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去年マリンエバートで(’60)

昨日、近隣の成田図書館映画会で「去年マリンエバートで」上映、仕事合間でやや忙しなかったですけれど、見てきました。

これは確か大学時代、当時の男友達の趣味に付き合って、劇場で見たのだけれど、幾何学的な庭園風景などは覚えあるけれど、内容は全く意味不明だった覚え。

やはりこの彼が選んで、他に見た覚えあるのは、多分その頃公開だった「シャイニング」「エレファントマン」。「去年・・」は日本公開は’64年だったようなので、リバイバルでやってたのだと思うけれど。

他の2本も詳細覚えてるわけではないけれど、「シャイニング」は狂っていくジャック・ニコルソンが恐ろしく、「エレファントマン」は物悲しい感覚は残ってて、でも、「去年・・」に関しては、ただ夢うつつ、という感じ。


で、今回、改めて今見てどうなのか?確かめてみたかった、という興味もあったのだけれど、やはり結果は、同じ”夢うつつ”。

広い宮殿?城?の社交の場で、男(ジョルジュ・アルベルタッツイ)が執拗に女(デルフィーヌ・セイリグ)に、女が思い出せない2人の思い出を語りかけ、女も覚えはない、と言いつつきっぱりとは拒絶せず、話がかみ合わないままおかまいなしに押しまくる男。

その現実か幻か?の回想シーン、女の夫(サッシャ・ピリエフ)も絡む現在のシーン、が錯綜、折々周りの紳士淑女達は、マネキンのように動きを止めたままだったり、

序盤に浮かんだのはのは、これって何だかポール・デルボーの絵の世界のような、ということ。

        


モノクロではあるけれど、館内のバロック様式の豪奢な内装、ココ・シャネルが手掛けた、という優雅な衣装、回想シーンの主な舞台である庭園の、四角錐の植木が立ち並ぶ壮大な庭園、とか、

女の夫が得意とするカードや短い棒を使っての頭脳ゲーム、とか、視覚的な趣はあるのだけれど、

とにかくストーリーはあってないようなもので、私もやや寝不足気味状態だったのもあって、どうも途中、睡魔が。

まあ何とか眠りはせずに、最後まで見て、結局、女は男と共に館を出る、という結末。それもまた、荷物も持たず手ぶらのままだったし、果たして現実なのか?という所で。

見る直前に、上映室にあった関連本の1つで、ざっと読んだ日本人評論家の解説で、女が男の虚構世界に惑わされ結局あっさり現実を捨てる結末が残念、のようなことが書いてあって、

妄想癖のある男に取りつかれ、日常に倦怠を感じていた女が、執拗に自分との覚えない”思い出”を語る男にほだされ、その架空世界に付き合うことを選ぶ、変わり種ロマンス?といえばそれまでだけれど。

ちょっと印象的な所、といえば、断片的に頭に残ってた幾何学的な広い庭、女の広い部屋などの映像は、やはりシュールな味だったし、

回想シーンで2人がそれぞれの見方を話してた男女と犬の石像について、ふと確か夫が現れて、それはシャルル3世とその妻の像で、何か宣言をしている所だ、のような説明をする所とか、

男がどうしても夫に、頭脳ゲームで勝てない所とか、クールで現実を知りそれを扱う能力のある夫VS自分との”思い出”という戯言のようなことを繰り返す男、の狭間で揺れる女心、とか、

ある事実、物の見方は人様々、のようなニュアンスも感じないわけではないけれど、これってベネチア映画祭金獅子賞、だったらしいけれど、やはりどうも何というか、”夢うつつ”作品だった。

他のアラン・レネ監督作は、「夜と霧」の本は読んだ覚えあるけれど、多分未見。ヒッチコック監督が、劇中その他大勢の紳士役の一人として出ていて、主演のデルフィーヌ・セイリグは見た中では「ロバの王女」に出てたとか。


余談だけれど、この白昼夢作風にあてられたか、ただやや寝不足もあっての自分の不注意か、図書館内では着ていた薄い夏用の上着を、外に出る時脱いで、確かに大きめのバッグに入れたはずなのに、

帰宅後しばらくして、バッグに入ってないことに気付き、無意識に出したのかと探したけれど部屋にもなし。

てっきりバッグに入れ損ねて落としたか?と、仕事後、再度図書館と、帰りに寄ったコンビニに出向いて聞いてみたけれど、届いておらず。図書館の入口の辺りや、帰りに通った道もちょっと注意して見たけれど、それらしきものはなし。

色も白で合わしやすいし、この時期ちょっと羽織るのに重宝してて、残念。まあやや着古し感はあったし、ないものは仕方ない、と諦めはつくのだけれど、

一体いつどこで消えてしまったのか?、この夢うつつ作品の後味と相まって、やや摩訶不思議な出来事でした。

関連サイト:Amazon 「去年マリンエバートで」成田図書館 映画会象のロケット 「去年マリンエバートで」
関連記事:ロバと王女(’70)鳥(’63)


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by MIEKOMISSLIM | 2014-07-13 00:38 | 洋画 | Trackback(1) | Comments(0)

「KYOKO」は’02年に映画掲示板にスレッドを立てた村上龍監督、高岡早紀主演映画で、当ブログはそのスレッド、次のブログに続いての3代目です。マイペースで、長年ファンのユーミン関連初め音楽、美術展、仕事、グルメ(食事)、映画、本、日常、旅のことなどアップしてます。


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