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Something Impressive(KYOKOⅢ)

SONGS 財津和夫<1>/井上陽水<1>~<4>

「SONGS」10月~11月の財津和夫2週、それに続く4週に渡っての井上陽水特集分を一部録画のみ、一部オンタイムや録画で見て、置いたままでしたが、キリよく何とか年内に、と、昨夜まとめてチェックしました。

財津さんのは、2回目分録画がどうも見当たらず、入れたつもりで、し損ねたようです。その回では、小田さんと曲を作る様子があったようで、先日「クリスマスの約束」にも出てましたが、そういう接点もあったのだった、と。2人の交流、というのはタイムリーだったし、少し残念、また財津さんが沢田知可子の「会いたい」をカバー、ということで、それも聞き損ね残念、と思いましたが、You tubeで発見しました。

1回目では、最近初めて他のミュージシャン提供曲でのアルバムをリリース、という事で、平原綾香や元プリンセス・プリンセスの富田京子らとの友好、10才下のASUKAに曲を依頼、出来た曲を歌う財津さんにASUKAがコーラスを入れて、というコラボの様子。チャゲアスは特にファン、ではなかったですが、黒井健の絵での飛鳥涼詩集が手元にあるはず、姿も歌声も久方でした。

その後歌ったのは、「サボテンの花」「青春の影」。江口洋介等「ひとつ屋根の下」の映像、「サボテンの花」は、この番組テーマ曲だった、と思い出しました。さすがに諸事情でか酒井法子の姿は映らず。この曲はやはり、具体的には覚えてないのですが、心身寒い頃、ある種の気持の行き場、のような記憶あって、やはり普段は記憶の底に埋もれていても、マイスタンダードの1つ、とまた改めて。

「青春の影」は、シングル盤に聞き入っていた子供時代から、歌詞といいメロディといい神聖な風格、という永遠のマイベストチューリップ曲、先日「クリスマス・・」でも合唱版を聞いたばかりですが、本人も、これ程ステージで歌い続けてきた曲はない、と語り、グレイヘアの財津さんが歌うのを聞いて、DNAに沁みた曲の色褪せなさ、を思ったりしたのでした。


陽水の4回分は、改めて、生身での声の力、のようなものがひしひし、コンサートでの姿も蘇って、「クリスマス・・」での音楽通しての大勢の一体感、とは異質の、個性の力の圧巻、という感じ。本人や作家陣のコメントの様子等、夏の特番と重なる所もありましたが、歌ったのは、

1回70年代の曲:「招待状のないショー」「限りない欲望」「氷の世界」「傘がない」
2回ラブソング:「クレイジーラブ」「とまどうペリカン」「カナリア」「リバーサイドホテル」「いっそセレナーデ」
3回亡き人々に:「帰れない二人」「海へ来なさい」「最後のニュース」「長い坂の絵のフレーム」「自然に飾られて」
4回:「新しいラプソディ」「嘘つきダイアモンド」「少年時代」「積み荷のない船」

1回目に「傘がない」新PVに出ているオダギリジョー、2回目に、高橋恵子、鈴木京香らのコメントが合間にあり、鈴木京香の最新作「サイドウェイ」リメイク版の映像が少し流れたりして、テーマ曲等音楽絡みがあるのか?と思ったのですが、特に関係ないようで、そういう所では、今回語りの薬師丸ひろ子と、豊川悦司主演の来月公開の「今度は愛妻家」のテーマ曲が陽水担当でした。

また、「カナリア」の前にジェーン・パーキンのコメントがあり、この曲はリフレインが美しくキャッチーだと賞賛、これをカバーしていて、陽水とデュエットもしていた、とは初耳。この曲は、夏の特番で上野千鶴子も褒めてましたが、今回聞いて改めて、抽象的な歌詞の中「カナリア カナリア・・」という流れるような響きが哀愁、と。

今年ジェーン・パーキンと言えば、「サガン~悲しみよこんにちは」イメージソングで聞いて、たまたまかもしれませんが、そう言えばサガンのアン二ュイさ、に通じなくはないような、陽水本人が言っていた「諦観」という感覚。余り深刻になっても、所詮は、ねえ、というのが好きかもしれない、そこから違った見方も生まれるし、のような部分、同郷の五木寛之氏が陽水について、九州男児っぽくなく、中性的なものを感じる、等と述べていたのも、ナイーブな魅力の核、と。

3回目のアコースティックライブでは、合間の訥々トーク、それへの観客の緩い笑いの微妙な反応が、コンサートでの空気が彷彿しました。コンサートではなかった「海へ来なさい」は、故郷で母の里の福岡の炭鉱町の黒ずんだりしている川に対して、父の故郷高知の綺麗な海への感動がルーツだった、と初耳でしたが、やはりそう派手ではないですが、情景の広がり、豊かさあって、後期陽水の中では、好感曲の1つ、と改めて。

最終回では、最初の「新しい・・」は録画し損ねましたが、夏の特番同様、まるでPVのようなはまり具合の「少年時代」+映画のラストシーンが再び。その後、沢木さんが陽水について、優れた詩人でもあるけれど、どちらかと言えば、メロディメーカー、と捉えてる、と語り、それを受ける様に陽水が、詞よりも曲の方が早く出来る、というのは、曲の方が抽象的だから、等というのも、さもありなん、という感でした。

沢木さんが改めて、「積み荷のない船」について、何処か遠くで、胸の痛むような旅をしていた感覚が蘇る、と述べて、ラストがこの曲でしたが、ブルートーンの背景にも合って、やはり大沢たかおのあのドラマ化「深夜特急」旅、また、活字で追った沢木青年の単独彷徨の感覚が、不思議と重なる感触も。

40周年、との事で、今年はNHKで夏の4夜続きの特番、「SONGS」4周特集、またコンサートツアーもあったり、私もそういう番組+初コンサート体験、もして、改めて存在感体感、の大御所でした。

関連サイト:http://www.nhk.or.jp/songs/archive/091028.html091104.html091111.html091118.html091125.html091202.html
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                 <’09年11月、六本木ヒルズにて>

by MIEKOMISSLIM | 2009-12-31 00:00 | 音楽 | Trackback | Comments(0)