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小さな恋のメロディ(’71)

昨日、近くの成田図書館の映画会で「小さな恋のメロディ」上映、この近隣図書館映画会も久方、都合も合ったので、今年になって初めて見てきました。


この作品は、子供の頃多分劇場で見て、ラストの2人が広い野原のような所をトロッコで行くシーン、ビージーズの「メロディ・フェア」だけは覚えあったけれど、どうも詳細は浮かばず、

上映前、上映室にあった関連本で粗筋を読んで、本編を見ていくうちに、こういう流れだったんだ、と改めて。

見た当時は幼い恋、純愛ものとして割と好感だった覚え、その後マーク・レスターが出てた「卒業旅行」(’73)という邦画も見て、それは地元の劇場で見たのをもっとはっきり覚えてて、

前ブログ記事にも、初期に見た映画の中で印象的だった作品、として挙げてたのだけれど、その「卒業旅行」も今となっては物語は全く浮かばず、断片的に海のシーンや挿入曲のメロディが浮かぶのみ、やはり結構忘れてるものだ、と。


主人公ダニエル役マーク・レスターは、やはり金髪巻き毛でキュートさ満載、相手のメロディ役トレーシー・ハイドも嫌みない伸びやかな美少女ぶり、

2人の出会いは、女子がダンスレッスンをしている所を、ダニエルが友人オーンショー(ジャック・ワイルド)らと共に覗き見してて、踊ってるメロディに魅かれる、という、マイベスト映画「ジェレミー」に似た設定だったのだったけれど、

「ジェレミー」の方がこの「小さな恋・・」の2年後、もしかしてその出会いシーンルーツはこの作品だったのかも、と今にして。

こちらは「ジェレミー」の15才設定ペアより、さらに幼い11才設定だったのだけれど、せいぜい手をつないだり肩を寄せ合って座ったり、キスシーンなどもなく、

当初のぎこちなく互いを意識したり、気持ちを示したりする動作、そして互いの思いを確かめ合う数少ない端的な言葉以外は、話す会話といっても、学校の科目のこと位、

でも、一緒にいたいという一途な気持ちだけは強く、それが結婚したい、に飛躍、それを行動にうつしかねない純粋さに周囲は混乱、という、おぼろげだったイメージよりは、何というか拙く唐突な純愛の展開。

2人が学校をエスケープして行った海のリゾートで、メロディが呟いた「大人になったら何でも判るけれど、つまらなくなる」のような科白が印象的。子供だからこそ突っ走れる領域、というか。

周囲の、悪意はないけれど世間ずれした親達、特に厳しく統制しようとする学校の校長(ジェームス・カズンス)らの価値観 VS 子供なりの純粋で自由な価値観、のような図式もあって、

ラスト近く、ラブストーリー自体には無関係だけれど、普段少年達が好奇心で工夫して試してた小爆弾が、実際に威力を発揮、駆け落ち!する2人を追ってきた彼らの止めてあった車の1台を爆破、

そのたかが”子供”と思ってた彼らの示した現実的な破壊力に恐れをなして退散、という、まあ寓話的だけれど、象徴的なシーンもあったり、単なる幼い純愛もの、というだけでない趣もあった感じ。

これは、本国イギリスやアメリカではヒットぜず、何故か日本でのみ大ヒット、という作品だったのだったけれど、主演2人の魅力+ある種の純な拙さ、というのも、そういう要因の一つだったのかも、とも改めて思ったり。


4/14追記:印象的だったのは、前述のメロディの科白の他、2人が心通わすきっかけとなった、音楽の実技試験前、控室での合奏。

話を交わすわけでもなかったけれど、メロディがリコーダーで練習していた多分課題曲に、ダニエルがチェロで輪唱のように旋律を追いかけるように奏でて、暗黙の共感のうちに合奏は進んで、という微笑ましいシーン。

聞き馴染み曲で、日本語の詞で出だしが「静かな鐘の音・・」だけは浮かぶけれど、曲名は出てこず、

ちょっと検索したら、「フレール・ジャック」というフランス民謡で、英題「Are you sleeping」、日本語題は幾つかあるようで、多分私が覚えあるのは「かねがなる」というのかと。 



