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僕の音楽キャリア全部話します /松任谷正隆(’16)  

昨年秋出版の正隆氏本、昨日読了。

春頃に図書館に予約、先日5カ月経って順番が来てようやく手元に。返却期限は来週明けだけれど、今週末~来週は忙しないし、

やはり同時期に予約、あと一人待ち、のユーミンの「ユーミンとフランスの秘密の関係 」も近々に控えているし、

まあこれは、いずれ何らかの形で買って入手はしたい、とは思うけれど、今のうちに読んで記録しておこう、と。


6章に分けての、正隆氏が音楽遍歴をインタビュー形式で語り、サブタイトル「1972 Takuro Yoshida~2016 Yumi Matsutoya」だけど、

ユーミン話以外にも、その、たくろう初め、畑違いっぽいミュージシャンとの深い交流とかも意外だったり、正隆氏のルーツ洋楽、敬愛ミュージシャン名、とか列挙されていて、ある種”テキスト”的でもあって、

何よりも期待以上に色々、今にして、というユーミン(音楽)エピソード満載、馴染みの世界をより詳しく解説されてる感で、いつになくサクサク進み、ボリュームにしてはあっという間に最後まで。


8/17追記:引っかかった箇所に挟んだポストイットは19枚。一番印象的な所、というと、「作品からユーミンに好意を抱く」って見出し文章での、

同時期にユーミンと同じくファーストアルバムに関わった、>吉田美奈子の音楽にも魅力は感じたけれど、自分の役割はそう多くは見いだせなかった、

でもユーミンの音楽には、そこで何かをやれる自由度があった。音楽だけでなく人柄にも、そこで僕が何かをやれる自由な領域を見た。

ーそれはある種のおおらかさのようなものでしょうか。

そうかもしれない、僕から見た彼女は、・・人に任せてしまえる領域がある。それを感じたのかもしれませんね。

だからその後も彼女はずっとショーの演出を僕に任せているのかもしれない。<

の辺り。今にして正隆氏の言葉として、2人の根本的な関係性が、なるほど、という感じ。


あとユーミン関連でインパクトだったのは、「一輪のダリアはディレクターへのディレクションへの意見だった」。

ロマンス話として聞いていた「雨の街を」レコーディングの際の、正隆氏がユーミンの好きなダリアをピアノの上に置いた、というエピソードの裏話。

ヴィブラートをなくして歌うように、というディレクターに対して、正隆氏はヴィブラートがかかったままがいいと思って、

無理にヴィブラートを取ると歌はどんどん無機質になって、「雨の街を」という作品そのものにも深みがなくなっていくようにも思った、

ピッチの正確さは大切だけど、そのシンガーの持つ情緒はを取り省くのはバッドディレクションだと感じた、でも、セッション・ミュージシャンである自分の意見は受け入れられず、

ダリアの花は、正隆氏の、ピッチも大切だけど、エモーションの方を優先すべき、という意志表示だった、というくだり。

まあ勿論ユーミンに対する気持ち、励ましの意もこめて、だとは思うけれど、今にして聞く、マイベストユーミン曲の正隆氏側からのエピソード。



あと「MISSLIM」関連で、「『生まれた街で』でアレンジに開眼」で、この曲のデモテープを初めて聴いた時に、生ぬるい風が吹いているような感じを覚えて、

それをどうやって音で表現しようかと考えて、あのリズムにたどり着いた。・・それまで見たことのない音の風景に出会えた。<のだった、と。「爽やか」でなく「生ぬるい」風か・・。



このアルバムからコーラス・アレンジを山下達郎に任せてシュガーベイブ、矢野顕子のそうそうたるメンバーが集まった、という馴染みのくだりや、

下世話だけれど「MISSLIM」の頃まだ正隆氏の月給は8万円、アレンジ料が1曲1万6千円、確かにブレイク前だったけど、まだ暗黒時代だったと。。


その他、その吉田美奈子、大貫妙子、ユーミンの3人について、>これはあくまで僕の感覚ですけど、3人は、人間的には同じカテゴライズ。でも、音楽は違う。

・・美奈子とター坊は南と北、由実さんとター坊は東と西、というイメージがする<というような、方向イメージ分析。

これは、「荒涼」で大貫妙子をデュエット相手に選んだのは、曲調から寒さを感じた。北のイメージで、そういうイメージの声で、思いついたのが彼女だった、というエピソードからだったけど、ほほう、というか。




>あと、ご自身のことでは、最初の方で、幼少時にピアノレッスンで、先生に言われた通りに決まった演奏をするのが苦手で、

1人になると思う存分、でたらめに好き放題に鍵盤を叩いて、自分の中から生まれてくるルールのない音を楽しんだ、

ミュージシャンになって、さらに自由な演奏を楽しんで、仲間たちはおもしろがってくれて、「お前はスゴイ!」という態度で接してくれて、

そんな体験が高じて、楽曲のアレンジ、プロデュースもてがけるようになた。でたらめピアノのおかげで、20代で音楽と生きる道と出会った。<

というくだりは、反射的に「コバルトアワー」や石川セリの「朝焼けが消える前に」の間奏やイントロが浮かんだけど、まあやはり一言で言って、才能って、そういうこと、というか。


あと挙げていた数々の外人ミュージシャンの内、「一緒にやりたかった三人。掛け替えのない三人」の見出し文章にあった、

故人である「一緒にやりたかった三人」の中の、ハーモニカ奏者ツース・シールマンス。

大卒後私の最初の職場だった大阪有線放送社で、同僚の音楽好きのモニター(レコードをかける係)の女性が勧めてくれたアルバム「QUIET EVENING」の録音が手元に。

その中のマイベストは、かつて正隆氏も好きな曲として挙げていた「いそしぎ」。久方にちょっとYou tubeで聞いても、染み入るような音色。



それと「影響を受けた5本の映画」で、心の中でいつも大切にしている映画、として挙げていたのが「男と女」「未知との遭遇」「グッバイガール」「マディソン郡の橋」「アイガー北壁」、

「グッバイガール」「アイガー北壁」は未見だけど、他の3本は、納得というか、そうなのか・・と感慨、というか。


その他色々、シャングリラ話、周辺のミュージシャン話etc挙げればキリがないけれど、特に頭に残る、というとそういう所。

正隆氏自身の音楽キャリアで今にしてそうだったのか、ということもあったし、いわゆるユーミン本としても、さすがに分身的な正隆氏目線での、期待以上の濃密な1冊でした。

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<(C)(株)新潮社>

関連サイト:Amazon 「僕の音楽キャリア全部話します」
関連記事:マンタの天ぷら(’97)・僕の散財日記(’05)/松任谷正隆ミュージックポートレイト~人生が1枚のレコードだったら

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by MIEKOMISSLIM | 2017-08-17 01:51 | 本・音楽 | Trackback | Comments(0)
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