SONGS 長谷川きよし

5月12日放映の「SONGS」は長谷川きよし登場、オンタイムと録画で見ました。歌ったのは「別れのサンバ」「愛の讃歌」「黒の舟歌」「Over the rainbow」。

その前回尾崎豊の時の記事でも少し触れたように、この人の動く姿、というのはこれまで覚えなく、以前アルバム「After Glow」('76)は買って、今その内3曲の録音が手元にあるけれど、

名前を聞いたのもいつ以来か、私にとってはほぼ”伝説”の人。まだ活動していたのだ、というのが正直な所。

そして、トレードマークの黒いサングラスで、昔から、目に何らかの障害、とは思っていたのだけれど、2才の時病気で失明、それ以来全盲だった、と、この番組で、今にして知った次第。


今京都在住だそうで、スタッフの男性の腕を借りて、哲学の道、嵯峨野の竹林の道など歩く姿は、イメージより一回り小柄。

でも、お気に入りスポット、成就院という寺の「月の庭」で、弾き語りで歌った冒頭の「別れのサンバ」は、メランコリックな曲自体懐かしいけれど、往年のままの声の豊潤さで、圧巻の存在感、これが今回一番インパクト曲。

         

やはりその、月の庭を臨む縁側での「愛の讃歌」は、エディット・ピアフの書いた詞に忠実に、と高校の恩師に訳してもらったバージョン、とのことで、スタンダードな日本語版の「あなたの燃える手で・・」とは一味違う、ストレートさ、というか。

「黒の舟歌」は、本人がどうしても歌いたかった、という野坂昭如版カバーだったのだけれど、一瞬映った野坂版のシングル、そのB面が「マリリンモンロー ノーリターン」、と目に入って、「マリリン 7日間の恋」を見た時は思い出せなかったけれど、そう言えばそういう曲があった、と。

そしてラストに「オズの魔法使」の「Over the rainbow」。日本人シンガーの「Over・・」、というのははにわかに浮かばないけれど、久方に聞くこの曲、朗々と長谷川ボイスでのファンタジックな広がり。

「愛の讃歌」は一部フランス語、「Over・・」は英語で歌って、この朗々とした歌唱力+原語バージョン、で、徳永英明+幅広いグローバルさ、というか、やはりこの人に、こなせない曲ってあるのだろうか、と改めて。


2才で失明、目が見えていた1才の頃の映像の記憶って、本人の脳裏に残っているのか、全くないのか?京都を歩きながら、山近い場所の自然の音の豊かさについて話し、

音の話ばかりしてると、長谷川きよしには音しかないんじゃないか、思われるかもしれないけれど、自分は音を通じて皆さんが見てる風景を感じてて、真っ暗な音の世界にいる訳ではない、どと微笑しながら語っていたけれど、

ほぼ生涯全盲のミュージシャンが、これ程豊かな世界を、自作の曲、また歌声で表現、ということ自体に、今にしてある種驚き、それだけでも心洗われるような。

そういうハンディにもかかわらず活発な少年時代を過ごし、ラジオから聞こえる音楽に夢中になってギターを始めて、家計のためにも、盲学校でマッサージ業就職への道を進んでたけれど、

高校3年時に、シャンソンコンクールで4位入賞、これをきっかけに「別れのサンバ」で鮮烈デビュー、だったのだったと。


この人のマイベスト曲は、前述の「After Glow」からの録音の3曲「ベイビィ」「今あなたは」「Too Happy」の中の1曲「Too Happy」。そもそもこのアルバムはどうして知ったのか、また何故当時小遣いを貯めて買ったのだったか、どうも思い出せず。

このラスト曲がユーミン作詞の「愛は夜空に」という曲だったけれど、それで知った、にしては、その曲を録音してないし、この人は「旅立つ秋」」カバーはしてるけれど、ユーミン絡みでなく、ラジオで聞いてインパクトあったのかも。

「Too Happy」は、アルバムジャケットの赤み帯びた夕暮れの海+ヨット映像も相まって、子供心に、大人の暮らしの孤独、アンニュイでロマンティックムードが何ともいえずインパクト。

今回、この曲自体がYou tubeにあったのにも驚きだったけれど、そのあべ静江版、というのも発見、ちょっと感慨、

       
作曲は本人、作詞は野走英美という人、元々あべ静江への提供曲だったのをセルフカバー、だったのだったけれど、やはりイントロ、間奏、エンディングのサックスで展開のメロディアスな旋律、アレンジなど、断然長谷川版の方に軍配。

久方に耳にして、昔見た映画などは、今見直したら、結構当時と印象、感想、後味など変わってたり、ということが珍しくないけれど、

何だかこの曲は、当時子供心に受けた、何かを諦めた、悟ったような美しく寂しく穏やかなアンニュイ感、のような印象、感覚が、冷凍保存されてたかのように、結構今聞いても変わらずそのまま、という感じ。


その他印象に残ってる曲は、おときさんとのデュエット「灰色の瞳」。冒頭、彼の音楽性は数多くのミュージシャンに支持されてる、という紹介の中で、この曲を椎名林檎とコラボ、の映像もあったり。


今年でデビュー43周年、御年齢63才、だそうで、この番組に歴代登場、の中で、私はもしかして一番サプライズ、の人かもしれず、今にして知った全盲ハンディの事実、またそれを陵駕してきた凄まじく静かなパワー、

マイ郷愁曲「Too Happy」と共に、ちょっと感慨、という回でした。

関連サイト:SONGS 第218回 長谷川きよしAmazon 「After Glow」長谷川きよし オフィシャルサイト
関連記事:エディット・ピアフ 愛の賛歌(’07)みゅーじん 加藤登紀子SONGS 加藤登紀子カサブランカ(’43)、オズの魔法使(’39)SONGS 椎名林檎<1><2>

<スレッドファイルリンク(ここでは「エディット・ピアフ 愛の讃歌」)は開かない場合あるようです。>     
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by MIEKOMISSLIM | 2012-05-28 23:15 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from Anything Story at 2012-06-08 15:28
タイトル : マリリン・モンロー
昨夜は今年5本目の映画「マリリン7日間の恋」を観て来ました。良かったですね。過去にマリリンの映画はDVDで、ほとんど観た私です。何故か憎めない可愛げある女性です。いつか行ってみたい場所はマリリンの映画で見た“ナイアガラの滝”そこに出ていた場所にも行ってみたいです。 今年観た映画 1 ALWAYS三丁目夕日’64 2 麒麟の翼 3 マーガレット・サッチャー 4 幸せの教室 5 マリリン7日間の恋 ... more
Commented by 藤岡清 at 2014-12-15 01:24 x
羨ましいです。観たかった番組でしたが、見逃してしまいました。長谷川きよしのSONGS、録画はまだ持っていらっしゃいます? 持っていらしたら fujioka@newteeth.jp までご連絡頂けないでしょうか?
Commented by MIEKOMISSLIM at 2014-12-15 22:40
藤岡清さん、この録画は、あえて別の録画を重ねて消した覚えもないし、どこかにあるとは思うのですが、2年半前の番組でもあり、ビデオ数も多くそう整理してないので、にわかには見つかりません。また、もしあったとしても、2時間ビデオに3倍モードで複数他番組も入れてあるし、差し上げたりお貸しする、というのは生憎ですが実際難しいかと思います。
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’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!


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