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’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!

by MIEKOMISSLIM

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先日3日(水)、丸の内ピカデリーで来月公開の「超高速!参勤交代 リターンズ」試写会、招待状が来ていて都合も合ったので、見てきました。


a0116217_2347299.jpgこれは、未見だけれど’14年作品の続編、

江戸時代、磐城国の弱小藩、湯長谷藩が、腹黒い老中の陰謀で、超短期間での「参勤」を命じられたものの見事達成、というのが前作で、

その後日、今度は、国元での一揆で城を乗っ取られる一大事に、再び超高速での「交代」~城での攻防、というこの作品。<↑チラシ>


参勤交代って、高校の日本史教科書を見てみても、そういう説明はないけれど、国元→江戸の行きが「参勤」、江戸→国元の帰りが「交代」だったのだった、と今にして。

舞台挨拶で、深キョンが、どういう映画かというと、参勤と交代の物語、という単純な説明ですむ、のようなことを言っていて、今回の交代編を見ても、その通りなのだけれど、

バラエティに富む藩の一行の面々、邪魔されながらも先を急ぐためのコミカルな駆け引き、カリスマ感はないけれど、藩主内藤政斡醇(佐々木蔵之介)の人情味VS悪玉老中松平信祝(陣内智則)のコントラスト、

ダイナミックな殺陣、戦闘シーン、花を添える、内藤の妻になったお咲(深田恭子)の風情、市井の民衆達の奮闘ぶりとか、なかなかのエンタメ時代劇、という後味。


会場に着いたのが、開演20分前で、やや急いで9Fの劇場入口に行ったら、1Fで座席券との交換が必要、とのことで、また下へ行って、窓口で手続きしようとしたら、

残り座席は、舞台挨拶は立ち見+作品鑑賞は一番前の席、か、舞台挨拶も作品も座って見られる2F後ろの席しかない、とのことで、やや迷って2Fの方に。

その番号の席は、何と2Fの一番後ろで、まあ中央寄りだし、舞台まで凄く遠い、というわけではないけれど、

私の視力では、舞台挨拶の俳優、監督の顔はぼんやりとしか見えないだろう、という距離で、ちょっと後悔。


登場したのは、本木監督と総勢12名の俳優陣、司会者が、前作を見た人は?と客席に呼びかけたら、やはりほとんど前作を見た人が多いようで。

まあ陣内智則、西村雅彦、「花子とアン」の父親役だったのが記憶に新しい伊藤剛志、柄本時生、リメイク「時かけ」の中尾明慶、あでやかな着物姿の深キョン、などメジャー俳優も色々だけれど、

私は一番感慨、といえば、「紙屋悦子の青春」の原田知世の舞台挨拶の時のような感覚で、歳はとってるといえぞ、ナマ富田靖子、だったかも。

富田靖子はこの続編で初参加だったようで、一番端にいて、コメントでもそう目立っていた訳ではないけれど、

「アイコ16歳」「さびしんぼう」「BU・SU」「南京の基督」とかの珠玉作の名残で、その佇まい、表情とか、もう少し近くで確かめたかった、とちょっと残念。


男性陣は、作品柄、2作目ということもあってか、結構和気藹々、終始ラフで賑やかなムードで、いじられキャラっぽいのは、多分最年少らしい知念侑季で、

私は初耳だったけれど、Hey! Say! JUMPというグループメンバーのようで、彼の紹介、話す時だけは、客席から女性のキャーッという歓声で、劇中、弓の名手役で、アップにもたえる、草食系のなかなかのイケメン。


a0116217_23475361.jpgあと、異色出演者は、前作からの柄本時生演じる増田の相棒の小猿役、菊千代。

世話役の女性に見守られながら、ひょうきんな存在感で笑いを誘っていて、劇中ではそう目立って笑いを誘う、という訳でもなかったけれど、何か人慣れした猿として、自然に溶け込んでいた、という感じ。

終演後、ロビーで、菊千代の撮影会、みたいなイベントがあって人盛り、皆携帯で撮影してて、近くで見る菊千代は、小柄だけれど、その無邪気な仕草に可愛い~!という声もあがってて、

私はデジカメを持っていかなくて残念だったけれど、傍らのスタッフが配ってた名刺?<↑>をもらったり。


a0116217_21501495.jpg8/14追記:劇中、インパクトシーンといえば、彼らの「交代」を阻止しようとする宿場での検閲の目を逃れるため、

シンプルなからくりで大行列に見せかけたり、”死ぬしかない”の言葉通りの奇策のコミカルさ。<↑チラシ内部>

また7人と1匹VS1000人、規模的には絶体絶命の城での攻防、藩の面々の刀、弓さばきもさることながら、女性陣や農民の奮闘、目くらまし作戦のダイナミックさ、

内藤のしみじみ人間味にじむ信祝への語りかけ、それによる信祝のバックにつく叔父の松平輝貞(石橋蓮司)や尾張柳生の武士達への心理的効果、とか、まあ勧善懲悪ベースの後味良さ、など。

a0116217_2151148.jpg俳優では、見る前は余り気にしていなかった、主演の佐々木蔵之介。<←チラシと共に配られた新聞>

この人って正直、これという際立った押し的な特徴のない、堅実な脇役スタンス、というイメージだったけれど、

こういう弱小藩の、豪快さというよりナイーブ感、でも筋を通そうとする誠実さ+さりげなく人情味の殿様役、というのにハマってて、なかなかの渋さ、と再認識、という感じ。


そういう所で、ほどよく人情味織り交ぜての、コミカル時代劇を楽しんだ、という今回でした。

関連サイト:超高速!参勤交代 リターンズ 公式サイトAmazon 「超高速!参勤交代」象のロケット「超高速!参勤交代 リターンズ」
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by MIEKOMISSLIM | 2016-08-11 23:50 | 邦画 | Trackback(5) | Comments(0)
先日31日(火)、先週の「エイプリルフールズ」に続いて同じ神保町の一ツ橋ホールで今月25日公開の「龍三と七人の子分たち」試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんに誘っていただいて見てきました。


a0116217_0273366.jpg北野武監督新作で、北野作品といえば私は「監督・ばんざい!」以来、今回のも近年のヤクザものの一環かと思ってたら、もろハードボイルドというより、コミカル任侠もの、というか、

たけし本人は刑事役で出ていて、中心は元ヤクザの老人たちグループ、演じるのも、主演の龍三役藤竜也はじめ、平均年齢72才、というベテラン陣。おまけに音楽担当も、まあ60代だけれどベテラン鈴木慶一。<→チラシ>

彼らが、今時のオレオレ詐欺などで悪事を働くチンピラ集団「京浜連合」を征伐すべく、再び龍三を親分とする「一龍会」を結成して、一旗揚げようとするのだけれど、

何分、拳銃を持つ手もブルブル震えるご老体集団、その笑いを誘う奮闘ぶり、今時の感覚と彼らの任侠メンタルとのギャップ、折に混じるそれなりの人情っぽさ、とか、

たけし流?ブラックユーモアも交じってたけれど、正直ちょっと意味不明?だった「TAKESHIS'」「監督・ばんざい!」などより流れ的にわかりやすく、面白かった、という感じ。


a0116217_255510.jpg4/7日追記:概して京浜連合の今のチンピラ達は、昔のヤクザ老人達に敬意を払ってる風はなく、特に強気な幹部達は、はなから見下してるのだけれど、

下っ端メンバーが単独で老人達に一杯食わせようとする時、オレオレ詐欺を信じた龍三の、息子の不始末に筋を通すため指を詰めようとそうとするパフォーマンスや、老人たちの拠点で入れ墨群を目の当たりにして、<←チラシ裏>

何か理屈抜きの圧力を感じて、思わずひるんで逃げ出すシーンとか、あっさり一筋縄ではいかない微妙な力関係の空気なども、たけし目線、なのか、ちょっとリアルな気もして可笑しかったり。


一番インパクトシーン、といえば、やはり終盤の、老人達がバスジャック、京浜連合の連中の車を追って、狭い商店街の店先をなぎ倒しながらの暴走チェイス、だけれど、

滑稽さ的には、龍三がキャバクラママ(萬田久子)の部屋で京浜連合幹部達とニアミス、ママの下着をまとって脱出、ゲイバー界隈で同業者と思われてゲイ達に絡まれて、のくだりで、

