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2010年 09月 26日 ( 1 )


Under The Sun(’08)

久方のサーフィン作品、「SONGS」で南佳孝が茅ヶ崎の浜辺で歌っていたのが、心洗われるようなリフレッシュ感だった事もあって、手に取って、先日見終えました。日本では昨年茅ヶ崎等で公開、サーフドキュメンタリーは、一昨年夏の「ワン カリフォルニア デイ」('07)以来。

手掛けたサイラス・サットンは今26、7才で、元全米ランク2位のサーファーだったのが、怪我のためサーフィンの映像クリエーターに転身、という経歴らしく、これが2本目監督作で、

オーストラリアのゴールドコーストと、隣接するバイロンベイの、競技スポーツとして盛り上がりや都市開発VS純粋にサーフィンを堪能するヒッピーカルチャー聖地、サーフィンのビジネス化VS宗教的サーフィン熱、という対照的なサーフスポットの様子。

今回、大波へのアタックシーン、等はなかったですが、やはり久方の、うねるチューブ抜けの際等の、サーファーの絶妙な技術自体、それを追うダイナミック映像、またチューブの内側からの、波の泡がゆっくり落ちてくる様子は、レースのようで、まさにCGのような海の自然の美しさ。

また今回、あちこちで人々がパドリングしている混んだ波間を滑るのも、一歩間違えば大事故になりそうで、いつになく結構危険に見えましたが、達人達が、そういう人々を、さり気なく巧みに避けながら滑る様子も、なかなかの技、と。

そういうリアル映像+海や街の早回しや分割画面、アニメも折に入ったり、部分的にミュージッククリップのような箇所等多彩。著名サーファー達の語りやサーフぶりもあって、元世界王者ナット・ヤングは、見た中では「クリスタル・ボイジャー」('72)に出てたのでした。その息子達も、サーファーやサーフ関連のクリエーター業をしてるようで、そういう親の足跡を辿る姿も。

このナット・ヤングは、サーフィンは決してテニスのようなスポーツではない、と述べ、終盤登場、印象的だったデイブ・ラスタビッチも、ライバル達と競うサーフィンから、フリーサーファーに転身、どちらの世界も経験したそうで、

チャンピオン達に彼らを駆り立てたものは?と聞いたら、皆が「怒り」か「絶望」と答えた、というのがやや意外で印象的でしたが、競技サーファー達は、華やかではあってもある種プレッシャーを抱え、フリーサーファー達は、競技の心配はないけれど、常にビデオや写真で自分をアピール、メーカーの水着を着たりして、そういう収入面の懸念はあるようで。

これまで見たサーフドキュメンタリー作品では、余りそういう側面は覚えなく、競技で稼げる層でなければ、経済的には心配ない境遇の若者達、または特に所持金が少なくとも気にかけないタイプ、という印象もありましたが、

そういう作品に出る事自体の報酬、とか、自由人に見えるサーファー皆が気の向くままに波乗りを満喫、という訳ではない、という実態も。

競技サーフィンの華やかさを売り物にしてきた業者、進む地域開発。競技サーフィンの意義を信じる冒頭登場のラビット・バーソロミューのような人々。でもその華やかさの裏の、波に乗る経験自体の豊かさ。そこから、海や土地の環境への配慮が必要で、科学者がそれを説いても、誰も耳をかさないけれど、プロサーファーが話せば、皆聞くのに、というような示唆もあったり。

そういう様々な様相ですが、いずれにしてもこの地域には、サーフィンが根付き、クラブ組織も充実で、子供達も自然とサーフィンに馴染んで、親達はそういう健康的な自然体験を歓迎、サーフィンに熱中するため、非行に走る事も少ない、というのは、いい地域特色だと。

久し振りのサーフィンもの、現実問題や、商業イズムVS真の価値、のような部分もありましたが、やはり爽快感ありました。

関連サイト:SURFMEDIA NEWS 「Under The Sun」Amazon「Under The Sun」
関連記事:クリスタル・ボイジャー(’72)サーフィン映画記事ワン カリフォルニア デイ(’07)
(スレッドファイルリンク(ここでは「ワン カリフォルニア デイ」)は開かない場合あるようです)

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                 <’90年5月、キーウエストにて>


by MIEKOMISSLIM | 2010-09-26 00:00 | 洋画 | Trackback | Comments(0)
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「KYOKO」は’02年に映画掲示板にスレッドを立てた村上龍監督、高岡早紀主演映画で、当ブログはそのスレッド、次のブログに続いての3代目です。マイペースで、長年ファンのユーミン関連初め音楽、美術展、仕事、グルメ(食事)、映画、本、日常、旅のことなどアップしてます。


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