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子猫物語(’86)

昨日、近くの阿佐ヶ谷図書館の映画会で「子猫物語」上映、都合も合ったので見てきました。

ムツゴロウこと畑正憲氏が監督の、実写で子猫チャトランの冒険を追った内容。協力監督が市川崑、音楽担当坂本龍一、劇中の谷川俊太郎の詩の朗読が小泉今日子、という顔ぶれも興味そそられるものが。

畑正憲の映画関連、といえば「遥かなる山の呼び声」に獣医役で出てたのを見たことがあるのみ、でもこの「子猫物語」は何でも’86年度の邦画第1位、日本実写映画歴代興行収入3位だそうだけれど、この作品については初耳。


登場するのは、親猫や兄弟猫たちの元から、乗った箱が川に流されて冒険が始まった主人公の子猫チャトラン、その友達の犬のプー助がメイン、

その他チャトランが終盤出会う恋の相手の白猫、チャトランやプー助の”家族”、2匹が出会う様々な動物達のみで、人間は全く登場せず。ナレーションは露木茂。

この冒険の流れ的にも、どこまでが動物達の自然な動作のドキュメンタリーで、どこまでが演出なのか?”演技”させてるとしたら、なかなか大したもの、と思うのだけれど。


坂本龍一音楽も軽快なテクノ風、序盤、この心地よい音楽+動物や自然の風景のPV、として見てもよさそうな、と思ったりしたけれど、

チャトランがクマや蛇が迫られたり、という危機あり、言葉はなくとも初対面の動物達との微笑ましいスキンシップ交流あり、穴に落ちチャトランを何とか助けようとするプー助の友情、運命の白猫との出会い、など、

感動ストーリー、という程の深みではないけれど、それなりに見せ場が現れて、終わってみれば確かに”子猫物語”になってたのと、

ちょっと驚いたのがラストのテーマ曲。劇中流れてた曲のメイン旋律に歌詞が付いて、若い女性ボーカル、一瞬昔の原田知世?と思ったけれど、エンドロールでは吉永敬子というシンガーで、その作詞が大貫妙子、だと。

まあこの頃って特に、大貫~坂本コラボは珍しくないし、大貫さん自身アフリカに出かけたり、動物ワールドには馴染みで、こういう作品のテーマ曲担当、というのも似合ってるとは思うのだけれど、

この2人コラボといえば、作詞・作曲・歌大貫+坂本編曲パターンしか浮かばず、こういう風に作詞大貫+作曲坂本曲ってどうも覚えなく、しかも映画絡みでの、こういう曲があったのだった、と。

これを歌う吉永敬子については、この曲以外の情報は特に見かけないけれど、この曲にフィットの可愛くソフトな声質、ちょっと原田版「ピーターラビットとわたし」のような、意外な所で、大貫&坂本コラボの珠玉曲との出会い、ということも。

            


5/5追記:印象的だったのは、まあ一応フィクションもの、だけれど、野生の猫の暮らしの波乱の中でも本能的力強さというか。様々な場所を平気でよじ登り、駆け回る猫の身体能力、とは別に、

家族と離れ、迷子になってしまった子猫が、何とか生き延びて成長、出会った雌猫と所帯を持って親猫になって、メインテーマ的には、他の動物達との友情、交流のほのぼのさ、なのだけれど、

自身の親や兄弟猫との再会シーンはなく、生涯それっきりになってしまっても仕方なさそうな、というような、折々、他の動物達の、守ったり甘えたり、という親子シーンはあったけれど、チャトランに関しては、ある意味野生動物の孤独。

そして、まあまだ親に甘えたい子猫としての本能で、鹿、馬、豚などだったか様々な動物達にすり寄ってり身体をなめてスキンシップ、その傍らで眠る、というようなチャトランの様子も、動物見知り?しないちゃっかり愛嬌もの、というキャラが面白く、

それを受け入れる、というのか、黙認してただ勝手にさせておく、というのか?だけれど、よそ者を拒絶しない動物達の懐深さにもちょっと感心。これはある種の演技をさせてるのか、実際野生の動物界って、そういうものなのか?だけれど。


