~荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る~<1><2>追悼・大瀧詠一~朝 / はっぴいえんど(’70)名盤ドキュメント はっぴいえんど「風街ろまん」('71)~“日本語ロックの金字塔”はどう生まれたのか?~

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-07 00:59 | 音楽・演劇 | Trackback | Comments(0)


夜のとばりの物語 ー醒めない夢ー(’12) 

気になっていて未見だった作品DVD鑑賞5作目は、先日見たフレンチアニメ「夜のとばりの物語」の続編、「夜のとばりの物語 ー醒めない夢ー」を見ました。


a0116217_23365524.jpgそもそも「夜のとばりの物語」が、10話の短編シリーズ「ドラゴン&プリンセス」からの5話の新作1話を加えたものだったようで、

その好評もあって、残りの5話も、同様のオムニバスとして公表となったのが、この続編のようで。<(C)(株)ゥォルト・ディズニー・ジャパン→>

やはり前作同様、独特の影絵+鮮やかな色彩で、世界各地舞台にそれぞれの物語がファンタジックに展開。


今回一番インパクト話、といえば、最後の「イワン王子・・」。

イワン王子が瀕死の父を救うため出かけていく、王達の宮殿の、グリーンやブルーなどそれぞれの色彩トーンの宮殿内部や、七変化の姫の宮殿の赤トーンの煌びやかな外観やカラフルな幾つかの扉、など映像的にもメリハリ、

お話も、王子が美しいけれど怖れられていた日知変化の姫に、勇敢に対面、率直な恋心を抱いて姫と心を通じ合い、彼女の変身能力の力の助けを得て、

貪欲な王達が見返りに要求した宝の品々や、肝心の父を救うためのスモモを得てハッピーエンド、という、まあ父を救いたい一心で始まったアドベンチャー&ロマンス、という収まり方の後味良さ。


6/5追記:その他、2話目「靴職人と夢の橋」の、貧しい靴職人青年が夢で見た橋の像を訪ねるプラハ、

3話目「見習い水夫と猫」の、海賊にこき使われ冷遇される少年と猫が降り立つインドの街並み、思いがけず彼らの家!となる、タージマハルがモデルの宮殿、

確かペルシャ舞台の想定だったと思うけれど、「魔法使いの弟子」で、魔法使いに出会って弟子になった青年が招き入れられる、地下の魔法使いの住処の、赤が効いた鮮やかなエスニック模様、など、

それぞれの舞台の、映像も前作に劣らず鮮やかで美しく、前作「夜のとばりの物語」もだけれど、最新テクの導入で、「プリンス&プリンセス」の時より、色彩自体細かい文様が入ったり多彩になった気するけれど、

それが引き立つのも、影絵のシルエットでの、人物や動物などの細かな造形の魅力、素晴らしさあってのこと、と、その渋い技、というのも改めて。

お話的にも、「イワン王子・・」以外の4話は、主人公が、普段は周囲から見下げられたり虐げられたり、貧しかったり、職なしだったり、という身から、

それぞれの持つ能力が開花したり、認められたり、幸運が訪れたり、「見習い水夫・・」は固い絆の青年と猫の、その他はロマンスも絡んでのハッピーエンドで、勧善懲悪的なお伽噺としても妥当、という感じ。


そういう所で、今回DVDでだけれど、ミッシェル・オスロ2作の影絵シリーズ、まあ子供の頃の絵本での様々な童話、に当たるような、そのユニークな独特の映像美+さまざまなエスニック舞台での物語に満足でした。

関連サイト:夜のとばりの物語 公式サイトAmazon 「夜のとばりの物語 醒めない夢」
関連記事:プリンス&プリンセス(’99)(’04)キリクと魔女2(’05)アズールとアスマール(’06)夜のとばりの物語(’10)


  
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-02 23:34 | 洋画 | Trackback | Comments(0)


サヨナライツカ(’10)

気になっていて未見だった作品DVD鑑賞4作目で、「サヨナライツカ」を見ました。


先日見た先日見た「新しい靴を買わなくちゃ」ヒロイン役だった中山美穂の、その2年前公開だった主演作で、

当時はまだ波風もなかったか?中山美穂の元夫辻仁成の小説原作、辻作品原作映画というと江国香織との共著「冷静と情熱のあいだ」は、割と好感だったし、

「新しい靴・・」での、年輪重ねた上での中山ヒロインぶりに、こちらもどんなものだったのか?と、改めてちょっと興味も湧いて、という所。


a0116217_4372532.jpg婚約者光子(石田ゆり子)がいながら、赴任先のバンコクで出会った謎の美女沓子(とうこ:中山)との関係に溺れる豊(西島秀俊)、そこから25年後に渡る物語。<(C)アスミック・エース→>

こちらもラブストーリーではあるけれど、「新しい・・」とは裏腹に、ハードなベッドシーン含むラブシーン満載、思えば”人妻”中山美穂12年ぶり主演作、だったのだけれど、

「新しい・・」では年下格向井理相手の”受け”だったのが、こちらでは西島秀俊に明らかに率直な”攻め”スタンス、

踏み込んだ色香散りばめられた、ここまでハードシーンのある中山出演作は初見で、ある種衝撃作、というか。


一番インパクト、というとやはり序盤、沓子が先日酒場で出会ったばかりの豊の部屋に、豊が野球の試合で打ったホームランのボールを持ってやって来て、誘惑、のシーンでの、

中山大人の女的な腰の据わり方、というか、脱ぎながら正面から相手を見据える表情。

それに対して無抵抗に吸い寄せられる豊、結局このシーンが、この物語のトーンを決めた、という感じ。

その後劇中での2人の蜜月期間、無邪気にふざけ合うシーンの中山美穂も、やはり「新しい・・」とはやや違ったタイプの素の大人のチャーミングさ、というか。


それにしても、原作は未読だけれど、このヒロイン沓子は「新しい・・」のパリ在住のアオイに輪をかけて、の謎のバックグラウンド。

一流の「オリエンタルホテル」の、有名作家達が滞在した、という歴史があるのか?オーサーズスイートの一つ「サマセット・モーム・スイート」に在住、

豊に、見かけた年季入りの高級車を、買ってあげましょうか?とあっさり言ったり、アオイ同様、親族の影もなく、天涯孤独?なのか、

何らかの仕事をしてるとか、誰かの囲われ者であるとか、リッチマンと離婚経験、などという描写も劇中なかったけれど、一体何ゆえに、ああいうリッチ生活水準??と。

そして終盤では、そういうハイソなバックグラウンドも尽きて、昔の馴染みで雇ってもらえたのか?そのホテルでVIP案内要員、という展開も今一?。

ちょっと「ラッフルズホテル」の藤谷美和子、とか思い出して、まあ映画ヒロインとしてはそういうミステリアスさも魅力だけれど、現実感的には不可思議。


でもそういう謎はあっても、ちょっと引っ掛かったのは、日本から何か不穏さを察してバンコクにやってきた光子の、沓子への要求。

感情的に罵ったりはしないけれど、淡々と豊との関係で自分の優位さを語り、最後に「一つだけお願いがあります、来週の日曜日午後1時までにいなくなって下さい」というとどめ。

まあ婚約者として、黙っていられないのは当然だけれど、いくら謎のリッチ身分の沓子ではあるけれど、婚約者の浮気相手に、面と向かって「彼と別れて下さい」ならまだしも、生活拠点からいなくなれ、とまで言うのは?無理ありそうで、

豊の身内的に、ある種の慰謝料、手切れ金などとして、その措置のための必要な費用はこちらで出すから、などとというなら、一応筋的にはまだしも、だけれど。


その要求を受け入れた、というか、豊の光子への忠誠、航空会社の上司桜田(加藤雅也)からの戒めもあって、自分と別れようとする意向も汲んで、だろうけれど、1人NYへ旅立とうとする沓子。

豊は、沓子の奔放な魅力にあっさり落ちて、どうもいつしか彼女に本気で愛着を持ち始めてしまったようだけれど、その思いを断ち切るように、空港でぶっきらぼうな別れ。

そこにやって来た光子に、やっと「愛している」と言うのだけれど、それはやはり半ば義務的な言葉だった、ということが、25年後に形として露呈してしまう、といういびつさが、まあある種真実で、ある意味残酷な恋物語。


残酷、といえば、このタイトルでもある「サヨナライツカ」、劇中の切なさを象徴するような内容の詩を書いたのは、冒頭シーンからあったのだけど、沓子でなく光子だった、という所。

この詩は、何だかこの物語自体のメイン筋とはやや離れた所で、ちょっと印象的。

>サヨナライツカ

いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
孤独はもっとも裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい
愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ

サヨナライツカ

永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトにわかれる

私はきっと愛したことを思い出す<

流れ的には豊を勝ち取って家庭を築いた光子が、婚約時代にその行く末を予見するような詩を書いていた、

単身沓子の所に乗り込んで手を打った、芯の強さ、というか意外な図太さを見せた彼女が、そういう感性を持っていた、というのが、

25年の歳月の中で豊の真の気持ちを汲みとり、豊を大雑把に家庭に留めておくことも諦め、ああいう送り出し方をした、というのも妙な切なさ。


そういう展開、というのも、やはりこの物語は男目線、というのか、豊という人物の優柔不断な不器用さ、というのは漂うものがあるけれど、

ふと出会った美女が、婚約者がいると知っていながら自分に赤裸々にモーションをかけてきて、三角関係の修羅場になる前に浮気相手は自らNYに発って、しかも後年、逢瀬を重ねたホテルで再開、自分を忘れずずっと待ってた、とか、

妻となった婚約者は、会社の社長になった自分の人生の惑いに、何ら口出しをせず、当初から別れを覚悟していたかの風情の、完成した「サヨナライツカ」を手渡してくれる、とか。

いわば自分の都合のいいように、満足いくように女達が動いてくれる、という願望、ロマンの物語、と取れなくもない感じ。

唯一豊の想定外は沓子の急激な体調変化、その身の施し方、その悲しみに、やや自暴自棄的にバンコクの水辺で車を飛ばすシーンもあったけれど、そこで現地語で「大丈夫!」と叫んだり、

社長の座は捨てて、沓子のためだけにバンコクへきたのでは?と思ったけれど、その後オフィスでそれらしき席に座って沓子の面影と語り合ってたり、あれ、また元の鞘?とふと思ったり。

まあ余り突っ込んでも、という、テーマ的にはピュアな”一生に一度の運命の愛”なのだけれど。


あと、豊と光子夫妻の、1人は勉強の出来もよく問題なさそうな剛(西島隆弘)だけれど、もう一人が、どうも問題ありありのような、家を出て鄙びたアパートで女の子と同棲してるロッカー(の卵)の健(日高光啓)。

