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ぼくと魔法の言葉たち(’16)

26日(日)原宿クエストで、来月8日公開の「僕と魔法の言葉たち」試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。

a0116217_2256945.jpg前もって作品チェックはせずに行って、案内状をざっと見た限りでは、実話ベースのファンタジックな作品、というイメージだったけれど、

実際は生粋のドキュメンタリー、今回のアカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネート作品だったのだった、と。<↑チラシ>

アメリカの普通の平和な一家、サスカインド家の次男オーウェンが、2才の時突然自閉症になってしまい、治療への手がかりも全くないまま途方に暮れる両親。

でもある時、一見無意味な彼の言葉が、ビデオで慣れ親しんでいたディズニー「リトル・マーメイド」のセリフだ!と父が気付き、そこから光が差し込んできて・・という、

彼本人の幼少期~近年、彼を見守り続けてきた家族の「難病ファミリードキュメンタリー」、と言ってしまえば重苦しい題材ではあるけれど、

全編に登場の数々のディズニーアニメのテイスト、主人公オーウェン自身のキャラクターもあって、何だか重さがほのぼのと軽減されつつ鑑賞出来た、という感じ。


a0116217_2303071.jpg印象的だったのは、オーウェン同様障害を持つガールフレンド、エミリーとの仄かな恋模様、

何だか2人のピュアさゆえ、微笑ましくはあるけれど、危うさもありそうで大丈夫だろうか?と思っていたら、やはり壁が・・というくだり、何だか切ない一つのヤマ場、

父のサポートもあったようだけれど、辛さをこらえ、現実を踏まえて前向きに歩を進めたオーウェンの姿勢にあっぱれ、というか。<↑チラシ裏>


それと、父ロン・サスカインドはピュリッツァー賞受賞歴もあるらしい有能なジャーナリスト、まあオ―ウェンを色々サポート出来る一家の結構裕福な経済状況、という恵まれた背景も感じつつ、だけれど、

両親、兄ウォルトが三人三様に彼を気遣い一喜一憂する理屈抜きの家族愛、もディズニー同様、全編に漂い、

特に母コーネリアの折々の独白部分には、不遇な息子を思う嘘偽りない真心が滲み出ているようで、何だかしみじみ。

ウォルトも、両親も老いていく今後、弟の人生を背負うある種の覚悟、兄としての率直な誠意を語ったり、

ロンもそういう姿勢、誠意は同様だけれど、鑑賞後Yamatoさんがおっしゃってたけれど、職業がジャーナリスト、ということで、そういう職業らしい息子への対処、という面もあったかと。

まあもし普通の親だったら、もっと動揺、絶望で、そもそも息子がディズニー作品だけには反応、に気付いたか?

仮に気付いたとしても、それを糸口に徹底して努力、という柔軟な方向に至っただろうか?とも思ったり。


それにしてもこれを見ていて、ウチに来ている生徒の一人、多動性障害を持つ高3生徒のことが自然と思い出されて、

彼も日常生活は特に大きな支障なく、あっけらかんとしたキャラで、今中2レベルの英語の授業もそれなりに進むのだけれど、

コミュニケーション的に言葉のキャッチボールが真っ当に成り立つのは、主にラジオ局、鉄道、野球、巨人とかの分野でという感じ。

a0116217_0353785.jpgそういう特定の興味ある分野に関しては、結構な細かい知識、探求心、粘りがあって、そういう力はもしかして人並み以上?とも思う時もあったり、<→小チラシ>

オーウェンも、原石的な能力、才能的には結構なものがあって、おそらくその繊細さの代償として自閉症に見舞われた?という不遇さもあるけれど、

周囲のサポートもあったからこそだけれど、ディズニー世界を通して歩みを進めてこれたのも、やはり本人の元々の資質もあったのだろうと。

その生徒は今はお母さんやお祖母さんが健在、たまに悶着もあるようだけど、温かく見守られているけれど、一人っ子で、ウォルトのような存在はおらず、

オーウェンは今まさに相応しい仕事に就いているようだけど、そういう、何かハマって活かせる道が見つかれば・・とも改めて。

そういう所で、ちょっと当初の想像とは違ったけれど、題材の重さにしては明るい後味、惜しくもアカデミー受賞は逃したらしいけれど、91分、特に中だるみもなく見応え感。



a0116217_0134138.jpgこの上映後、プレゼント抽選会、というのがあって、

入口で配られた紙にある番号によって、1万円~500円分原宿クエストで使える商品券が当たり、

1~3等までは、その場で司会の女性が番号を読み上げて、該当者が前に出てきて受け取り、以下はその紙の裏に印があれば当選、帰りに出口でもらう段取り。

a0116217_0294740.jpgまあ合計確か110名位だったか、結構な当選率、2人とも500円のがめでたく当たり。

期限が4月末まで、それまでにまた来る可能性も低いし、私は1Fのカフェで、丁度500円でチョコマフィンとクリームサンド菓子2つをゲット(↑2つ上)。

それと飲食関係で、試写会前にお茶しに入った近くの千疋屋で、ケーキセットにして、Yamatoさんはプリンデザートとブレンドコーヒー(↑)、

a0116217_0305280.jpg私はバナナケーキとカフェラテにして、(←)

バナナケーキはメニューの写真の印象よりはかさがあって、濃厚、なかなか美味しく味わい。


そういう所で、ちょっとグルメ+先日の「ストロングマン」に続き、ユニーク作品試写会で満足イベントでした。

関連サイト:僕と魔法の言葉たち サイト僕と魔法の言葉たち Twitter象のロケット「ぼくと魔法の言葉たち」千疋屋 サイト


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by MIEKOMISSLIM | 2017-03-29 01:06 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(2)


リトルプリンス 星の王子さまと私(’15)

先月から公開中の「リトルプリンス 星の王子さまと私」を一昨日新宿ピカデリーで見てきました。

a0116217_2240273.jpgやはりユーミン曲主題歌、という部分が大きかったけれど、+「星の王子さま」へのノスタルジーもあって、

久方に試写会でなく公開中作品を劇場で見たいと思って、水曜レディ―スデイにようやく実行。

「星の王子さま」自体子供時代に読んで、本置き場に後年読んだ英語版(→(C) Penguin Books)はあったけれど、今や内容もおぼろげ、行く前にざっとサイトのあらすじで復習。

マーク・オズボーン監督のフランス作品、作品としては字幕版を見たかったけれど、

ユーミン主題歌が大方の目当てなので、日本語吹き替え版の方を鑑賞。座席はまばらに中~高年女性や、親子連れなど。



内容は「星の王子さま」の飛行士や王子のその後に、9才の少女が絡んでいって展開するファンタジーで、

何だか「星の王子さま」を今にしてアニメ版での回顧、という趣もあって、特にその部分の温かな材質感と色彩の絵柄もあって、少女と老飛行士との心の触れ合いなど。なかなかハートフル。


12/21(月)追記:どうも父親は多忙か疎遠か不在、シャキシャキしたワーキングマザーが立てた分刻みスケジュールスケジュールをこなそうとする娘、

彼女らが名門校に何とか入るため越してきた家の隣に住む、風変わりな老人とその少女との交流が始まって、少女が「星の王子さま」ワールドに入っていく、という流れだけれど、