藤竜也は私は「村の写真集」での父役以来だったのだけれど、まあひたすら渋イメージだった「愛のコリーダ」俳優も、こういうシーンまでやるように・・とちょっと苦笑。

その兄弟分の若頭のマサ役の近藤正臣も、昔は2枚目イメージ、随分歳もとった、とは思ったけれど、こういうコミカルさ、というのもやや意外。

そうイメージギャップなかったのは、馴染みあった中では、はばかりのモキチ役の中尾彬、だけれど、終盤彼の身に起こる急展開、扱われ方は結構ブラックユーモアな、というきわどさ。


a0116217_224137.jpg4/8追記:こういう老人躍動ものって、前に「死に花」というのがあった、とは浮かんで、そこそこ面白かった覚え、でもどうも詳細薄れてて、ちょっと検索したら、

犬童監督作品で、老人ホームのおじいちゃん集団が銀行強盗をやろうとする、みたいな話だったのだったけれど、これはまあそのやさぐれ北野版、というか。<↑チラシ中>


今回も、老人ホームからやってきたカミソリのタカ(吉澤健)というキャラクターもいたけれど、そもそもが元ヤクザ老人達、

龍三は家で、息子夫婦に一目置かれるどころか、入れ墨露出などを露骨に疎んじられ、「義理も人情もありゃしねえ」と肩身の狭い日々、

そういう鬱憤晴らしか、若頭のマサと共に飲食店で勝手な賭けをして、客に難癖つけたり、スケール小さいコミカルタッチの不良翁ぶり、

それでもまんまとオレオレ詐欺に引っ掛かりそうになり、息子を救おうとしたり、京浜連合の徳永(下條アトム)のマネをして恐喝しようとした主婦の話にほだされて、逆に金を渡したり、情に弱い一面、

また終盤、決死の京浜連合殴り込みの前、息子に電話しても、余りまともに相手にされないけれど、孫息子がおじいちゃんを恋しがる、のようなことがチラッと垣間見えたり、そこら辺、たまに散りばめられた人情スパイス、というのか。


まあ大人しく余生を過ごす、というには、くすぶる部分もある彼らが再結集したことで、チンピラ集団に宣戦布告、ひと肌挙げて、という意気の盛り上がり~ひと騒動、

折々早撃ちのマック(品川徹)が怪しい手元ながら放つ銃弾など、で、威嚇はするけれど、老いた身で、体力的にもメンタル的にもそうスマートにも行かず、ハチャメチャぶりが笑える見もの、だったけれど、

たけし自身は刑事役で、彼らを大目に見たりたしなめたり警告したり、という脇役、というのも、これの前の未見の「アウトレイジ」2作ではやはり主演だったようだけれど、

今回は役者ビートたけしとしては、中心キャスト高齢ベテラン陣に、もろに絡んだり仕切ったり、というより、彼らに主な所はまかせて、締める所は締める、という傍観的な位置を選んだのかも、とか思ったり。


そういう所で、私は久方の北野作品、やはり一応任侠もの、ではあったけれど、予想以上に笑いもあって、なかなかの怪作を楽しんだ、という後味でした。

関連サイト:龍三と七人の子分たち 公式サイト象のロケット 「龍三と七人の子分たち」
関連記事:TAKESHIS’(’05)監督・ばんざい!(’07)あなたへ(’12)村の写真館(’04)カナリア(’04)大停電の夜に(’05)ユメ十夜(’07)(「市川崑物語」スレッドの10)、愛の流刑地(’07)人の砂漠(’10)山桜(’08)、,蝉しぐれ(’05)THE 有頂天ホテル(’06)県庁の星(’06)日本沈没(’06)それでもボクはやってない(’07)犬と私の10の約束(’08)クライマーズ・ハイ(’08)HERO(’07)時をかける少女(’10)犬神家の一族(’06)(「市川崑物語」スレッドの9)


  
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by MIEKOMISSLIM | 2015-04-04 23:56 | 邦画 | Trackback(12) | Comments(2)
先日22日(日)、神保町の日本教育会館一ツ橋ホールで、4月1日公開の「エイプリルフールズ」試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


a0116217_1463412.jpg監督はドラマ「リーガル・ハイ」など演出の石川淳一、脚本はやはり「リーガル・ハイ」、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなどの古沢良太、

出演俳優も含めて、私はノータッチだったけれど「リーガル・ハイ」関係者が多いそうで。<→チラシ表>

主なキャストが多彩な顔ぶれの総勢27名、まさにエイプリルフールの1日の内の、とりあえずメイン筋は、

清掃婦新田あゆみ(戸田恵梨香)が、妊娠した相手の外科医牧野亘(松坂桃李)がCAの麗子(菜々緒)とデートするレストランに単身乗り込んで巻き起こす大騒動、なのだけれど、

それと同時進行で、街のあちこちで起こる嘘と真実ミックスの様々なエピソードが絡み合っての、コミカル人情ドラマ。


こういう構成って、「きょうのできごと」がこれ程多人数ではなかったけれどこういう感じだったような、という同時進行群像劇、というのか、そのコメディ版、一見無関係なエピソードが、小道具とか人間関係的に、絡み合っていく妙、

それぞれの(大)事件っぽいもの~些細なものまで、コミカルタッチベースだけれど、嘘と真(まこと)のブレンド具合とか、ちょっとホロリとするような人間模様なども織り交ぜて、

スピード感、というか、各エピソードを追う展開のテンポもよく引きつけられて、まあ久し振りになかなか面白い邦画を見た、という感じ。


a0116217_17181390.jpg3/28追記:一番インパクトエピソード、といえば、やはり戸田&松坂コンビの「イタリアンレストラン大参事」~意外な波乱のラブストーリー展開。

そもそものきっかけが、朝あゆみ(戸田)が見たフジTVの本物キャスター陣が伝える怪しげな感動ニュース、という所からで、<↑チラシ中>

戸田恵梨香って、最近他作品でも主演クラスで見たのだけれど、王道的に華やか、というより、芯はあるけれど何かに抑圧された女性、のような味も自然に出せるタイプなのかも。

そのあゆみが勇気を出して連絡したものの、誠意を見せずあしらおうとする牧野(松坂)にキレて大暴走、なのだけれど、何故清掃員の妊婦の手元に拳銃?というのも、次にインパクトエピソードの「不器用な誘拐犯」絡み。

まあギャグのノリではあるけれど、ヤクザ宇田川(寺島進)がしょっちゅう傍らの弟分(高橋努)を結構思いっきり殴りつけるシーンは何だか、だけれど、

宇田川と、誘拐した小学生理香(浜辺美並)との実は、という関係、宇田川なりに?だけれど、ふてくされ気味の理香に実地で”世間”を教える様、別れ際、彼女の母(山口紗弥加)への電話や、彼女にかけるぶっきらぼうなエール、辺りがそれなりの?人情ドラマ風。

その理香の義父のリムジン運転手(滝藤賢一)の客、宮内庁職員櫻小路夫妻(里見浩太朗&富司純子)の「ロイヤル夫妻の休日」エピソードも、

彼や、ハンバーガー店長(古田新太)らの夫妻への芝居がかったような極度なひれ伏し方、など笑いもありながら、明らかになっていく夫妻の真実、その事情、など、

ベテラン2人の醸す風情もあってちょっとしんみり、しみじみ熟年夫婦愛路線、富司純子は、クルーズ船で「アメイジンググレイス」の歌も披露してたり。


a0116217_1719165.jpgその他、可笑しかったのは、不登校中学生(浦上晟周)が、パソコンのHPで宇宙からの迎えを信じて、地球に決別決意、

学校に乗り込んで一気にうさ晴らし、屋上でひらすら続けた「ビヨ~ン」儀式、とか、

ミクロ世界話だけれど、大学生梅田(矢野聖人)の友人松田(荻田正孝)へのある告白で、思いがけぬ展開!になってしまう「ある大学生の行末」の、一室での滑稽かつシュールな成り行き、とか。<↑チラシ中>