彼が、訪ねてきた豊に、彼の生き方そのものを侮蔑するような言葉を投げつけ、自分には夢がある、と、言い放ち、光子達が見つめるステージでも反骨的な歌を歌って、というのも、

豊の人生の惑いに拍車をかけて、沓子とのことを含め、リセット方向に作用したのかもしれないけれど、どうも余り共感出来る露骨さじゃなかった。


映像的には、舞台がエキゾチック風物のバンコクで、「私の頭の中の消しゴム」の韓国のイ・ジュハン監督作、日本人監督タッチよりも枠がなく、ナマっぽい風味があった気が。


そういう所で、まあここまで大胆シーンもあったのか、という、前述のように「新しい・・」とは趣違う大人中山美穂映画、遅ればせながら2作ペアとして、違う形のラブストーリーを味わった、という後味でした。

関連サイト:サヨナライツカ 公式サイトAmazon 「サヨナライツカ」象のロケット 「サヨナライツカ」
関連記事:中山美穂新しい靴を買わなくちゃ(’12)マナに抱かれて(’03)トニー滝谷(’04)カナリア(’04)さよならみどりちゃん(’04)メゾン・ド・ヒミコ(’05)好きだ、(’05)神童(’06)春、バーニーズで(’06)風立ちぬ(’13)<1><2>夜のとばりの物語(’10)四日間の奇蹟(’05)ALWAYS 三丁目の夕日(’05)タイヨウのうた(’06)ALWAYS 続・三丁目の夕日(’07)クライマーズ・ハイ(’08)私は貝になりたい(’08)蟲師(’07)歌謡曲だよ、人生は(’07)まほろ駅前多田便利軒(’11)ゲド戦記(’06)


   
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-06-01 04:12 | 邦画 | Trackback(1) | Comments(0)


中間テスト対策終了

今週月曜で、今回の中間テスト対策が終わってました。今回平常に+分は、いつもの私立美大付属高3年女子の数学60分×4回。

それと、普段は数学のみで、先週半ばに中韓が終わった都立高1年男子が、お母さんの意向で来月6日の英検準2級対策用に90分×2回。


まあテスト対策はいつものような、だけれど、先週半ば、テスト3日前の私立中2女子が平常授業の開始時間に現れず、連絡もなし。

お母さんは仕事で多忙気味で、この生徒もクラブで疲労がち、家で一人でいる時に寝過ごしてしまって、お母さんにこちらから携帯で連絡~近くのお祖母さんに起こしに行ってもらうなりして、時間ずらして開始、というのは折にあるパターンなのだけれど、

この日は本人、お母さんの留守電に2回ずつメッセージ入れても、開始から3時間位経っても音沙汰なし。まあ色々あっても、こういう風に振替でもなく、平常の時間帯に現れず、かつ本人とも親御さんとも連絡取れないまま3時間、というのは初ケース。

すでに10時だし、もし連絡ついてもこれから開始、というのはちょっと考えにくいし、一応双方の留守電には入れてるし、遅くても明日にはどちらかから連絡あるだろうし、

何か突発的な事故とか不幸ごとetc、というより、多分爆睡してしまってて、お母さんにも仕事中で伝わってないかだろう、とは思いつつ、

何だか落ち着かないし、家電は留守電でなくFAXになってて、一応こちらに文面でも入れておこう、と思ってスタンバイして電話したら、意外にも本人が出て、「どうしたの?!」と聞いたら、

やはり寝込んでしまってて、目覚ましも止めてしまってて、今この電話で目が覚めた、とすまなそうで、まあとりあえず連絡ついて一安心だけど、という次第。

でもテスト範囲も広くて、まだ手付かずの所も多々あるし、仕上がり具合もいつもながら怪しげだし、その明後日もテスト前日長めで振替で入れているけれど、

その日もその時間帯やはり家に一人らしく、今日のようなことがあったらまずいし、携帯でなく家電の方が音的には効くようで、その日、次の日と、家電に開始20分前に、モーニングコールならぬイブニングコール。

その後やはり直前の日には、家に姉なりお母さんなりがいるようで、しなくてもOKだったけれど、まあ余りそういうのが癖になっても何だか?だけれど、テスト直前位は今後もあるケースかも。


英検対策の高1生は、今回初の準2受験のようで、折に聞いてる学校の英語授業の様子だと、中高一貫校だけあって、中3のうちから数学同様割と標準の高校レベル文法、単熟語は出てきてるようで、その分にはいいけれど、

本人も、学校で2級の練習をした時半分位は出来たそうで、先日漢検の準2級も受かったし、多分平気、と余裕ムードで、先月から貸してた対策用問題集もほぼ手付かずのままのようで。

まあ6割取ればいいんだけれど、3級のような訳にはいかないし、なめてると危ないわよ、とは言ってたのだけど、

先日1回目をした時、問題集の模試の所の記述問題2回分をやってみたら、合格ラインやや下と、ライン上、結構まずいかも、とやや焦り気味、

まあ中韓の数学は、数Ⅰ、Aともそこそこ良かった方だし、普段英語はノータッチで、まあ2回ではせいぜい整序問題のコツチェック、位で、色々は無理だし、そう責任を感じる訳ではないのだけれど、明日2回目、

場合によっては、来週の平常の数学を、丸ごと英検対策にするのもどうか、だけれど、半々位にするか、お母さん打診するかも、という状況。


そういう所で、まあいつもながら、出来る範囲でやれる事をそれなりに、という所です。

関連サイト:個人学習会 高円寺教室 サイト
関連記事:ある少年(’07)一息(〃)夏期講習(〃)再会(〃)
合格・ブログサービス終了(’09)受験シーズン終了と新入会(〃)春期講習終了・新年度と新入会(〃)中間テスト対策終了(〃、1学期)期末テスト対策終了・夏期講習(〃)夏期講習(〃)夏期講習前半終了夏期講習終了中間テスト対策終了・新型インフル(〃、2学期)期末テスト対策終了・冬期直前講習(〃)センター試験終了・インフル余波(’10)冬期直前講習と期末テスト対策終了(〃)春期講習終了(〃)中間テスト対策終了(〃、1学期)期末テスト対策終了(〃)夏期講習前半終了(〃)夏期講習終了(〃)中間テスト対策終了(〃、2学期)期末テスト対策終了(〃)冬期直前講習(〃)冬期直前講習終了(’11)学年末考査対策終了(〃)入試ネット投稿(〃)塾HP再作成(〃)中間テスト対策終了・新入会(〃、1学期)期末テスト対策・夏期講習(〃)突然の別れ(〃)塾広告ポスター(〃)夏期講習終了中間テスト対策終了・新入会(〃、2学期)期末テスト対策終了(〃)冬期講習終了(’12)学年末考査対策終了(〃)春期講習(〃)春期講習終了(〃)中間テスト対策終了・新入会(〃、1学期)期末テスト対策終了・新入会(〃)夏期講習(〃)夏期講習終了(〃)中間テスト対策終了・新入会(〃)期末テスト対策終了(〃)冬期・直前講習、新入会(’13)直前講習終了・学年末考査対策終了(〃)中間テスト対策終了(〃、1学期)期末テスト対策終了・新入会(〃)夏期講習終了(〃)中間テスト対策終了・新入会(〃、2学期)期末テスト対策終了(〃、2学期)冬期講習終了・一時復帰(’14)学年末考査対策終了(〃)春期講習終了(’14、1学期)中間テスト対策終了(〃)期末テスト対策終了・新入会(〃)夏期講習終了・新入会(〃)中間テスト対策終了・祝合格(〃)期末テスト対策終了・新入会・祝合格(〃)冬期講習終了(’15)学年末考査対策終了(’15)春期講習終了(’15、1学期)


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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-30 23:50 | 仕事 | Trackback | Comments(0)


靴職人と魔法のミシン(’14)

一昨日27日(水)、新宿明治安田生命ホールで来月5日公開の「靴職人と魔法のミシン」試写会、「いい加減な・・・」ブログのYamato(いい加減人)さんとご一緒して見てきました。


a0116217_242464.jpg監督はトム・マッカーシー、俳優でもあって、私は見ていた中では「カールじいさんと空飛ぶ家」の原案、脚本を手掛けてたそうで。

主人公はNYで小さな靴修理屋を営む靴職人マックス(アダム・サンドラ―)、彼がふとしたことから、店の片隅にあった旧式ミシンが”魔法のミシン”であることに気付いて、

色々騒動に巻き込まれたり、活躍したり、というヒューマンコメディ。<→チラシ>

そのミシンで修理した靴を履くと、瞬時にその人物に変身する、というファンタジーで、マックスは序盤はそのマジックでの非日常の刺激に高揚、次々利用していくけれど、

まあ舞台もNY、結構危ない目にもあいながらのサスペンスっぽい所もありながら、ちょっと「ひみつのアッコちゃん」中年外人職人版というか、その変身で周囲に巻き起こす状況のコミカルさ、

年老いた母シムキン夫人(リン・コーエン)への、ややほろ苦い魔法の使い方の温かみ、などもあったり、仄かに人情味も漂ってて、なかなか面白かったという後味。


ダスティン・ホフマンがどんな役か?も注目だったけれど、マックスの、近年家を出たきり音信不通の父アブラハム役。

終盤、意外な形で彼の秘密が明かされるキーパーソンで、私はホフマンは、声優をしてた「レーシング・ストライプス」、姿は「ネバーランド」以来、久方に見てやはり年は取った、とは思ったけれど、渋い風味。


劇中しみじみシーンとして一番印象的だったのは、マックスが演出したアブラハムと母の再会食事シーン、その後の母の運命も含めて、だけれど、

この母役のリン・コーエンは、これまでどうも覚えなかったけれど、耄碌気味ながら、マックスを気遣い、失踪した夫アブラハムへの思いを湛えてた風情など、ホフマンに劣らずなかなか味わい深い物腰で、登場した女優の中で最もインパクト。


a0116217_1402031.jpg5/30追記:あまり事前に詳しい内容はチェックしておらず、見る前には、ファンタジーにしても、子供も絡むような、もう少しほのぼの系、かと思ってたら、

意外な”中年男の変身もの”で、まあ「アッコちゃん」よりは、その人物の靴を履かないと、という制約はあって、マックスが変身するのはほとんど足のサイズが合う男性ばかり。<←チラシ裏>

