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Something Impressive(KYOKOⅢ)

ユーミンとフランスの秘密の関係 / 松任谷由実(’17)

先日の僕の音楽キャリア全部話します /松任谷正隆(’16)と同様、3月頃図書館に予約のユーミン新刊が先月末ようやく手元に。

やはり就寝前少しずつ読んで、のつもりだったけれど、トントン拍子に進んで読了。

期待通りというか、それ以上の中身の濃さで、ユーミン曲ルーツの1つのフランス関連トピック満載、各界の7人との対談、ユーミンフランス訪問ルポ、写真も色々。

特にアートの話で、モネのことに触れている部分がちらほらあったのも興味深く、ユーミンと印象派、という密接リンクも本人の言葉で改めてしみじみ。


返却前に正隆氏本と同様、引っかかったアーティスト名、曲名、場所、映画タイトル、著名人、フレーズetcのキーワードを書き留めかけたのだけれど、

最初の数ページで結構な量になり、これは全部チェックにはかなり時間がかかりそうだし・・

長らく新刊本というのは買っていなかったけれど、意を決してamazonで、まあ中古の少し値引きのものではあるけれど、先日ゲット。

ユーミンとフランスの秘密の関係 / 松任谷由実(’17)_a0116217_022022.jpg

   ((株)CCCメディアハウス)

手元に届いて、やはり就寝前少しずつ読み返してながら、浮世のうさはさておきで、悦に入ってるけれど、やや忙しなく、なかなかまとめて記録の余裕がなく、少しずつ、のつもりでとりあえずアップ。

9/21追記:第1章の「フランス女性について」で挙げてる4人の中で、改めての驚きは、ユーミンのサガン傾倒歴。

いつかラジオでもサガンに触れてたことがあった覚えだけれど、「恩人であり反面教師でもあるサガン」タイトル。

早熟な才能~世間御脚光を浴びて、というのがユーミンにも重なって影響を与えてたようだけど「セシルの週末」のセシル=「悲しみよこんにちは」のヒロインセシルから!というのは今にして。

私がサガンを読み出したのは、ユーミンにはまる前の小学生の時、その後もその瀟洒でナイーブ、エスプリの効いたテイストが好きで愛読し続けたけれど、サガン~ユーミン偏愛も必然だったのかも。

10/29追記:ちょっと多忙で続きが滞ったけれど、第2章「気になるカルチャーについて、あの人とおしゃべり」の対談も、

7人7様、知ってる人はいなかったけれど、様々なジャンルの人物とのフランス話が充実。ベストはフランス文学者の野崎歓氏とのかも。


第3章「フランスと日本、アートを感じる旅の話」も、ユーミンがマティス、コクトーらの縁の地、特にモネのジヴェルニーの庭訪問で、「面白かったのは、モネがつくったこの庭が、逆に彼の作品を真似てつくったように感じられた」

「眼前にあるのは現実の風景なのに、絵を見ているような感触」というような回顧。やはりこの庭って一度は行ってみたい、と改めて。




第4章「ユーミン世界に息づく、フランスと日本の文化」は、ユーミンへのインタビュー形式で、色々と興味深いけれど、特にインパクトだったのは、浮世絵トピック。

印象派と縁のある浮世絵の話がちらほら出て、ユーミンが好きだという葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」の、うねる大波の向こうに見える富士山、という”ありえない”構図だけれど、



描きたいもののための、事実との整合性をすっとばすデフォルメやクローズアップをうまく使うのが浮世絵で、

「海を見ていた午後」の、実はドルフィンからは見えない三浦岬、とか、「ソーダ水の中を貨物船が通る」のように、グラスの中に貨物船を見るのは、実際はかなり難しい、というアングルも、

嘘ではなく、浮世絵と同じ、デフォルメなのだと思っている、というような所。

先日始まった、国立西洋美術館の「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」展も、やはり見に行きたい、と、思ったり。

11/6追記:それと文学面では、堀口大學からの影響は”格別”ということ。

「ミラボー橋」の翻訳が挙げられているけれど、「何かをはきり言うのではなく、様々な状況を合わせ、積み上げてひとつの世界観をつくる。私の歌のつくり方に通じる部分です。」とのことで、

そう馴染みはなかったけれど、今後チェックしてみたい新たなユーミン関連著名人がまた一人。


まあその他色々、挙げたらキリがなく、引き続き少しづつ就寝前に読み返しており、期待通り充実の、今の域に達したからこそ余計しみじみと、という感もある満足なユーミンルーツ本です。

関連サイト:amazon 「ユーミンとフランスの秘密の関係」
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by MIEKOMISSLIM | 2017-09-18 00:29 | 本・音楽 | Trackback | Comments(0)