あと味付け的に、やはり複数エピソードに絡む、久方に姿を見たりりィが演じる怪しげな占い老婆、などもいたけれど、

とにかく、レストランでのあゆみVS牧野の修羅場+本来は立てこもり事件人質的な周りの人々の、彼らの関係に対する様々な人情的?反応、

妊婦ゆえに勃発する波乱の感動劇?展開、を軸に、色んな嘘と真(まこと)のエピソードが同時進行的に行きかい、なかなか目が離せないテンポ感、

漫画的ではあるけれど、基本の笑いスパイス+人情エキス織り交ぜ、各エピソード絡ませて、まあ上手く創ってるものだなあ、というか、前述のように、何だか久方に面白い邦画を見た、という後味でした。

関連サイト:エイプリルフールズ 公式サイト象のロケット 「エイプリルフールズ」
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by MIEKOMISSLIM | 2015-03-27 01:53 | 邦画 | Trackback(7) | Comments(2)
一昨日13日(火)板橋イオンシネマで、今週末17日(土)公開の「アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう!~」の試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


フランス・ブラジル合作、「ホワイト・プラネット」のティエリー・ラコベール監督作、撮影には2年がかり、「ホワイト・プラネット」は公開時見ていて、それは北極の様々な動物の生粋のドキュメンタリーだったけれど、



この「アマゾン大冒険・・」は、ドキュメンタリーに冒険物語を組み入れた風で、人に飼われていた小猿サイが、運送の飛行機トラブルで、アマゾンのジャングルに不時着、

そこから大自然の中、川の流れに飲み込まれたり、スコールに遭ったり、様々な野生の生き物に出会いながらのサバイバルの様子を追った内容。


a0116217_0352935.jpg2年がかりの撮影だった、という、大森林、川、空の大自然、珍しい動物や植物、昆虫、魚達、その親子や群れ、シビアな弱肉強食の様子などの野生の生態の映像もなかなかスケール感。<チラシ表→>

また、昨年初見だった「子猫物語」などのように、サイと他動物との様々な場面、ジャガーなどに追われて逃げたり、などは、通常でも野生動物界で有りそうな、というような出来事けれど、

そういうシーンの一部始終キャッチもそう簡単ではなかったろうし、いざそのシーン実現、でも、やたら撮影スタッフが野生ジャガーに近付くのも危険だろうし、などとやはり実写動物ものならではの苦労が偲ばれたり、

同種の野生のフサオマキザル達の中の、同世代のメス猿との接近、交流とか、演技指導ナシで、一応自然なストーリーらしい流れ、というのも、どうやって撮影?という技、

サイが徐々に周りの動物のマネをしたりしながら、自活力を付けていく過程も、日本語版独自だそうだけれど、田中直樹のフレンドリー目線でのナレーションもあって、何もないよりは子供でもとっつきやすそうな、観客が見守っていく、というムードで、まあ良かったのでは、という感じ。


上映の前に特別イベントで、この作品のナレーション担当のココリコの田中直樹、監修の新宅広二氏、そしてくまモンが登場。

くまモンは、熊本県とブラジルの交流が深いことから、のようで、カーキ色の探検スタイルの田中直樹と、尻相撲や反復横跳び対決で、尻相撲がくまモンの勝ち、というのは、まあ体格からして妥当だけれど、

反復横跳びは、さすがに見るからにどんくさいだろうと思ってたら、意外な俊敏さを見せて、司会者が驚き、子供は余りいなかったと思うけれど会場もわいて、時間内に田中より3回位多かったかで、これもくまモンの勝ち。

私はこういうゆるキャラを直に見たのは初めて、体自体で重そうだけれど、割と下半身って自由に動けるものなんだ、と。

くまもんが愛嬌を振りまいて去って行って、田中直樹と新宅氏が、それぞれ見所をアピール、マスコミの撮影でイベント終了。


で、本編開始、私達は前から5列目、それにしても、上方は結構見上げる位の角度がいる、余り覚えない大きなスクリーンで、そこに広がる雄大な熱帯雨林のうっそうとした森林、そのただ中に放り出されたサイが冒険を始めたのだけれど、

私はどうも気になったのが、あれ、小型飛行機を操縦してたパイロット(の消息)は?ということ。

丁度その墜落直後の辺り、ボーっと見てたのか、余りはっきり覚えなく、機体炎上などはなく計器に向かってる人が映ったような?気はしたのだけれど、

サイの様子を見に登場する訳でもなく、ナレーションで触れられる訳でもなく、サイの冒険が始まって、そのままフェイドアウト。

もし私の思い違いで、墜落後一切登場してなかったら、小猿は生き延びて、ジャングルでのその冒険、はいいのだけれど、同乗してた人間は即死、または(瀕死の)重傷のまま?とか、何だかやや後味悪いし、

無事だったにしても、何故唯一の乗客であったサイの様子を見に来ないのか?、こういうパターン展開で「パイロットと小猿」が、何とか生き延びて救助を待つ、という物語にならないのか?ちょっと不可思議。

で、一体あのパイロットは?と、上映中もちょっとずっと引っ掛かってて、その後Yamatoさんにお聞きしても謎、検索してみてもそういう情報は特に見当たらず?なままなのだけれど、

「サイがジャングルに一人放り出され」というような紹介表現から、まあ、墜落の拍子に、パイロット(のいる機体部分)とは多少なりとも離れた所に落ちて(放り出されて)、

パイロットも無事だけれども、何とか外部と通信しようとしててそれどころではない、という内に、サイが冒険を初めてしまった、

その後パイロットも無事救助された、とか思えば妥当かも、などと想像、まあ特にこの動物ものの大筋に関係ない枝葉的な所なのだけれど、何だか序盤の気になった所。


a0116217_154295.jpg1/16追記:それはさておき本筋的には、人に飼われていた苦労知らずのサイ、フサオマキザルって結構知能は高いらしいけれど、

おずおずと野生世界の中で、とにかく食べ物を得ようとしたり、獰猛な動物と遭遇したら木に登る、とか、危険から逃げる本能を発揮しながら進む動物目線での冒険、

前述のように、映像的にも、大自然の景観、まるでCGのようなのも含めて、カラフルだったり、奇妙な形のものなど多種多様な生き物達が脇役で、図鑑の映像版、というか視覚的にもなかなかバラエティな趣。<←チラシ裏>

その中で、沢木さんの、やはりアマゾンで小型機墜落に巻き込まれたこともあった旅ルポ「イルカと墜落」にあった、アマゾン特有のピンクイルカ、なども登場、

水面から、その上の枝のサイに向かって飛び上がる様子、サイは怖がってたけれど、イルカはからかっているだけ、と言ってたと思うけれど、体の色はピンク、というより白っぽかった感じ。


印象的だったのは、やはり同じ種類のフサオマキザル群に出会って、まあ仲間入りさせてもらえたのか?微妙だけれど、そのサル達がするように、固い木の実を高所から落として割る術を学んでたり、

最初に出会った同年代のメス猿との、接近したり、ちょっかい出しすぎてボス猿に追い払われたり、そこでまた歩み寄ってきてくれたり、などのロマンス?とまでいかなくとも、ほのぼのとした歩み寄り。

折々の田中の、サイに語りかけ、励ましたり注意を促すようなナレーションも、観客が、半ドキュメンタリーとして淡々と見る、というより、主人公のサイを見守る、という意識にさせる効果あった気も。

元々この作品にはナレーションはなく、日本上映版に特別にナレーションを入れたそうで、もしただ映像と音楽だけだったら?