唯一、赤いヒール靴を履いての女性に変身時は、女優ではなくアダム・サンドラ―がゲイ風?の女装してて、またこの姿で要のシーンで登場、

一番の悪役、黒人レオン(メソッド・マン)とのヤマ場の攻防シーンも、その女装姿、だったり、そのレオンとに成りすました時の、彼のセクシーな恋人との際どいやり取り、

また靴の持ち主が故人になってたようでゾンビ風老人に変身、その姿に戦いたワル達から逃れられたり、通りすがりの人々に怖れられたり、というような色々コミカルシーン。


また靴のヒューマニズム的、というか人情味ある使い方では、まず母のための、ということと、

ワル達に捕まってる時耳にした、ビルからの立ち退きを巡る老人ソロモンの危機を救うため、終盤躍動、一瞬これは本人なのか?マックスが変身してるのか?という目まぐるしさもあったけれど、そこら辺は正義の味方風だったり。

魔法のミシンは、マックスのだったかアブラハムのだったか、祖父の代に、親切のお返しに客が置いていって、代々受け継がれてたもので、

アブラハムも、もしかしてマックスのように靴マジックの危ない使い方をして、身を隠すはめになった?過去があるのかも、とも思ったけれど、

終盤、隣の世話役的な理髪店主ジミー(スティーブ・ブシュミ)絡みで、そのマジックを家族への配慮のため使ってた、と判ったり、そういう、ギャグっぽいコミカルさだけでなく、ヒューマニズム的なエキスも入ってて、

ロマンス、という部分では、マックスが序盤少し心ひかれる、地域活動に熱心な女性カーメン(メロニー・ディアス)が、ソロモンの件で男気を見せたマックスに好意、発展の兆し有りそうな?という位だったけれど、

会場で配られてたアンケート用紙で、誰に一番共感できるか?という問いには、どうも男性陣には皆難しく、主な女性陣も、母シムキン夫人、というには何だか切なすぎるし、

半悪役エレーン(エレン・パーキン)にも特に、だし、結局そう要の人物という訳ではないけれど、なやはりこの真っ当でしっかり者のこの中では一番等身大っぽい女性カーメンかも、という所に落ち着き。


そういう所で、前述のようにやや当初のほのぼのファンタジー?という予想とは違った作風だったけれど、それなりに人情味も漂って、NY下町舞台の変身騒ぎを楽しめたヒューマンコメディでした。

関連サイト:靴職人と魔法のミシン公式サイト
関連記事:カール爺さんと空飛ぶ家(’09)地球街道 「卒業」ロケ地レーシング・ストライプス(’04)シャーロットのおくりもの(’06)


  
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-29 02:44 | 洋画 | Trackback | Comments(2)


夜のとばりの物語(’10)

気になっていた作品のDVD鑑賞、3作目でフランスのアニメ「夜のとばりの物語」を見ました。

これは「プリンス&プリンセス」「アズールとアスマール」など結構好感だったミッシェル・オスロ監督作で、「プリンス・・」のような、影絵の6話のオムニバス作品、

世界の様々なエスニックな場所を舞台にした「狼男」「ティ・ジャンと瓜ふたつ姫」「運命の都と選ばれし者」「タムタム少年」「嘘をつけなかった若者」「鹿になった娘と建築家の息子」。


a0116217_2445982.jpgまず最初やはり字幕版で見たのだけれど、夜電気を消した部屋で見たせいか、どうも鮮やかな色彩部分が目に眩しくて、字幕が見にくく、折に手で画面を一部隠して見たり。

劇場で同じ影絵の「プリンス・・」を見た時にはそんな感覚の覚えはなく、画面サイズによるのかもしれないけれど。<
<(C)ウォルト・ディズニー・ジャパン→>

で、再度日本語吹き替え版で見た時には、机のスタンドライトを点けてやや明るくしたのと、字幕なしだったので、確かに見易くなって、改めて、やはり黒のシルエットとコントラストの様々な色彩の鮮やかさにしみじみ感慨。


現代の都会の一角で、影絵制作会社?の男性2人と女性1人が、各短編のアイデアを出しながら企画→即実演、という構成だけれど、

一番インパクトは、5話目のチベット舞台の「嘘をつかなかった少年」。先日の大地震被害で今大変なチベット舞台だけれど、赤が効いた、エキゾチックで細かな文様の曼荼羅の装飾などが、映像的に一際鮮やか。

ただこの「嘘を・・」は、お話的には一番気に入らず。決して嘘をつかない、という評判の若者を巡って、王と隣国の王が領土の賭けをして、隣国の王が自分の美しい娘を若者の元へ送り込み、

娘は病気のふりをして、唯一の助かる方法は若者が王から預かり、話も出来る大切な仲間である馬の心臓を食べることだ、と迫り、娘に一目ぼれしていた若者は、その葛藤に苦しんで、

それを知った馬が自ら薬草を食べて死に、断腸の思いで若者が心臓を差し出した時には娘は去り、後で陰謀に気付くのだけれど、王達の前で、騙された自分の愚かさのせいで馬が死んだ、と、やはり嘘はつかず、

自分の卑しさと彼の高潔さを認めるその娘を、やはり愛している、と許して結ばれる、という内容で、まあそもそも、唯一の治癒方法が馬の心臓?というのを、何を根拠に?と、疑いもせず真に受けるというのも変すぎで、

一旦は卑劣な娘、と侮りつつも、親しい馬を殺させるという状況に平気で仕向けた娘をあっさり許してハッピーエンド?というのも、まあお伽噺、ではあるけれど今一解せず。

特典映像のインタビューで、オスロ監督はこの話について、

>善人の私には考え付かない物語で、いかにも憎むべき王女、私が思いつかない話だからこそ興味をひかれる、とのことで、

元にしたチベットの話ほど耐え難い結末ではない、悪ではなく善が死に、厳しい話だけれど、一つの勝利も語られ、それは嘘をつかない若者の勝利であり、

もう一つ大切なのは許すことで、その術を知ってるから呪いを解くことができ、その技術は車の運転のように役立つ<

などと語ってて、どうもこのルーツのチベットの話はもっとシビアで、それを多少なりともソフトに脚色したようではあるのだけれど。

苦しむ若者のため自ら死を選ぶ”善”の馬メロンギは、フランス語版ではオスロ監督自身が吹き込んだバージョンをそのまま使用したそうで、日本語吹き替え役が西島秀俊。


お話的に好きだったのは最初の「狼男」で、騎士の青年が、自分の花嫁候補の姉妹の内、誤解で獄中の自分を救ってくれたと思った姉の方を選んで婚約するけれど、

姉は実は彼を愛してはおらず、月夜の晩に狼に変身する、と秘密を打ち明け目の前で狼にの変身した彼を毛嫌い、

彼が姉を選び傷心の妹は、その狼に熊から襲われたところを助けられ、その青年とは知らずに、獄中の彼を救ったのは自分だと打ち明け、青年は真実を知って、

姉が井戸に捨てた、人間に戻るための首輪も妹が拾ってきて、無事人間に戻った彼は、姉と決別、姉の方も、狼になる男なんて、と嫌悪するけれど、

妹はそれでも彼を愛する、と宣言して、こちらの方は、まあ勧善懲悪のまともなハッピーエンド。この話も、劇中、狼になってた青年が妹を背に乗せて歩く月夜の森、湖など映像もなかなか綺麗。


その他、面白かったのは「タムタム少年」。アフリカの村で、太鼓大好き少年タムタムが、その太鼓好きを周囲の大人達から疎んじられていたけれど、

魔法の太鼓を持つ達人らしき老人から手ほどきを受け、彼が太鼓を叩けば周囲の人々が踊り出す、という域になって、

瀕死の王を蘇らしたり、村に攻めてきた相手軍を躍らして追っ払ったり、英雄になる、という、彼の太鼓で人々が踊り出す様など、コミカルで小気味いいコンパクトさ。


その他「ティ・ジャンと・・」では冒頭のカリブの島の色彩豊かな自然の明るさ、「運命の都・・」では、実際神への生贄の風習が盛んだったらしいアステカがモデルらしいけれど、

巨竜のような守り神を殺して娘を救い、いわば洗脳されている民衆に、労働と祭りの必要を説いた青年の怖れ知らずの勇気、

最後の「鹿になった・・」では、凶暴な魔術師の婚約者から、恋人を救い出したものの、詞かにされていまった彼女を元に戻すため、青年が相談役の男と訪れる、柔らかいブルー色調の森、光が飛び交うあでやかな”愛撫の妖精”の宮殿、

また実は鹿でなく、カラスにされていて、気付いてもらえず彼らに付いていってた娘が、娘を救うための旅を決意した青年に撫でられてめでたく元の姿に戻ったり、というハッピーエンドで締め、なのも後味良く。


そういう所で、久方の独特のオセロ影絵アニメ、とにかくシンプルな黒のシルエット造形+際立つ色彩の美しさの映像美堪能、

特典映像でオスロ監督が語ってた中で、(この作品を)見た後で、見る前より寛大で気楽になれればいい、というのもちょっと印象的で、何だかその言葉によって味わいが増したような、という気もするこの作品でした。

関連サイト:夜のとばりの物語 公式サイトAmazon 「夜のとばりの物語」
関連記事:プリンス&プリンセス(’99)(’04)キリクと魔女2(’05)アズールとアスマール(’06)

マナに抱かれて(’03)トニー滝谷(’04)カナリア(’04)さよならみどりちゃん(’04)メゾン・ド・ヒミコ(’05)好きだ、(’05)神童(’06)春、バーニーズで(’06)風立ちぬ(’13)<1>


  
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-27 02:45 | 洋画 | Trackback | Comments(0)


新しい靴を買わなくちゃ(’12)

久方のDVD鑑賞2作目、先日の「アナ雪」に続き、やはり未見だった「新しい靴を買わなくちゃ」を見ました。


これは「ハルフウェイ」と同じ監督北川悦吏子&プロデュース岩井俊二のタッグ作、ということと、「Love Letter」以来の岩井監督&ヒロイン中山美穂コラボ作、舞台がパリのラブストーリー、とのことで、気にはなっていた作品。

また、この音楽担当はが坂本龍一だった、というのは今にして知った次第。


a0116217_20315732.jpgパリで一人暮らしのヒロイン勅使河原アオイ(中山)と、偶然出会った日本から来たカメラマン八神千(向井理)が過ごした3日間の出来事、という物語。<(C)キングレコード→>