少女と老人の間に自然と生まれる友情(愛情)が根底にあって、その中のエピソードで「星の王子さま」世界の、

王子と運命のバラ、支配的、強欲だったり計算ずくめというか機械的だったり、何か現代人の典型パターンを皮肉ったような様々な星の住民達、

地球の砂漠に降り立っての、飛行士、蛇、キツネなどとの遭遇や交流、というのがあって、ラストに向けて、その2つが融合していく流れ。


a0116217_14194384.jpgやはり内容的には、ユーミンが自分のオフィシャルサイトの「うそラジオ」で言っていた、キツネやバラとの関係で(吹き替え訳だと)「懐く」ことで、

他の無数のキツネやバラとは違う、特別な存在になって、別れ難くなる、という、

双方に愛情が生まれてはぐくまれる根本のコンセプトが印象的。<←劇場に合ったキャンペーン案内>

何だか、IT社会の情報過多状態で相手は誰でも何でもいいような、匿名性のまかり通る人間性希薄な今日へのアンチテーゼ、とも取れそうな。

それは少女にしても、まだ柔軟な感受性だったからこそ、母の機械的なエリート志向管理よりも、一癖あるけれど人間味漂う老人との心の交流を選んだ、というある意味”真っ当に無垢な”キャラクター、という設定。


1/1追記:終盤は、少女と、意外な境遇!だったその後の「星の王子さま」と共にピュアな世界を求めて繰り広げる冒険テイストで、それなりに躍動感あって、

全体的な映像的には、現在パートのCGと、「星の王子さま」部分の紙の質感の素朴なアニメのそれぞれの味わいがバランスよく融合。

注目のラストのユーミンの「気づかず過ぎた初恋」も、何というか、往年のユーミンの感性を突く切れ味、というより、年輪を経てきた熟成テイストの穏やかな曲調のバラードだけれど、

改めて直にニエンドロールのバックに劇場で耳にして、この物語に寄り添うような温み漂ってて、作品+ユーミン曲トータルで、ほぼ期待通り+αという感じ。

この所映画自体、まして劇場での鑑賞は遠ざかっていたけれど、腰を上げて見に行ったかいがあった、という珠玉作でした。

関連サイト:「リトルプリンス 星の王子さまと私」公式サイト象のロケット 「星の王子さまと私」
関連記事:いつかA列車に乗って(’03)THE 有頂天ホテル(’06)l雪に願うこと(’06)愛の流刑地(’07)蒼き狼 地果て天尽きるまで(’07)lそれでもボクはやってない(’07)ハチミツとクローバー(’06)l出口のない海(’06)明日への遺言(’08)テニスの王子様(’06)

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by MIEKOMISSLIM | 2015-12-18 22:45 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


夜のとばりの物語 ー醒めない夢ー(’12) 

気になっていて未見だった作品DVD鑑賞5作目は、先日見たフレンチアニメ「夜のとばりの物語」の続編、「夜のとばりの物語 ー醒めない夢ー」を見ました。


a0116217_23365524.jpgそもそも「夜のとばりの物語」が、10話の短編シリーズ「ドラゴン&プリンセス」からの5話の新作1話を加えたものだったようで、

その好評もあって、残りの5話も、同様のオムニバスとして公表となったのが、この続編のようで。<(C)(株)ゥォルト・ディズニー・ジャパン→>

やはり前作同様、独特の影絵+鮮やかな色彩で、世界各地舞台にそれぞれの物語がファンタジックに展開。


今回一番インパクト話、といえば、最後の「イワン王子・・」。

イワン王子が瀕死の父を救うため出かけていく、王達の宮殿の、グリーンやブルーなどそれぞれの色彩トーンの宮殿内部や、七変化の姫の宮殿の赤トーンの煌びやかな外観やカラフルな幾つかの扉、など映像的にもメリハリ、

お話も、王子が美しいけれど怖れられていた日知変化の姫に、勇敢に対面、率直な恋心を抱いて姫と心を通じ合い、彼女の変身能力の力の助けを得て、

貪欲な王達が見返りに要求した宝の品々や、肝心の父を救うためのスモモを得てハッピーエンド、という、まあ父を救いたい一心で始まったアドベンチャー&ロマンス、という収まり方の後味良さ。


6/5追記:その他、2話目「靴職人と夢の橋」の、貧しい靴職人青年が夢で見た橋の像を訪ねるプラハ、

3話目「見習い水夫と猫」の、海賊にこき使われ冷遇される少年と猫が降り立つインドの街並み、思いがけず彼らの家!となる、タージマハルがモデルの宮殿、

確かペルシャ舞台の想定だったと思うけれど、「魔法使いの弟子」で、魔法使いに出会って弟子になった青年が招き入れられる、地下の魔法使いの住処の、赤が効いた鮮やかなエスニック模様、など、

それぞれの舞台の、映像も前作に劣らず鮮やかで美しく、前作「夜のとばりの物語」もだけれど、最新テクの導入で、「プリンス&プリンセス」の時より、色彩自体細かい文様が入ったり多彩になった気するけれど、

それが引き立つのも、影絵のシルエットでの、人物や動物などの細かな造形の魅力、素晴らしさあってのこと、と、その渋い技、というのも改めて。

お話的にも、「イワン王子・・」以外の4話は、主人公が、普段は周囲から見下げられたり虐げられたり、貧しかったり、職なしだったり、という身から、

それぞれの持つ能力が開花したり、認められたり、幸運が訪れたり、「見習い水夫・・」は固い絆の青年と猫の、その他はロマンスも絡んでのハッピーエンドで、勧善懲悪的なお伽噺としても妥当、という感じ。


そういう所で、今回DVDでだけれど、ミッシェル・オスロ2作の影絵シリーズ、まあ子供の頃の絵本での様々な童話、に当たるような、そのユニークな独特の映像美+さまざまなエスニック舞台での物語に満足でした。

関連サイト:夜のとばりの物語 公式サイトAmazon 「夜のとばりの物語 醒めない夢」
関連記事:プリンス&プリンセス(’99)(’04)キリクと魔女2(’05)アズールとアスマール(’06)夜のとばりの物語(’10)


  
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by MIEKOMISSLIM | 2015-06-02 23:34 | 洋画 | Trackback | Comments(0)


靴職人と魔法のミシン(’14)

一昨日27日(水)、新宿明治安田生命ホールで来月5日公開の「靴職人と魔法のミシン」試写会、「いい加減な・・・」ブログのYamato(いい加減人)さんとご一緒して見てきました。


a0116217_242464.jpg監督はトム・マッカーシー、俳優でもあって、私は見ていた中では「カールじいさんと空飛ぶ家」の原案、脚本を手掛けてたそうで。

主人公はNYで小さな靴修理屋を営む靴職人マックス(アダム・サンドラ―)、彼がふとしたことから、店の片隅にあった旧式ミシンが”魔法のミシン”であることに気付いて、

色々騒動に巻き込まれたり、活躍したり、というヒューマンコメディ。<→チラシ>

そのミシンで修理した靴を履くと、瞬時にその人物に変身する、というファンタジーで、マックスは序盤はそのマジックでの非日常の刺激に高揚、次々利用していくけれど、

まあ舞台もNY、結構危ない目にもあいながらのサスペンスっぽい所もありながら、ちょっと「ひみつのアッコちゃん」中年外人職人版というか、その変身で周囲に巻き起こす状況のコミカルさ、