まあ、純粋な動物ウォッチのドキュメンタリー感は増したかもしれないけれど、86分間、結構動物好きでない限り、子供向的にもやや集中力持続はキツいかも。

そして終盤の節目、色々ハードな日々の中、餌をくれようとする女の子、という人間との遭遇もあり、そこでサイが選んだ道、というのも冒険のケジメ、締め、という感じ。


まあややスケールは違うかもしれないけれど、「子猫物語」の小猿・アマゾン編、ともいうか、ドキュメンタリー&物語風に仕上げてて、なかなかの見応えで楽しめた、という作品でした。

関連サイト:アマゾン大冒険~世界最大のジャングルを探検しよう! 公式サイト象のロケット「アマゾン大冒険~世界最大のジャンブルを探検しよう!~」
関連記事:ホワイト・プラネット(’06)子猫物語(’86)イルカと墜落 / 沢木耕太郎(’02)

  

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by MIEKOMISSLIM | 2015-01-15 00:22 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(2)
昨年度映画鑑賞は、一昨年の13本からまた減って結局9本、DVDや放映(の録画)はなしで、試写会での新作2本と、図書館上映会での7本。やはりケジメとしてベスト3として挙げておきたいと思います。


★1 思い出のマーニー(’14):米林監督作のジブリ新作、Wヒロインで、等身大少女と神秘的な少女の友情~愛情ものの少女コミックタッチ、映像や音楽トータルで好感度高かった作品。




★2 ザ・ビートルズ武道館コンサート(’66):初見だったビートルズ来日公演ドキュメンタリー、当時の熱狂ぶり、舞台裏の若かった4人の様子、仕草なども面白かった。




★3 子猫物語(’86):未見だった実写動物もの。どうやって撮ったのか?という猫の冒険の中のリアルな仕草、それなりのストーリーになっていて、+坂本龍一担当の音楽、大貫+坂本コラボのテーマ曲もあって、なかなかの掘り出し物。

 


★次点 さびしんぼう(’85):久々に見た大林尾道3部作の1つ。やはり富田靖子2役の両さびしんぼうのコミカルさ+哀愁、「別れの曲」、尾道の景色が融合の郷愁漂うスタンダード珠玉作。




★音楽賞 「子猫物語」テーマ曲:作詞大貫妙子、作曲坂本龍一の、意外な所で今にして知った大貫&坂本コラボ曲。昔の原田知世を思わす吉永敬子の楚々としたボーカルに、軽妙なメロディがフィット。




★景観賞 春を背負って(’14):高山を舞台に展開のシンプルな人間ドラマ、美しさと厳しさの立山連峰の雄大な背景も印象的。

  


★番外 たまたま昨晩、途中で放映に気付いたジョディ・フォスター主演の「コンタクト」('97)。割とインパクトあったSFものの一つ、久方に見て、吹き替え版ではあったけれど、科学、宇宙、宗教観も絡んだ壮大スケール+人間ドラマ感もあって、結構引き入られて最後まで。



たまにはやはりこういう鑑賞もリフレッシュ感、と改めて、で、今年もどうなるか?折あれば見ていきたいものです。

関連記事:’05年度ベスト10作品’06年度ベスト10作品’07年度ベスト3作品’08年度ベスト10作品’06年度DVD・ビデオ・放映鑑賞’07年度DVD・ビデオ・放映鑑賞’08年度DVD・ビデオ・放映鑑賞’09年度ベスト5作品/DVD・ビデオ・放映鑑賞’10年度ベスト5作品/DVD・ビデオ・放映・上映会鑑賞<1><2>’11年度ベスト3作品/劇場・DVD・上映会鑑賞'12年度ベスト5作品 / 劇場・DVD・放映・上映会鑑賞’13年度ベスト3作品 / 劇場・放映・上映会鑑賞

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by MIEKOMISSLIM | 2015-01-05 00:08 | 映画全般 | Trackback | Comments(0)
一昨日、有楽町朝日ホールで「思い出のマーニー」試写会、午前の部招待券が来ていて、母と行ってきました。


a0116217_2263279.jpg観客層は、女の子を連れた母子の親子連れや若~中年層などの、女性が割と多かった印象。(→チラシ表)

ジブリ新作、「借りぐらしのアリエッティ」の米林監督の2作目、とのことで気にはなってて、お話的には、そもそも住む世界が違う2人の少女同士の一時の友情物語のような、と思って見てみたら、

確かにそういう流れではあったけれど、終盤、杏奈(声:高月彩良)とマーニー(有村架純)のやや意外な関係が明るみになって、単なる友情ものではない、運命の絡みもあって、時空を超えた絆、という物語だった、と。

後で思えば、ちょっと一時代前のドラマティック少女漫画風な趣もあって、+ポイントの舞台の北海道の、水際に佇む時空を超えて2人を引き合わした”湿っ地屋敷”、

そこへボートで行くまでの入江の風景、月夜の水面など瑞々しい丁寧な描写、+バックの清涼感あるプリシラ・アーンの歌声などミックスで、

やはり「借りぐらし・・」同様、そう大作感、という訳ではないけれど、優しい温みの珠玉作で、なかなか好感持てた、という後味。


7/15追記:前半、喘息の持病もちで、周囲にそっけない対応の女子中学生杏奈。義母の頼子(松嶋菜々子)にも、北海道で知り合って世話を焼こうとする同年代の女子にも、つい侮蔑的な言葉を吐いて、壁をつくる、

絵を描くのは好きで得意そうだけれど、ジブリヒロインにしては、どうもややスケールの小さいひねくれキャラクター。唯一、滞在先のサバサバした夫婦(寺島進、根岸季衣)は余り気に留めず、大らか、大ざっぱに接するスタンスだったけれど。

で、入江の向こうの屋敷で出会った不思議少女マニーには、何故か素直に接して、心を開いていく過程で、マニーへの告白で、杏奈のひねくれキャラの原因が判明。

ある時偶然、頼子が自分を育ててる背景で、何らかの機関からその援助金を受け取ってた、と知ったことがきっかけで心を閉ざしていった、らしいけれど、

やや記憶曖昧だけれど、頼子の夫、というのはどうも明確に覚えなく、どういう仕組みでの援助金なのかも?だけれど、女手一つで、ならなおさら、夫婦であっても、

身よりもなく、施設暮らしでも仕方なかったのに、自分を引き取り愛情をもって育ててくれてる相手が、その代償的にたとえお幾らかの金をもらってたとしても、子供心にでも、それならそれで自分のかけた負担が少なくて、良かった、という発想はないのか?と。

まあ子供&少女時の潔癖さ、というか、純粋に自分が好きで育ててくれた訳じゃなく、背後にお金の流れがあった、ということで、大人に不信感を抱いてしまった、という多感さ、かもしれないけれど、何だかどうも我儘、ある意味純粋、潔癖すぎ?という印象。


7/16追記;そういう杏奈をほんわり包み込むようなマーニーも、大きなパーティーを屋敷で開いたり華やかな両親、でも多忙で留守がちで、世話係のばあや(吉行和子)や女中達から冷遇され、経済的には恵まれてても孤独な境遇。

この2人が自然と心を通わしていくプロセスはほのぼの。マーニーは、その立ち居振る舞い、やや謎っぽい存在自体、境遇、長い豊かな髪、ドレッシーな装いなど、何だか昔読んだ少女漫画ヒロインのような、で、

a0116217_23311625.jpgこの作品の映像、作画は、風景もいつもながら手作り風の丁寧さ、美しさ、人物もそれぞれ馴染みのジブリ風タッチで、良かったとは思うのだけれど、唯一ちょっと引っ掛かったのが、このマーニーの髪の描き方。

これまでのジブリヒロインでは思い当たらない、金髪のふさふさした長い髪、それが、余り細かい動きはなく、ほぼベタに描かれてたのが、少し残念。

まあこれが従来のジブリヒロインの髪タッチだし、場面ごとの細かく変化する長い髪の描写も大変そうだし、ショートカットで茶の少し入った黒髪の杏奈の描写とのバランスもあるのかもしれないけれど、

せっかく珍しくエレガントな髪型少女だし、会場にあった「思い出のマーニー×種田陽平展」チラシ(↑)の原画の一種らしいマーニーのようなタッチのを見てみたかった気も。


7/18追記:そういうマーニーから、ばあやや女中の日常の仕打ちを聞いた杏奈が、声を荒げて「そんな話は聞いたことがないわ!」と憤った時、初めて一瞬、ジブリヒロインらしい力強さ、正義感のほとばしりを見せたのも印象的。

荒天の日の丘の上の塔のシーンで、マーニーの辛かった思い出が明るみに出て、2人の世界の隔たりが露呈され、その時登場のおさなじみがマーニーを救った男性、

そう表立ったわけではないけれど、そういうロマンスも組み入れつつ、終始杏奈とマーニーの関係への焦点がぶれなかったのも、好感だったけれど、

a0116217_129014.jpg終盤、明らかになっていく、マーニーのその後のなかなか苦難の人生、

そして、ああそうだったのか、と、ファンタジーながら、ジグゾーパズルの最後のピースがぴたっとはまるような、明らかになった2人の真実。(→チラシ裏)

劇中、ちょっとだけ触れられてた杏奈の目の色、それぞれの境遇エピソードなどから、そう言われれば、という所だったけれど、これは見ている間には私は想像つかず。

これはやはり、マーニーが時空を超え同じく寂しさを抱えていた少女だった姿で、杏奈に会いに、というか救いに来ていたのだった、と瞬時に頭を巡ると共に、じんわりくるものが。