映画での中山美穂の姿も私は久方、冒頭登場した時には正直、巷で折に言われるような”劣化”というのは失礼だけど、やっぱり歳はとったかも、という印象ではあったけれど、

さすがに10年程になるのか、私生活で結婚後のパリ在住歴で、流暢なフランス語、一回り近い年下になる向井理演じる青年をナビゲートして迷子状態から救う、現地の年上女性らしいリード面も見せつつ、

泥酔状態になってしまって、送られ、家に招き入れる成り行きになった彼に、愛着を持ちようになって、辛い過去も打ち明けたり、自然に接近しつつも、

相手はすぐに日本に帰る身、引き留められはしない、という切なさのある役柄を、今のこの人なりにキュートにこなしてたのでは、という感じ。

近年離婚報道もあったけれど、やはり「Love Letter」の頃からは、私生活でも色々経て、パリ在住歴も含めて、今のこの人での大人版岩井色作品、と思えばちょっと感慨も。

      
5/25追記:まあ不自然さといえば、出会ったばかりの旅人青年に、異国のラフ感覚+同じ日本人愛着、というのもあるかもしれないけれど「勅使河原だと呼びにくいから、アオイで」などというのとか、思えばちょっとあざとい?感じもしたり。

元々日本で美大を出て、単身パリに来て画廊で働いていて、フランス人画家と結婚・離婚、仕事はあるけれど、1人暮らし、という境遇にしては、

パリの割と中心地らしき所で、結構な広さの家に住んでて、というのもやや?で、別れた時に子供が出来ていてその子を産んでシングルマザーに、という経過で、

その画家からそれなりの仕送りなりがあったのか?そこら辺は触れられてなかったけれど、仕事にしても、大手の会社でバリバリキャリアウーマン、というより、

ローカルっぽいフリーぺーパーの編集をボチボチ、という感じで、パリの実際の住宅相場って詳細不明だけれど、どうもあの住居の生活水準が謎?だったり。


そこら辺、突っ込み所はご愛嬌、だけれど、相手の青年、千については、向井理演じるソフト路線、そもそも人当りいいキャラ?にしても、アオイへの接近の仕方が妙にナチュラルすぎ、

パリに来た理由も、妹スズメ(桐谷美玲)の恋愛沙汰でお伴として連れられて、だし、一見優柔不断、でもありながら、一応現実味があったのは、不平不満だらけの日本でのカメラマンの仕事、だけれど、

やはりその仕事を軸足にはしていて、アオイに魅かれる部分はありながらも、刹那的な恋に溺れるわけでなく、日本へ戻る、という意識は通していた、という点。

だからアオイとの距離もそれなりにキープ、彼女の家での2晩目も、ムード的には一線を越えて結ばれても、という流れはありながら、少なくても映像では、彼女を癒すハグどまり。

多分、映像外でそれ以上に進んだ?という印象も、その後の流れからは受けなかったのだけれど。それは、息子を亡くしたというトラウマの告白、辛い過去を持つ彼女のピュアさを感じて、という部分と、

彼女側が強く押せば、そういう関係もあったかもしれないけれど、彼女も、劇中故郷であるらしい東京への望郷の気持ちをちらつかせたりしていながらも、やはりパリの住人、

彼は所詮束の間の旅人、深入りは色んな意味で無理、という意識があったからこそ、揺れる気持ちはありながら、切ないけれど淡い交流で留まった、

所々好意の告白っぽいジョブのようなやり取りもありつつ、大人の中山美穂が演じながらも、結局ある種品のいい純愛物語だった、という点もこの物語への好感点。

坂本龍一音楽は、特にそういう終盤の微妙な揺らめき、切なさ感に寄り添っていたような感じ。


また、同時進行的だったもう一つのサブのラブストーリー、スズメとアーティスト志望のカンゴ(綾野剛)カップル、

こちらは、もしかして「ハルフウェイ」の北乃きいと岡田将生のように、設定だけは決まってて、やり取りは2人任せのアドリブ科白?と思うような節も折にあったのだけれど、後で、この2人のシーンについてはほとんどアドリブだった、と見かけてやっぱり、と納得。

ケジメをつけにパリに乗り込んできて、ストレートに思いをぶつけるスズメ、その思いを受けきれないカンゴ、というナマっぽさもあって、辛いけれどスズメの決断がきっぱりした結末で、これはこれでやはり好感。

桐谷美玲って近年、ニュース番組とかで見かけて、美人だけれど硬派っぽい印象だったけれど、こういう、女の子っぽい役もしてたのだった、と。

メインカップルについては、中山美穂インタビューで、彼女はアドリブは禁じられていた、そうでだけれど、

一つのヤマ場だった2晩目のハグシーンや、終盤、千がタクシーに乗り込む直前の別れのシーン、などは、やはりもしかして、少なくとも向井理はアドリブだったのでは?と思ったり。

またこのメインカップルは、後日談でタイトルの”靴”絡みエピソードで、パリでのアオイとの出会いで一皮むけた千、そして悲しい過去から一歩進むアオイ、というニュアンスもあって、この2人の今後?という含みも少し漂ったり、という仄かな明るい後味。


それと、この作品エキスとして、やはり私は未踏のパリ。観光地ばかりが舞台だった訳ではないけれど、凱旋門、シャンゼリゼ通り、ジャンヌ・ダルクの像、セーヌ川、その河畔のノートルダム寺院、エッフェル塔など、

やはり同じパリ舞台ではあっても洋画とは違う、迷子同様の千がアオイに携帯で案内されて歩く街並み、2人で乗ったセーヌの遊覧船など、日本人目線での、ちょっとした観光気分味わい、という趣も。

家並みが低いから何処からでも見えるエッフェル塔が、心の拠り所、というようなアオイの言葉もあって、

なるほど、ビルだらけの東京では、東京タワーやスカイツリーなんて、そういう訳にはいかないはず、と、改めて低い街並みのパリのエレガントさ、を思ったり。


あと目に残ったのは、撮影自体は岩井監督自身ではないのだろうけれど、折々の”逆光”シーン。ああ久方の岩井(関連)作品、という気がして懐かしかったり。


そういう所で、「ハルフウェイ」の北川&岩井色を思えば、こういう合う種のラフさ、というのも路線かもしれないけど、

近年の中山起用作品、としては、息子を亡くした悲しみを切々と語るアオイ、というのは、一瞬、最近離婚して一人息子の親権は元夫、という中山美穂、ということも重なったりして、やはりこの人も色々経てきての、こういう役柄、とも思ったり。

でもまあ全般として、思ったより何というか、可愛らしく頬笑ましい、パリ舞台ラブストーリーでした。

関連サイト:Amazon 「新しい靴を買わなくちゃ」象のロケット 「新しい靴を買わなくちゃ」
関連記事:ハルフウェイ(’09)市川崑物語(’06)虹の女神/Rainbow Song(’06)ニューヨーク、アイラブユー(’09)中山美穂ハナミズキ(’10)BECK(’10)NANA(’05)

プレミアム10 YMOからHASへ坂本龍一×役所広司~世界が求める日本のカタチ~シルク(’07)SONGS 坂本龍一子猫物語(’86)



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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-24 00:45 | 邦画 | Trackback(1) | Comments(0)


アナと雪の女王(’13)

先日から久方にDVDレンタルの機会、遅ればせながら、どういうものだろう、とずっと気にはなっていた「アナと雪の女王」を見ました。


再生し始めて、本編で最初出てきた音声は日本語版、やはり英語版+字幕の方で見たくて色々操作してみても、どうも切り替えがうまく行かず、

まあ色々話題になってた神田沙也加+松たか子の吹き替えと歌を聞いておいても、と思い直して、字幕は操作出来たので英語の方にして、鑑賞。

見終わった語、メニューボタンでDVDのメニュー欄で音声が切り替えられると判って、再度英語版+日本語字幕で鑑賞、そしてもう一度日本語+英語字幕で、結局3度。


そういえば姉妹の話、とは聞いてたのだけれど、両親に先立たれてしまう、アナがアレンデールという一国の王女、エルサが女王になる姉妹、とは知らず、

序盤の姉妹の運命を左右したアクシデント~ラスト大団円まで、姉妹間の感情の揺れ動き、またラブストーリー、雪に閉ざされた国の成り行き、などなかなかずっと目を離せない展開。

そしてやはりスパイスは、さすがに久方に見たディズニーのミュージカルアニメ、折々に登場人物が自分の心情を歌い上げるシーンの数々で、

一番インパクト、といえばやはり例のレリゴー、「Let It Go」♪ありのままで~で、これって自由への賛歌っぽい印象だったけれど、終盤ヤマ場で、ではなくて、

ああいう風に一人冬山に身を潜めたエルサ(イディナ・メンデル/松たか子)が自分を解き放つ、いわば孤独な開き直り、的な状況での熱唱だった、というのはやや意外。

最初に聞いたのが日本語版の松たか子の方のだったけれど、思えばこの人の曲で、これまでこういう熱唱タイプ曲ってどうも覚えなく、声優と共に新境地だったのかも。

    

    


次にインパクトは、エルサの戴冠式の日に、城が解放され社交の場に出られる喜びを歌うあな(クリスティン・ベル/神田沙也加)の「生まれてはじめて」で、

これも初めに聞いたのは神田沙也加版だけれど、城~街路、港へと歌い踊るアナの伸びやかな躍動感にフィット、色々困難に出会う前、アナの幸福感、というのが一番溢れていた明るいシーン、

    

    

神田沙也加の声優振り自体、というのも何だかあけすけなアナのキャラに似合ってた、という感じ。


それと、エルサが作ったひょうきんな雪だるまオラフ(ジョジュ・ギャッド/ピエール瀧)が、夏への憧れを歌うシーン、映像も雪だるま+夏の海、というミスマッチをコミカルに表現しててユニーク。

    

    


また、アナが幾度か、心を閉ざしてしまったエルサの部屋のドアの前で歌う「雪だるま作ろう」も、何だか後になって耳に残る一つ。

    

   

この曲でちょっと引っ掛かったのは、最初幼いアナが歌う一番の最後が、日本語版の歌詞では「雪だるま作ろう 大きな雪だるま」だけれど、英語字幕では「It doesn't have to be a snowman」(それは雪だるまでなくてもいい)とあって?で、

英語版音声でも確かにそう歌ってるようで、日本語字幕で「別のものでも」と出るのだけれど、つまり雪だるま作りを誘ってはいるけれど、とにかく昔のように仲良く雪遊びをしたい、一緒に時を過ごしたいのだ、というアナの率直な気持ちで、

