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屋根の上のバイオリン弾き(’71)

今日、近くの図書館で「屋根の上のバイオリン弾き」映画会、都合も合ったので見てきました。スタンダードミュージカルで、日本でも森茂久弥の等、タイトルだけは前から聞き馴染みでしたが、実際こういう内容だったのだった、と。

1900年代初頭、ロシア領ウクライナの、小さなユダヤ人村で、5人娘がいる牛乳屋一家、父デヴィエ(トポル)と娘達の愛情、葛藤、歩み寄り、離別を軸に繰り広げられる物語。

慣習通り事を運ぼうとする親と、伝統に捕われない若い世代との考え方の違いで、揺らぐ家族、に加えて、時代的にユダヤ人迫害の影もあって、

まさに、主人公デヴィエの、屋根の上でバイオリンを弾いてるような、危なっかしさ、というニュアンスのタイトルだったようで、折にバイオリニストの姿もありましたが、特にストーリーに絡む訳ではなく、象徴的な使い方。

ミュージカルなので、そう重い感覚なく、娘達が、自分の意図しない相手との結婚を訴える度、”ああ伝統!”と嘆くデヴィエ。

長女ツァイテル(ロザリンド・ハリス)の仕立て屋モーテル(レナード・フレイ)との結婚を、妻ゴールデ(ノーマ・クレイン)を説得するため、仲人が取り持った、予定の結婚相手の肉屋の、亡き妻を墓から蘇らせ、死者達と共に脅すような、ニセの夢を作り上げたりなど、深刻というより、人情コメディ調でもありましたが、

次女ホーデル(ミシェル・マーシュ)、三女ハーバ(ニーバ・スモール)も、それぞれ革命家学生パーチック(マイケル・グレイザー)、ロシア人の異教徒の青年フヨードカ(レイモンド・ラヴロック)と恋に落ちて、父の威厳も効かなくなる度合いがエスカレート。

娘達への愛着ゆえ、成長した彼女達が初めて自分に見せる”意志”への、戸惑い、憤り。仲人の老婆が取り持つ、見合い結婚のかなり厳格版、親の権限で有無を言わず決まる、娘の夫、というのも、今や異次元世界、ですが、

デヴィエにとっては、恋に真直ぐ走る娘達の意志行動が、晴天の霹靂。承諾、というより、諦めムード、そして別れに際して、静かにエールを送る父の姿、眼差しを、トポルが人間味豊かに演じてた、という印象。

そういう家族内の悶着、に加えて、足元を揺るがすような、ロシア革命前の不穏な政情でのユダヤ人迫害、村を追われる一家初め、村人達。ニューヨークの親戚の所へと、1台のリヤカーの荷物と共に、立ち去る一家。

原作はショラム・アレイハムの短編「牛乳屋テヴィエ」、手掛けたのは、ノーマン・ジュイソン監督、この監督作で「夜の大走査線」('67)は、記憶薄れてますが、大分前放映で見たかと。アメリカ作品だし英語版、私は少しでもリスニング慣れ、的には良かったですが、思えばロシア舞台で英語?というのも、ですが、

179分という長編、過渡期の時代の、恋、家族の物語として、なかなか見応え感でした。耳に残った曲は、ツァイテルの結婚式の時流れた、哀愁ワルツの「サンライズイズ・サンセット」。

阿佐谷図書館は久方、割と広く、落ち着く佇まいの所で、ここでは、明日もやはり映画会でミュージカル2本。今の所、出来たら見てきたいと思ってます。

関連サイト:Amazon 「屋根の上のバイオリン弾き」阿佐谷図書館 映画会象のロケット 「屋根の上のバイオリン弾き」


           

           
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Tracked from 象のロケット at 2011-08-16 23:53
タイトル : 屋根の上のバイオリン弾き
1900年代初頭のウクライナの貧しいユダヤ人の牛乳屋一家。 5人の娘を持つ父親のテビエはユダヤの伝統を重んじて生きてきたが、ある日長女が近所の仕立て屋と結婚したいと言い出す…。 ミュージカル・ヒューマンドラマ。... more
by MIEKOMISSLIM | 2011-08-13 23:31 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

「KYOKO」は’02年に映画掲示板にスレッドを立てた村上龍監督、高岡早紀主演映画で、当ブログはそのスレッド、次のブログに続いての3代目です。マイペースで、長年ファンのユーミン関連初め音楽、美術展、仕事、グルメ(食事)、映画、本、日常、旅のことなどアップしてます。


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