ひと夏の間に、伸びやかな自然をバックに、一時の友情とうだけではなかった、大らかな愛情、絆を体験した杏奈が、頼子にも心を開き、元来そうだったのであろうくったくない少女らしさ、人を信じる気持ちを取り戻し、

ファンタジーながら、ほのぼの心洗われる、そうメジャーでもなさそうなさりげないイギリス生まれの児童文学に目を付けて、子供(~大人)向けの温みあるものに作り上げてくる、さすがジブリだな、という感じ。


母は、映画は一緒に行った「あなたへ。」以来、どうも歳のせいか、パッパと話が呑み込めなくて、とぼやいてたし、私は今回も本当に顛末が判ったのか?だったけれど、大体は判ってた、そうで、景色が綺麗だったし、最後にちゃんと繋がるように上手く作ってる、とのことで、

「借りぐらしのアリエッティ」公開の時も一緒に見たのだったけれど、どちらが良かった?と聞いたら、今回の方が良かった、そうで、終わった後も、映画も久し振りだけどいいものを見た、と漠然とかもしれないけれど、満足そう。


そういう所で、そこそこの期待だったこの作品だけれど、見る前にまあ女の子の友情もの、と思っていたよりは、意外な広がりあって、後味的にも大らかなハートウォーミング感、

2人が一緒に過ごす時間に、何だか姉妹、従妹、家族、友人達などと過ごしてたかもしれない、ずっと続くようなくったくのない夏休み感覚、というのが仄かに蘇るようなノスタルジー感もあったジブリ新作でした。

関連サイト:思い出のマーニー 公式サイト象のロケット 「思い出のマーニー」
関連記事:ゲド戦記(’06)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’13)<1><2>ひこうき雲/荒井由実(’73) ミュージッククリップ放映

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by MIEKOMISSLIM | 2014-07-15 01:48 | 邦画 | Trackback(18) | Comments(0)

春を背負って(’14)

13日(木)渋谷公会堂での、「春を背負って」試写会の案内状が来ていて、都合も合ったので「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。

試写会も昨年の「風立ちぬ」以来、何かと忙しなさもあって、私は思えばこれが今年見た最初の映画。雨風でやや荒れ模様の天気の中だったけれど、会場に着いてみたら結構な観客の列。

木村大作監督の第2作目で、前作「劒岳 点の記」同様やはり山が舞台の人情ドラマ、原作は笹本稜平の短編集。「劒岳 ・・」は、放映あった時に録画はしたものの結局未見のままだったので、これが初の木村作品体験。


a0116217_1124526.jpgフジのアナウンサーの司会で、舞台挨拶に同監督、出演の壇ふみ、蒼井優、松山ケンイチ、豊川悦司、新井浩文が登場、第1印象は、何だか黒いワンピースの蒼井優が、頬の辺りとかが妙に痩せて見えたり。<→チラシ表>

最初の挨拶で、同監督はマイクを通さず観客席に向けて、まだ公開まで時間があるし、ぜひ1日10人に宣伝して下さい!などと怒鳴るようにアピール、会場に笑い。

この人は、余りよくは知らなかったけれど、前作でも舞台が雪山でハードな撮影、俳優陣もかなり大変だった、のような話は薄ら覚えあったし、

これまで「復活の日」、オリジナルの「日本沈没」などスペクタクルものや、近年だと健さんの「単騎、千里を走る」などの撮影、というような経歴からも、割と硬派、というイメージではあったけれど、

マイクを使わないのは、マイクを通すと、嘘を言え、と仕向けられるようで、地声の方が心にあることがそのまま出る、のようなことを言ってて、そういう、このいきなりの地声アピール、とか、

俳優陣が蒼井優など「大作さん」と呼んでて、誕生日を皆で祝ったエピソードを話してたりして、松山ケンイチが、監督が生きていること=そのまま映画創りになってる、など、俳優陣からのある種の敬愛もありつつ、

この舞台挨拶のムードや撮影中のエピソードからも、そう高圧的、というより和気藹々的なムード作りでやっていくタイプなのかと、やや意外な印象。


同監督は、高度3千メートルの場だと、(俳優の)人間性が隠せない、そのまま出てしまうので、そういうことが作品にも出てると思う、などとと語ってたけれど、

俳優同士でも、高山、雪山というシビアな撮影現場で、女性ながら疲れも見せずずっとタフだった、という蒼井優を松山ケンイチやトヨエツが、男みたいだ、と、「優」を「まさる」と呼んでたとか、壇ふみが、「おサルみたいだったからじゃない」などと茶化してたり、

蒼井優や松山ケンイチが、壇ふみがスタッフ含めて一番酒が強かった、のようなこれもやや意外なエピソードで笑いを誘ってたり、

山(での撮影)の感想を聞かれて、各俳優は、それまで山は余り縁がなかったようで、蒼井優は、(山を)観客席から見てられるならその方がいい、などと、やはり色大変だった本音もちらつく発言もあったけれど、そういうハードな時を共有してきたからか、いつになくアットホームというかリラックスモードの雰囲気。


公開は6月14日で、結構先だけれど、何でも今、47都道府県の劇場を回ってのキャンペーン中、俳優陣はどうなのか?同監督は自ら自家用車でこれまで16の地方を回ってきて、今回が初の都会での試写会、らしいけれど、

最後に、と司会者からコメントを促され、同監督が、さっき言っただろう!と返してまた笑い、最後に繰り返すのは慣例ですから、とたしなめられて、再度大声アピールで、

今回のがうまくいかないと、自分の未来はありません!などとアピールでまた笑い。御年75才にして、あえて2作目も雪山舞台の作品、というのもまあ元気だけれど、そういう大らか?監督キャラやそれが俳優陣にも伝染したような感もあって、意外と面白かった舞台挨拶。



3/17追記:で、本編、山小屋を守っていた父(小林薫)が登山客を救おうとして急死、都会の金融会社で働く亨(松山ケンイチ)は、その状況に、特に迷いや、今の仕事に未練も見せず、あっさり父の後を継ぐ決心、何だかその時点で、割と作風的には方向が示されてたような。

母(壇ふみ)、父に助けられ山小屋に居ついて働いてた女性愛(蒼井優)、父の友人で風来坊的な山男悟郎(豊川悦司)、やはり父と同じ家具職人の友人聡史(新井浩文)一家らに囲まれて、

慣れない力仕事や、無謀な登山客を止められず、あわや参事、という痛い思いをしたり、やはり何度かの吹雪の中での救出劇や、ラスト近く、山小屋で脳障害を起こした悟郎を必死の搬送、などが緊張シーンだっただけれど、

特に、という破綻もなく、自然にそれなりに一歩一歩、物語も進んでいった、という感じ。


a0116217_3143631.jpg3/21追記:劇中印象的だった1つは、冒頭父がまだ子供の亨を連れて雪山を歩いてた時や、亨と悟郎が最初に会った、背に荷物を背負って山を登るシーンで、

父や悟郎が亨に淡々とかけていた、「負けないようにしっかり普通に歩けばいいんだ」のような科白。<チラシ裏←>

その後、悟郎と山から夕日を眺めながら亨が、「自分の足で歩いた距離だけが、本物の宝になるんですね」と呟いてたのが、その言葉への自分なりの手応え、というか受け、のようなと思うけれど、

雪山、高山での1歩1歩、という具体的な場面だけでなく、ちょっと人生論的なニュアンスも漂い、”普通に歩いていく”というのは、簡単そうで難しい時もあって当然、シンプルだけれどなかなか言い得て妙。

今問題になってるSTAP細胞論文などでも、何だか、確信犯的か無意識にでも、難しい、辛い過程は要領よくコピーを使ってスルー、そういう積み重ねがまかり通ってきた、というのは正直興ざめ、

それこそ日々、地を這うような地道な作業を続けてきた研究者達からの指摘、非難を浴びるのは、当然の流れかと。

でも地道に1歩1歩の実践、というのは、スピード化の今の時代、なかなか真っ当に教訓として若い世代に伝えにくそうな、だけれど、大自然の中、というピュアな背景だからこそ息づく、という言葉で、