日本語版の歌詞で曲に合うようにこのニュアンスを入れるのが難しかったのかも、という微妙な所だったり。


5/21追記:そもそも「雪の女王」にインスパイアされた、というこの物語だけれど、エルサが自分の持つ魔力が妹を傷つけたことから、両親もその力を封印して人目から隠すように対応、

本人もその力に罪悪感を抱いて、アナとも距離を置くようになってしまい、戴冠式の日にその力を露呈してしまったことで、宮殿を追われるように出て山中に自分の”城”を築いて「雪の女王」になるのだけれど、

「雪の女王」物語の邪悪イメージの裏側の孤独感、自分の力への”怖れ”がエルサをかたくなにさせ、無意識にも街を凍らせ、訪ねてきたアナを再度傷つけてしまう、という、

”悪役”というには、たまたま特殊な力を持って生まれた少女が追いつめられた末そういう運命を辿る、といったナイーブな「雪の女王」設定。


また、その魔力をとかしたのは、我が身顧みず、ハンス(サンティノ・フォンタナ/津田英佑)の剣からエルサを救おうとしたアナの勇気ある無償の愛情で、その結果アナ自身も救われた、というのは、

やはり元祖「雪の女王」で、ヒロインの少女の勇気、愛情が女王の宮殿に囚われた少年を救う、という筋をベースにしてるのかもしれないけれど、

中盤、エルサの魔力に命の危機が迫るアナを救うのは、彼女と恋に落ちたかに見えたハンス、そしてクリストフ(ジョナサン・原慎一郎)か、という恋愛絡み、の流れだったのが、

瀕死の自分を救いに来たクリストフの姿を目にしながらも、あえてそれを振り払うようにエルサを救う方を選んだアナの選択、いくら確執があったにしろ、無償の姉妹愛だった、というのが特徴というか印象的。

またそれによって”愛”の感触を得たエルサも心を開き、魔力を王国のために使う、「雪の女王」から幸福な「巷の女王」に、という大団円で後味も和やか。


登場人物もバラエティがあって、ジブリものではないけれど、自分の持つ力から殻に籠っていた状況から、まず「雪の女王」へと、自らその力を解き放つエルサの展開、

そういう彼女の孤独を救うアナの、孤独感や、盛り上がったり裏切られたり、誠意を感じたりの恋心にも揺れながらの躍動感、勇気、など対照的なキャラのWヒロイン姉妹を軸に、

アナの恋の相手役として、最初ソフトな物腰で会うなり盛り上がったハンス王子と、最初は武骨な態度の貧しい氷商人クリストフ、というやはり対照的な2人、

クリストフの相棒のトナカイのスヴェン、ひょうきんな雪だるまオラフ、モンスター的キャラのエルサが作った氷の番人マシュマロウ(ポール・ブリッグス)、

雪山の不思議な店の店主オーケン(クリス・ウイリアムズ/北川勝博)、野心をちらつかせる貿易相手国のウェーゼルトン公爵(アラン・テュディック/多田野曜平)、

普段は石の姿の不思議な生き物のトロール達、クリストフの仲間で、その一人はエルサがアナにかけた魔力の処方を知るようで、序盤王と王女が訪ねていったり、中盤でもアドバイスしたり、という、

人物・ファンタジーキャラミックスで、善意的なキャラ、悪役、傍観的なキャラなど、バランスもなかなか。

監督はクリス・バックとジェニファー・リー、クリス・バックは見た中ではサーフィンものアニメ「サーフズ・アップ」の監督、

ジェニファー・リーは初耳だったけれど、序盤で国王(モーリス・ラマルシェ/根本泰彦)と共に消えたけれど、姉妹の母の女王の声優(日本語は最所美咲)もしていたようで。


「風立ちぬ」がアカデミー賞でノミネートされながらも、オスカーはこの作品に行った、というのが正直残念には思っていて、

作風的に比べてどちらがどう、というものではないかもしれないけれど、実際今回こちらをやっと見てみて思ったのは、

やはり根本のテーマ的にはこちらの方がはっきりしている、ということと、全編通してのメリハリ感としても、こちらになっても仕方なかったかも、とまあ納得、というか。

DVDでではあったけれど、思ったよりもトータル的に見応え感、という久方のディズニーファンタジーでした。

関連サイト:Amazon 「アナと雪の女王」象のロケット 「アナと雪の女王」
関連記事:サーフズ・アップ(’07)雪の女王<新訳版>/鉛の兵隊(’57)魔法にかけられて(’07)

フィルム空の鏡(’97)THE 有頂天ホテル(’06)HERO(’07)クリスマスの約束(’06)クリスマスの約束(’07)クリスマスの約束(’08)クリスマスの約束(’09)クリスマスの約束(’10)クリスマスの約束(’11)クリスマスの約束(’12)クリスマスの約束(’13)クリスマスの約束(’14)ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~(’09)名曲のかたわらに サハシあり~ギタリスト佐橋佳幸・30周年記念公演~ ALWAYS 三丁目の夕日(’05)日本沈没(’06)ゆれる(’06)虹の女神(’06)ユメ十夜(’07)(「市川崑物語」スレッドの10)、ALWAYS 続・三丁目の夕日(’07)僕達急行 A列車で行こう(’12)ー追悼・森田芳光監督ー

  

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-20 00:50 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


EARTH × HEART LIVE 2015 松任谷由実・秦基博・JUJU 

先月18,19日東京国際フォーラムでユーミンがJUJU、秦基博、大沢たかおらと共に出演、演出正隆氏の「EARTH × HEART LIVE 2015」コンサート、22日にFM東京でそのライブ放送の録音を聞きました。


このコンサートについては初耳、’90年から始まって今回で26回目、FM東京主催で、アースデー、というのが4月22日、というのも初耳だったけれど、毎年この日前後に開催、ライブの模様は海外でも放送されてて、ユーミンは’04にも出てたようで。

これにユーミン出演、というのは知ってたけれどチケットは取らず。でもこのコンサートに福井からご参加の三国屋太郎さんのコメントで、ラジオ放送があるというのを教えていただいて、当日録音チェック、

まあ録音具合万全、でもなかったけれど、とにかくステージの模様、内容など判って、「北陸花紀行」に続いて、ユーミン関連ラジオ番組。

また、こういうユーミンのジョイント、というのは、大分前見に行った杉真理、故須藤薫との「ワンダフルムーン」以来、やや記憶おぼろげだけれど、同じ男女一人ずつとの、で、その時のコラボムードもちょっと浮かんだり。

     



観客は今から100年後2115年から2015年への旅をする、というコンセプトで、大沢たかおがそのナビゲーター、

また「JET STREAM」が100年後も続いてる、という想定で、そのDJとして現在から未来へのメッセージの巷の人々の素朴な手紙やメールを紹介、

その内容に沿ってユーミン、JUJU、秦基博の世間話っぽい会話が流れたり、ソロ、ジョイントで歌を披露していく、という感じ。

「JET STREAM」って、実はまだ実際続いてたのだったけれど、冒頭流れた懐かしいメロディ、大沢たかおの声も、こうしてナレーションを聴くと、あの眠気を誘う甘い感触の城達也が彷彿。


番組サイトにあったセットリストの中、★曲は放送されて、カットされてるのも6曲。JUJU、秦曲は初耳曲ばかりで一部歌詞で曲名チェック。

★Night And Day(JUJU)
 星に願いを(秦 基博)
 Chega de saudade(松任谷由実)
★メトロ・フィルム(秦 基博)
 ダイアローグ・モノローグ(秦 基博)
★鱗(秦 基博)
★リフレインが叫んでる(秦 基博+松任谷由実)
★ラストシーン(松任谷由実+JUJU)
★朝が来る前に(JUJU+秦 基博)
★Door(JUJU)
 S.H.E.(JUJU)
 桜雨(JUJU)
★奇跡を望むなら…(JUJU)
★初恋(秦 基博)
 Good bye friend(松任谷由実)
★やさしさに包まれたなら(松任谷由実)
★春よ、来い(松任谷由実)
★アイ(秦 基博)
★やさしさで溢れるように(秦 基博+JUJU)+ユーミン
★守ってあげたい(松任谷由実+秦 基博+JUJU)
★POST CARD(松任谷由実+秦 基博+JUJU)

セットリスト以外で最後に3人で「PRESENT」「卒業写真」


やはりジョイントだし、ユーミン曲もまあメジャー路線、そう渋いのはなかったけれど、今回一番インパクトユーミン曲、といえば、秦基博との「リフレインが叫んでる」。

秦基博は、近年名は知ってた程度で、今回初めてまじまじ聞いたけれど、ハスキー気味ボイスでなかなか聞かせるものが。

この曲はほとんどこの人のソロ、という感じでユーミンはポツッと2フレーズ位、というのは、あえて秦バージョンに任せた、という趣旨なのか?でもやはり曲自体懐かしさ。

    

「リフレイン・・」はYou tubeでJUJU版も見かけたし、どうせなら3人コラボでもよかったのに、とか。


全体の中で耳に残ったのは、JUJU曲「やさしさで溢れるように」を、セットリストだと秦+JUJU、になってるけど、明らかにユーミンも参加。

     

これは初耳のJUJU曲だったけれど、サビ展開が印象的、3人でのコラボでも厚みあって聞き応え。

それと、JUJU曲のユーミンとコラボの「ラストシーン」は、ユーミンが歌ってる時一瞬、近年でこういうユーミン曲があってもそう違和感ないような、という錯覚がしたり。


それと、秦基博のソロで、序盤で歌った「鱗」。

     


また、最初の曲、JUJUのソロ「Night And Day」も洒脱で、なかなかハマり曲。

     


放送カットされた中、特に残念なのは、ユーミンの「Good bye friend」もだけれど、序盤の「Chega de saudade(想いあふれて)」。これは私はナラ・レオン版で馴染みあったボサノヴァ、

     

ユーミンは原語で歌ったのか日本語版だったのか?原語版なら特に、「青い影」以外の珍しいユーミン洋楽カバー、で、生粋ボサノヴァをどう歌いこなしてたか?歌声だけでも是非聞いてみたかったし、流して欲しかった。   


終盤、3人で作った人曲「POST CARD」、

      

そして、アンコール的だったのか?JUJU曲「PRESENT」の中で、それにかぶさるようにユーミンが「春よ、来い」、秦基博が「鱗」をそれぞれ歌って3曲での3重奏、もちょっとスリリング、

まあユーミンは、歌声劣化などと言われながら、こうして歌の上手い自分より若い世代ミュージシャンとそれなりにコラボでも存在感、曲数的には2人より多かった訳じゃないけれど、