年老いた母シムキン夫人(リン・コーエン)への、ややほろ苦い魔法の使い方の温かみ、などもあったり、仄かに人情味も漂ってて、なかなか面白かったという後味。


ダスティン・ホフマンがどんな役か?も注目だったけれど、マックスの、近年家を出たきり音信不通の父アブラハム役。

終盤、意外な形で彼の秘密が明かされるキーパーソンで、私はホフマンは、声優をしてた「レーシング・ストライプス」、姿は「ネバーランド」以来、久方に見てやはり年は取った、とは思ったけれど、渋い風味。


劇中しみじみシーンとして一番印象的だったのは、マックスが演出したアブラハムと母の再会食事シーン、その後の母の運命も含めて、だけれど、

この母役のリン・コーエンは、これまでどうも覚えなかったけれど、耄碌気味ながら、マックスを気遣い、失踪した夫アブラハムへの思いを湛えてた風情など、ホフマンに劣らずなかなか味わい深い物腰で、登場した女優の中で最もインパクト。


a0116217_1402031.jpg5/30追記:あまり事前に詳しい内容はチェックしておらず、見る前には、ファンタジーにしても、子供も絡むような、もう少しほのぼの系、かと思ってたら、

意外な”中年男の変身もの”で、まあ「アッコちゃん」よりは、その人物の靴を履かないと、という制約はあって、マックスが変身するのはほとんど足のサイズが合う男性ばかり。<←チラシ裏>

唯一、赤いヒール靴を履いての女性に変身時は、女優ではなくアダム・サンドラ―がゲイ風?の女装してて、またこの姿で要のシーンで登場、

一番の悪役、黒人レオン(メソッド・マン)とのヤマ場の攻防シーンも、その女装姿、だったり、そのレオンとに成りすました時の、彼のセクシーな恋人との際どいやり取り、

また靴の持ち主が故人になってたようでゾンビ風老人に変身、その姿に戦いたワル達から逃れられたり、通りすがりの人々に怖れられたり、というような色々コミカルシーン。


また靴のヒューマニズム的、というか人情味ある使い方では、まず母のための、ということと、

ワル達に捕まってる時耳にした、ビルからの立ち退きを巡る老人ソロモンの危機を救うため、終盤躍動、一瞬これは本人なのか?マックスが変身してるのか?という目まぐるしさもあったけれど、そこら辺は正義の味方風だったり。

魔法のミシンは、マックスのだったかアブラハムのだったか、祖父の代に、親切のお返しに客が置いていって、代々受け継がれてたもので、

アブラハムも、もしかしてマックスのように靴マジックの危ない使い方をして、身を隠すはめになった?過去があるのかも、とも思ったけれど、

終盤、隣の世話役的な理髪店主ジミー(スティーブ・ブシュミ)絡みで、そのマジックを家族への配慮のため使ってた、と判ったり、そういう、ギャグっぽいコミカルさだけでなく、ヒューマニズム的なエキスも入ってて、

ロマンス、という部分では、マックスが序盤少し心ひかれる、地域活動に熱心な女性カーメン(メロニー・ディアス)が、ソロモンの件で男気を見せたマックスに好意、発展の兆し有りそうな?という位だったけれど、

会場で配られてたアンケート用紙で、誰に一番共感できるか?という問いには、どうも男性陣には皆難しく、主な女性陣も、母シムキン夫人、というには何だか切なすぎるし、

半悪役エレーン(エレン・パーキン)にも特に、だし、結局そう要の人物という訳ではないけれど、なやはりこの真っ当でしっかり者のこの中では一番等身大っぽい女性カーメンかも、という所に落ち着き。


そういう所で、前述のようにやや当初のほのぼのファンタジー?という予想とは違った作風だったけれど、それなりに人情味も漂って、NY下町舞台の変身騒ぎを楽しめたヒューマンコメディでした。

関連サイト:靴職人と魔法のミシン公式サイト
関連記事:カール爺さんと空飛ぶ家(’09)地球街道 「卒業」ロケ地レーシング・ストライプス(’04)シャーロットのおくりもの(’06)


  
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by MIEKOMISSLIM | 2015-05-29 02:44 | 洋画 | Trackback | Comments(2)


夜のとばりの物語(’10)

気になっていた作品のDVD鑑賞、3作目でフランスのアニメ「夜のとばりの物語」を見ました。

これは「プリンス&プリンセス」「アズールとアスマール」など結構好感だったミッシェル・オスロ監督作で、「プリンス・・」のような、影絵の6話のオムニバス作品、

世界の様々なエスニックな場所を舞台にした「狼男」「ティ・ジャンと瓜ふたつ姫」「運命の都と選ばれし者」「タムタム少年」「嘘をつけなかった若者」「鹿になった娘と建築家の息子」。


a0116217_2445982.jpgまず最初やはり字幕版で見たのだけれど、夜電気を消した部屋で見たせいか、どうも鮮やかな色彩部分が目に眩しくて、字幕が見にくく、折に手で画面を一部隠して見たり。

劇場で同じ影絵の「プリンス・・」を見た時にはそんな感覚の覚えはなく、画面サイズによるのかもしれないけれど。<
<(C)ウォルト・ディズニー・ジャパン→>

で、再度日本語吹き替え版で見た時には、机のスタンドライトを点けてやや明るくしたのと、字幕なしだったので、確かに見易くなって、改めて、やはり黒のシルエットとコントラストの様々な色彩の鮮やかさにしみじみ感慨。


現代の都会の一角で、影絵制作会社?の男性2人と女性1人が、各短編のアイデアを出しながら企画→即実演、という構成だけれど、

一番インパクトは、5話目のチベット舞台の「嘘をつかなかった少年」。先日の大地震被害で今大変なチベット舞台だけれど、赤が効いた、エキゾチックで細かな文様の曼荼羅の装飾などが、映像的に一際鮮やか。

ただこの「嘘を・・」は、お話的には一番気に入らず。決して嘘をつかない、という評判の若者を巡って、王と隣国の王が領土の賭けをして、隣国の王が自分の美しい娘を若者の元へ送り込み、

娘は病気のふりをして、唯一の助かる方法は若者が王から預かり、話も出来る大切な仲間である馬の心臓を食べることだ、と迫り、娘に一目ぼれしていた若者は、その葛藤に苦しんで、

それを知った馬が自ら薬草を食べて死に、断腸の思いで若者が心臓を差し出した時には娘は去り、後で陰謀に気付くのだけれど、王達の前で、騙された自分の愚かさのせいで馬が死んだ、と、やはり嘘はつかず、

自分の卑しさと彼の高潔さを認めるその娘を、やはり愛している、と許して結ばれる、という内容で、まあそもそも、唯一の治癒方法が馬の心臓?というのを、何を根拠に?と、疑いもせず真に受けるというのも変すぎで、

