2009年 08月 13日
SONGS 中森明菜<1>
見かけたのも久し振り、この番組では高橋真梨子の時も「紗」「紗Ⅱ」がカバーの先駆け、と言われてましたが、今回も中森「歌姫」シリーズはカバーブーム先駆け、と紹介あり、何だか才能ありつつ女性としては不器用で幸薄い人、というイメージなのですが、こういう風に生き長らえている、と、少し感慨も。
マイベストは吉田美奈子提供曲「APRIL STARS」と、松本隆・小室作品「愛撫」が双肩、何枚かアルバム録音、何の拍子にだったのか、1冊NYで撮影の写真集「CROSS MY PALM」('87)も手元にありますが、カバーアルバムはチェックした事なく、井上陽水、ユーミン曲カバー等も、初耳でした。
陽水は、思えば「飾りじゃないのよ涙は」提供者、という縁もあったのでしたが、「ダンスは・・」の他「リバーサイドホテル」「恋の予感」「心もよう」「傘がない」等歌ってたのでした。陽水と言えば、11月の40周年コンサートに、ぴあのはがきで応募しておきました。また先日の矢沢永吉の「チャイナタウン」カバーもあったりも。
そしてユーミンとこの人、というのは、ユーミンが明菜全盛期頃、ある種アーティストとして尊敬、等と言っていた覚えはありましたが、ほぼノーマークで、今回、本人も少女時代から全ユーミンアルバム持っていて曲に馴染んでいた、とか、すでに「歌姫」('94)1枚目で「魔法の鏡」、先月末リリースの「フォークソング2~昭和哀翔歌~」で「ベルベット・・」カバーがあったのだった、と。
今回「ベルベット・イースター」を聞いて、率直な所、ユーミン本人が今、というのとはまた別テイストで、何だか今のこの人が歌うには、ややトウが立ってしまった、という気しました。リリカルな叙情ムードは合ってると思うので、どうせならもう少し若い頃聞きたかったし、
この曲をこう歌うなら「雨の街を」「花紀行」「人魚になりたい」、等の繊細な少女明菜版も有りだったかも、と。「雨の街を」は不動のマイベストユーミン曲で、誰かがカバーしたとして、余り聞きたくはない、と思ってたのですが、今回の「ベルベット・・」を聞いて、そう思ったりしました。
(C)(株)角川書店
カバーに当たっては、曲はすでに自分の中に馴染んで入っているので、オリジナルの方の物まねにならないように、余り聞かないようにしている、等と言ってましたが、同期だった尾崎豊の「I LOVE・・」は、スタジオで、この曲は、涙が出てきてダメ、きつい、等と苦戦しつつで、言葉と言葉の間にすごく彼らしさが出ていて、歌っているとそれが溢れてきて、抑えるのに目一杯、等とコメントも。
「I LOVE・・」は3年前「クリスマスの約束」で小田さんが歌ってたり、尾崎カバーと言えば昨年の「うた魂♪」での薬師丸ひろ子の「OH MY LITTLE GIRL」以来でしたが、やはり忘れかけた頃にふと耳にする、歌い継がれてる尾崎豊、と、改めて。整理していたら、「月カド」尾崎特集の時、沢木さんとの対談、もあったのでした。
最近俳優活動も見かけませんが、昨年DVDで見た「旅の贈りもの 0:00時発」('06)のテーマ曲が「いい日旅立ち」中森版だったのでした。直接関係ないですが、その故原田昌樹監督の遺作になった、裁判員制度の広報作品「審理」が、裁判員役でヒロインに起用していた酒井法子の一件でDVD使用中止、というのも何だか皮肉で残念とは思いました。
来週の予告で、好きだった久保田早紀の「異邦人」が少し流れ、エキゾチックな哀愁が中森ボイスにフィットな気もして、これも楽しみです。
(C)(株)ほんの木
8/14追記:「雨の街を」は、某ベテラン女優のカバーがあった気もして、ちょっと検索してみましたがそれは見当たらず、You tube畠山美由紀版を発見、この人の「TYPHOON」カバーは好きですが、「雨の・・」は1フレーズだけで止めました。松本孝弘カバーもあるようですが、やはりあえて聞きたくはないです。
椎名林檎の時のように、今の中森ユーミンカバーで聞いてみたいのを挙げてみると、「雨のステイション」「さみしさのゆくえ」「ハルジョオン・ヒメジョオン」「かんらん車」「りんごの匂いと風の国」「忘れないでね」「NIGHT WALKER」「TYPHOON」「BABYLON」「届かないセレナーデ」「Misty China Town」辺りで、やはりバラード系が多いです。
関連サイト:http://www.nhk.or.jp/songs/archive/090812.html
関連記事:クリスマスの約束(’06)、BEGIN、夏川りみ、渡辺美里等、「うた魂♪」、旅の贈りもの 0:00時発(’06)
<’07年3月、特別展 花 FLOWERにて>