トリは帝劇舞台のように「卒業写真」で締め、というのはやはり貫録+2人からのリスペクト、という感じ。


今回このコラボ実現も、まあ2人のユーミンリスペクトもあって、とは思うけれど、JUJUのユーミン崇拝は知ってたけれど、秦基博も「晩夏~ひとりの季節」カバー、というのがあって、

     

やはり味わいあるし上手い、とは思うのだけれど、思い出すのは先日チェックの、小樽路上ライブでの石谷嘉章さんが、この曲も歌ってて、

     

正直どちらの方が上手いのか?心を揺さぶられるか?判定しにくいし、この石谷さんがああいう風に秦基博の代わりに東京国際フォーラムでユーミンとコラボしてて、そう違和感あるだろうか?とも。

まあ秦基博のように、自分のオリジナル持ち歌があるか?その完成度レベルは?というのは不明だけど、あくまで歌唱力だけ考えたら、ではあるけれど。


また、この「晩夏・・」カバーといえば平原綾香、だけれど、You tubeで、平原&JUJU版「晩夏・・」も発見、

     

なので、まあやや季節外れ曲ではあるけれど、出来たら3人コラボでのこの曲もあればよかったのに、とも。 


100年後の世界~今を繋ぐ正隆氏の演出は、「JET STREAM」を取り入れたり、穏やかな時間・空間のマインドトリップ、

大沢たかおが読むメッセージも、ユーミン帝劇でのある種の”アク”というより、割と素直な印象で、まあ音声だけで、ではあるけれど、巷の恋人との別れや、LINEでの居心地悪さ~難病の恋人エピソードなど、割と素直な心の機微の発信、という感じ。

今回正隆氏は、どこまで選曲にも関わったのか?一部、難病の恋人の話の後にJUJUの「奇跡を望むなら」だったり、という流れは見受けられたけれど、

ユーミン帝劇のように、逐一各メッセージでの展開を3人の歌にシンクロ、という趣旨でもなかったのだろうと。

ユーミンが3人会話の中で、人を信じられなくなったらお終い、でもそれが難しい、のようなことを言ってたり、ちょっと環境破壊の話題も出たりしていたけれど、

3人のラブソング中心の色んな歌で、たとえ100年経っても変わらない(変わるべきでじゃない)ものを確かめた、という感触がしたり。


そういう所で、とにかくラジオで聞くことが出来たこのイベント、思えば音声だけでのコンサート鑑賞って、昔テープを買った「YUMING VISUALIVE DA・DI・DA」以来、

ユーミンと2人のがっつりコラボ+アースデーベースの広い視野企画の演出、勿論視覚、体感トータルで味わいがベストだけれど、先日の「北陸花紀行」同様、まあパフォーバンスが見えず聴覚だけならでは、という想像の広がりもあったような、という今回でした。

関連サイト:EARTH×HEART LIVE 2015 サイト
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クリスマスの約束(’09)クリスマスの約束(’10)クリスマスの約束(’11)クリスマスの約束(’12)クリスマスの約束(’13)クリスマスの約束(’14)

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-15 20:28 | 音楽 | Trackback | Comments(0)


母の日

昨日母の日、恒例で、カーネーションと近くのスーパーの商品券と母の日用ショートケーキ、+クーポン入手してた近くの居酒屋での食事で祝いました。

まず母の所に寄って商品券とケーキを渡して、前日予約しておいた居酒屋「酔っ手羽」で、先月HOT PEPPERグルメで入手してた5月末期限のクーポンを使ってお昼ご飯。

ここは初めての店、近隣でクーポンが使える2軒のうち入り易さ的に選んでいた方で、商店街の地下を降りていったこじんまりした店、

こういう場って随分久方、他の客は、座敷で昼間っからアルコール入りで盛り上がってる、どうも草野球チームらしい?若~中年位男性のグループ。

a0116217_2113929.jpg私も母も「カリカリ梅としらす丼」に。しばらくしたら店員さんがキャベツ+昆布+和風ドレッシングの椀を持ってきてくれて、確かめたらこれはサービス。

「カリカリ・・」は、梅の果肉+しらす+のり+しその葉で、特にボリュームという訳ではないけれど、普段あえて梅やしらすって料理でも使わないし、久方の触感、母もあっさりしてて美味しい、と。

これの写真も撮ったのだけれど、店内の照明おとし気味でフラッシュで、まあ何とか判るか?という所。

勘定の時、てっきりクーポンでの不足分の清算、と思ってたら、+「お通し料」というのが一人300円かかる、とのことで、その用語自体聞き覚えなかったし、それは何ですか?と聞いたら、席の確保料で、外せないものだと。

もし飛び込みで行ったら不要だったのか? でもHOT PEPPER欄に要予約、とあったし、仕方ないけれど、まあ正味無償でに入手出来たクーポン、こういうのが込みのシステムだったと。

それでも、ちょっとした丼もの+サラダを外食にしてはエコノミーに味わえたので、2人共まあ満足。


帰りに西友で、カーネーションコーナーに寄って、母に好みの束を選んでもらって、咲き具合や色の種類色々の中しばらく迷ったあげく、これから開きそうな蕾の多目のにしようとしたのだけれど、ちょっと気になったのは、赤と白混り、

昨年の母の日に初耳だった、物珍しさにあやうく買いかけた白のカーネーション=死んだ母用、というのが気になったのけれど、その白のはふちが赤いタイプ、純粋な真っ白じゃないし、まあいいんじゃない?ということで、それに決定。

あとで一応「赤ふちの白いカーネーション」でちょっと検索してみたけれど、どうも見当たらず、慣習、縁起的には謎のまま、だけれど。

で、母の所で花を花瓶にさして、恒例ケーキとコーヒーでデザートにして、予定終了。今回もとりあえず元気に祝えて良かった、という母の日でした。

関連サイト:酔っ手羽 サイト
関連記事:母の日(’07)母の日(’09)母の日(’10)母の日(’11)母の日(’12)母の日(’13)母の日(’14)


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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-11 21:47 | 日常・グルメ | Trackback | Comments(0)


初夏の大北海道展

先日3日(日)、池袋東武で井上直久展を見た後、母と8F催し物会場で12日までやっている北海道展に寄って、ラーメンとソフトクリームを食べました。


例によって手元の商品券で、最初は小田急新宿の北海道展に寄る予定だったけれど、丁度こちらでも北海道展中だったので、井上展の6Fから移動で覗いてみたら、

やはりラーメンなどイートインもあるし、どうせならこちらで食べれば新宿で降りなくてもいいし、と、こちらに決定、ここでの物産展は初めて。

札幌の「麺や琥張玖 KOHAKU」で、母は醤油味好きだけれど目玉の醤油麹らーめんは売り切れで、2人共味噌チャーシューらーめん(↓)に。

チャーシュー、メンマ、ネギ、のりなど入り、コクのある汁+コシある太麺で、なかなか美味。母も、メンマがやや噛みにくかったようだけれど、これは美味しかった、と満足気味。


その後、デザートのソフトは、白桃果汁入り、かぼちゃ風味、メロンゼリーソフト、ハスカップソースなど、どれもそそられる候補があって思案した中、

a0116217_08559.jpg結局母の選択、商品券での端数の少なさが決め手で、2人共中標津町の「山本牧場」の「WILD MILK ソフトクリーム 手焼きワッフル」にすることに。

これもオーソドックスな濃いミルク風味がじんわりと効いたクリーム、ワッフルもパリッと香ばしく、結構美味しくて満足。

以前の北海道旅でのソフトもどれもこういう風に美味しかった、と、こういう時お決まりで出る思い出話も。


で、美術展を巡って、ラーメンとソフトで締めて帰路に。違うタイプの3展示会を楽しんで+北海道風味味わいで胃袋も満足、という今回GWイベントの1日でした。

関連サイト:池袋東武 初夏の大北海道展麺や琥張玖 サイト山本牧場 サイト
関連記事:フランス展/福岡・長崎展/パリ・モンパルナスに集う画家たち展桜さくらサクラ2009ルーヴル美術館展 美の宮殿の子供たち/北陸三県の物産展夏の大九州展秋の大北海道展秋の北海道展/イタリア展東西有名寿司と全国うまいもの大会/おめざファア九州・沖縄の物産展大北海道展秋田県とみちのく物産展(’10)冬の北海道物産展福井の羽二重餅とおかき/過去問大北海道展四国・山陽の観光と物産展にっぽん味めぐり/ぐるり全国味と技ルノワール~伝統と革新/味百選春の大北海道展/井の頭公園の桜福岡・長崎の物産展沖縄展築地の粋な味めぐり展大阪ええもん・うまいもん市大沖縄展九州・沖縄の物産展夏の大九州展秋の大北海道展大北海道展/秋の北海道物産展東西有名寿司と全国うまいもの大会秋田県とみちのく物産展(’11)福井県 若狭と越前の物産と観光展春の大北海道展四国・山陽の観光と物産展秋田県とみちのく物産展とスパ浅草ROXまつり湯九州・沖縄の物産展大北海道展春の大北海道展

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-10 00:33 | グルメ | Trackback | Comments(0)


イバラードへの旅 第18回 井上直久絵画展 

先日3日(日)、国立新美術館でルーヴル展、マグリット展に続いて、母と池袋に移動、池袋東武1番地 美術画廊でやっていた井上直久展に行ってきました。


入口の提示では、今回テーマは「光満ちる」のようで、あふれる陽光、優しく輝く灯火、心ひかれる窓辺・・様々な光がメッセージを紡ぎます、とのことで。

会場では、案内カードにあるイベントの日時ではなかったけれど、井上氏が作品のライブペインティング中で、描きながら傍らの女性達に、

スランプになったら(だと思ったら?)別の絵を描く、別の絵を描けるんだからスランプじゃない・・ようなことを和やかにに話しながら、

私達は今回特に接触しなかったけれど、グッズを買ったお客さんにテーブル挟んでサインをしたりしながら対応、スタッフの女性と話してたり、例によって快活な様子。

今回一番気に入ったのは、案内カードにもあった「光満ちて」(↓)。宵闇の中の欧風の建物、その仄かな灯火、それを移す水面、など藍色~パープル+抑えめのピンク混りのファンタジックな空間。

前にも触れてたけれど、どうも私はピンクなしか、あっても抑えめ色調の井上作品が好みで、これはまさに絶妙色彩バランス、歴代井上作品の中でも、好感度高いかも。

その他、やはり多層海シリーズの、母と娘がいる「多層階春風」、先日恵比寿での絵画展で一番インパクトだった「多層海 伸びゆく峰」や、「多層海望郷」、

女性が庭園を歩いてくる「水の庭」、めげゾウシリーズの「象と語る2014」、「歓びのメリーゴーラウンド」など。奥のスペースには、オーソドックスな田圃などの風景画も。

