SONGSスペシャル 松任谷由実~生きるよろこび歌にこめて~

先月20日リリースのユーミンニューアルバム「POP CLASSICO」を、やっと聞きました。

それに先立って、先月22日放映だったSONGSユーミン特集をオンタイムと録画で見ていたので、まずそちらから復習。

a0116217_0102765.jpg内容は、9月「POP CLASSICO」(←歌詞カード、(C)ユニバーサルミュージック)のロスでのレコーディング、PV撮影の様子など最近の活動、+デビュー前の、御茶ノ水の美術の予備校に通ってた頃を、当地を巡りながら回顧、

今回のレコーディングの合間に訪れた10月のパリで、「ひこうき雲」~新アルバムまで渡って影響を受けてるフランス文学、詩人ジャック・プレヴェールの家を訪ねたり、パブのような店でプレヴェール作詞の「枯葉」などシャンソンを聞いたり、

「POP・・」に収録の「MODELE」を創るルーツになったモネの睡蓮、その大作をオランジェリー美術館で鑑賞したり、という映像、+歌ったのは「Babies are popstars」「ひこうき雲」「シャンソン」。


私は昨年の「ユーミンのSUPER WOMAN」テーマ曲「MODELE」が結構気に入ってて、今回新アルバムに収録、とのことで一番嬉しかった注目曲、実際アルバムを聞いてみて、やはりラストに入ってたこの曲が今回のマイベスト。

冒頭、ロスのキャピタルスタジオで、この曲の歌入れの様子が流れ、ベースのリーランド・スカラーがこの曲について、とても特別な感じがした、夢のような感じを醸し出して、本当にきれいな音、などとコメントしてたのが印象的。

          

a0116217_22414756.jpg直島の「地中美術館」の睡蓮(→カード)の連作から、ユーミンがインスピレーションを受けて出来た曲だったけれど、今回その再確認、というのか、

本場フランスでオランジェリーの睡蓮を見に行って、その前で、「花の精、泉の精、大気の中にある何かがじっと心を澄まさせる、画家にとってのミューズ(女神)みたいな・・」などと、

改めて、モネの世界を堪能、その感覚を記憶に植え付けようとしているかのような佇まい。やはり「MODELE
」は、今回の12曲の中でもユーミンにとっても思い入れというか、比重の重い方の曲の一つなのかも、と。



また今回、デビュー前からフランス文学、特にジャック・プレヴェールを好んでいた、というのも、「ルージュの伝言」にも記述なく、目新しかったエピソード。

「枯葉」の作詞家、と言われれば、そうだったのか、という程度だけれど、



生と死、愛など普遍的なテーマを庶民の視点で描いたフランスの国民的詩人、だったそうで、今回紹介あった幾つかの短い作品からもそういう感じ。

ユーミンは、プレヴェールはぴったりきた、リアルな気がした、”町感”があったのかもしれない、などと言ってたけれど、

初期のユーミン曲に、イギリス音楽+そういうフランス文学ルーツ、プレヴェールの、普遍的テーマを庶民の視点から、という影響、というのも、そう言われれば、というか。

パリのパブのような店でユーミンが、特に好きだった「夜のパリ」を朗読、

「夜のパリ」ジャック・プレヴェール

三本のマッチ 一本ずつ擦る 夜のなかで
はじめのはきみの顔を隈なく見るため
つぎのはきみの目を見るため
最後のはきみのくちびるを見るため
残りのくらやみは今のすべてを想い出すため
きみを抱きしめながら。

『プレヴェール詩集』小笠原豊樹訳

これは、第2次世界大戦中、人々が身を寄せ合って暮らしていた頃のパリを描いた作品、だそうだけれど、

ユーミンは、すごく短い詩の中に、色んなことがつまってるんだなというのを、大人になって初めて判ったような気がする、

本当に限られた貴重な時間を分かち合ってる感じ、ささやかな明かりがとても貴重な、すべてを輝かせるようなそういう光だった、と、手に取るように判る気がする、それがこの詩を広い明るいものにしている、勇気を湧きあがらせてくれるような力がある、などと語り、

この詩から感じ取ったものから、「ひこうき雲」がレクイエムなら、40年後に出来たアンセム(賛歌)、だという「シャンソン」を書き上げた、と。

正直「シャンソン」は特に引っ掛かる曲、という訳ではないのだけれど、この「夜のパリ」は、何だかユーミン曲の”念写”のような、言葉によって情景や心情が滲み出るような感覚がして、印象的。


また、ユーミンがムーランルージュの裏手にあるプレヴェールの家を訪ね、’77年に他界したプレヴェールと晩年を過ごした、という孫娘さんお案内で、思い出の品を鑑賞。

その中でインパクトだったのは、その孫娘さんや娘のためのものだったらしいけれど、様々なモチーフで創ったコラージュ作品。

娘の白黒写真の周りを植物のイラストで飾ったものや、風景の写真やイラスト+メルヘンチィックな人物や生物のものなどで、

ユーミンは、やはり、生き生きしてる、まるで詩の世界がそのまま画面になってるようですね、と感動してたけれど、何だか、ふと連想したのが今回の「POP CLASSICO」の「Babies are popstars」PVの感じ。

海底でのユーミン何変化かするメルヘン世界、森本千絵が手掛けてて、実際関連あるのかどうか?だけれど、何だか思えばやはり様々なアイテムのコラージュのような、という気も。


その他、家には、ピカソが描いたプレヴェール肖像画、がさりげなく飾ってあって、やはり大物ぶり、だけれど多分未見だけれど「天井桟敷の人々」の脚本はこの人が担当したのだった、と。

その原稿が残ってて、セリフだけでなくイラストでシーンのイメージを描き入れながらシナリオを創る、という手法だったようで、その原稿の所々にラフなイラストがあったり、ユーミンは、生き生きしてる、まだここにいらっしゃるような、

すごく登場人物の心の動きとか、挿入される場面とかが立体的に伝わってくる、と感慨。多分ユーミンは「天井桟敷・・」は見ていたのだろうと。それにしても、詩人、というだけでなく色々と多彩だった人物、と改めて。



そういう所で、今回、今にしてユーミンルーツ~今回のニューアルバムコンセプトの一面としてフランス色、特にジャック・プレヴェール、というのが目新しかったし、

楽曲ではやはり、冒頭の「MODELE」絡みの所、そして中盤、デビュー前の回顧の流れで歌った「ひこうき雲」は、今回バックは知ってる顔は武部聡志がキーボード、位だったけれど、

近年番組等で聞いた中では、ユーミンは割とデビュー時のオリジナル版のノンビブラートっぽく抑えて歌っていたような印象。

それと、レコーディングスタジオで正隆氏が、もし(ユーミンに)苦しみがるとすると、自分の中にある感性が若い時ほど近くにないこと、

新しい感性と自分の中にある感性を手繰り寄せあいながら創る所が一番苦労する所だと思う、などと語ってたのだけれど、

実際ニューアルバムを聞いてみて、何だかなるほど、と感じる節もあったり。やはりツーカー感覚的にも藤子不二雄的、というのか。

とにかく、ニューアルバム絡み+改めてユーミンルーツ再発見的に、50分間のものにしてなかなか充実の企画番組でした。

関連サイト:SONGSスペシャル 松任谷由実~生きるよろこび歌にこめて~「POP CLASSICO」特設サイト
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by MIEKOMISSLIM | 2013-12-13 22:06 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!


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