そういう動物達の交流の中でも、やはり一番親密、といえば、元からの親友、犬のプー助。この犬の折々首をかしげる様子が何とも愛嬌、チャトランとじゃれ合う姿も微笑ましいものが。

箱で流されるチャトランを追いかけたり、探し回って、穴に落ちてたチャトランを何とか引き上げようとする友情、そこら辺、全くの自然な行為をソキュメンタリー風に撮影、だったら実際凄い猫と犬の絆の生態、だけれど、

ある程度演技させてる、としたら、プー助が枝などを取ってきて穴に投げて、それに捕まったチャトランを必死に引き上げる、というシーンなど、色々、一体どうやってやらしたんだろう?と。

そこら辺や、他にも一体どうやって?というシーンは折々、チャトランのいる小屋をクマが襲来、のシーンなど、あそこまでクマに接近しての撮影、というのも実際危険そうで、望遠レンズなのか?とか、

この作品には市川崑監督が協力のようだけれど、同監督が動物もの?というキャリアは特に覚えないし、やはりさすがムツゴロウ氏の動物界の撮影手腕か、とは思うのだけれど。


そして、そのプー助が、救出劇の直後、チャトランが野原で出会った白猫に夢中になって、2匹の蜜月状態に、それとなく邪魔者扱い、一旦走り去ってしまう、というくだりなど、

先日の「小さな恋のメロディ」のような、あっさり友情より初恋を選ぶ主人公、存在を忘れられる寂しい友人少年、という三角関係状態、まであって、これまたちょっと印象的。
              

ラストはチャトランとプー助の大家族同士の大団円、前述のテーマ曲もあって、明るい締め、後味も良かったけれど。 


主人公チャトランは、薄茶色模様の身軽な身体につぶらな瞳、子供受けもしそうなルックス、プー助は顔立ちはブルドックのような、パグという小型犬らしく、これも愛嬌ある風貌、

メイン2匹に絡む様々な動物、直接絡みはなくても、アップで登場のカタツムリなどの小動物など+背景の平原、花畑、水辺などの自然の風景も伸びやか。

先日上信越で散策したばかりの菜の花畑もあったり、信州あたりか?どこら辺かと思ったら、ムツゴロウ動物王国本拠地の北海道だったようで。

チャトランは、何匹かの猫での撮影だったようで、あれだけ様々なシチュエーション、それもさもありなん、だけれど、

ちょっとこの作品の都市伝説で、猫が何匹も使い捨て、殺された、などという動物虐待の噂を見かけて、確かに箱で川を流れて小さな滝を落ちたり、クマや蛇との攻防、など、リアルな危機シーンもあったけれど、

まあ作品を見る限り、そういう動物に対する無機的な雑さ、などは感じられなかったのだけれど。



そういう所で、まあ、こういう実写での動物オンリーのフィクションものって、思えばすぐ他に思い浮かばず、こういう作品があったのだった、と。

シビアな弱肉強食の野生動物の生態など、ドキュメンタリータッチ的な箇所も折にありつつ、主人公チャトランの”敵”は実質クマと蛇位で、メインは他動物との友情、触れ合い、伴侶との出会い~親猫になるまでを描いて、

なかなか絶妙バランスの動物人情もの、というか、子供ウケもしそうで、ヒットしたというのものもうなずける感じ。

また音楽担当坂本龍一だった、というのと、思わぬ所での’80年代大貫&坂本コラボ曲、というのも聞けたり、ちょっと貴重で珍しい動物ものを今にして見られた、という作品でした。

関連サイト:Amazon 「子猫物語」阿佐ヶ谷図書館 映画会象のロケット 「子猫物語」
関連記事:遥かなる山の呼び声(’80)どら平太(’00)市川崑物語(’06)

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by MIEKOMISSLIM | 2014-05-04 20:08 | 邦画 | Trackback | Comments(0)

「KYOKO」は’02年に映画掲示板にスレッドを立てた村上龍監督、高岡早紀主演映画で、当ブログはそのスレッド、次のブログに続いての3代目です。マイペースで、長年ファンのユーミン関連初め音楽、美術展、仕事、グルメ(食事)、映画、本、日常、旅のことなどアップしてます。


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