母は、特にどれが、というのは聞かなかったけれど、ルーヴルやマグリットの西洋画もいいのだけれど、正直こういう絵の方が親しみやすい、のような感想。


そういう所で、この日ルーブル展~マグリット展~井上直久展と、今回この日の美術巡りでリフレッシュイベントのGWでした。

関連サイト:井上直久の世界 サイト
関連記事:イバラード時間(’07)井上直久新作展中間テスト対策終了(’10、2学期)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日イバラードへの旅 第15回 井上直久絵画展イバラードの旅 第16回 井上直久絵画展イバラードの旅 井上直久絵画展井上直久 イバラード ラピュタ展第17回 井上直久絵画展イバラードの旅 井上直久絵画展

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         <案内カード 「光満ちて」(C)INOUE Naohisa>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-08 20:22 | 芸術 | Trackback(2) | Comments(0)


波の音が消えるまで / 沢木耕太郎(’14)

昨年秋に出た沢木新刊の小説「波の音が消えるまで」を、先日読み終えました。


図書館予約してたのがやっと到着、「血の味」以来の沢木長編フィクションだけれど、今回は上下巻、のボリューム、初めて順番予約というシステムで申し込み、

確かに上巻の方が早く連絡来たのだけれど、多少時間の余裕があって下巻が来るのかと思ったら、その翌日に下巻到着の連絡、

多少下巻の取り置きの猶予はあったし、何とかGW中にどちらも読破出来れば、というつもりだったのだけれど、さすがに沢木本、1日のノルマをこなす感覚をあっさり超えて、引き入れられるように読み進み、先週の内に2冊読了。


元サーファー、カメラマンだった28才の主人公伊津航平が、ふと立ち寄ったマカオで、バカラという博打にのめり込んでしまう、という内容。

序盤、やはり主人公に沢木さん像が重なったり、また航平、という名からルックス的に時折体操の内村航平選手が意味もなく浮かんだりしながら、

題材として、カメラの世界は沢木さんの範疇、とは思うけれど、意外だった片岡義男ばりにサーフィン、また男女間の感情の絡み+肉体関係描写まで、など、

これまでの沢木ものでは覚えなかったジャンル、という目新しさもあったのだったけれど、一番引き込まれたのは、やはり臨場感あるバカラのシーンの数々。

博打についてはこれまでも著書の中で触れられてたことはあったのだけれど、1枚1枚のカードの明けられる緊張の瞬間、その数字の持つ意味、主人公や周囲の賭けた人々にもたらす運命、など、

大仰な描写、という訳ではないけれど、やはり目の前で展開するノンフィクション世界のようなじんわりくる迫力は、さすが、という感じ。

私は全く日常縁のないジャンルではあるけれど、序盤で大体のバカラの仕組み、賭け方など判って、その後、幾度となく出てくる勝負を決めるカードがめくられるシーンの旅に多少なりとも緊張感が。


それまで博打は敬遠していた主人公が、ふと手を出したバカラに魅せられ、謎の達人らしき訳ありの老人、劉から、数の勢い、賭ける際のメンタル面とかアドバイスを受けながら、その世界に入り込んでいって、

最後に彼に残された、バカラ必勝法についてのメモの言葉は「波の音が消えるまで」。その空虚、ともいえる領域までとことん行ってしまうまでの経緯。

その間に、やはり訳あり女性季蘭やアイリーン、ホテルで働く日本人村田明美との出会い、香港のマフィアボスの囲い者だったアイリーンと関係を持ったために危機一髪、

劉が恩義ある大物、林康龍の力で救われ、というちょっとしたサスペンスシーンもあったり、一旦日本へ戻って、やはり帰国していた明美との再会、

いわば異国での通りすがりだった劉と季蘭のため、見返りを求めず金を稼ごうとする姿、一旦離れてたカメラマンの仕事を通してのエピソード、雇い主から明かされた、幼い頃染んだ父とバカラとの因縁、とか、

まあ様々な要素が織り交ぜられながら、ラストへと向かっていくのだけれど、主人公が望むのはやはりバカラ世界の極限、で、自暴自棄というのか、一文無しであわや行き倒れ危機、から、

林康龍の助けで救われたり、もはやここまで、という所から奇跡的なバカラ運に救われたりしても、それを振り払ってしまう、いわば一種のカルト宗教にでも魅入られてしまったような、という収束への進行。


a0116217_2158077.jpg読み終えてから、ふと「深夜特急」序盤で沢木さんは香港に寄ってたのを思い出して、マカオにも行ってたような、と、文庫第1巻を取り出してみたら、やはり「香港・マカオ」編で、

後半のマカオ編では、「波の・・」に出てきたリスボアホテル、水中翼船、大橋、地形など、そのままの舞台でもあったのだけれど、

ざっと読み返してみて興味深かったのは、この時の沢木さんと博奕の絡み。<(C)(株)新潮社→>

沢木さんはその時「大小」という博奕にハマり、このまま続けていれば、ロンドンに行くどころか東京にも帰れず、異国で無一文になって立ち往生、と判っていながら、

>自分がそのような小さな破局に向かってまっしぐらに進んでいるらしいということには、むしろ意外なほどの快感があった。< のような箇所。

実際は沢木さんは、大きく負け越していたのをそこそこの負け越しに挽回出来たことで万足、切り上げて事なきを得て、「深夜特急」旅に向かって、

沢木さんと博奕といえば、色川武大氏との付き合いでのたしなみなど、まあ小説の元になる著者の経験、といえばそれまでだけれど、

マカオでの、博奕の種類は違っても、その時の博奕に”行くところまで行ってしまう快感”への刹那的欲望の感触が、この「波の音が・・」という小説のノンフィクション的ルーツの一部ではあるのだろうと。


沢木さん自身は、(バカラという博奕の)果ての果てまで行ったら、どんな風景が見えるのか?というのを描いた、と語っているけれど、

   

その極値まで行ってしまった主人公の終盤が、劉や季蘭と同様の罪を背負う運命か?救いの女神、のような明美の出現含め、やや夢かうつつか?という茫洋とした曖昧さ、でフェイドアウトなのは、

沢木さんがフィクションならでは可能な、ある種の純粋さへの救済、あるいは愚かさゆえの破滅、の余地を、読者に委ねたのか?

そういう”夢うつつ”にも、幻にしても現実にしても、それぞれの可能性での現実的な状況の裏付け記述などがちらほらあるのは沢木作品らしい、というのか、だけれど、

そういう折々のノンフィクション風味によって、ますます有り得ないか?有り得ることか?判断し難い、というのもやはり沢木作品の味わいなのだろうと。


そういう所で、動画にもあったように、沢木さんの初のエンタメ長編小説、でもあったのだったけれど、マカオ、東京、ハワイ、バリ島など舞台にサーフィン、カメラ、そして沢木作品にしていつになく女性絡み描写も踏み込んでいて、

何よりバカラ、という小世界での様々な心理、感情の揺れ動きなど含んだ臨場感を軸に、読み応えあった沢木さん新刊でした。

関連サイト:Amazon 「波の音が消えるまで 上巻」「波の音が消えるまで 下巻」
関連記事:ロバート・キャパ世界は「使わなかった」人生であふれてる(’02)血の味(’00)「愛」という名を口にできなかった二人のために(’07)銀の街から(’07、12月)(’08、1月)(’08,2月)(’08、3月)(’08、4月)(’08,5月)(’08、6月)(’08、7月)(’08、8月)(’08、9月)(’08、10月)(’08、11月)(’08、12月)(’09、1月)(’09、2月)旅する力 深夜特急ノート/沢木耕太郎(’08)人の砂漠(’77)映画化人の砂漠(’10)あなたがいる場所/沢木耕太郎(’11)イルカと墜落/沢木耕太郎(’02)一号線を北上せよ/沢木耕太郎(’03)ポーカー・フェース 沢木耕太郎(’11)LIFE 井上陽水~40年を語る~<1><2>SONGS 財津和夫<1>/井上陽水<1>~<4>NHKスペシャル 沢木耕太郎 推理ドキュメント運命の一枚~"戦場"写真 最大の謎に挑む~冬の旅人「高倉健の肖像」(’88)流星ひとつ / 沢木耕太郎(’13)
 
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          <(C)(株)新潮社>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-06 22:58 | | Trackback | Comments(0)


マグリット展

先日3日(日)、国立新美術館でルーヴル展に続いて、母と2Fでのマグリット展へ移動しました。


a0116217_2284458.jpg13年ぶりの本格的回顧展で、世界各国から5章に分けて約130点の展示。

マグリット作品、私は昨年秋のチューリヒ美術館展にあった「9月16日」以来で、これまでの馴染み作品もちらほら、だけれど、

これまで覚えないモノクロ写真作品なども。<→チラシ>

こちらは待ち時間もなく、会場内そこそこに観客はいたけれど、ルーブル展程程には混雑もなし。全般に割とゆったり鑑賞。



今回一番インパクト、というと、「第2章 シュルレアリズム」にあった多分初見の「不穏な天気」(カード↓)。青空に浮かぶ椅子、チューバ、トルソー=巨大な雲?なシュールな空間、で、今回カードを買ったのはこれのみ。

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また、「第5層 回帰」での「白紙委任状」(チラシより↓)は馴染み作品なのだけれど、やはり見る度何かしらインパクト、目を奪われたり。

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それと、これも多分初見の「シェヘラザード」(チラシより↓)。不条理ワールドの中の、見覚えあるパール細工?の中の女性の目と唇、がスパイス。

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その他、やはり馴染みの昼夜共存「光の帝国Ⅱ」(手元のカード↓左)、恒例パターンの胞子の男性シルエットシリーズの多分初見の「上流階級」(チラシより↓右)。

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母は、やはりマグリットはちょっと苦手なようだけれど、一番印象的、といえば今回ポスター(一番下)↓やチラシ裏に使われてる「空の鳥」のようで、全般に、色々トリックが不思議だけれど綺麗、とい感じ。


また今回、タッチ的に印象的だったのは「第4章 戦時と戦後」の「禁じられた世界」。ソファーに横たわる人魚姫の上半身の裸体の描き方が、まさにルノワールタッチ。

この第2次大戦へのアンチテーゼ、印象派っぽい明るい画風の「ルノワールの時代」のものは、以前のマグリット展でも人物や花の絵があったのだったけれど、

こういう風に、まさにルノワール風の裸体作品まであったとは、と、ちょっと引っ掛かった作品。

久方に見た、第5章での「レディ・メイドの花束」でのボッティチェリのプリマヴェーラ(春の女神)の再現など、デザイン的な処理だけでなく、色々多彩で器用な画家、とも改めて。