一旦は卑劣な娘、と侮りつつも、親しい馬を殺させるという状況に平気で仕向けた娘をあっさり許してハッピーエンド?というのも、まあお伽噺、ではあるけれど今一解せず。

特典映像のインタビューで、オスロ監督はこの話について、

>善人の私には考え付かない物語で、いかにも憎むべき王女、私が思いつかない話だからこそ興味をひかれる、とのことで、

元にしたチベットの話ほど耐え難い結末ではない、悪ではなく善が死に、厳しい話だけれど、一つの勝利も語られ、それは嘘をつかない若者の勝利であり、

もう一つ大切なのは許すことで、その術を知ってるから呪いを解くことができ、その技術は車の運転のように役立つ<

などと語ってて、どうもこのルーツのチベットの話はもっとシビアで、それを多少なりともソフトに脚色したようではあるのだけれど。

苦しむ若者のため自ら死を選ぶ”善”の馬メロンギは、フランス語版ではオスロ監督自身が吹き込んだバージョンをそのまま使用したそうで、日本語吹き替え役が西島秀俊。


お話的に好きだったのは最初の「狼男」で、騎士の青年が、自分の花嫁候補の姉妹の内、誤解で獄中の自分を救ってくれたと思った姉の方を選んで婚約するけれど、

姉は実は彼を愛してはおらず、月夜の晩に狼に変身する、と秘密を打ち明け目の前で狼にの変身した彼を毛嫌い、

彼が姉を選び傷心の妹は、その狼に熊から襲われたところを助けられ、その青年とは知らずに、獄中の彼を救ったのは自分だと打ち明け、青年は真実を知って、

姉が井戸に捨てた、人間に戻るための首輪も妹が拾ってきて、無事人間に戻った彼は、姉と決別、姉の方も、狼になる男なんて、と嫌悪するけれど、

妹はそれでも彼を愛する、と宣言して、こちらの方は、まあ勧善懲悪のまともなハッピーエンド。この話も、劇中、狼になってた青年が妹を背に乗せて歩く月夜の森、湖など映像もなかなか綺麗。


その他、面白かったのは「タムタム少年」。アフリカの村で、太鼓大好き少年タムタムが、その太鼓好きを周囲の大人達から疎んじられていたけれど、

魔法の太鼓を持つ達人らしき老人から手ほどきを受け、彼が太鼓を叩けば周囲の人々が踊り出す、という域になって、

瀕死の王を蘇らしたり、村に攻めてきた相手軍を躍らして追っ払ったり、英雄になる、という、彼の太鼓で人々が踊り出す様など、コミカルで小気味いいコンパクトさ。


その他「ティ・ジャンと・・」では冒頭のカリブの島の色彩豊かな自然の明るさ、「運命の都・・」では、実際神への生贄の風習が盛んだったらしいアステカがモデルらしいけれど、

巨竜のような守り神を殺して娘を救い、いわば洗脳されている民衆に、労働と祭りの必要を説いた青年の怖れ知らずの勇気、

最後の「鹿になった・・」では、凶暴な魔術師の婚約者から、恋人を救い出したものの、詞かにされていまった彼女を元に戻すため、青年が相談役の男と訪れる、柔らかいブルー色調の森、光が飛び交うあでやかな”愛撫の妖精”の宮殿、

また実は鹿でなく、カラスにされていて、気付いてもらえず彼らに付いていってた娘が、娘を救うための旅を決意した青年に撫でられてめでたく元の姿に戻ったり、というハッピーエンドで締め、なのも後味良く。


そういう所で、久方の独特のオセロ影絵アニメ、とにかくシンプルな黒のシルエット造形+際立つ色彩の美しさの映像美堪能、

特典映像でオスロ監督が語ってた中で、(この作品を)見た後で、見る前より寛大で気楽になれればいい、というのもちょっと印象的で、何だかその言葉によって味わいが増したような、という気もするこの作品でした。

関連サイト:夜のとばりの物語 公式サイトAmazon 「夜のとばりの物語」
関連記事:プリンス&プリンセス(’99)(’04)キリクと魔女2(’05)アズールとアスマール(’06)

マナに抱かれて(’03)トニー滝谷(’04)カナリア(’04)さよならみどりちゃん(’04)メゾン・ド・ヒミコ(’05)好きだ、(’05)神童(’06)春、バーニーズで(’06)風立ちぬ(’13)<1>


  
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by MIEKOMISSLIM | 2015-05-27 02:45 | 洋画 | Trackback | Comments(0)


アナと雪の女王(’13)

先日から久方にDVDレンタルの機会、遅ればせながら、どういうものだろう、とずっと気にはなっていた「アナと雪の女王」を見ました。


再生し始めて、本編で最初出てきた音声は日本語版、やはり英語版+字幕の方で見たくて色々操作してみても、どうも切り替えがうまく行かず、

まあ色々話題になってた神田沙也加+松たか子の吹き替えと歌を聞いておいても、と思い直して、字幕は操作出来たので英語の方にして、鑑賞。

見終わった語、メニューボタンでDVDのメニュー欄で音声が切り替えられると判って、再度英語版+日本語字幕で鑑賞、そしてもう一度日本語+英語字幕で、結局3度。


そういえば姉妹の話、とは聞いてたのだけれど、両親に先立たれてしまう、アナがアレンデールという一国の王女、エルサが女王になる姉妹、とは知らず、

序盤の姉妹の運命を左右したアクシデント~ラスト大団円まで、姉妹間の感情の揺れ動き、またラブストーリー、雪に閉ざされた国の成り行き、などなかなかずっと目を離せない展開。

そしてやはりスパイスは、さすがに久方に見たディズニーのミュージカルアニメ、折々に登場人物が自分の心情を歌い上げるシーンの数々で、

一番インパクト、といえばやはり例のレリゴー、「Let It Go」♪ありのままで~で、これって自由への賛歌っぽい印象だったけれど、終盤ヤマ場で、ではなくて、

ああいう風に一人冬山に身を潜めたエルサ(イディナ・メンデル/松たか子)が自分を解き放つ、いわば孤独な開き直り、的な状況での熱唱だった、というのはやや意外。

最初に聞いたのが日本語版の松たか子の方のだったけれど、思えばこの人の曲で、これまでこういう熱唱タイプ曲ってどうも覚えなく、声優と共に新境地だったのかも。

    

    


次にインパクトは、エルサの戴冠式の日に、城が解放され社交の場に出られる喜びを歌うあな(クリスティン・ベル/神田沙也加)の「生まれてはじめて」で、

これも初めに聞いたのは神田沙也加版だけれど、城~街路、港へと歌い踊るアナの伸びやかな躍動感にフィット、色々困難に出会う前、アナの幸福感、というのが一番溢れていた明るいシーン、

    

    

神田沙也加の声優振り自体、というのも何だかあけすけなアナのキャラに似合ってた、という感じ。


それと、エルサが作ったひょうきんな雪だるまオラフ(ジョジュ・ギャッド/ピエール瀧)が、夏への憧れを歌うシーン、映像も雪だるま+夏の海、というミスマッチをコミカルに表現しててユニーク。

    

    


また、アナが幾度か、心を閉ざしてしまったエルサの部屋のドアの前で歌う「雪だるま作ろう」も、何だか後になって耳に残る一つ。

    

   

この曲でちょっと引っ掛かったのは、最初幼いアナが歌う一番の最後が、日本語版の歌詞では「雪だるま作ろう 大きな雪だるま」だけれど、英語字幕では「It doesn't have to be a snowman」(それは雪だるまでなくてもいい)とあって?で、

