2013年 11月 26日
第18回 フィルモアコンサート
杉並区広報紙で見かけた催しだけれど、この楽団は初耳、プログラム最初の総合監督さんの「ご挨拶」によると、これまで普門館、という環七沿いのセシオン杉並から1Km位南のホールで演奏会をしてたそうだけれど、
耐震上の重大問題発覚で昨年から使えなくなって、今回行政サイドの支援でセシオン杉並で開催できた、とのことで。
まあ「杉弦」のような、歴史は10年程浅い団体のようだけれど、会場は杉弦の演奏会の時よりも結構後ろの方まで埋まってて、2階にもいたようで、なかなかの盛況。
私達は開始20分前位に着いて、前の方もほとんど埋まってたけれど、中年位の男性が服と荷物をのけてくれて何とか4列目中程の席に。
司会が、総合監督で2曲目の作曲者、途中ピアノも弾いてた杜哲也氏、ゲストのソリストはピアニスト三好陽子さん、
指揮はこの楽団の常任指揮者、音大等の講師、サクソフォーン奏者でもあって、「アヒルと鴨のコインロッカー」にもソプラノサクソフォーンで参加したらしい成田徹氏。
演奏曲目は、
第1部
★歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲/G.A.ロッシーニ
★モアフィール協奏曲より 第二楽章 淡い基礎練習/杜 哲也
★歌劇「カルメン」/ビゼー
第1組曲 Ⅰ. 前奏曲~アラゴネーズ Ⅱ.間奏曲 Ⅲ.セギディーリャ
Ⅳ.アルカラの竜騎兵 Ⅴ. 闘牛士
第2組曲 Ⅱ.ハバネラ Ⅲ.夜想曲(ミカエラのアリア) Ⅵ.ジプシーの踊り
第2部
★ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」変ホ長調 Op.73/L.v.ベートーベン
Ⅰ.Allegro Ⅱ.Adagio un poco mosso
Ⅲ.Rondo: Allegro ma non troppo
アンコール
★子犬のワルツ/ショパン (ピアノ独奏)
★愛の挨拶/エルガー
15分の休憩を挟んで大体2時間半弱。
11/27追記:私は知ってたのは、「カルメン」の威勢のいい「闘牛士」と、
エキゾテイックな旋律のうねりで馴染みの「ハバネラ」。
そして合奏団のアンコール曲は、メロディは完全に馴染みだけれど、曲名は思いつかず、母も、聞き覚えはあるらしいけれど曲名は知らず。
「杉弦」演奏会の時は、ロビーにアンコール曲目を張り出しているけれど、今回見当たらず、団員らしき人に聞いたら、エルガーの「愛の挨拶」だと。
母も定かに知ってたのはその位、でも「セヴィリア・・」、「カルメン」前奏曲~アラゴネーズや、「皇帝」の一部など聞き覚えあるような、という所。
今回一番インパクトだったのは、生演奏で、というのは多分初の、勇壮な「闘牛士」。母も、やはり馴染みの曲「闘牛士」「ハバネラ」が良かった、と。
正直、第一部の後半辺り、最近やや睡眠不足気味だったあおりか、折々眠気に襲われながら。
第2部の「皇帝」は、プロのピアニストのクラシック演奏をここまで至近距離で鑑賞、は覚えなく、クリーム~ややオレンジがかったドレス姿の三好陽子さんの、鍵盤上を細かくしなやかに自在に躍動し続ける両腕の動き、も堪能。
曲自体は、40分程の長さ、曲調も静かに収まってきて、ここで一段落、終わりでも不自然じゃなさそうな、という流れでありながら、いずれかの楽器が息を吹き返して旋律を繋ぎ出して、というような事が何度もあって、
この曲の頃には、ベートーベン自身はピアノ演奏をしてなかったそうだけれど、まあよくこういう長い作品を創ったものだと。
今仕事で触れてる世界史で、ナポレオンも登場、その資料欄で、ベートーベンはナポレオンが世に出た頃、敬意を表して「交響曲第3番 英雄」を捧げるつもりだったのが、ナポレオンが皇帝に即位すると、権力欲に激怒して取りやめた、という説を見かけたけれど、
この「皇帝」はその6年後、まだ絶頂期の頃、ナポレオンのパトロンのルドルフ大公に献呈された曲、だそうで、Wikipediaでは、ベートーベンは生涯ナポレオンを尊敬していて、皇帝になった彼に激怒、というのも事実かどうか疑わしい、という説もあるようで。
でも、どうもこの曲は、確かにピアノ独奏の力強さ、の見せ場はあっても、全般にナポレオンを思わす勇壮さ、というより、ソフトな旋律も結構あった感で、
これが「皇帝」でなく「春の賛歌」などのようなタイトルだったとしても、それなりに、自然にああそうか、と思った気も。
そういう所で、司会の杜氏から歌劇の粗筋などの背景、ロッシーニはずぼらで、1曲を複数の歌劇に使い回してた、とか作曲家のエピソードなども紹介されながら、様々な曲調のアンサンブル、ピアノ独奏も味わえた今回のイベントでした。
また、母とのイベント、というと、先週21日妹の命日、いつものように通常の行事とは別に、母と各自記念品を持って外食。近場のジョナサンで、私は「若鶏のグリル<和風おろしソース>」(↓左)母は「若鶏のみぞれ煮前膳」(↓右)に。
思えばこの関連をアップしたのは、’09年の「大北海道展」記事で以来、その後は、私の英検合格祝いやリヒテンシュタイン展と時期も重なって兼ねてたりして、挙げてなかったけれど、
母と、のりちゃんは(先日亡くなった島倉千代子の)「人生いろいろ」を、会社勤めの頃宴会でよく男性陣がフリをつけて歌ってた、とそのマネをしてた、とか思い出話が出たり、やはり節目のイベントでした。
関連サイト:フィルモア合奏団 サイト
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