人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブログトップ

Something Impressive(KYOKOⅢ)

ひこうき雲 / 荒井由実(’73)

いよいよ明日「風立ちぬ」試写会、予習の締めに、久々にアルバム「ひこうき雲」を聞きました。

思春期、「MISSLIM」の次に聞き込んだDNAアルバム、でも時が経って、通しで聞いたのはいつ以来か、「曇り空」サビでユーミン&正隆氏デュエットがあった、とか、

最後の曲「そのまま」の後に、再び「ひこうき雲」一部が流れてフェイドアウト、とか、ああそうだった、という所も。


やはり今回改めて注目の、1曲目「ひこうき雲」、だけれど、19才だった荒井由実が音楽界に打って出たこのアルバムの口火を切るのに相応しい清冽さ。

高1の時亡くなった、小学校の時病気だった同級生をモチーフに創作、エッセイ「ルージュの伝言」で、ユーミンが高3の頃、近くの団地で高校生同士の飛び降り自殺があった、ことも絡めた記述、

「高いあの窓」「あの子は昇っていく」などの歌詞から、自殺の内容?とも言われ、ユーミンは肯定も否定もしてないようだけれど、

スタンダードに、病気で夭逝した死へのエクイエム、あるいは自ら命を絶った若い死へのレクイエム、どちらにしても、無償の慈悲、というか、

多感な少女なりの視線でその命、魂を、一筋のひこうき雲になぞられて、気品漂う斬新なメロディにのせて歌いあげた珠玉曲、と思う。


ひこうき雲 / 荒井由実(’73)_a0116217_0395418.jpgアルバムそのものも、「ひこうき雲」~不安定な恋の情感「曇り空」~昔ステージでの赤いスーツジャケット姿のユーミン髣髴の「恋のスーパーパラシューター」<→(C)ALFA RECORDS INC,>

~すでに風格、スケール感漂うバラード「空と海の輝きに向けて」~ミラクルな転調のうねり「きっと言える」~少女ユーミンの独自の世界観際立つ「ベルベット・イースター」~牧歌的「紙ヒコーキ」

~永遠のマイベストユーミン曲「雨の街を」~どこか洒脱な「返事はいらない」~思えば直球的ラブソング「そのまま」~「ひこうき雲」

と、やはり全編に当時のユーミンの微妙な感性の震えが痛い程にビンビン漂い、そして最後に再度流れ、それらを締めてた「ひこうき雲」。タイトル曲にしてる、ということからしても、やはりやや別格的存在の曲だったのかも、と今にして。


この曲誕生から40年を経てジブリ新作のテーマ曲に抜擢され、今回の「風立ちぬ」の内容の細かな所は謎、現状判ってる範囲では、この曲は、小説「風立ちぬ」で結核で若くして亡くなった節子へのレクイエム的ニュアンス?という感だけれど、

堀辰雄ともう1人の、主人公のモデル、飛行機設計家堀越二郎の人生、その劇中での描写にも、どうこの曲がリンクしてるのか?興味は尽きず、全ては明日のお楽しみ。



ひこうき雲 / 荒井由実(’73)_a0116217_457822.jpgそしてこのアルバム「ひこうき雲」自体が、今回のこともあってジブリとコラボ企画で、<(C)EMI Records Japan>

40周年記念盤、として、今月末DVD+CD、来月LP+DVD+CDセットでリリース、というニュースを見かけ、

どちらも宮崎監督の18枚の絵での絵本仕様、DVDには、砂田麻美という人が監督の「ひこうき雲」ミューッジッククリップ、「ひこうき雲」リミックスバージョン+静止画収録、とあって、

宮崎監督の絵、というのは是非見たいし、ミューッジッククリップは、楽曲「ひこうき雲」1曲分か?アルバムの10曲分あるのか?定かではないけれど、これも見てみたいけれど、前者が6980円、後者が10,500円、

アルバム「ひこうき雲」自体は今CDで手元にあるし、そういう風に、CDかLPで持ってるファンも多いと思うし、正直、絵本とDVDのみセットで、2千円台は無理にしても3千円台位の価格で販売あれば、という気が。