英語版音声でも確かにそう歌ってるようで、日本語字幕で「別のものでも」と出るのだけれど、つまり雪だるま作りを誘ってはいるけれど、とにかく昔のように仲良く雪遊びをしたい、一緒に時を過ごしたいのだ、というアナの率直な気持ちで、

日本語版の歌詞で曲に合うようにこのニュアンスを入れるのが難しかったのかも、という微妙な所だったり。


5/21追記:そもそも「雪の女王」にインスパイアされた、というこの物語だけれど、エルサが自分の持つ魔力が妹を傷つけたことから、両親もその力を封印して人目から隠すように対応、

本人もその力に罪悪感を抱いて、アナとも距離を置くようになってしまい、戴冠式の日にその力を露呈してしまったことで、宮殿を追われるように出て山中に自分の”城”を築いて「雪の女王」になるのだけれど、

「雪の女王」物語の邪悪イメージの裏側の孤独感、自分の力への”怖れ”がエルサをかたくなにさせ、無意識にも街を凍らせ、訪ねてきたアナを再度傷つけてしまう、という、

”悪役”というには、たまたま特殊な力を持って生まれた少女が追いつめられた末そういう運命を辿る、といったナイーブな「雪の女王」設定。


また、その魔力をとかしたのは、我が身顧みず、ハンス(サンティノ・フォンタナ/津田英佑)の剣からエルサを救おうとしたアナの勇気ある無償の愛情で、その結果アナ自身も救われた、というのは、

やはり元祖「雪の女王」で、ヒロインの少女の勇気、愛情が女王の宮殿に囚われた少年を救う、という筋をベースにしてるのかもしれないけれど、

中盤、エルサの魔力に命の危機が迫るアナを救うのは、彼女と恋に落ちたかに見えたハンス、そしてクリストフ(ジョナサン・原慎一郎)か、という恋愛絡み、の流れだったのが、

瀕死の自分を救いに来たクリストフの姿を目にしながらも、あえてそれを振り払うようにエルサを救う方を選んだアナの選択、いくら確執があったにしろ、無償の姉妹愛だった、というのが特徴というか印象的。

またそれによって”愛”の感触を得たエルサも心を開き、魔力を王国のために使う、「雪の女王」から幸福な「巷の女王」に、という大団円で後味も和やか。


登場人物もバラエティがあって、ジブリものではないけれど、自分の持つ力から殻に籠っていた状況から、まず「雪の女王」へと、自らその力を解き放つエルサの展開、

そういう彼女の孤独を救うアナの、孤独感や、盛り上がったり裏切られたり、誠意を感じたりの恋心にも揺れながらの躍動感、勇気、など対照的なキャラのWヒロイン姉妹を軸に、

アナの恋の相手役として、最初ソフトな物腰で会うなり盛り上がったハンス王子と、最初は武骨な態度の貧しい氷商人クリストフ、というやはり対照的な2人、

クリストフの相棒のトナカイのスヴェン、ひょうきんな雪だるまオラフ、モンスター的キャラのエルサが作った氷の番人マシュマロウ(ポール・ブリッグス)、

雪山の不思議な店の店主オーケン(クリス・ウイリアムズ/北川勝博)、野心をちらつかせる貿易相手国のウェーゼルトン公爵(アラン・テュディック/多田野曜平)、

普段は石の姿の不思議な生き物のトロール達、クリストフの仲間で、その一人はエルサがアナにかけた魔力の処方を知るようで、序盤王と王女が訪ねていったり、中盤でもアドバイスしたり、という、

人物・ファンタジーキャラミックスで、善意的なキャラ、悪役、傍観的なキャラなど、バランスもなかなか。

監督はクリス・バックとジェニファー・リー、クリス・バックは見た中ではサーフィンものアニメ「サーフズ・アップ」の監督、

ジェニファー・リーは初耳だったけれど、序盤で国王(モーリス・ラマルシェ/根本泰彦)と共に消えたけれど、姉妹の母の女王の声優(日本語は最所美咲)もしていたようで。


「風立ちぬ」がアカデミー賞でノミネートされながらも、オスカーはこの作品に行った、というのが正直残念には思っていて、

作風的に比べてどちらがどう、というものではないかもしれないけれど、実際今回こちらをやっと見てみて思ったのは、

やはり根本のテーマ的にはこちらの方がはっきりしている、ということと、全編通してのメリハリ感としても、こちらになっても仕方なかったかも、とまあ納得、というか。

DVDでではあったけれど、思ったよりもトータル的に見応え感、という久方のディズニーファンタジーでした。

関連サイト:Amazon 「アナと雪の女王」象のロケット 「アナと雪の女王」
関連記事:サーフズ・アップ(’07)雪の女王<新訳版>/鉛の兵隊(’57)魔法にかけられて(’07)

フィルム空の鏡(’97)THE 有頂天ホテル(’06)HERO(’07)クリスマスの約束(’06)クリスマスの約束(’07)クリスマスの約束(’08)クリスマスの約束(’09)クリスマスの約束(’10)クリスマスの約束(’11)クリスマスの約束(’12)クリスマスの約束(’13)クリスマスの約束(’14)ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~(’09)名曲のかたわらに サハシあり~ギタリスト佐橋佳幸・30周年記念公演~ ALWAYS 三丁目の夕日(’05)日本沈没(’06)ゆれる(’06)虹の女神(’06)ユメ十夜(’07)(「市川崑物語」スレッドの10)、ALWAYS 続・三丁目の夕日(’07)僕達急行 A列車で行こう(’12)ー追悼・森田芳光監督ー

  

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by MIEKOMISSLIM | 2015-05-20 00:50 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


キリマンジャロの雪(’52)

昨日、近くの成田図書館での映画会で、「キリマンジャロの雪」上映、津郷も合ったので見てきました。


これは原作ヘミングウェイの短編、監督は「慕情」のヘンリー・キング、主演グレゴリー・ペック、主人公の作家と、彼にまつわる3人の女性との、まあラブ・アドベンチャー人間ドラマ、というのか。


a0116217_353979.jpgここでの映画会も久方、例によって上映室の前方に、作品関連の本展示。

その中のこの原作が入ってる文庫の最後の解説をめくったら、この本の翻訳者高見浩氏による文で、タイトルが「キー・ウェストのヘミングウェイ」、キー・ウエスト時代のことが描いてあって、

私は前にアメリカ旅途中でキー・ウェスト、ヘミングウェイ記念館も行ってたこともあって、ちょっと興味そそられ、読んでると、この「キリマンジャロの雪」はそのキー・ウェスト時代に書かれて、

この頃、ヘミングウェイは実際妻とアフリカ旅行していて、それがこの作品のベースになってた、などのエピソード。<↑(C)(株)新潮社>

帰りにこの本は借りてきて、まあ短編でもあるし、少なくとも「キリマンジャロの雪」の方はこの機会に読んでみようかと。

ヘミングウェイ、というのも、子供時代に「老人と海」は読んだ覚えあって、手元に何か文庫があるとは思うのだけれど、ちょっと記憶曖昧、とにかく随分と久方。


映画の方は2時間近く、短編を膨らましているようで。グレゴリー・ペックはイコール「ローマの休日」の新聞記者役、だったけれど、これは「ローマ・・」の前年の作品だったようで、風貌はそのイメージのまま、だけれど、

