被写体 / 三浦友和(’99)

先日、図書館から借りてた三浦友和のエッセイ本「被写体」読了。

これは少し前ふと、結婚前山口百恵が受賞の場で会場にかかってきた三浦友和からの電話で涙、の動画をYou tubeで見かけて、改めて何だかしみじみいいシーン、と感心、そういえば長らく気にはなりつつ未読だった、と思い出して読む気に。




近年の例によって、銀色夏生の「つれづれノート」シリーズと共に寝る前少しずつ、だけれど、読み易さもあって、気付けば結構一気に最後まで。


まあ読んでいる内に、ぼんやり覚えある三浦家への暴漢侵入事件など、本当に一歩間違えば大変な惨事になり得たような状況だったのだ、ということや、

今や2人共成長して芸能界にいるけど、子供の幼稚園入園の時の、夫妻とマスコミとの混乱、というか体を張っての攻防の、記憶より結構酷かった有様、などなど、

宿命的に「被写体」として追われる一家の想像以上のリアルな大変さ、と同時に、三浦友和という人が色々悩みつつも、彼女、子供を守ろうとする男気というか、一個人として地に足のついた姿勢が伺える文面に、

やはり百恵ちゃんが自身の輝かしいキャリアよりも、主婦になって一生を預けることを選んだ相手として、確かに見る目はあったかも、感しみじみ。

4/22追記:それにしても、当時のマスコミ包囲網の中、外に出ること=身の危険、という、例えるのも何だけどさながら”アンネ・フランク”状態だった百恵ちゃん。

無事長男出産、その子供の近い将来の幼稚園送り迎えのため彼女が運転免許をとろうとした際も、表現・報道の自由、という名目のもとで教習所に殺到したマスコミ。

ついに三浦友和の事務所から法務省の人権保護局、という所に働きかけて、各マスコミ機関に「勧告」してくれて、何とか殺到は止んだけれど、

彼の心中での、そういうお上からの勧告で、いともあっさり手を引くマスコミが「報道の自由」を唱える矛盾への憤り。

幼稚園入園式の際も、致し方なくその局に働きかけたけれど、事前に措置をとる行動は困難、と言われ、自分達だけで対応しなければならず、その結果があの騒ぎになって、夫妻、子供の心の傷になったこと。

出産の際などの、幾つかの夫妻のインタビューも、混乱を避けるため否応なく取らざるを得ない手段だった、とか、

一番印象的だった襲撃事件の直後の報道で、自宅の見取り図らしきものが紹介されたり、TVでのデリカシーのないゲストの言葉で百恵ちゃんが傷ついたり、

まあ、これは確かに「芸能人本」ではあるのだけれど、何だか「蒼い時」で彼女が三浦友和という人についての、出会った当時の割とぶっきらぼうな印象、飾らない率直なマスコミへの対応、のような節があったのが頭をよぎったりしたけれど、

これまで読んだ中でも、芸能界というある種特殊な世界に生きつつも、最も一般人感覚、で、(元)人気スターを取り巻く異様な状況を端的な文章で描いて世間に訴えたエッセイ本、という、ちょっと独特な後味の1冊でした。


                 <(C)(株)マガジンハウス>

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by MIEKOMISSLIM | 2018-04-18 00:40 | | Trackback | Comments(0)
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’09年1月末AOL映画掲示板、ブログが終了、気分新たにマイペースで、音楽・芸術鑑賞、ユーミン関連、読書、英検1級対策、グルメ、仕事等含めて書いてます。英検は’11年11月に無事合格達成出来ました!


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