それと、会場出口にあった読売新聞特別面で、日本の漫画へ影響、と小見出しがあって、マグリット没後2年の’69年に、週刊少年マガジンが15ページのカラー特集したり、

’70年に「白紙委任状」風表紙にしてたり、藤子不二雄氏もマグリットのファンで、巨岩が宙に浮かぶ絵にヒントを得て「マグリットの岩」という短編を発表したりしていた、とかどその影響の幅広さ、というエピソードも。


そういう所で、ルーヴル展に続いて、こちらのマグリット展もモダンでシュールな味わい、一時リフレッシュ感、でした。

公式サイト:マグリット展 公式サイト
関連記事:画家と庭師とカンパーニュ(’07)アントワープ王立美術館コレクション展中間テスト対策終了(’10、2学期)YUMING FOREVER by LESLIE KEE<1>チューリヒ美術館展

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           <会場のポスター>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-05 22:50 | 芸術 | Trackback(4) | Comments(2)


ルーヴル美術館展 日常を描くー風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄

昨日3日(日)美術展巡りで、国立新美術館でやっているルーヴル美術館展とマグリット展、池袋東武での井上直久展に母と行ってきました。


a0116217_20344851.jpgまずルーヴル展、83点をプロローグ1と2、6章に分けての展示。<→チラシ>

着いたのが12時前で入場20分程待ち、ここで並んだのっていつ以来だったか?ちょっと入場待ちは予測してなかったけれど、思えばさすがに本格連休初日の日曜、

もう少し早めに出てくればよかったね、と話してて、とりあえず実質20分はかからず色口まで来たような、だけれど、中に入ってみたら、特に序盤の辺りはいつになくの混雑気味、

こういう時の常で、私は各スペースの割と空いてる作品から順に、人波をかいくぐるように前に潜入して何とか見ては戻り、していたけれど、まあ中盤辺りからは徐々に空いてきてゆったり鑑賞。


今回注目はやはりフェルメール作品だったけれど、一番インパクト、といえば「プロローグ1風俗画の起源」にあった、ジョセフ=マリー・ヴィアンの「アモルを売る女」(↓カード)。

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まず右側のシンプルだけれどエレガントなオレンジとブルーの布をまとった、滑らかな肌艶の女性2人、その向かいの女性、その間のテーブルの調度品や花瓶、光沢ある薄ピンクのテーブルクロス、などに目が留まったのだけれど、

向かいの女性がうやうやしく売ろうとしてるのが、羽の生えた赤ん坊、それが「アモル」、どうもキューピッドの別名のようで、

まあ神聖なイメージのそのキューピッドの羽根をつまんで見せてたり、2つ(2人?2羽?)をかごに入れてて、まるでモノのように売り物として扱い、

2人の女性達もその品定めをするがごとく、落ち着いて見据えている、という、綺麗な絵柄でファンタジー+ややブラックユーモア?な、という不思議な味わい。


次が、「第2章日常生活の寓意ー風俗描写を超えて」にあった、ジャン=バティスト・グルースの「割れた水瓶」(↓カード)。

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これは以前見たことがあるような、または似た作品と混同してるのか?だけれど、少女が抱えているのは水瓶に入っていた花のようで、腕にあるのがその割れた水瓶、

会場の作品脇にあった解説では、水瓶を割ってしまったた少女の悔恨の表情、のようなニュアンス、よく見れば白いドレスの胸がはだけてるのが、過失の処理をしようとしたような跡かもしれないけれど、

どうもその表情は罪の意識などはカケラも感じられず、無垢、無心という感じで、髪飾りなどからも使用人、というムードにも思えず、優雅な肖像画のような、何だかこれも不思議な魅力の1枚。



それとやはり、注目だった、ポスターやチラシでも使われてたフェルメールの「天文学者」(↓カード)。

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さすがに目玉作品だけあって、この作品前だけは「真珠の首飾りの少女」来日の時のように、最前列鑑賞用立ち止まり禁止スペースと、その後ろにじっくり見るためのスペースがあって、「真珠の・・」時ほどではなかったけれど、それなりに人盛り。

フェルメール色、というか、ブルーとイエロー対照が、この作品では学者の深緑が買った着衣と窓ガラス通してのくすんだゴールド、またテーブルクロスの装飾や地球儀の色、が全て渋い色合い、

これが無名の画家の作品だったりしたら、もしかしてただの地味な作品、という感触で終わるかもしれないけれど、

やはり光の画家、そしてこれまでのブルー&イエロー印象が色濃いだけに、これも、題材からしても、という”渋いフェルメール作品”という味わいが出来る、という感じ。


また、「第3章雅なる情景ー日常生活における恋愛遊戯」にあった、トーマス・ゲインズバラの「庭園での会話」(↓カード)。

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初耳の画家だけれど、優雅な衣装の手前のカップル+背後の緻密なタッチの庭の樹木が印象的。


a0116217_21525097.jpgその他、「プロローグ2 絵画のジャンル」の中の静物画、リュバン・ボージャンの「チェス盤のある静物」(→チラシより)。

チェス盤、赤や赤白の花、楽器、その下の楽譜、黒い置物?、ワイン、トランプ、パンなどの色彩のメリハリやバランス、それぞれの形の組み合わさった構図がなかなか絶妙感。


また、やはりチラシに使われてたティツィアーノ・ヴェチェッリオの「鏡の前の女」(↑一番上)も豊満な女っぷり美の存在感、

確か解説に、背後からの鏡で人物の後ろからの姿も描くことで、絵画の彫刻への挑戦、のようなエピソードも。あとジャン=バティスト・イレール「幸福な囚われ人」など。

母は「割れた水瓶」のカードを買ってて、やはりこの少女の可愛さが目に留まったようで。


そういう所で今回、テーマが風俗画で、恋愛模様の場面、室内の女性、狩りの場面、様々な職種の働く人々、アトリエの芸術家、などのジャンル分け構成もちょっと面白く、

目玉の渋めフェルメール「天文学者」の他、ざっくばらんなあ題材のものなど思ったより色々多彩な味わいの風俗画が楽しめて、満足な今回のルーヴル展でした。

関連サイト:ルーヴル美術館展 日常を描くー風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄 公式サイト
関連記事:ルーヴル美術館展ーフランス宮廷の美ーフェルメールの暗号~光の芸術画家の作品と生涯の謎を解く~フェルメール展ルーヴル美術館展 美の宮殿の子供たちルーブル美術館展ー17世紀ヨーロッパ絵画ーボストン美術館展 西洋絵画の巨匠たちザ・コレクション・ヴィンタトゥールエルミタージュ美術館展 世紀の顔 西洋絵画の400年マウリッツハイス美術館展ベルリン展スペシャル フェルメール光の傑作ベルリン国立美術館展~学べるヨーロッパ美術の400年~リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝メトロポリタン美術館展 大地、海、空ー4000年の美への旅奇跡のクラークコレクションールノワールとフランス絵画の傑作ー

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           <会場のポスター>

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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-04 20:34 | 芸術 | Trackback(1) | Comments(2)


ユーミン曲 in 北国のストリートライブ

先日、ユーミンナビゲートの北陸新幹線開通記念のラジオ番組「金沢花紀行」記事でも触れてたように、アップの時、You tubeで目に入った、男性ストリートライブでの「花紀行」。

一応出だしだけでも聞いてみようか、という位のつもりで再生した所、何だかその歌声に引き入れられて最後まで聞いて、

この曲の男性カバー、というのも初耳だったけれど、こういう風に柔らかく歌いこなしているとは、とちょっと驚きの発見。

     

しかもこのシンガー石谷嘉章さんの、他にもユーミン曲色々、それも好み曲が多く、ついつい次々と聞き入ってしまい、やはりこれは別途チェックしておきたいと思います。



とにかくその歌声が、(徳永英明からハスキー部分を取って+平井堅+堀江淳)÷3、とでもいうか、ユーミンカバーも何曲かある徳永英明などでも、ちょっと難しそうな、というナイーブ曲色々をこの人なりに、その世界観を出している、というのに、さらに驚き。

一番インパクトは、何と「MISSLIM」全曲メドレー、まであったことで、男性の「MISSLIM」曲、といえば、これまで聞いたのは長谷川きよしの「旅立つ秋」だけだったし、ちょっと感慨。

      
 
     


その他選曲も、割と近年の投稿でありながら、荒井時代曲が多く、また、松任谷時代のものでも「残されたもの」「霧雨で見えない」「ノーサイド」など、

提供曲からも「荒涼」「あの頃のまま」「瞳はダイアモンド」など私の好み路線の渋線ラインなのも好感。

「ひこうき雲」メドレー

     


「雨の街を」

     


「雨のステイション」

     



「さざ波」

     


「ひとりの季節」

     


「あの日にかえりたい」

     


「いちご白書をもう一度」

     


「荒涼」

     


「ナビゲイター」

      


「遠い旅路」

      


「消灯飛行」

      
    

「残されたもの」

      


「静かなまぼろし」

      


「ロッヂで待つクリスマス」

      


「青いエアメイル」

      


「ジャコビニ彗星の夜」

      


「霧雨で見えない」

      

 
「ノーサイド」

      


「瞳はダイアモンド」

      


「あの頃のまま」

      



他のミュージシャン曲も色々あるようだけれど、とりあえずみゆきさん曲「店の名はライフ」をチェック。

      


まあルックス的にはいかつい印象、ではあるけれど、こういう人がこういう風に、通りがかった街角でユーミン曲を歌ってたら、私は間違いなく、立ち止まってずっと聞き入ってるだろうけれど、

日常細々と北国小樽の街角で歌ってた(今も歌ってる?)、というのも何だか、で、もしかして大ホールで人を集めてても特に違和感ないような?デジャブ、を感じたり。

とにかく、ユーミンカバーという面では他のメジャーシンガー版と比べても遜色なく、もしかして正直、これまで聞いたユーミンカバー男性ベストシンガーかも?とも。

これもまあYou tubeならでは、だけれど、ふとした男性版「花紀行」~染み入ってくるようなストリートライブ歌声でのユーミン曲遭遇でした。

関連サイト:国際曲劇団サイト 石谷 嘉章さん紹介
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# by MIEKOMISSLIM | 2015-05-01 00:30 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
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