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Something Impressive(KYOKOⅢ)

POP CLASSICO / 松任谷由実(’13)

先週半ば、先月20日リリースだったユーミンニューアルバムを聞きました。

リリースの頃の特番「SONGSスペシャル 松任谷由実~生きるよろこび歌にこめて~」を先に見てからで、

POP CLASSICO / 松任谷由実(’13)_a0116217_2134849.jpgまた先週頭に新宿に行った際、このアルバムとコラボ中のバーニーズの新宿店のショーウインドーでの「POP CLASSICO」ディスプレイも、先立って覗いてきていて、(→同じ構成の銀座店の)

色んなサイズのユーミンモービルのと、海底イメージのポップな世界、先だっての国立競技場早明戦での「ノーサイド」熱唱、などもだけれど、相変わらずユーミンの新たなことに”攻め”の気概には、ある種感慨。


そういう予習の後、いよいよ鑑賞、で、収録曲は、

1.Babies are popstars
2.Laughter
3.愛と遠い日の未来へ(Album Version)
4.今だけを きみだけを
5.雨に願いを
6.Your Eyes Are Magic 〜 終止符をおしえて
7.Hey girl ! 近くても
8.Discothèque
9.Early Springtime
10.夜明けの雲
11.シャンソン
12.MODÈLE


最初の、今回PVにもなってる「Babies are popstars」から始まって、3曲目に「虹色ほたる 永遠の夏休み」テーマ曲だった「愛と遠い日の未来へ」、

次にドラマ「ダンダリン」テーマ曲の「今だけを きみだけを」など耳馴染み曲も含めて、何だかユーミンが”頑張って創って、歌ってる”感触。

そして、ちょっとモードが違う、と思ったのが、6曲目の「Your Eyes Are Magic~終止符をおしえて」。ややけだるげなミドルテンポ、駅で見かけたかつての恋人、反射的に蘇るときめき、でももう戻らない日々、という恋の終わりの情景、

やはり駅が舞台、曲調、恋の終わりモードも、前アルバム「Road Show」のマイベストだった「ひとつの恋が終わるとき」が重なるような、”今”の力の抜けた大人のユーミン節味わい、という感じで、前半ではこの曲が一番引っかかった、という所。

       


12/20追記:「Your eyes ・・」の前の「雨に願いを」は、何だか可愛い感じのピュアなラブソング、という印象だったけれど、後で芦田愛菜への提供曲のセルフカバー、と知って、

そういえばユーミンが彼女に曲を提供、という話は前に聞いた覚えで、これがそうだったのか、だけれど、あの年頃の子が歌うにしてはどうなんだろう?と、You tubeにあった芦田版を聞いてみたら、

上手いのか下手なのか?、素朴な少女(幼女)ボイスで「どうか私を ただ抱きしめて・・」とか、まああっさり、というのか童謡のように歌ってて、

どちらかと言えば、以前の、麗美に書いた「ノーサイド」「霧雨でみえない」「青春のリグレット」「残暑」、原田知世への「時をかける少女」、薬師丸ひろ子への「Woman~Wの悲劇」などアイドル提供曲VS各曲ユーミンセルフカバーなどの味わい、というより、

セルフカバーさておき、この子が歌える、ちょっと大人びたラブソング、というのを創った、という事自体、なかなかの技、という感じ。

          


後半は、サンバ調の「Discotheque」が、往年のユーミン「真夏の夜の夢」などのノリ彷彿、で、これが今回マイNo.3曲。やはり、テーマ曲などの絡みのない方が、伸び伸びしてる、というか。

       

10曲目の、「RAILWAY 愛を伝えられない大人たちへ」テーマ曲だった「夜明けの雲」も、当時劇場で聞いた時、「RAILWAY・・」前作のテーマ曲「ダンスのように抱き寄せたい」のように、劇中に流れる心情を外さず、締めくくりの曲にしてるのはさすが、と思って、

今回久方に聞いて、やはりそれなりに破綻のない情緒ある秀曲、とは思うのだけれど、どうも、かつての「帰愁」のような、まとまってはいるのだけれど今一グッと残るものがない、という感じ。

次の「シャンソン」も、特番で見ていた、ユーミンがパリでプレヴェールの詩から着想の生(せい)の賛歌、特番でオーケストラ伴奏シーンもあったけれど、

ちょっと「陰りゆく部屋」を思わすような、パイプオルガンらしき音色での出だし+教会音楽のような厳かなテイストでのバラード、なのだけれど、どうもかつて「春よ、来い」に感じてたように”立派すぎ”な、というか。


で、やはり今回マイベストは、昨年の「ユーミンのSUPER WOMAN」以来、気になってて、今回収録が一番うれしかった「MODELE」。

私もずっと好きなモネ、その「睡蓮」からユーミンの感性を通して生まれた、というのもちょっと特別な、だけれど、何だか、少女期にユーミン曲に初めて出会った頃、

何気なくラジオから録音した「MISSLIM」、録音状態やテープの具合などから、そう音質良くなくて、今一歌詞もはっきり判らなかった所があったにもかかわらず、

そのメロディライン+おぼろげな歌詞から漂う洒脱な世界に引き込まれてて、LPを買った後もその兆候は変わらずいつしか中毒化してた、という感触がちょっと彷彿の、幻想的で綺麗な曲、

以前の曲でいえば「水の影」「Delphine」のようなテイストも少し重なったりするけれど、久方にユーミン独特の生(なま)の”感性の震え”が伝わってくるようで、やはり近年のユーミン曲では断トツマイベスト。

これを、時空を超えて、モネ自身が聞いたとしたら、らどういう感想を持つのだろうか?、日本でしょっちゅう開かれてるモネ展の、定番テーマ曲になってもいいのに、とも思ったり。正直、今回は、ラストのこの曲だけでも十分価値あった、というのが正直な所。

       



そういう所で、今回マイベスト1「MODELE」、2「Your eyes are magic~終止符を教えて」、3「Discotheque」。

何だかやはり’90年代辺りまでのユーミンアルバムのように、各アルバム色自体、を深く味わえなくなったのは、ユーミン曲自体も変容、自分のユーミン曲へのスタンスも変わったから、かもしれないけれど、

それでもこうして何曲かは心の琴線に確実に引っ掛かってくるのは、やはりユーミンならでは、とも思う、というニューアルバムでした。

関連サイト:「POP CLASSICO」特設サイト
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POP CLASSICO / 松任谷由実(’13)_a0116217_20562980.jpg

   <歌詞カード表紙 (C)ユニバーサルミュージック>

by MIEKOMISSLIM | 2013-12-18 21:50 | 音楽 | Trackback | Comments(0)