欲しいのはやまやまだけれど、一昨年のツアー「Road Show」は震災直後で見送ったし、そのDVDも未見だし、という所。


まあそれはさておき、とにかく明日の「風立ちぬ」、+「ひこうき雲」が一体どう絡んで、締めるのか、じっくり味わってきたいと思います。

関連サイト:Amazon 「ひこうき雲」

ユーミン×スタジオジブリ 「40周年記念盤 「ひこうき雲 / 荒井由実」「風立ちぬ」(ジブリ)公式サイト
関連記事:ゲド戦記(’06)ハウルの動く城(’04)プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル崖の上のポニョ(’08)プロフェッショナル 宮崎駿のすべて<1><2>スタジオジブリレイアウト展借りぐらしのアリエッティ(’10)借りぐらしのアリエッティ(’10)<2回目>The Borrowers(’52)/床下の小人たち(’52)野に出た小人たち(’76)ジブリ創作のヒミツ~宮崎駿と新人監督 葛藤の400日川をくだる小人たち(’76)借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展空をとぶ小人たち(’69)小人たちの新しい家(’82)小人の冒険シリーズと「借りぐらしのアリエッティ」コクリコ坂から(’11)風立ちぬ(’76)風立ちぬ / 堀辰雄(’37)

松任谷由実EXPOドームライブあの歌がきこえる「魔法の鏡」「海を見ていた午後」「卒業写真」松任谷由実コンサート THE LAST WEDNESDAY天国の本屋~恋火(’04)さよならみどりちゃん(’04)時をかける少女(’97)瞳を閉じてプレミアム10 松任谷・寺岡・ゆず等シャングリラⅢYuming Films(’07)「いちご白書」をもう一度(’75)ユーミンと映画・市川準監督そしてもう一度夢見るだろう/松任谷由実(’09)・No Reason~オトコゴコロ~/高橋真梨子(’09)TRANSIT2009チケットMusic Lovers・SONGS 松任谷由実<1><2>探検ロマン世界遺産 ユーミン×世界遺産TRANSIT2009コンサートShout at YUMING ROCKS('09)VIVA!6×7/松任谷由実(’04)時をかける少女(’10)RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の話(’10)ミュージックポートレイト~人生が1枚のレコードだったら東日本大地震<2>Music Lovers 松任谷由実松任谷由実のオールナイトニッポンTV4僕らの音楽 松任谷由実・薬師丸ひろ子・おすぎMUSIC FAIR 松任谷由実NHK 東日本大震災チャリティー企画 ユーミン×SONGS 「春よ、来い」プロジェクトSONGS 松任谷由実RoadShow/松任谷由実(’11)手のひらの東京タワー/松任谷由実(’81)押入れの整理<1> <2><3><4>RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ(’11)春よ、来い in 紅白歌合戦SONGS 松任谷由実~2012スペシャル~鈴子の恋(’12)「春よ、来い」カバー 男性シンガー編「春よ、来い」カバー 女性シンガー編マンタの天ぷら(’97)・僕の散財日記(’05)/松任谷正隆虹色ほたる 永遠の夏休み(’12)才輝礼賛 38のyumiyoriな話 / 松任谷由実(’11)<1><2><3>ユーミンのSUPER WOMAN スペシャルプロローグ~「森本千絵と歩く霊峰」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「鶴岡真弓と訪ねる女神」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「長谷川祐子と現代美術をめぐる」<1><2>「8月31日~最後の夏休み~」チケットユーミンのSUPER WOMAN 「軍地彩弓と歩く東京ファッション最前線」ユーミンのSUPER WOMAN 「軍地彩弓と歩く沖縄」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「中村うさぎとめぐる東京の夜」<1><2>ユーミンのSUPER WOMAN 「草間彌生の世界を訪ねて」ユーミンのSUPER WOMAN 最終回スペシャル 直感の旅、そして未来へ8月31日~最後の夏休み~<1><2>時をかける少女(’83)<1><2>松任谷由実 デビュー40周年 はてない夢の旅YUMING FOREVER by LESLIE KEE<1><2>

プレミアム10 YMOからHASへETV特集 細野晴臣 音楽の軌跡~ミュージシャンが向き合った「3.11」~



by MIEKOMISSLIM | 2013-07-15 23:26 | 音楽・邦画 | Trackback | Comments(0)