4/16追記:上映前に見ていた「映画でわかる「イギリス文化入門」という本に、

>原題Melody、映画の主人公のひとりである少女の名前だが、この少女とダニエルが急接近するきっかけとなったのが音楽だったことも想起させる。<

とあったけれど、そういう意味合いもある、こういうシーンがあったのだった、というのも改めて。


あと、この本にもあったけれど、ダニエルの家庭ははミドルクラス、ストーリーの冒頭、知り合って親友になるトムや、メロディの家家は労働者階級、そういう隔たりなど子供にとっては無意味、ピュアに相手と友情を結んだり、魅かれあったり、という側面もあったのだった、とか、

せっかくダニエルと友情を結んだトムだったけれど、ダニエルは、待っていたメロディと手を取りあって立ち去り、トムが置き去りにされるシーンなど。

この直後、2人が墓地で初めて思いを伝え合う、という節目があって、
        
           

まあその前の枝葉の出来事ではあったけれど、友情より、切ない初恋を選ぶ率直さ、だけれど、色々遊びに行く計画を熱心に持ち掛けるトムに一言もなく、2人で駆け出していくって、子供ならではの正直な残酷さ。

そういうこともあってか、当初は2人を揶揄する仲間に加わるトム、ダニエルとの乱闘シーンもあったけれど、そのケンカでダニエルの真剣さを知って謝って、ラストの逃亡劇でも2人を援助する、という心の柔軟さもまた子供ならでは、というか。


そういう風に、詳細ほぼ忘れていたせいで、今見て新たに思う所、というのも多々ある作品だったけれど、唯一覚えてたトロッコのラストシーン、

          

脳裏に会ったイメージは、もう少し広く明るい野原を行く映像で、子供なりに、2人が進んでいく線路の先、未知の夢、みたいな印象を持ったのだったけれど、さすがに今見て同じようには感じられず。

まあメルヘン物語、ではあるけれど、その後を想像したら、遅かれ早かれ大人たちに連れ戻され、悲観的な展開だと、どちらかが遠くの寄宿舎の学校に追いやられて徹底的に引き離され、2人は諦めて別れるか、再び駆け落ち、最悪追い詰められ心中というような悲劇、とか、

希望的な流れだと、それなりの”交際”は認められ、親達から婚約、のような暗黙の了解は得たとして、その代り大人になるまで待ちなさい、と説得されて元のさやに、というのがせいぜい、というような想像がわいてしまう、

そういうのが、劇中メロディが言ってた大人のつまらなさ、かもしれないけれど、まあ2人がその後の現実に立ち向かうなり、にしても「続・小さな恋のメロディ」なんて創られてなくて良かった気が。


そういう所で、やはりソフトな魅力漂わしてたマーク・レスター、ビージーズの曲とも相まって、ある意味懐かしくもあるのだけれど、内容的には今見て、そうだったのか、というものが多かった、伝説の珠玉作の一つでした。

関連サイト:Amazon 「小さな恋のメロディ」成田図書館 映画会象のロケット 「小さな恋のメロディ」
関連サイト:映画


  

by MIEKOMISSLIM | 2014-04-13 02:50 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 象のロケット at 2014-04-19 22:17
タイトル : 小さな恋のメロディ
イギリスのごく普通の家庭に育った小学生ダニエルは、同じクラスの親友トムと学校を抜け出して遊ぶ毎日。 ある日、ダニエルは、ふと覗き見たバレエの授業でメロディという少女に一目惚れしてしまう…。 少年ダニエルと少女メロディのすがすがしい恋の物語。... more
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「KYOKO」は’02年に映画掲示板にスレッドを立てた村上龍監督、高岡早紀主演映画で、当ブログはそのスレッド、次のブログに続いての3代目です。マイペースで、長年ファンのユーミン関連初め音楽、美術展、仕事、グルメ(食事)、映画、本、日常、旅のことなどアップしてます。


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