ヘップバーンよりは女っぷり漂う大人の女優、妻のヘレン役スーザン・ヘイワード、一番核となる、苦い思い出の恋人シンシア役エヴァ・ガードナー、一時の恋の戯れの相手、という感だったリズ役ヒルデガード・ネフらを相手にしても、なかなかの渋み。


3/17追記:後半でちょっと後悔、引っ掛かっているのは、回顧シーンの後ハリーがヘレンから、なぜアフリカに戻ってきたのか?聞かれ、

原作では冒頭に挙げられていて、劇中では、ハリーの叔父(レオ・G・キャロル)からの書面にあった、キリマンジャロの山頂の近くにある豹の屍について、何のためにそんな高い所まで豹がやってきたのだろうか?という謎かけに、

豹の謎が解けたから、と答えて、どうもその後の辺り、短時間だったと思うけれど、関連ないことが頭に浮かんで集中力が途絶え、気付けば、・・(足が)壊疽にさえならなければね、のような科白。

そこら辺、何だか物語のミソ、とも思えて残念。後で原作本でその辺りと思われる部分を探してみたけれど、そのような会話は見当たらず、You tubeの全編英語盤でその辺りを聞いてみたけれど、どうもよく聞き取れず。

想像するには、・・”自分もその豹のように、あてどなくただ頂上目指していって、そこで死んでいたのだろう”・・のようなニュアンスの科白だったのではないかと思うのだけれど、機会があれば確かめてみたい部分。


3/19追記:印象的だったのはやはり核となる、ハリーとシンシアの恋模様、出会った頃の、ハリーが差し出すマッチに2人同時にタバコを向けるシーンとか、大人の恋ムード漂い、

でも、作家稼業の性(さが)で、パリ~アフリカへと好奇心のままに行動、家庭に落ち着く気配のないハリーについていってたシンシアが、妊娠に悩み、彼には言い出せず、悲しい道を選んで、

彼への不信からスペインの店で突然姿を消し、その後スペイン内戦、という混乱の場での再会、和解、でもシンシアの死、という流れ。

原作にも確かにシンシアらしき女性は登場するものの、名前すらなく、パリでの恋の相手で、別れてしまい、その後ハリーが書いた手紙への返事が届く、などのエピソードは劇中でもあったけれど、

ドラマティックな再会、などははく、彼女のエピソードについてはかなり膨らませていたようだけれど、このシンシアの、安定した家庭を臨めそうにもない相手であるハリーへの恋心、揺れる女心の切なさも脳裏に残る。


このシンシアとの別れ~再会の隙間に出会った、ハイソな彫刻家リズという女性も、特に原作には見当たらず、束の間のアバンチュールの相手、という感じだし、

妻のヘレンとの出会いも、ハリーが街で、シンシアに似た後姿に、声をかけた相手、になってて、シンシアの死後絶望に打ちひしがれていた時に偶然再会、彼女に救いを求めた、という設定、

やはりシンシアとの関係を軸とした、ハリーを巡るラブストーリー仕立てにアレンジしたようで、舞台もパリ~アフリカ~リビエラ~スペイン、

パリの街並み、アフリカでの動物狩りや、リビエラの海、スペインでの闘牛、フラメンコ、緊迫した戦場など、様々な風物バックに作家と美女達の恋模様が味わえて、

最後もやはり原作とは違って、ヘレンの献身も実っての希望の持てる結末、そこら辺肯定的人間ドラマにしたエンタメ的演出、というか。



原作をざっと読んだ感触では、兵役場面も多くてもっと荒んだ風味、本来の核、的にはヘミングウェイ自身も多かれ少なかれ投影されていたのであろう、作家としての自分の人生への複雑な心境、

それが、重病で死もちらつく男の、我が身を振り返っての、悲観と苛立ちの入り混じったような、妻への言葉で表されていて、キリマンジャロの頂上まで行って染んだ豹、というキーワードと重なったり、という所で、やや重っ苦しいような読後感。


そういう所で、これまで余り具体的に目にしたことはなかった、「キーウェスト時代のヘミングウェイ」のエピソード、というのも思いがけず原作の解説で知ることが出来たり、

映画自体、硬派作品だろうという想像よりは、結構様々な華やかさもあって、「ローマの休日」以外のグレゴリー・ペックの魅力、というのも味わえ、

人生のほろ苦さも漂い、それなりに見応え感のある、前述のように”ラブ・アドベンチャー人間ドラマ”を見た、という今回でした。

関連サイト:Amazon 「キリマンジャロの雪」成田図書館 映画会象のロケット 「キリマンジャロの雪」
関連記事:アメリカ旅<8>・<9>地球街道 フロリダ~US-1を走る~カサブランカ(’43)・オズの魔法使(’39)大いなる幻影(’37)


   
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by MIEKOMISSLIM | 2015-03-15 04:02 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


バック・トゥ・ザ・フューチャーPart2(’89)

今日、近くの阿佐ヶ谷図書館での映画会で、「バック・トゥ・ザ・フューチャーPart2」上映、都合も合ったので、見てきました。

図書館映画会も久方、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズは、1作目は確かに見て面白かった覚えだけれど、続編Part2や3は、どうも記憶曖昧、今回見てみて、やはりストーリーにも覚えないし、多分初見だろう、と。


少しPart1の粗筋の復習もしておいたのだけれど、

      

無事’85年に戻ったマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)の元へ、またドク(クリストファー・ロイド)が現れ、

未来に恋人ジェニファー(エリザベス・シュー)と築く家庭で起こる危機を防ぐため、再びタイムマシーン、デトリアンに乗って2015年へ。

一件落着と思ったら、またそこで悪玉ビフ(トーマス・F・ウィルソンン)の悪巧みによって、マクフライ一家の運命が過去から遡って悲惨に変わってしまう騒動、

それを解決するためPart1での因縁の日、1955年11月12日に戻って、Part1でやって来ていた自分ともニアミスしながら大奮闘、というSFアドベンチャー。


まあやはりこれは、Part1内容を知らないとちょっと?な部分も多いし、この後の展開のPart3も同時に創られてて、時間の都合で分けられて、半年後公開、だったらしいけれど、

Part2のラストも、いかにも続きがありそうな、という流れだったし、Part1だけしか知らなければそれはそれで完結、だけれど、続編も含めるなら1~3で1パック、だろうと。

SFものとしたら映像は、今からすれば素朴だろうけれど、折々にPart1内容も絡めた時間軸や色々な出来事の辻褄の合わせ方とか、関わらせ方のプロットの巧みさ、

終盤の、マーティと若い日のビフの、キーアイテムの未来のスポーツ年鑑を巡っての攻防も、それなりになかなかスリリングで、単純に楽しめた、という感じ。


印象的だったのは、今まさに、だけれど、近未来としての2015年、普通に子供が使ってるらしい空飛ぶスケボーでの逃亡シーンなど、なかなか見もの、

     

これはホバーボード(hoverboard)というらしく、hoverって「うろつく」の意味は浮かぶけれど、「空中の一点で止まる」のような意味もあったのだった、と。

これは1955年シーンで、マーティがビフの車を追う時にも活躍、未来シーンで不良達が載ってたのはジェット噴射がついててややハイグレードだったけれど、

マーティが少女から借りたのは、まあそれなりに空中を飛ぶのだけれど、肝心な時でもそう急にスピードが出るわけでもなく、勢いもつけなければいけないし、水面上では役に立たず、そう高性能という訳でもないという所も、微笑ましいというか。