そういうことを、そのまま率直に受け入れて実践する、亨という主人公の、今時にしては、というある種の素直さ、というのも、この作品の風味になってて、

今回の松山ケンイチの、純粋だけれど山男にしてはややお坊ちゃま的キャラが、他の見るからにマッチョで大まかな男優が演じるよりは、ハマってたかも。


それと、インパクトだったのは、亨の相手役、愛を演じた蒼井優のナチュラルさ。何だか私は映画も久し振り、一時期注目だったこの人の出演作を見るのも久方で、振り返ればDVDでの「明日への遺言」以来。

舞台挨拶で、高山撮影を苦にしないタフさ、というエピソードもあって、今回「花とアリス」でのバレエ、「フラガール」でのダンス、などの特に目玉のパフォーマンスなどはななかったけれど、

亨の父への恩があって居ついた山小屋で、料理という得意技もあって、明るく働いてて、山に入った亨をサポート、自然に仄かな恋仲モードへと運んで、というある種の女子力パワー、

演じる女優によっては、ややあざとさも漂いかねない一面、それをそう嫌みなくこなしてたのは、やはり久方にこの人の資質、演技力を味わった気が。

愛の、秘められていた死んだ両親への呵責、天涯孤独になった心情、既婚者だと後で知った恋の相手がいたことなど、途中、その背負ってた過去も垣間見え、そこでは複雑、ナイーブな内面の揺れ動きも見せたけれど、

大部分は、疲れや影を見せずその場に溶け込んでタフに働く女性、を演じてみせて、やはり、この作品の作風の一面を担ってた、という感じ。


あと印象的だったのは、高山舞台、とはいえ、山小屋の人々が、無謀なパターンも含め、登山客の危機に我が身を省みず即刻救出に向かってたということ。

序盤の、登山者をかばって自分の死に至った亨の父、以前にも、動けなくなっていた愛や女性登山客(市毛良枝)を救っていたエピソードがあったり、

亨の代になってからも、忠告を聞かず抜け出ていた大学生(池松壮亮)からのSOSに、亮と愛がためらいなく吹雪の中飛び出していったり、愛が近くにいるらしき女性客を単独で助けに行ったり、

山小屋って、経験はないけれど、想像するに、まあ登山客の世話、アドバイスなどはしても、経営者が自身の身の危険を冒してまでも、救助隊のような働きをする慣例なのか?

この原作は未読、著者の笹本稜平氏は、他にも山舞台の作品を書いているようで、おそらく登山歴もあって、この「春を・・」も実話ベースという情報は見かけないけれど、全くのファンタジーでもなく、そういう状況も現実にあるのかもしれないけれど。

とにかく、思い返せば、ラスト近くの悟郎の件も含めて、「海猿」のような特に救出劇前提の作品という訳でもないにもかかわらず、厳しい自然の中、何のためらいもなく他人の救出に出向く登場人物達、

人間ドラマ、ではあるけれど、いざという時のそういう理屈抜きの行動、というのも、劇中ハラハラする見せ場にもなっていたのだけれど、何だかこの作品の潔さ、というか。


そういう所で、見た後でYamatoさんとのお話でもちょっと出たように、3000mの高山地域にも関わらず、山小屋付近でのやり取りで携帯が普通に通じてた?とか、倒れた悟郎の搬送時位、ヘリは使えなかったのか?とか、

枝葉的なことながら、亨の金融会社からの身の引き方が余りにあっさりすぎ?とか、愛の過去の不倫エピソードは必要?とか、突っ込み所もありましたけれど、

松山ケンイチやトヨエツの、見るからに実際危なそうな、身体を張った岩場の山登りシーンなどもあったり、そういう風に表に出ないスタッフ、俳優陣の苦労もあったのであろう高山舞台作品、

冒頭花畑のシーンが少し、主に背景は雪山でしたけれど、スケール感ある映像+余計な悪意やひねり皆無の人間ドラマで、それなりに満足の、久方の実写新作邦画鑑賞でした。

関連サイト:「春を背負って」公式サイト象のロケット 「春を背負って」
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<関連記事今回分から、以前のAOLスレッドファイル各記事は前ブログに投稿、それにリンクすることにしました>


  
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by MIEKOMISSLIM | 2014-03-16 01:15 | 邦画 | Trackback(8) | Comments(4)
風立ちぬ(’13)<1>の続きです。

7/23追記:それにしても、この糸口になった「ユーミンの吐息・・」は、Amazon欄でもレビューなし、ひっそりしたユーミン本だったのかも。

この著者深海遙、という人は、今回ちょっと検索してみたら、別名とよだもとゆき、今73才のフリーランサーらしく、手元の写真+歌詞一部+短文の「探訪 松任谷由実の世界 Yuming World」(’98)の文もこの人だったり、

「ユーミンの吐息・・」の中でもユーミンとの対比で村上春樹に触れてて、村上本も出してるようで、どれ程の知名度の人なのか?だけれど、

楽曲「ひこうき雲」を、アルバム「ひこうき雲」の他曲とは明らかに別格扱い、そして音楽史の中に置いて、60年代鎮魂歌説とか、改めて、他のユーミン本では覚えない、なかなかの渋い切り口。


今回、使われたユーミン曲はこのラストの「ひこうき雲」のみで、劇中の音楽担当は久石譲、あわよくば「魔女の宅急便」の時の「ルージュの伝言」のように、劇中でもう1つでもユーミン曲挿入歌があったら、さらに感慨、だったかと。

かといって、あそこでドンピシャ絶妙にあの曲なら、というのも難しいけれど、見ている間は、軽井沢で二郎と菜穂子が紙飛行機を飛ばしあってるシーンで、ふとここでさり気なく「紙ヒコーキ」なら、と頭を過ぎった位。

その他、思い起こして考えられるとしたら、菜穂子が療養地から1人列車に乗って二郎の元へ向かう所で「紅雀」、

2人が黒川(西村雅彦)の家で婚姻の儀、一緒に暮らし始めた辺りで「朝陽の中で微笑んで」「ずっとそばに」とか、

そういうのはなくて残念だけれど、まあ今回は、ラストに鮮烈「ひこうき雲」、だけだったからこそのインパクト、価値、もあったのだろう、という所で。





7/25追記:劇中の映像面では、見る前ちょっと期待だった、原作の舞台の八ヶ岳山麓の療養所周辺の自然の雄大、繊細な風景は、

二郎と菜穂子が微笑ましく愛を育む爽やかな緑の軽井沢、少しだけだったけれど、菜穂子が療養する山中の寂れた冬の景色、などで味わえたり、「紅の豚」以来の、様々な飛行機が空を舞うシーンの雄大、爽快さもハイライトの1つだけれど、

特にインパクトだったのは、序盤の関東大震災、一瞬何事?という、列車が走る大地がうねって揺れ、火災が広がり、街が壊滅状態、不穏な雲の色の不気味な空模様、うごめく無数の人々、という、

原作にはなかった2人の出会いのシーンに折り入れた'23年の大震災、まあ時代柄、不自然な背景ではないけれど、あえて3,11を意識して入れたのか?ジブリでは珍しい、リアルな非日常の恐怖シーン。


そして、先日日テレのこの作品特番で、今回の音響、飛行機の音などが、全て人の声で収録、というユニークな試みエピソードだったけれど、なかなか自然でリアルっぽい出来上がりでは、と。

リアルと言えば、今回初の実在の人物モデルの宮崎作品、堀越二郎(と堀辰雄)の声優として庵野秀明監督起用、

その特番で、庵野監督は「風の谷のナウシカ」で原画担当、宮崎監督とは師弟関係だったという縁、とか、本人は、科白は少ないから、と宮崎監督に言われて受けたけれど、大違いだった、と苦笑、収録時ダメだしをされてる様子、など見かけて、

この人と言えば、私は岩井俊二監督が俳優として出演、という興味で見た実写の「式日」(’00)の監督、として知って、やはり「エヴァンゲリオン」よりも、村上龍原作のやはり実写の「ラブ&ポップ」(’98)の監督、として浮かび、

TVで姿を見かけたのは、'04年やはり実写の「キューティーハニー」の頃、NHK教育でやってた「トップランナー」に出てたの以来。その時も、薄っすらと、今回の特番でのように割と飄々とした印象。