1/19追記:またストーリー的に引っ掛かったのは、ドクが、同時代に年代の違う同人物が出くわすと、ショックで気絶するか、何か狂って地球が破滅する場合も、などと警告、

そういうシーンはタイムトラベルもので折々あるけれど、マーティも’55年に折々、Part1でやってきてる自分とのニアミスがあって、要はその時代の本人や、タイムトラベルしてきてる先客に気付かれなければいいのか?という感じもしたけれど、

ジェニファーは2015年で主婦になってる自分とモロ鉢合わせ、双方失神したけれど、それ以外に大事には至らず、まあSFではあるけれど、そこら辺結構アバウト、適当な、とは思ったり。

ビフが2015年からのタイムトラベルで、’55年の若い日の自分にスポーツ年鑑を渡して億万長者になって、変わってしまったマクフライ一家やドクの運命を元に戻すため、

マーティは’85年から再度2015年に行こうと言ったけれど、ドクが、それは変わってしまった運命の延長の未来だからダメで、

’55年に戻って解決するしかないと説明、のような節は、まあ言われてみればなるほど、と、それなりに筋が通ってそうな、と感心したり。


大筋的には、マーティとジェニファーの恋は成就の前提だし、ロマンス絡み、というより、マーティが、過去~未来のマクフライ一家の危機を救うため奔走、これはSFアドベンチャー+ファミリーもの、とも改めて。

Part1では、予期せぬタイムトラベルで、過去の結婚前の両親の動向に絡んでしまって、自分の存在自体に関わってきて、また、元の時代に戻れるか?という自分単位の危機の趣旨だったと思うけれど、

このPart2では、冒頭はドクの勢いに押されて未来へ、という流れ、その後は、勿論自分の運命にも関わってくるけれど、

父の命や、ビフが絡んでくる母の悲惨になりかねない境遇、とか、家族を守る、救うため、ドクと協力して自らタイムトラベル、問題解決のため腹をくくる、というマーティ少年の自然な懐の広げ方もなかなか。

また、マーティが「chicken(腰抜け)」という侮蔑にいつも無条件反応体質?で、起こさなくてもいい騒ぎを起こしてしまうような所とか、コミカル。

Part3では、今回’55年に取り残されたマーティ、その後ドクが鍵になる展開のようだけれど、いっそこの完結編も、近々また図書館で上映あって、見に行ければ、と願いたい所。


気付いたのが、年明けにたまたま久方に放映を見てちょっと感慨、好きな方のSFものだった「コンタクト」もこのゼメキス監督。

さすがにこの人や、スピルバーグ絡みというのもあってか、スタンダードヒット作ではあったけれど、Part2も、今見ても思ったより面白く見れて満足、という今回でした。

関連サイト:Amazon 「バック・トゥ・ザ・フューチャーPart2」阿佐ヶ谷図書館 映画会象のロケット「バック・トゥ・ザ・フューチャーPart2」
関連記事:燃えよ!ピンポン(’07) ’14年度ベスト3作品 /劇場・上映会作品


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by MIEKOMISSLIM | 2015-01-17 23:21 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


地獄の黙示録(’79)

今日、近くの阿佐ヶ谷図書館の映画会で「地獄の黙示録」上映、都合も合ったので見てきました。

これは前もってここでの上映会でアンケート取っていた、8月15~17日の映画祭「戦争のあった時代」のための上映作品候補の中の、多分リクエスト多かった作品、順位は?だけれど、ベスト3がこれと、先日上映の「大脱走」「アンネの日記」のようで。

この「地獄・・」は以前、F・コッポラ監督の破格スケールの異色戦争もの、というイメージはあるけれど、結局未見、あえて見ようか、というものではなかったけれど、

先日仕事の世界史予習で、ベトナム戦争が出てきて、今にして、アメリカの絡んだ理由とか、そういう背景だったのか、と、はっきり判った、というのもあって、

ベトナム戦争やアメリカ軍を批判的に扱った最初の映画で、そういう題材ながら、映像美も、などと見かけたし、この機会に見てみようかと。上映室は中~高年男性中心で満席。


で、2時間33分。久々の戦争アクションもの、長い、とは思わなかったのだけれど、まあ後味というか、一言で言って”戦争の、何でもありにしてしまう狂気”の派手な映像化、という感じ。

軍人としての任務は放棄、敵地のジャングル奥地で、自らの”王国”を造って立てこもるカーツ大佐(マーロン・ブラント)、

とにかくその逸脱のきっかけは、自分がワクチン注射をした現地の子供達の腕を平気で束にして切って落とすベトナム人兵士の残忍さへの衝撃、だったようで、その経験から一路ああいう方向へ、というのも今一釈然とはしないけれど、

かといって、数々の功績を持ちながらも、平然と軍人として任務を続けることができなくなった、というのもある種人間性、かも。

まあそういう強者の軍人が、現地人へのワクチン注射、という人道的仕事、というのも後で思えばちょっと?ではあるけれど。

そのカーツ大佐殺害命令を受けたウィラード大尉(マーチィン・シーン)の目線でストーリーが進んだし、カーツ大佐登場は、結構時間たってからだったし、

マーティン・シーン主演かと思ってたら、どうもマーロン・ブラントだったようで、やはりこの人物が目玉、というか核心で、ウィラードはその怪人物の確認者、という立場でもあり、

戦時中の状況で、最終的に、姿勢のブレなく彼を始末する、ある種の仕置き人、的助演者だったのだな、と。


8/18追記:その他、有名サーファー兵士ランス(サム・ボトムズ)と和気藹々とサーフィン談、半ば本気?でサイゴンの河口でサーフィン提案など、ロバート・デュヴァル演じるギルゴア中佐の、ヤケクソ的結構なエキセントリックさも、

こんな戦場で、まともにやってられるか!的な、カーツ大佐よりはスケール小さいけれど、”狂気”の露出、という感じだったり。


流れた音楽では、攻撃シーンでワーグナー、というのは、あえてその音楽を戦闘機から爆音で流しながら、という狂気の沙汰、を別にしたら、それなりに重厚ではあったけれど、

      

ギルゴア中佐のいい加減モードに合わせてか、川を進むシーンで、兵士達もノリを見せるローリングストーンズの「サティスファクション」、というのも、シビアな戦争映画らしからぬ、というか。

          

夜、陣地へ3人の美女がヘリコプターでやってきて、即席のセクシーなショーを開いて、混乱でまたたく間に中止、再びヘリで去っていったりというのも、一時の幻のような、現実味薄い派手な兵士慰安ショー。


幻、といえば、やはりカーツの”王国”自体も、カーツを殺めたウィラードに対して誰一人歯向かわず、おののくように帰途の道を開ける人々、という段階で、

カーツの死で瞬時に洗脳感覚が解けたのか、一体何だったんだろうか?だし、ラスト~エンドロールでも、その王国が空爆で崩壊していく、空虚さ。


唯一、人間ドラマ味あったのは、ウィラードを運ぶ粗末な船内での、”シェフ”(フレデリック・フォレスト)が元のシェフの仕事がしたい!と嘆いたり、

少年クリーン(ローレンス・フィッシュバーン)に家族からのテープや手紙が届けられてたり、折に家族や元の日常生活が滲み出るような様子。

ウィラードの過去は、この使命の前、帰国はしたけれど、妻と離婚、結局戦場に存在価値を求める殺伐さ、彼らとは一線を画した立場で、

結局生き残ったのは彼と、”王国”で精神錯乱状態、ウィラードに手を引かれて戻ったランスのみ、ではあったけれど、

黙々と任務を果たしながらも、危険時にも使命最優先のウィラードへの苛立ちを、死の間際に露わにした黒人船長や、シェフ、クリーン、ランスら、

容赦なく、それなりに幸せな日常生活を消滅させられた、市井の端役の存在もあってこそ、この戦時異様スケールワールドも際立ちを見せた、ような。


これって、原作のジョセフ・コンラードの「闇の奥」という、著者の体験に基づいたアフリカのコンゴでの植民地搾取の内容の小説を、舞台をベトナムに移して創ったもの、らしいけれど、

ベトナムの各地がひとたまりもなく爆撃され、現地人が殺されるシーンも多く、実際、世界史教科書では、ベトナムは猛攻を受けながらも、中国やソ連の援助もあって持ちこたえた、とあったのだけれど、何だかそれだけではない、

この作品には、アメリカ軍人カーツを逸脱させ、奥地に王国を建てさせたベトナム、という場所、人々のそこはかと漂う”気”のようなものが漂ってたような。

そして、戦争が人間の心に働きかける様々な異様メカ、そういうメンタル面も含んで、やはりこれは、あの戦争にのめりこんで多くの犠牲者を出したアメリカへの皮肉がこもった作品、なのだろうと。


そういう所で、久方の戦争もの、正直余り爆撃、殺害、生首シーン、などあえて見たい、というものでもなかったけれど、これが伝説の異色戦争大作だったのか、と今にして、で、なかなか怪作感、の残る鑑賞でした。

関連サイト:Amazon 地獄の黙示録阿佐ヶ谷図書館 映画会象のロケット 「地獄の黙示録」
関連記事:ディパーテッド(’06)


 
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by MIEKOMISSLIM | 2014-08-17 23:49 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)


去年マリンエバートで(’60)

昨日、近隣の成田図書館映画会で「去年マリンエバートで」上映、仕事合間でやや忙しなかったですけれど、見てきました。

これは確か大学時代、当時の男友達の趣味に付き合って、劇場で見たのだけれど、幾何学的な庭園風景などは覚えあるけれど、内容は全く意味不明だった覚え。

やはりこの彼が選んで、他に見た覚えあるのは、多分その頃公開だった「シャイニング」「エレファントマン」。「去年・・」は日本公開は’64年だったようなので、リバイバルでやってたのだと思うけれど。

他の2本も詳細覚えてるわけではないけれど、「シャイニング」は狂っていくジャック・ニコルソンが恐ろしく、「エレファントマン」は物悲しい感覚は残ってて、でも、「去年・・」に関しては、ただ夢うつつ、という感じ。


で、今回、改めて今見てどうなのか?確かめてみたかった、という興味もあったのだけれど、やはり結果は、同じ”夢うつつ”。

広い宮殿?城?の社交の場で、男(ジョルジュ・アルベルタッツイ)が執拗に女(デルフィーヌ・セイリグ)に、女が思い出せない2人の思い出を語りかけ、女も覚えはない、と言いつつきっぱりとは拒絶せず、話がかみ合わないままおかまいなしに押しまくる男。

その現実か幻か?の回想シーン、女の夫(サッシャ・ピリエフ)も絡む現在のシーン、が錯綜、折々周りの紳士淑女達は、マネキンのように動きを止めたままだったり、

序盤に浮かんだのはのは、これって何だかポール・デルボーの絵の世界のような、ということ。

        


モノクロではあるけれど、館内のバロック様式の豪奢な内装、ココ・シャネルが手掛けた、という優雅な衣装、回想シーンの主な舞台である庭園の、四角錐の植木が立ち並ぶ壮大な庭園、とか、

女の夫が得意とするカードや短い棒を使っての頭脳ゲーム、とか、視覚的な趣はあるのだけれど、

とにかくストーリーはあってないようなもので、私もやや寝不足気味状態だったのもあって、どうも途中、睡魔が。

まあ何とか眠りはせずに、最後まで見て、結局、女は男と共に館を出る、という結末。それもまた、荷物も持たず手ぶらのままだったし、果たして現実なのか?という所で。

見る直前に、上映室にあった関連本の1つで、ざっと読んだ日本人評論家の解説で、女が男の虚構世界に惑わされ結局あっさり現実を捨てる結末が残念、のようなことが書いてあって、

妄想癖のある男に取りつかれ、日常に倦怠を感じていた女が、執拗に自分との覚えない”思い出”を語る男にほだされ、その架空世界に付き合うことを選ぶ、変わり種ロマンス?といえばそれまでだけれど。

ちょっと印象的な所、といえば、断片的に頭に残ってた幾何学的な広い庭、女の広い部屋などの映像は、やはりシュールな味だったし、

回想シーンで2人がそれぞれの見方を話してた男女と犬の石像について、ふと確か夫が現れて、それはシャルル3世とその妻の像で、何か宣言をしている所だ、のような説明をする所とか、

男がどうしても夫に、頭脳ゲームで勝てない所とか、クールで現実を知りそれを扱う能力のある夫VS自分との”思い出”という戯言のようなことを繰り返す男、の狭間で揺れる女心、とか、

ある事実、物の見方は人様々、のようなニュアンスも感じないわけではないけれど、これってベネチア映画祭金獅子賞、だったらしいけれど、やはりどうも何というか、”夢うつつ”作品だった。

他のアラン・レネ監督作は、「夜と霧」の本は読んだ覚えあるけれど、多分未見。ヒッチコック監督が、劇中その他大勢の紳士役の一人として出ていて、主演のデルフィーヌ・セイリグは見た中では「ロバの王女」に出てたとか。


余談だけれど、この白昼夢作風にあてられたか、ただやや寝不足もあっての自分の不注意か、図書館内では着ていた薄い夏用の上着を、外に出る時脱いで、確かに大きめのバッグに入れたはずなのに、

帰宅後しばらくして、バッグに入ってないことに気付き、無意識に出したのかと探したけれど部屋にもなし。

てっきりバッグに入れ損ねて落としたか?と、仕事後、再度図書館と、帰りに寄ったコンビニに出向いて聞いてみたけれど、届いておらず。図書館の入口の辺りや、帰りに通った道もちょっと注意して見たけれど、それらしきものはなし。

色も白で合わしやすいし、この時期ちょっと羽織るのに重宝してて、残念。まあやや着古し感はあったし、ないものは仕方ない、と諦めはつくのだけれど、

一体いつどこで消えてしまったのか?、この夢うつつ作品の後味と相まって、やや摩訶不思議な出来事でした。

関連サイト:Amazon 「去年マリンエバートで」成田図書館 映画会象のロケット 「去年マリンエバートで」
関連記事:ロバと王女(’70)鳥(’63)


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by MIEKOMISSLIM | 2014-07-13 00:38 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

    

’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!
by MIEKOMISSLIM
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