俳優としては覚えなく、見てた作品ではリメイク「日本沈没」や「さくらん」などに出てたのだったけれど、今回起用の要因の1つに、宮崎監督が、現代で一番痛みを感じる人物、のようなことを聞いた覚え、独特のフィーリングでの抜擢だったようで、

劇中最初の方では、声の表情に乏しくやや淡々すぎ?な印象だったけれど、終わってみたらいつのまにか二郎に同化、違和感が消えてた感じ。

あと声優では、アリエッティ役だった志田未来が二郎の妹加代役だったのだけれど、この加代って、ちょっとした表情とか、何だか「となりのトトロ」のメイが成長したらこういうキャラ?とダブった時も。


そういう所で、いつになく楽しみにしてた今回のジブリ、そして宮崎新作、やはり私の最大の目玉は「ひこうき雲」、

今回この作品に起用されたことで、ユーミンフリークとして改めて今にして、馴染みだったこの曲の持つ陰影、時代を超越する意外なまでのスケール感、懐、など、

鑑賞後やや時が経つにつれて、じわじわ感じ入った次第で、それだけでも何だか私にとっては、他作品とは異質の価値あった鑑賞。


作品全体としては、ややあっけなく終わった、という後味だったけれど、特番で紹介あったように、宮崎監督を核に、多くのスタッフが苦心して創り上げた大震災時などの細かい描写、音声などジブリ的手作り感、

それがあった方が、見せ場的には盛り上がったのだろうけれど、あえて戦時中の戦闘シーンを全く入れなかった、という選択も、このご時世に、後で思えば好感、

ややテイストは違ったけれど、高原シーンや純愛ぶりでの原作「風立ちぬ」の香り、+率直なジブリヒロインらしさのへアレンジ、など、予想とはやや違って、大作感、というよりは珠玉作、として残るものがあった作品と思います。

関連サイト:「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイトユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」Amazon 「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・松任谷由実」象のロケット 「風立ちぬ」
関連記事:ゲド戦記(’06)ハウルの動く城(’04)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’76)風立ちぬ / 堀辰雄(’37)

ラブ&ポップ(’98)(「KYOKO&イランはじめエスニック映画」スレッドの19)、日本沈没(’06)さくらん(’07)マナに抱かれて(’03)カナリア(’05)さよならみどりちゃん(’05)メゾン・ド・ヒミコ(’05)好きだ、(’06)神童(’07)明日への遺言(’08)私は貝になりたい(’08)RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(’11)その日のまえに(’08)春の雪(’05)椿山課長の7日間(’06)空中庭園(’05)シルク(’08)

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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-23 23:22 | 音楽・邦画 | Trackback(15) | Comments(0)
一昨日、神保町の一ツ橋ホールで楽しみにしていた「風立ちぬ」試写会当日、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんとご一緒して見てきました。


開場になって、入り口の招待券を渡す辺りですでに「ひこうき雲」が聞こえてきて、場内でも開映まで繰り返し流れていて、

何だか私は始まる前に、コンサート会場でもない、映画の試写会の場でユーミン曲、しかも往年のマイDNA”荒井由実”曲が実際大音量で流れてる、という状況だけで、早くも胸にジワ~ッとくるものが。


a0116217_1175017.jpgそして秋公開の高畑監督の「かぐやの物語」予告に続いて、本編開始。<チラシ→>

少年が家の屋根から小型機で空を舞う、大らかなシーンから始まって、少年はその路線のままに成長、腕の立つ飛行機設計技師青年堀越二郎(声:庵野秀明)としての日々。

折々に挟まれる、ファンタジー空間での、ジャン・カプローニ(声:野村萬斎)との飛行機を通した交流、彼が開発、二郎に紹介する、多重翼のファンタジック旅客機とか、ドイツで二郎と友人本庄(西島秀俊)が見学する当時の先端メカ、

二郎らが開発する、当時の、戦闘機としての機能も要求された様々な機種、とか「僕達特急 A列車で行こう」じゃないけれど、飛行機マニア色全開、

宮崎監督は、とにかく今回1つには”飛行機”を徹底的にやりたかったんだな、としみじみ感じた中盤辺り。


7/21追記:そしてもう1つのストーリーの核として、やはり堀辰雄「風立ちぬ」のエキス、「私」と節子を二郎と菜穂子(瀧本美織)になぞらえたロマンス。

思えばこれまでジブリでのまともなキスシーン、というのも覚えなく、今回、駆け落ちに近い流れもあったり、初のジブリでの大人の恋模様、だけれど、

まあ大人版、とはいえさすがにジブリ女子、というか、菜穂子は原作や百恵&友和映画での、療養地でずっと婚約者に付き添われている受けのヒロインでなく、

残された時間を惜しみ、自ら二郎の元に押しかけてきて、そして引き際も自分で決める、決断力と行動力、と思ってたら、後で判ったのは、あの菜穂子は、堀辰雄の別の小説「菜穂子」のヒロインのキャラクターがルーツだったのだった、と。

その出会いも、乗合わした列車で、飛んだ二郎の帽子を菜穂子がキャッチ、ちょっとしたウィットの仏語でのやりとりとかあって、その直後関東大震災勃発、その中で二郎が菜穂子と連れの女性に見せた男気、とか、

高原での、小説の冒頭シーンの節子と同じ、イーゼルを立て絵を描く菜穂子、そこに登場して絡んでくる二郎、2人の率直な恋模様、とか、まあジブリ風躍動感あるアレンジ、という感じ、

節子には見られなかった、というか必要なかった菜穂子の積極性、というのは、相手の二郎が、小説や映画の「私」のように、療養地で傍らについててくれる身ではなく、

とても自分だけをかまってはくれない、時代の先端の大忙しの飛行機設計技師、という設定の違いもあってのことと思うけれど、

「私」(=堀辰雄)と今回の劇中の二郎、というのは、ある意味違う分野でのロマンティスト、どちらも恋した相手~婚約者への誠実さ、という所はあるのだろうけれど、その他類似点というのは浮かばず。

実写版の三浦友和演じた「私」とも、戦時中で出征を余儀なくされた青年、というのに対して、今回の二郎は、そういう若者達が乗り込む戦闘機を設計、という立場、という違い。


7/22追記:そういう風に、純粋に飛行機に魅せられ、優れた機種を造ることを目指す二郎、でも戦争が現実味を帯びる時代柄、求められるのは優れた戦闘機、

そこら辺の本人の心境、本音、葛藤や苦悩などについては詳しい描写なく、また実際の空中戦闘シーンなどは割愛されてて、ファンタジー空間で二郎がカプローニに、悲しいゼロ戦の顛末と共に、自身のくぐった波乱を短く告げるのみ。

そういう所は、今回当時の飛行機を徹底的にやりたかった宮崎監督、でも手放しで戦闘機賛美、という訳にもいかないし、ああいう表現に抑えたのかと。


正直、え、これで終わり? というあっけなさ、エンドロールと共に「ひこうき雲」、で、この大注目だった曲も、見る前に一案として浮かんだ、菜穂子へのレクイエム、という程には、二郎と菜穂子のロマンス比重が大きかった訳でもないし、

どうも見終えた直後は、確かに締めにこの曲、という感慨はあったものの、今一この曲をあえて、という趣旨が謎のまま。

私が、まさにドンピシャに感じ入るこの曲のハマり方、でのラストを無意識に期待しすぎだった、というのもあると思うけれど、やや肩透かし、というのか消化不良感。


a0116217_1364100.jpgで、翌日にふと思い出したのが、以前のユーミン本の1つ、「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・・松任谷由実」の中で「ひこうき雲」に触れてた部分。<←(C)ミリオン出版>

これは深海遙という人の、’89年出版、4章に分けての80年代までのユーミン分析本。

1章のこの人の偏愛名曲(マイフェイバリットソングス)として挙げてる7曲が「ベルベット・イースター」「消灯飛行」「中央フリーウェイ」「りんごのにおいと風の国」「埠頭を渡る風」「パジャマにレインコート」「霧雨でみえない」、

「中央・・」はさておき、他の曲はそう表には出ないけれど、自分のいわゆる偏愛ユーミン曲、に重なったり、ユーミンの感性から滲み出る曲の魅力分析、ある時代ごとの空気の捉え方、とかちょっと独特な切り口で、印象的な1冊。


この本の3章「音楽史の中で」の中で、「リンゴの唄」「エリカの花散るとき」「ひこうき雲」の3曲で、戦後日本の心のたたずまい史は語りつくされている。として、

「リンゴの唄」の、戦後の焼け野原に広がる「黙って見ている青い空」のニヒリズム、60年代の「エリカの花」の、「泣きながら夕陽を今日も見送る」日々、そして「ひこうき雲」はそういう60年代への鎮魂歌である、という趣旨。

>なにも恐れずに舞い上がり空を駆けていった「あの子」の姿に、「エリカの花」(理想)を求め死を賭して飛翔しようとした60年代をダブらせている。

だから「今はわからない ほかのひとにはわからない あまりにも若すぎたとただ思うだけ けれどしあわせ」とあの子を評し、そのうえ舞い上がるひこうき雲にたとえたのは、ずいぶんな優しさというべきだ。

空に憧れて空を駆けていったんだーそう荒井由実は60年代を手厚く葬った。・・ユーミンは何かを探して夕陽を見送るという構図を拒まれていたといいかえてもよい。彼女は全く別の地平から出発せざるをえなかった。

LP「ひこうき雲」では、60年代への決別と自己のポジションを明らかにした同名の「ひこうき雲」以外は、自分の置かれた地点から彼女の感性をストレートに表現している。<

とのことで、60年代の日本、やはりイメージとしてはまず、見えない理想に向けてあがいていた学生運動の戦士達、が浮かぶのだけれど。


また、特攻崩れだった鶴田浩二を引き合いに出して、この人が’53年「サンドイッチマン」で自分を道化者扱い、60年代生き恥を晒す照れとニヒリズムで東映任侠路線で人気を得、でも’71年「傷だらけの人生」で、エリカの花(理想)を見失って、時代に愚痴を吐き、足を掬われてしまった、

八王子の空にひこうき雲を見たユーミンの方が、倫理的たたずまいにおいて強く優しかったのだ、というような所。


ユーミンが果たして、この著者の言うように「ひこうき雲」製作時に60年代への鎮魂歌、の思いを意識していたのかどうか?だけれど、

夭逝した元同級生への私的な思いを辿りながら、鋭敏なその感性で、そういうエキスを意識して、または無意識に取り入れていた、のは有り得るだろうし、

何だかこの箇所を読み返して、今回「風立ちぬ」でこの曲は、60年代を通り越して、戦争への鎮魂歌、として起用されたのでは、とようやく思い当たり、

そういえば題材がもろ飛行機、これはここでは、やはり特にゼロ戦など飛行機での戦死者(、自殺者への、というニュアンスを思えば、当時余儀なくそうさせられた特攻隊員も含みそうな若者達)へのレクイエム、

今回宮崎監督は、当時の飛行機への愛着、マニアぶり全開、だけれど、現実的に、二郎の開発した戦闘機で少なからずの戦死者も出たのだし、

そういう描きたい世界と現実の重さの矛盾を和らげ、相殺するため、ある時代への鎮魂歌、という懐のニュアンスある「ひこうき雲」に白羽の矢が立てられた、と思えば、つじつまが合う気がして納得。



次数オーバー表示のため、風立ちぬ(’13)<2>に続く。

関連サイト:「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイトユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」Amazon 「ユーミンの吐息 メトロポリスの語り部・・松任谷由実」象のロケット 「風立ちぬ」
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by MIEKOMISSLIM | 2013-07-18 01:15 | 音楽・邦画 | Trackback(26) | Comments(2)

パパの木(’10)

一作日、文京シビックホールの小ホールで、「パパの木」の試写会、「いい加減な・・・」ブログのいい加減人(Yamato)さんに誘って頂き、都合も合ったので、行ってきました。

フランス・オーストラリア合作のジュリー・ベルトゥチェリ監督作品、原作はジュディ・バスコーの小説、3年前製作で、丁度その年度らしき第63回カンヌ映画祭のクロージング作品、だったのだった、と。


a0116217_1232385.jpgオーストラリアの広々とした自然がバック、突然一家の父を亡くし、残された妻ドーン(シャルロット・ゲンズブール)と4人の子供達の物語、だけれど、(チラシ→)

大きなキーアイテムは、タイトルにもなってるけれど、父の最期の時、運転していた車が緩やかに衝突した、家の傍らの大きなイチジクの木。

その木に父が宿る、と感じ取って、木を通して父と話す娘シモーン(モルガナ・ディヴィス)。かなり大振りな、何かそういうオーラが宿ってそうな、という木が、全編通しての準主役、というか。

予想してたより、ファンタジー的癒しの要素、という割合は少なく、現実的に人生を進めていく一家の様子、という描写の方は多く、割とあっさりした雰囲気、ではあったけれど、

これがデビュー作、という7才のあどけないモルガナ・ディヴィスが見せた、木=亡き父へのピュアな強い思いが印象的な核になってて、

大作ではないけれど、全編の豊かな自然の映像も綺麗だったし、珠玉の家族もの、という感じ。


a0116217_027042.jpg5/30追記:どの出演者もどうも覚えなかったけれど、(←チラシ裏)

ドーン役、シャルロット・ケンズブールは見た中では、「21グラム」でショーン・ペンの妻役、また、「アイム・ノット・ぜア」にも出てたのだった、と。

このケンズブールの、夫の急逝後、4人の子供の母として、子供に振り回され労わられながらのシングルマザーぶり、また、折りよく得られた職場の雇い主、ジョージ(マートン・ソーカス)との関わりで見せた女っぷり。

正直、失意の一家を亡き父のアイコンとしての木が救う、という、もう少しファンタジック、というかスピリチュアルな内容、が見る前のイメージ、

でも、シモーンが抱いた木を通して父と語る純粋な感覚に、ドーンも一時癒されながらも、結構あっさり他の男性に接近、まあ成り行き上仕方ないかもしれないけれど、え、もう?と、やや興ざめ感が過ぎったり。


a0116217_0301884.jpgその直後、夜突然木の大きな枝がドーンの寝室を直撃して半壊、(→別の折りたたみチラシ裏)

タイミング的に、木=ピーターの嫉妬か淋しさか?何らかのアピール、を思わすようなシーンもあったり、あたかも”何かを宿す”ような味わいの木の映し方、というのも折に感じはしたけれど、

その枝の落下事件の他は、特に直接”木からのアクション”はなく、見る前のイメージのファンタジー感、というのは薄れてきて、

中盤、母の新たな出会いも含めて、一家の現実的な、日々の生活様相あれこれ物語的な、という変化。


巨木のその木は、隣家からのクレーム源でもあったようだけれど、一家の家自体の水廻り機能など暮らしにも支障し出して、

シモーンや他の兄弟の木への愛着、にも関わらず、ドーンが木の撤去をジョージに委ねた時も、計算、でなく無意識かもしれないけれど、何だか大人の選択、

やはり木を通した姿なき亡夫との交信、よりは、現実的に自分達を気遣い、世話をしてくれる男性の決断に従う、という、これまた仕方ないかもしれないけれど、何だか、という展開。


a0116217_011463.jpg














でも、木の上方に居座って、1人身を持って木を守ろうとするシモーンの必死の姿に、男達が木に迫った間際、母、女、人として揺れ動いてたドーンのとっさに取った行動、その決断で、

この物語が、ファンタジック、ではないけれど、それとは違う生身のヒューマンドラマの温みを漂わした、という感じ。( ↑折りたたみチラシ表)   


クライマックスの展開、大自然の脅威によって、一家が余儀なく土地を離れ、新たな生活へ、というのも、甘酸っぱさもあるけれど、

シモーンの心を傷つけない、自然の成り行きでの木との別れ、のさり気ない演出の気遣い、とも思えたり。


そういう所で、前述のように、やや見る前のファンタジックなイメージとは作風違いましたけれど、父に遺された一家の、折にユーモア交えた骨太さ+繊細さ、

キーになる巨木の存在感や、自然の美しい映像もスパイスで、珠玉の家族ものヒューマンドラマ、という味わいでした。

関連サイト:「パパの木」公式サイト象のロケット 「パパの木」
関連記事:21グラム(’03)アイム・ノット・ゼア(’07)
<スレッドファイルリンク(ここでは「アイム・ノット・ゼア」)は開かない場合あるようです。>

    

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by MIEKOMISSLIM | 2013-05-29 01:39 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(2)